デルカダール地方
シルビア「は〜い、ダンス終わりよー!お疲れ様、二人とも。とっても可愛らしかったわ」
マルス「ルナ、大丈夫?」
ルナ「ちょっと疲れた〜」
シルビア「大丈夫?お水あるから飲んでいって」
ルナ「ありがとう、シルビアさん」
マルス「半分くらいまでクリア出来たよ、ルナ。もうちょっとだよ、頑張ろ!」
ルナ「うん!」
シルビア「二人は何がほしいの?」
マルス「僕はね、グレイグさんに褒めてもらうのと父さんに大剣の稽古してもらうんだ!後はねー、新しい練習用の大剣もほしいな!」
ルナ「私は魔導書もほしいんだけど、最近お母さん達お仕事で忙しそうだったから疲れが取れるようなハーブっていうのがあるんだって。それがほしいの」
シルビア「やだ......。もう〜!それくらいならアタシ、いつだって買ってあげるわよ!」
シルビアは口に手を当てて驚いた表情をした後、二人をギュッと抱きしめた
ルナ「駄目だもん!私達が自分達でなんとかするの!」
マルス「確かに頼めばじいちゃんも父さんも全員くれると思うけど、今回は自分達で取りたいんだ。だから頑張らないと!その方が皆驚くでしょ?」
シルビア「そうだったのね。それなら頑張って!!アタシ、絶対応援するから!負けないでね、マルスちゃん、ルナちゃん!」
二人「うん!」
二人はそのまま走っていった
その頃、エドはテルマを持って草原を爆走していた
テルマ「もう......勝手にしろよ....」
テルマはどうでもよくなったのか恥ずかしがっていた抵抗をやめていた
エド「風が気持ちいいなー、テルマ!」
テルマ「本当だな。お前に持たれてなかったらもっと気持ちよく感じてたんだろうけどな」
エド「む.....なんか嫌な言われ方だな。まるで俺が嫌な事してるみたいじゃねえか」
テルマ「おお、それは伝わるんだな。馬鹿には伝わらないと思ってたぜ」
エド「ハァ!?誰が馬鹿だ!!」
テルマ「人の話を無視してるようなやつなんか馬鹿で充分だよ!」
エド「ぐぐぐ......。そんなに俺に持たれるのが嫌だったのかよ」
エドはテルマを降ろした
そのまま二人はゆっくりと歩きながら進んでいた
テルマ「そりゃあ俺だって男だ。自分で走れるし、僅かとはいえ身も守れる。それなのにこんな扱いされたら変だろ」
エド「テルマが楽になる方法だと思ったのによ。俺なら他の人間より速く動ける。それならテルマを運んで、テルマに頼らなきゃいけない場所でテルマを降ろすのが一番早いと思ったんだ」
テルマ「.............ハァー。それならそうと言えよ。それなら怒らねえから」
テルマは大きくため息をつくと、やれやれという表情をしている
エド「あ、言わなかったっけ?」
テルマ「全く聞いてないな。まあエドの気持ちはわかった。俺も気分を悪くさせる言い方して悪かった。ごめんな、エド」
テルマはエドに頭を下げた
エド「い、いや、俺が言わなかったから悪いんだろ?テルマのあの発言は俺、気にしてねえよ。こっちこそ気付かずに悪かったな」
テルマ「まあそのおかげでここまで順調に来れたんだ。こっからは俺もエドに自力でついていく。極力俺は何とかするからどうしてもの時は頼らせてもらうぜ、デルカダールの兵士さん?」
エド「おお、結構........頼もしいんだな、テルマ。へへ、それじゃあ俺、頑張ろうかな!」
シルビア「ふふ、喧嘩は終わったかしら?」
エド「あ!勇者の仲間だ!」
テルマ「シルビアさん!!お久しぶりです!」
テルマは嬉しそうにシルビアに向かっていく
シルビア「久しぶりね、テルマちゃん。最近はお店に行けなくてごめんなさい。でも、まさかエドちゃんとお友達になってるなんて知らなかったわ。上手くやれてるみたいでとっても安心したわ。チャムちゃんは元気?」
テルマ「そうなんです。ちょっとした事で知り合って友達に。チャムも元気ですよ。いつも大きな声でお客さんと話してたりするんで、迷惑かけてないかちょっと気になってるんですけどね」
シルビア「うふふ、元気でいいじゃない。それでエドちゃんと二人でこんな所にいるって事はもしかして.....」
エド「兄ちゃんもこの競争の障害物?なんだよな。バトルか?」
シルビア「ふふ、参加者って事よね。残念だけどアタシはバトルじゃないの。アタシと一緒にダンスするのが条件よ!もちろん、楽しくね」
エド「お!ダンスか!いいじゃん。俺、魔物の群れの中で皆と一緒によく祭りで踊ってたぜ」
テルマ「そ、そうなのか?俺はやった事ないんだよな」
