クレイモラン王国 港
ギバ「おおっ!涼しいー!さっきと比べたら天国だな!どうせなら、うりゃっ!」
ギバは雪に突っ込んだ
ギバ「アハハハ!冷てー!気持ちいいー!!最高だなー!!」
ギバは雪の中を転がっている
雪の中で喜びながら暴れているギバを周りは不審な目で見ていた
ギバ「あ........。や、やべ。火山があまりにも地獄だったもんでやらかしたな。急いで雑貨屋に行こう」
周りの目に気付くとギバは顔を赤くしながら足早に立ち去った
雑貨屋
ギバ「イリーナさん、持ってきたぜ。たいようの石」
イリーナ「ほ、本当ですか!?これが......たいようの石。本で見たやつと同じ。本当にありがとうございます、ギバさん!!」
ギバ「いいって事よ。それでこの石だけであんな氷をどうやって溶かすんだ?」
イリーナ「リーズレットさんが魔法で解いてくれるそうなんです。そのための材料だったんです。急いでリーズレットさんに知らせてきます!」
数分後
リーズレット「デルカダール兵士ならあそこの火山でも取って来れそうね。ありがとう、ギバ。今度マルティナ達にも助かったって話しておくわ。さて、早速取り掛かるわね。二人とも、この部屋から離れてて」
ギバ「わかった。後は頼んだぜ、リーズレットさん」
イリーナ「よろしくお願いします!」
雑貨屋前
イリーナ「ギバさん、大変でしたよね?怪我とかされてませんか?」
ギバ「当然!俺は強えからよ!ただ、火山って信じられないくらい暑くてよ。冗談抜きで溶けると思ったぜ。あんな所、人が行く場所じゃねえな」
イリーナ「そ、そんなにだったんですか。火山って私、本でしか見た事ないのでどれくらい暑いのかわからなかったんです。そんな苦しい場所に行かせてしまいすみません」
ギバ「必要だったんだから構わねえさ」
その時、リーズレットが部屋から出てきた
リーズレット「終わったわよ。氷は無事に溶けて、彼も無事よ。ただ、記憶はその凍らされた時のままだから説明してあげて」
イリーナ「ありがとうございます、リーズレットさん!アッシュ!!」
イリーナは一目散に部屋に走っていった
ギバ「............」
リーズレット「それじゃあ私はこれで。ギバ、たいようの石取ってきてくれてありがとう。じゃあね」
ギバ「お、おう(......そうだ。あの花、渡しそびれてたけどお祝いとして渡すか)」
ギバは自分の家に戻っていった
数分後
イリーナ「あ!ギバさん、よかった!突然いなくなるからビックリしましたよ。彼がアッシュ。ギバさんのおかげでまた一緒にいられるんです」
アッシュ「俺がそんな状態になっていたとは知りませんでした。イリーナを守ろうとしてこんな事になるなんて。ギバさんがイリーナを助けてくれなければ俺、助かりませんでした。本当にありがとうございます」
ギバ「まあほんの人助けさ。思ってるより元気そうなんだな。体は平気なのか?」
アッシュ「はい。記憶や体は全部凍らされた時のままなんで」
ギバ「それはよかったな。これ、二人がこれからも一緒にいられるようにって花束を買ってきたんだ。よかったら店先にでも飾ってくれ」
イリーナ「わあ!綺麗な花束!でも、お礼も満足に出来てないのにこんな物まで貰っていいんですか?」
ギバ「これは俺の勝手な押し付けだ。よかったら貰ってくれると俺としても嬉しいぜ」
アッシュ「優しい方ですね、ギバさん。イリーナ、貰おうか。俺達の事を考えてここまで持ってきてくれたんだし」
イリーナ「わかったわ。ありがとうございます、ギバさん。大事に飾りますね。この花、何て言うんですか?」
ギバ「この花はサクラソウ。赤とか紫の花が店先にあると注目されそうだろ?客寄せにでも使ってくれ」
イリーナ「ふふ、素敵ですね。ギバさん、心から感謝してもし尽くせません。またクレイモランに来たらぜひ寄ってください。必ずサービスしますよ。寧ろ、好きなだけ持っていってもらって構いません」
ギバ「え。いやいや、それだと商売にならないだろ。俺も少しは金払うぜ」
