ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

408 / 589
記憶喪失2

数時間後、医療部屋

 

 

 

全員が集まってラースに会いに来ていた

 

 

 

ラース「イレブンさんにカミュさん、ベロニカさんにセーニャさん、シルビアさんにロウさんにカミュさんの妹のマヤさんですね。覚えておきます。紹介ありがとうございます、マルティナさん」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、気にしないで大丈夫よ。それにね、私とグレイグとラースを入れたこの九人は仲間なのよ。このメンバーで旅をしていたの」

 

 

 

 

ラース「旅......ですか。何だか不思議な感じです。皆さんを見ていると、何か思い出せそうな........自分には何か大事な事があったような気がします」

 

 

 

 

ロウ「無理して思い出そうとしなくてもよい。ラースよ、ゆっくり思い出していけばいいんじゃ」

 

 

 

 

ラース「はい、そうですね」

 

 

 

その後、玉座の間

 

 

 

全員が集まって暗い雰囲気になっていた

 

 

 

イレブン「結構.......ショックだね。本当に全部忘れてるなんてさ」

 

 

 

 

カミュ「本当ならわざと馬鹿にしてやろうとか思ってたが、あそこまで変わられるとこっちも何も出来なくなるぜ」

 

 

 

 

ベロニカ「見た目や魔力は同じなのに、話すと誰なのかわからなくなるわね」

 

 

 

 

シルビア「記憶喪失っていつ頃治るとかはわかるの?治し方とか」

 

 

 

 

セーニャ「確実な治療法は存在しておりません。なので、突然戻る事もあれば..........もう二度と戻らない可能性もございます」

 

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

マルティナ「二度と.......戻らない......」

 

 

 

マルティナはショックを受けた顔で下を向き始めた

 

 

 

ロウ「言っては不安にさせるかもしれぬが、起こってしまった以上何処かで考えておかねばならぬ事じゃ。あの姿のラースとこれからを生きる方法をな」

 

 

 

 

マヤ「姉ちゃん........大丈夫?じゃ、ないよね」

 

 

 

 

マルティナ「ごめんなさい。最悪な考えばかり浮かんで、ちょっと動転してるみたい。悪いけど、部屋で横になってるわね」

 

 

 

マルティナは弱々しく歩きながら部屋に戻っていった

 

 

 

グレイグ「...........これからはまず姫様にはラースの様子を見てもらい、代わりに王が玉座へと戻られる。それと、ラースが記憶喪失になった事は国民にはあまり言わない方がいいと判断している。それを心配してラースに近づいてもラースに混乱を与えるだけだ」

 

 

 

 

ベロニカ「でも、あのマルティナさんに今のラースを見せ続けて大丈夫?マルティナさんが心配だわ」

 

 

 

 

シルビア「そうね。それにアタシはマルス君達も心配だわ、二人はどうするの?」

 

 

 

 

グレイグ「俺達で面倒を見るつもりだが........正直今のところどうなるかはわからない」

 

 

 

 

イレブン「僕達も全力で手伝うよ。ラースの様子なら僕達だって見れるからさ。僕達も頼ってよ、グレイグ」

 

 

 

 

マヤ「ねえ、兄貴」

 

 

 

 

カミュ「だな。グレイグ、マルスとルナなら俺達が預かるぜ。しばらくマルティナ達とは会えなくなるだろうが、あの二人の面倒を見るのは慣れてる。任せてくれ」

 

 

 

 

マヤ「私もお店休ませてもらうから、兄貴が仕事でも私とシロがいるから何とかなると思う」

 

 

 

 

グレイグ「それは助かる、二人とも。なら、よろしく頼む」

 

 

 

 

セーニャ「ブレイブ様とコロ様はどうされますか?お二人の世話もラース様とマルティナ様のお役目でしたよね?」

 

 

 

 

グレイグ「二人なら特に問題は無さそうだが、今のラースが見たら驚くだろう。姫様への負担も極力少なくしたい。二人の世話程度なら俺達でも出来るが」

 

 

 

 

ロウ「かといって、これ以上グレイグ達への負担を大きくしても得策ではないのう。イレブンや、ユグノア城でならキラーパンサーがいても問題ないじゃろう」

 