シルビア「音楽に合わせて体を動かすだけで充分ダンスよ。だからテルマちゃんも一緒に踊りましょう」
テルマ「じゃ、じゃあ少しだけ」
シルビア「ふふ、それじゃあミュージックスタートよ!」
デルカコスタ地方
バンとブレイブはマルティナと激しくぶつかりあっていた
マルティナ「しんくうげり!」
ブレイブ「キャウ!」
ブレイブがマルティナの攻撃に直撃し、倒れ込んだ
バン「ブレイブ!」
バンがブレイブに気を向けた瞬間
マルティナ「あら、よそ見しちゃダメよ。セクシービーム!受け取って!」
マルティナはバンにハートを打ち出した
バン「あ.......」
バンは魅了状態になった
ブレイブ「ガウ!?」
マルティナ「さあ、終わりにしてあげるわ!デビルモード!」
マルティナの全能力が一段階あがった
マルティナ「ばくれつきゃく!」
バン「ぐ.........」ドサ
バンは倒れた
ブレイブ「ガウ.......」
ブレイブはバンが倒れたのを見て動かなくなってしまった
マルティナ「...........(ブレイブはおそらく動けないのね。力により屈服したといったところかしら)」
マルティナはブレイブの様子を見るとデビルモードを解いた
マルティナ「大丈夫?ブレイブ。悪いけど、ここであなた達は脱落ね。ブレイブ、バンを連れてお城まで戻れる?そこまで怪我は多くないだろうけど、医療部屋で治療してあげて」
ブレイブ「ガウ!」
ブレイブにバンを乗せると、城へと走っていった
マルティナ「ちょっと本気でやりすぎたかしら。バンが相手なら不足はないと思ってたけど、まあラースにも本気でやっていいっていわれたし、恨まないでね、バン、ブレイブ」
その頃、デルカダール地方
ベロニカ「ギラグレイド!」
巨大な炎がベグル達を包み込んだ
ロベルト「ぐっ!」
ベグル「あっち!」
ベロニカ「(次の詠唱の準備を.........)ん?」
ベグル達が包まれた炎の上からベグルの大剣が出てきた
ベロニカ「ベグルの大剣ね。なにを仕掛けてくるのかしら」
ベロニカが大剣を見ていると
ベグル「油断大敵ですよ!」
ベロニカ「え......」
ベロニカのすぐそばにはベグルが迫っていた
ベグル「オラァ!」
ベグルはベロニカを殴った
ベロニカ「キャアッ!」
ベロニカは想像しない場所からの攻撃に直撃した
ベロニカ「ちょっと!レディを殴るなんて信じらんないわよ!」
ベグル「そ、そう言われましても......。こうするしか方法がなくて」
ベロニカ「あんた剣を使うなら殴ったりする?普通」
ベグル「も、元々はこっちのが合ってるんですよ。仕方ないじゃないですか!」
ベロニカ「ふん、まあいいわ。確かに戦い方を見てても魔法は苦手みたいね。それなら今の作戦といい、よくやった方だと思うわ。通っていいわよ」
ベグル「っしゃあ!やったぜ!」
ロベルト「ハァー、どうなるかと思った。ベグルの咄嗟の判断に助けられたな」
ベロニカ「この先の障害物は厄介揃いよ。倒されないようにね」
ロベルト「確かに。残りはイレブンさんにマルティナ様、グレイグ将軍ですからね。気を抜いたら終わりですね」
ベグル「イレブンさんが魔法で攻めてこなかったらワンチャン!」
ベグル達は先に進んでいった
その頃、ロウの場所では
ロウ「む?」
コロ「キャン!」
コロがロウへ嬉しそうにやってきた
ロウ「おお、コロかの。こんな所でどうしたんじゃ?」
コロ「クゥ〜」
コロはロウに甘えている
ロウ「ほほ、可愛いのう。これがバニーちゃんであれば.......おっと、いかんいかん。コロにそんな事を思ってはいかんな。どれ、久しぶりに撫でさせてもらうかのう」
コロ「グルグル」
その頃、ギバ達は
ベロニカ「今度はギバ達ね。私が相手よ!かかってきなさい!」
ギバ「ベロニカさんか。俺が上手く間合いに入り込めればっていった所か」
マーズ「いや、ベロニカさんなら俺に任せてくれ。ベロニカさん!」
ベロニカ「あら、何?」
マーズ「マホトーン!」
ベロニカ「!!ヤバッ!」
ベロニカは咄嗟にその場から引く
ベロニカ「くっ。やられたわ」
ベロニカは少し力が抜けたのかダルそうにしている
ギバ「ナイスだ、マーズ!ベロニカさん最大の武器がなくなった!」
マーズ「すみません、ベロニカさん。あまり消耗はしたくないんです」
ベロニカ「そんな魔法使えたのね、侮ったわ。力が出せないから、この状態で戦っても結果は見えてるわ。通っていいわよ」
ギバ「や、やったぜ!何もせず突破!」
ベロニカ「まあ私が突破されてもここからは大変よ。神殿まで頑張りなさい」