アッシュ「いえ!恩人にそんな事できません。ぜひまたよろしくお願いします」
ギバ「アッシュまでそんな事言うのかよ。まあわかった。今度寄らせてもらう。その時はまた楽しく話せたら嬉しいぜ」
イリーナ「はい!私も楽しみにしてます。お元気でー!」
ギバは商店街から出ていった
広場
ギバ「............。これでよかったんだよな。イリーナさんが幸せなら......俺はそれでいい。俺よりふさわしい人がいる。.........あいつらに会いたくなってきたな。帰るか、城に」
その後、デルカダール城 玉座の間
ギバ「マルティナ様、ラース将軍、グレイグ将軍。ご心配おかけしました。俺の母は大した事ありませんでした」
マルティナ「ギバ、お帰りなさい。お母様が何事もなくてよかったわね」
グレイグ「四日ほどいなかったが、母上の様子を見ていたのか?」
ギバ「一応は。それと困っていた人がいたのでそちらの人助けもしておりました」
ラース「おお、それはいい事をしたな、ギバ。流石だ。バン達には顔見せたか?あいつらも心配してたぞ」
ギバ「そうですよね。それではバン達にも報告してきます。失礼しました」
ギバは訓練場に向かっていった
グレイグ「ギバ、何かあったのだろうか。どこか浮かない顔をしていたようだったが」
ラース「確かにな。まあ、そういうのは俺達よりバン達が解決してくれるだろうな。特にバンが」
マルティナ「皆、仲良しだものね。見てて楽しそうなのが伝わってくるのよね」
訓練場
ガザル「お!ギバ、戻ってきたのか。母ちゃんは大丈夫なのか?」
ギバ「おう。母ちゃん普通に元気だった。隣のせっかちなおばさんが焦って連絡がきただけだったみてえだ」
ロベルト「そうだったのか。まあ無事でよかったな」
ギバ「まあな。他の皆は?」
ロベルト「マーズは予定があるから帰って、ダバンとベグルとバンはベグルの部屋にいると思うぜ」
ギバ「了解。そっちに向かってみるか」
ベグルの部屋
ガチャ
ギバ「聞いてくれよー、お前らー」
バン「お!ギバ、お帰り!帰ってきてたんだな」
ベグル「いや、ノックしろよ。急に入ってきて驚いただろ。てめえも馬鹿みてえにならねえと学ばねえのか?」
ギバ「そんな事気にすんなって。それよりよー、俺失恋した」
ダバン「し、失恋?母さんの見舞いじゃなかったのか?」
ギバ「それは隣のせっかちなおばさんが焦って連絡しただけで母ちゃん元気だったんだ。だから久しぶりに故郷を回ってたらある女性とめちゃくちゃいい雰囲気になったんだよ」
ギバはこれまでの事を話した
ベグル「なるほどな。だが、ギバらしいじゃないか。結局はその人の幸せを取ったんだからよ。酷い話になるが放っておく事だって出来ただろ」
バン「うわ!!発想が最低だな、ベグル!そういうのは駄目だろ!」
ベグル「そういう選択肢もあったって話だろうが!」
ダバン「ギバは後悔してるのか?」
ギバ「いや、してねえ。だけどよ.......俺が勝手に盛り上がってただけってのも悔しいし、でも嬉しそうな顔を見る事ができて嬉しいし、恋って難しいなー!モヤモヤするなー!」
バン「大丈夫か?ギバ。でもよ!俺はその行動はギバらしくていいと思うぞ!それこそ俺が信じるギバだ!いつかその姿のギバを好きになってくれる人がいるに決まってるぜ!」
ギバ「バン.......。へへ、ありがとな!お前の言葉はやっぱり勇気が出るな」
バン「そうなのか!?俺にそんな秘められた力があるとは」
ベグル「おい、ギバ。面倒くさくなるから無闇に馬鹿を褒めるなよ」
バン「あぁ!?」
ダバン「そうだぞ。こいつ調子に乗るとうざいし、うるさいし面倒だろ」
バン「言いたい放題だな!いいじゃねえか、少しくらい喜んだって!」
ギバ「偶にはそれでもいいだろ。また彼女探しかー。いい人いねえかなー」
サクラソウの花言葉は「初恋」
赤やピンク、紫、白などの花が咲きハートの形をした花びらになっています。