 

 

 

イレブン「そうだね。皆には軽く説明しておけば大丈夫だしね。グレイグ、ブレイブとコロは僕達が預かるよ。ちゃんとお世話するからさ」

 

 

 

 

グレイグ「了解した、ブレイブ達には後で話しておこう」

 

 

 

 

シルビア「それじゃあアタシ達はやる事は一つね。マルティナちゃんの援護よ。これ以上悲しい思いなんてさせないようにしましょう」

 

 

 

 

セーニャ「そうですわね。私達がしばらくこちらにいるようにしますので、何かあればすぐに皆様にご連絡しますわ」

 

 

 

 

ベロニカ「私達二人は大丈夫だけど、シルビアさんは公演とかあるでしょ?大丈夫?」

 

 

 

 

シルビア「そうね、だから全部延期にするわ」

 

 

 

 

カミュ「おいおい、それは大丈夫なのか?」

 

 

 

 

グレイグ「そうだぞ、ゴリアテ。お前の大事な事を奪ってまでやらなくても大丈夫だ」

 

 

 

 

シルビア「ありがとう。でも、アタシは大丈夫。寧ろ、そうさせてほしいの。だって、皆さっきのマルティナちゃんを見たでしょ?ラースちゃんの前では隠してるけど、やっぱり誰よりもショックで悲しいのはマルティナちゃんよ。あんなマルティナちゃんは見たくない。

 

 

 

アタシは今の無理して笑っているマルティナちゃんの笑顔よりも、いつもの笑顔のマルティナちゃんが好き。アタシ達が頑張ればマルティナちゃんも笑ってくれるとは思うけど、それじゃあ駄目だわ。マルティナちゃんの最高の笑顔のためにはラースちゃんが必要不可欠なの。

 

 

 

アタシはマルティナちゃんの笑顔を取り戻す!今アタシがやらなきゃいけない事はこれよ!もちろん、皆の笑顔だって大事。でも、それは一旦お休み。アタシの大事な大事な仲間ちゃんが悲しんでるのに無視なんてできないわ!アタシに出来る事を全力でさせて」

 

 

 

 

グレイグ「ゴリアテ......」

 

 

 

 

ロウ「ほほ、流石はシルビアじゃのう。あっぱれじゃ」

 

 

 

 

イレブン「カッコいいよ、シルビア。僕も負けてられない。僕もマルティナの笑顔を取り戻して、ラースとまた幸せに過ごしてもらうんだ」

 

 

 

 

カミュ「だな。きっと兄貴もすぐに記憶を取り戻してくれるさ。それまでは俺達が兄貴とマルティナを支えてやらないとな」

 

 

 

 

マヤ「うん。私もいつもの二人が好き。だから私に出来る精一杯の事をやらないと!」

 

 

 

 

グレイグ「皆、本当にありがとう。俺も皆に頼ってばかりいられん。俺も早くラースが元に戻って、いつもの姫様になってもらえるように全力を尽くそう。頑張るぞ、皆!」

 

 

 

 

全員「オー!」

 

 

 

その後、訓練場

 

 

 

イレブン達はマルスとルナに話をしていた

 

 

 

マルス「記憶喪失?それってどういう病気なの?」

 

 

 

 

ロウ「全てを忘れてしまう病気じゃ。これまでの事や思い出、自分の名前まで何も思い出せなくなってしまうんじゃ」

 

 

 

 

ルナ「じゃあ.......お父さんはもう.....私達の事覚えてないの?」

 

 

 

 

ベロニカ「言い方を変えると知ってるけど、思い出せないの。でも、きっと大丈夫。私達が必ず元のお父さんに戻してあげるから。それまではいい子でカミュ達の元に居て」

 

 

 

 

ルナ「.........わかった」

 

 

 

 

マルス「...........本当に忘れてるの?」

 

 

 

 

イレブン「うん。僕達全員だけじゃなくてマルス君達のお母さん、マルティナまで忘れてるんだ。きっと今のラースは知らない場所で知らない人だらけで混乱してると思うんだ。だから今だけはそっとしててあげて。必ず元に戻すから」