マーズ「残りはイレブンさん、マルティナ様、グレイグ将軍、か。全員やりづらいな」
ギバ「まあ手合わせだと思うしかないよな。進もうぜ!」
デルカコスタ地方
ベグル達はマルティナと遭遇した
マルティナ「次はベグル達ね。二人と戦うなんて久しぶりじゃないかしら」
ベグル「本当です。何年前ですかね」
ロベルト「マルティナ様にどれくらい敵うかわかりませんけど、本気でいきますよ」
マルティナ「ふっ!」
ベグル「はっ!」
マルティナとベグルが同時に動き出した
ベグル「かぶと割り!」
マルティナ「やあっ!」
マルティナは身を回転させて避けた後、斧を横から蹴り飛ばした
ベグル「ぐうっ!」
ロベルト「はやぶさ斬り!」
マルティナ「ばくれつきゃく!」
マルティナは足で剣を弾きながら攻撃する
ロベルト「受け流しの構え!」
ロベルトは自身への攻撃を盾で流していく
ベグル「全身全霊斬り!」
マルティナ「ピンクタイフーン!」
マルティナは自身のおいろけを爆発させ、そのまま舞いながら攻撃する
ロベルト「うぐっ!な、なんだ!この技!?」
ベグル「初めて見た技だ。マルティナ様、こんな技が使えたのか。ただ、どこかいやら」
ロベルト「そういうのは言ったら駄目だろ、ベグル!」
マルティナ「ラースから手は抜かなくていいって言われてるの。かくとう技と槍だけだと思っていたら、それはとんだ甘い考えだわ。デビルモード!」
マルティナはバニーへ変身すると全能力が一段階あがった
二人「ええ!?」
ベグル「マジかよ!!バニーちゃんになった!」
ロベルト「ちょっ、それ本物ですか!?」
マルティナ「氷結らんげき!」
ベグル「って、危ねえ!(お、重たい.....)」
ベグルは気を抜いていた所を一瞬で攻撃の間合いに入られる
マルティナ「ばくれつきゃく!」
ベグル「ぐああっ!!」
ベグルは避けきれずに吹っ飛ばされていく
ロベルト「ベグル!!こうなったら!さみだれ突き!」
マルティナ「一閃突き!」
マルティナの狙い澄ました一突きが攻撃の隙を掻い潜った
ロベルト「ガハッ!」
マルティナ「(やっぱりデビルモードは強すぎるかしら。兵士達のここまでの疲労も考えると使わなくても)!?」
マルティナが少し考え事をしていると
ベグル「うらあっ!」
ガァン!
ベグルが遠くから持っていた大剣を投げつけてきた
マルティナ「感心しないわよ、ベグル。武器を投げ捨てるなんて」
ベグル「狙ったつもりなんですけどね」
マルティナ「それに武器はどうするの?大剣も斧も持ってないじゃない」
ベグル「多少は無くてもなんとかなります。マルティナ様が取らせてくれる隙をくだされば!」
ベグルはマルティナにそのまま向かっていく
マルティナ「(ベグルが丸腰で向かってくるなんて!彼にかくとう適正はなかったはずだけど)」
マルティナはベグルの行動に内心驚きつつ、身構える
ベグル「オラァ!」
マルティナ「ふっ!」
ベグルのパンチをマルティナをギリギリで避ける
それと同時に足をベグルへと振り上げた
ベグル「わかっていますよ!」
ベグルも腕で足を防ぐとそこから足を掴んだ
マルティナ「!」
ベグル「はあっ!」
ベグルはそのまま引き寄せる
マルティナ「しんくうげり!」
マルティナも負けじと地面に手をつき、反対の足で攻撃を仕掛ける
ベグル「ぐうっ!」
ベグルは直撃するが、そのまま持ち堪えた
マルティナ「!?」
ベグル「ここ!」
マルティナの顔にベグルの拳が当たった
マルティナ「くっ!」
マルティナはベグルから少し距離を置いた
ベグル「よし!まだ感覚は残ってる!」
マルティナ「.........型にはまらない顔を狙うやり方。その動き......喧嘩で養ったものね」
ベグル「流石にわかりますか。久しぶりでしたけど、まだ捨てたもんじゃないみたいですね」
マルティナ「荒削りで隙は大きいけど、適正がないとは思えない動きね。意外な戦い方をするものね、ベグル。でも、二度目が通用すると思わない事ね」
ベグル「マルティナ様に褒められるとは。それに時間稼ぎは終了しましたから問題ありません」
マルティナ「え!?」
ロベルト「ベグル!もう充分だ!」
二人から離れた所にはロベルトが大剣と斧を持っていた
ベグル「このまま神殿に行かせてもらいますね!」
ベグルはマルティナに背を向けて走っていった
マルティナ「くっ!やられたわ。接近戦に持ち込んだのはロベルトから注意を逸らす目的もあったなんて。副長の実力は伊達じゃないって事ね。ラースに報告しておきましょう。きっと喜ぶわ」