洞穴 奥地
ラース「な、なんだよ.....これ」
洞穴の広い空間に出るとそこには頑丈な檻がいくつも置いてあり、中にはボロボロの魔物達や既に動けなくなっている魔物達もいる
スライムナイト「ギュウ.....」
ごうけつぐま「グウ......」
どの魔物達も怪我をしていたりとかなり弱っている
イレブン「酷い......こんな可哀想な事、一体誰が」
マルティナ「全員助け出しましょう!セーニャ、ロウ様、回復をお願いします」
グレイグ「姫様、私もお手伝いします」
シルビア「でも、どうやって出しましょう。乱暴に壊してもいいとは思うけど」
コッコッコッ
ベロニカ「!皆、誰か奥から歩いてくるわ!」
女性「あら?誰?あなた達」
奥からは白衣を着て眼鏡をかけた中年ほどの女性が歩いてきた
ロウ「わし達はこの怪しい洞穴を調べにきた。お主、この酷い光景はなんじゃ」
女性「あらあら、これがわからないの?これは私のコレクションの元よ。これから素晴らしい色違いの魔物に切り替わるの」
ラース「切り替わるだと!?」
カミュ「てめえ、それがどれだけ非人道的な事かわかってんのか!?」
女性「そんな道徳的な言葉なんか必要ないわよ。あなた達知らないの?転生モンスターって呼ばれてるはずなんだけど、その子達ってとっても綺麗で美しくて、見てて惚れ惚れするの」
イレブン「そんなものの為に魔物達を痛めつけてるのか!!」
ベロニカ「あんた最低よ!!」
女性「酷いわね、誰にも私の考えがわかってもらえないなんて」
グレイグ「転生モンスターが各地で出現していたのは貴様の仕業か!」
女性「ええ、そうよ。皆にこの転生モンスターの素晴らしさをわかってもらおうと思ってね。動けないままはかわいそうだから興奮剤で動かさせたの。とっても素敵だったでしょ?」
セーニャ「あなたのせいでどれだけの魔物が、人が迷惑していると思っているのですか!こんな事はやめてください!」
マルティナ「そうよ!ここの魔物達も解放しなさい!」
女性「嫌よ。折角自由にコレクションが集められるんだから」
グレイグ「ならば仕方あるまい。貴様を捕まえさせてもらおう。牢屋で自分の罪を反省するといい」
カミュとラースとグレイグが女に向かっていく
女性「え?つ、捕まえる?私を!?キャッ!」
女性はあっけなくカミュとラースに拘束された
グレイグ「ナイスだ、カミュ、ラース。さあ大人しく連行されてもらおうか」
グレイグは女性に手錠をかけた
女性「どうしてよ!!私、何も悪い事なんてしてないわ!!」
ラース「自覚なしか。相当タチが悪いな」
ロウ「ここの檻の鍵の在処はどこじゃ?」
女性「あんた達なんかに教えるわけないでしょ!!離しなさい!」
ベロニカ「全く、どうしようもないわね。さっさと吐いてくれるとありがたいのに」
女性「私、知ってるんだからね!最近世界中で魔物と一緒に生きようとしてる行動が増えてる事!私と全く同じじゃない!!私だって魔物達が可愛いからこうやって私と一緒に動かさせてるのに!あんた達と何が違うのよ!!」
マルティナ「あなた.......」
ラース「おい、ふざけるなよ。貴様みたいなやつと一緒にするんじゃねえ。てめえは自分の勝手な気持ちで魔物を傷つけ、強制的に側に居させてるだけだろうが!それは支配っていうんだ!!俺達はそんな事してない!望んでない!
俺達は魔物と共存していくんだ!互いに理解して、助け合って生きていくんだ!!貴様なんかの一方的な気持ちなんかと同じにするんじゃねえ!」
女性「なによ、なによ、なによ!!理解できないわ!ここの魔物達は私の物!私がここの魔物達を生きさせてあげてたのよ!感謝されるべきじゃないの!?」
シルビア「てんで駄目ね。お話が通じてないわ」
ベロニカ「グレイグさん、ラース、私がデルカダール城までルーラするわ。このまま連れて行きましょう」
グレイグ「うむ、わかった。頼む、ベロニカ」
マルティナ「じゃあ私達で鍵の捜索と魔物達の治療、やっておくわ」
ラース「了解。あ、城から手伝いが必要か?連れてくるぞ」
セーニャ「それでしたら、そちらのお医者様の方と数人兵士様を呼んでいただけると心強いですわ」
ラース「わかった。じゃあまた後でな」
その後、洞穴の檻は開かれ魔物達も治療され元の住処へ戻っていった
その夜、クレイモラン王国 カミュとマヤの家
ガチャ
シロ「バウ!バウ!」
カミュが家に入るとシロが目の前で待っており、嬉しそうに尻尾を振りながら抱きついてきた
カミュ「おっと、へへ、ただいまだな、シロ。出迎えありがとな」
シロ「バウ!!」
カミュ「.........コレクションね。そんな勝手な考えであそこまでの行動をするのか。本当わけがわからねえやつっているもんだな」
シロ「クゥ?」
カミュ「なあ、シロ。俺はお前が好きだぜ、お前は俺の事好きか?」
シロ「バウ!!」
シロは笑顔で元気よく吠えた
カミュ「はは、聞くまでもなかったか。俺はお前が困ってたら必ず助けてやるからな。だから、お前ももし俺が困ってるようだったら助けてくれると嬉しいぜ。俺達は共存していくんだからな」
シロ「バウバウ!」
カミュ「変な事言っちまったな、気にしないでくれよ、シロ。さて、飯にするか!」
シロ「バウ!!」