その後
シロ「カミュ!」
マルティナ「大丈夫!?イレブン!皆連れてきたわ!」
ラース「ビーストモードか!どうやってこの姿に」
イレブン「ラース!押さえるの少し大変なんだ!手伝って!」
イレブンはカミュの手と足を押さえながら倒れさせていた
カミュはジタバタと抵抗を続けている
ラース「了解。俺が手をやる。イレブンは足を頼む」
シルビア「どうやって戻しましょうか。普通なら時間が経てば元に戻ったけど」
マルティナ「なった原因がわからないと、普段通りにいくかもわからないわよね」
シロ「なんか......カミュから変な匂いがする。凄く嫌な匂い。僕も少しおかしくなりそう」
シロはカミュの匂いを嗅いで顔を顰めている
イレブン「そうなのか。もしかしたらその匂いが原因となってるのかもしれない。シロもあまり近づかないでね」
ラース「カミュ!聞こえてるか!」
カミュ「グウウウウ.....」
イレブン「ずっと唸ったり吠えたりしてて話にならないんだ」
ラース「魔物みたいだな.............ん?魔物?..........試してみるか。イレブン!俺が押さえておくから、カミュと俺目掛けてギガデインだ!」
イレブン「え!?な、なんで!?」
ラース「勇者の雷は聖なる雷。魔物を払い、悪を取り除く。カミュがこうなった原因を浄化出来るかもしれない」
シルビア「な、なるほどね。イレブンちゃんの勇者の力ならではってわけね」
マルティナ「でも、危険よ。あれはかなり強力な魔法じゃない。喰らったらカミュもラースも相当ダメージが」
イレブン「そうだよ。いつもみたいに手加減するよ」
ラース「いや、全力で頼む。力を抜いたとして、もし力が足りなかったらそれはそれで問題だ。やるなら全力!魔物だと思って打ってこい!」
イレブン「...........わかった。カミュ、ラース、後で必ず回復させるから。ごめんね!」
イレブンは詠唱を唱え始めた
シロ「え?え?何が起こるの?」
マルティナ「シロ、ここら辺は危ないわ。もう少し離れて見てましょう」
シルビア「カミュちゃんは元に戻るから大丈夫よ」
カミュ「グウウウウ!!」
カミュの抵抗が激しくなった
ラース「おっと。危険を察知したか?だが、そんな抵抗じゃ俺の力は解けないぜ。荒治療だが許してくれよな、カミュ」
イレブン「いくよ!ラース!カミュ!」
イレブンが詠唱が終わると、カミュ達の真上に巨大な雷雲が現れる
ラース「ああ、こい!」
イレブン「ギガデイン!」
ドガァァン!!
カミュ達目掛けて巨大な雷が落ちてくる
その威力は周囲の雪を吹き飛ばし、その下の地面をも焦がしている
ラース「ゲフッ.......ゴホッ!ゴホッ!あー、焼けた焼けた」
カミュ「うう.........」
煙が晴れると雷で黒く焦げた二人が倒れていた
イレブン「うわ、二人して耐えちゃうんだ。本当に本気で打ったのに」
ラース「ギリギリだよ。蹴りでも喰らったら死にそうだ。立ち上がれねえよ」
カミュ「ゲホッ!ゲホッゲホッ!!」
イレブン「カミュ、大丈夫!?」
シロ「カミュー!」
シルビア「久しぶりに本気のイレブンちゃんのギガデインを見たわ。相変わらず凄い威力してるわね〜」
マルティナ「シロが凄いビックリしてたわ。カミュはどう?」
カミュ「痛え.........ビリビリする」
シロ「カミュ!戻った!」
ラース「なんとか成功か。イレブン、回復頼む」
イレブン「うん!ベホマズン!」
みるみる内にカミュとラースの怪我や焦げた体が戻っていった
ラース「ふ〜、疲れた疲れた。やっぱりこんなん喰らうもんじゃねえな」
カミュ「あ、あれ?俺、どうしてここに」
シロ「カミュー!よかったー、元通りだー!」
シロは喜んでカミュの顔を舐めている
カミュ「シ、シロ!?って、イレブン!兄貴!マルティナ、シルビアのおっさんまで!」
マルティナ「気付いたわね。ビーストモードの状態になってて大変だったのよ」
シルビア「記憶はある?」
カミュ「ああ、そうか。思い出してきた。俺、赤い服着たやつらに魔物を強制的に操らせる薬を飲まされて、そっからビーストモードになったんだった」
イレブン「そんな事されたの!?そいつらは!?」
カミュ「まだアジトにいるはずだぜ。クレイモランはどうなった」
ラース「ウルフドラゴン達は全員倒したはずだ。もうクレイモランは大丈夫だぜ」
イレブン「それじゃあアジトに向かおう!そいつらを捕まえないと!」
カミュ「案内するぜ、こっちだ」
アジト前
マルティナ「ミルレアンの森の中だったのね。随分人気がないように感じるわ」
シルビア「魔物ちゃん達を操って王国を襲う悪い子達は許せないわ!」
カミュ「皆、ここは俺に任せてくれないか?」
イレブン「カミュに?大丈夫?」
カミュ「ヘマやらかして心配かけさせたのは悪かった。だけど、今度は大丈夫だ。信じてくれ、相棒。散々おもちゃにされたんでね。それのお礼をしてやろうと思ってな」
カミュは悪い笑みを浮かべている
シロ「カミュ.........なんかいつもより怖い」
カミュ「こいつらは捕まえた後、もう未来は決まってるだろ?」
ラース「.............まあ、そうだな。それが遅くなるから早くなるかの違いだ。思う存分やってこい、カミュ」
カミュ「へへ、俺を散々コケにしてくれたからな。今度は俺があいつらをおもちゃ代わりにしてやる」
カミュはアジトに入っていった
マルティナ「行っちゃったわね。まあいいわ、私達は先に戻りましょう。無事な事を報告しておかないと」
シロ「僕はここでカミュを待ってるね。シャールって人に伝えといて」
シルビア「わかったわ。それじゃあ行きましょう、イレブンちゃん、ラースちゃん」
ラース「ああ、わかった」
シロだけが残った後、アジトの中から男達の叫び声が響いてきた
その後、クレイモラン城 玉座の間
カミュ「戻ったぜ」
シャール「あ、よかった!カミュさん!本当にご無事で」
リーズレット「まさかあんたが捕まるなんて思わなかったわ。元盗賊も鈍ったものね」
カミュ「うっせえ!昔の話を出すんじゃねえよ!まあ、心配かけさせたのは悪かった。すまん。って、そうだ!アジトで捕まってた時にやべえ事聞いたんだ!あいつら、全員で八人いたんだがそいつら分担してサマディー、デルカダール、ユグノア、クレイモランを襲っているって聞いたんだ!」
全員「え!?」
ベロニカ「襲われてたのはクレイモランだけじゃなかったの!?」
イレブン「まずい!ユグノアは僕達がいないから、もし強い魔物が来てたら」
シルビア「サマディーの方も危険だわ!」
マルティナ「私達も被害の確認をするわよ!皆、急いで戻りましょう!」
シャール「す、すみません!まさか自分が全員をお呼びしてしまったばかりにこんな計画的な事が起こっているなんて」
ラース「いや、シャールのその判断は当然だ。何も悪くない。相手が一枚上手だったというだけだ。まだ行けば間に合うかもしれない!皆、戻るぞ!」