 

 

 

 

マルス「............うん。イレブンさん、約束して。また父さんに会えるって」

 

 

 

マルスは小指を出した

 

 

 

イレブン「うん、約束しよっか。指きりげんまん、指きった。絶対守ってみせるからね」

 

 

 

 

カミュ「二人とも必要なものを準備してくれ。服とか本とかな」

 

 

 

 

マヤ「私と一緒にやろっか。ほら、お部屋に行こう」

 

 

 

マヤは二人を連れて部屋に行った

 

 

 

セーニャ「会わせないままでよかったでしょうか。少しくらい顔を見せても」

 

 

 

 

シルビア「気持ちはわかるけど、何も知らないラースちゃんがいきなりお父さんって呼ばれても驚く未来しか見えないわ。そこからどんな発言がラースちゃんから出るかわからない。もしかしたら、傷付けられるような事を言われるかもしれない。どっちのためにもそんな風にはなってほしくないわ」

 

 

 

 

グレイグ「そうだな。さて、次はブレイブ達だ。大広間にいるはずだ」

 

 

 

大広間

 

 

 

イレブン達はブレイブ達と話をしていた

 

 

 

グレイグ「ブレイブ達なら何か異変が起こっているのはわかっているかもしれんな。ブレイブ、コロ、すまないがしばらくラースとは会えなくなる。ラースからは離れて生活してほしいのだ」

 

 

 

 

ブレイブ「ガ、ガウ!?」

 

 

 

 

コロ「クゥ?」

 

 

 

 

カミュ「ラースはな、ブレイブや俺らの事を全部忘れちまったんだ。今、そんなラースを元に戻そうとしている。その間だけ、ブレイブ達には別の場所で過ごしてほしいんだ」

 

 

 

 

コロ「クゥ〜.....」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ......」

 

 

 

二人は項垂れている

 

 

 

セーニャ「申し訳ございません。ですが、ラース様をあまり驚かせたくないのです。どうかご理解していただけませんか?」

 

 

 

 

ブレイブ「...........」

 

 

 

ブレイブはしばらく項垂れた後、ふとマルティナ達への部屋に向かい始めた

 

 

 

ロウ「ブレイブよ、どこへ行くのだ?」

 

 

 

 

グレイグ「あっちは姫様達のお部屋。何を?」

 

 

 

少ししてブレイブは喋れる薬を咥えてきた

 

 

 

ブレイブ「ガウ、ガウ」

 

 

 

 

ベロニカ「何か言いたい事があるのかしら?飲ませていい?」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、大丈夫だ」

 

 

 

ベロニカは薬を出してブレイブに飲ませた

 

 

 

ブレイブ「............あー、あー。突然申し訳ございません。ですが、どうしてもお話せねばならないと思い、この薬を持ってきました」

 

 

 

 

シルビア「大丈夫よ。どうしたの?ブレイブちゃん」

 

 

 

 

ブレイブ「私は.........申し訳ありませんが、その命をお聞きする事は出来ません」

 

 

 

 

ロウ「ど、どうしてじゃ?」

 

 

 

 

ブレイブ「私はラース様に仕え、ラース様と共にあると決めました。そのラース様とお離れしなければならないという命令は、私にとってラース様本人から言われなければ例え皆様であってもお聞き出来ません」

 

 

 

 

イレブン「ブレイブ......」

 

 

 

 

ブレイブ「私をラース様に会わせてください。全てを忘れてしまうという事が、にわかには信じ難いのです」

 

 

 

 

グレイグ「だが、本当に覚えていないのだ。俺らや姫様でさえ忘れられている。自分の名前までもな。そんなラースがブレイブを見たらどうなるか予想が出来ない。それでもラースに会うか?」

 

 

 

 

ブレイブ「.........はい。耐えてみせます」

 

 

 

 

イレブン「じゃあ連れて行ってみようか。きっと驚くだろうけど、ちゃんと説明すればわかってもらえると思う」

 

 

 

 

ブレイブ「(ラース様、本当にお忘れになってしまったのですか?)」

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。