デルカダール城下町 商店街
ガヤガヤ
商店街の人達や観光客もマルティナ達の姿を見てざわめき始めていた
マルティナ「皆、驚いてるみたいね。あまり私とグレイグはここまで来る事はなかったから」
グレイグ「そうですな。やはり商店街なだけあって人も多いですな。それに店にもいろんなハロウィンの装飾がされていて今の雰囲気と合っていますな」
ラース「皆ー、俺達の事は別に気にしなくていいからなー。俺達もハロウィンで楽しんでるだけだー」
ラースが少し大きめに声をあげるとざわめきも少し落ち着いた
マルティナ「ありがとう、ラース。街に来てるだけあって皆もラースには慣れてるのね」
ラース「まあな。俺の息抜きがこんな場面で役立つとは思わなかったけどな」
男性「あ、あの、マルティナ様、ラース様、グレイグ将軍。もしお時間ありましたらよければゲームをやっていきませんか?」
ドラキーの格好をした男性が少し緊張した様子で話しかけてきた
グレイグ「ゲームか。先程友人からこちらで面白いゲームをやっていると聞いた。もしやその事か?」
男性「あ!そうなのですか!商店街ではこのゲームで今盛り上がっているので、おそらく我々の事だと思われます。よければぜひ!」
マルティナ「楽しそうね。私達もやらせてもらうわね」
男性「ありがとうございます!こちらにご案内しますね」
男性についていくと人混みの中に空いたスペースがあり、そこには大きな桶があった
ラース「これは......?水の中にリンゴ?とレッドベリーだな」
グレイグ「看板にダックアップルとある。聞いた事がないな」
男性「こちら、ダックアップルというゲームでしてこの桶の中に水が張ってあるんですけど、そこにあるリンゴとレッドベリーを手を使わずに口だけで取るゲームなんです。
レッドベリーが一つで一ポイント、リンゴが一つで三ポイントとなります。その合計得点に応じて様々な商品をご用意してあります。一度に三名様まで同時に参加可能なんですよ」
マルティナ「へ〜、面白そうじゃない!きっとベロニカ達もこれをやったのよ。ラース、グレイグ、私達もやりましょう」
グレイグ「し、しかし、口だけでリンゴなどを掴むようなはしたない行為はあまり国民達に見せては......」
ラース「まあまあ。マルティナがやりたいって言ってるんだし、俺達が楽しくやれば周りもきっと楽しんでくれるさ。グレイグ、俺達がこの祭りを大きくしている目的は?」
グレイグ「........民達に祭りを楽しんでもらうためだが.......」
ラース「だろ?じゃあ俺達から楽しむ姿勢を見せないとな」
グレイグ「だが、王女としてだな」
マルティナ「三人でお願いするわ」
男性「ありがとうございます!」
グレイグがラースと言い合いをしている間にマルティナは男性と受付を済ませていた
グレイグ「姫様ー!!!」
グレイグの怒ったような呆れたような声が響いた
その後
男性「制限時間は九十秒です!それでは.......開始です!」
三人は合図と同時に近くにあるリンゴやレッドベリーを咥えた
マルティナ「ん.......結構.....掴みにくいわね」
グレイグ「むう......。レッドベリーすらも小さいおかげですぐに離れていってしまう」
ラース「お、コツ見つけたぜ。ヘタの部分なら安定して掴めるぞ」
ラースは早速リンゴを咥えてカゴに入れた
マルティナ「なるほど。よし、私も」
マルティナもレッドベリーをカゴに入れた
グレイグ「(これまでの最高ポイントは28ポイント。少なくともリンゴを10個。三人でおおよそ三個取れれば........勝てる!)」
グレイグもリンゴを一つカゴに入れた
九十秒後
男性「タイムアップー!お疲れ様でした!大丈夫ですか?」
マルティナ「ちょっと顎が疲れたわね」
グレイグ「顎なんて普段使いませんからね」
ラース「へへ、結構取れたな。これは最高ポイントいっただろ!」
男性「確かに中盤から追い上げが素晴らしかったですよ!これは期待できますね。それではカゴの方を預からせてもらって数えさせていただきますね」
男性が数えた結果
男性「おお!!三十六ポイント!先程のレディ・マッシブチーム様を追い抜きました!」
グレイグ「レディ・マッシブ?」
マルティナ「(その名前.....)」
ラース「(誰だか丸わかりだな)」
ラースとマルティナは苦笑いしているが、グレイグは顔をしかめている
男性「おめでとうございます!三十五ポイントを超えたので商品はこちらになります!」
男性が持ってきたものは城下町の商品券10000Gだった
グレイグ「おお、本当に商品券を貰ってしまうとはな」
男性「それとわざわざマルティナ様達に盛り上げるためとはいえ、このような事をさせてしまったお詫びにこちらもどうぞ」
男性は頭を下げながらユグノア牛の上質な肉も渡した
ラース「うおおおお!!!マジか!!」
ラースは目を輝かせている
マルティナ「ええ!?いいのよ、そんな事気にしないで。私達から頼んだんだから」
男性「それでもですよ。このようなお祭りを開催していただいて、私達がいつも楽しく過ごせるのも一重にマルティナ様達のおかげです。これはほんの私達からのお気持ちです」
ラース「そうか!そこまで言われたら受け取らないわけにはいかないな!なあ!マルティナ!」
マルティナ「もう、ラースったらその欲望に溢れた目をやめなさい。でも、そう言われたら受け取らないわけにはいかないわね。ありがとう、こちらこそ皆がいてくれるからこっちも頑張れるのよ」
男性「ありがとうございます!」
その後、ラース達は城に向かっていた
ラース「〜♪」
ラースは肉を抱えて上機嫌だ
グレイグ「全く。食べ物の事となるとお前はいつもああだな。恥ずかしいから控えてくれ」
ラース「いやー、それは無理ってもんだ。好きなもんを目の前に出されたらそりゃあ飛びつくだろ」
マルティナ「その気持ちはわかるけどね。取り敢えずお肉は早くお城に持ち帰らないと」
ラース「だな、コックも驚くと思うぜ。............ん?城前に誰かいるぞ」
グレイグ「む?本当だ。誰か用事が有ったのだろうか。閉めていて申し訳なかったな」
ダック・アップル、皆さんご存知ですか?アメリカのハロウィンパーティーでやる余興の一つで別名アップルポピングとも言うそうです。リンゴを口で咥えるゲームだそうで、それを今回多少形を変えて使ってみました。