それから二週間後、デルカダール城
朝食場
二人「サンタ?」
カミュとマヤはマルス達が言ったサンタという言葉がわからないようだ
マルス「え?カミュもマヤ姉ちゃんもサンタ知らないの?」
ルナ「サンタさんはね、クリスマスの夜に今年一年いい子にしてる子どもにプレゼントを渡す人の事なのよ」
カミュ「へ〜、そんなのがいるのか。知らないやつからプレゼントって怪しくねえか?」
マヤ「そういえばメダ女にいた時もそんな話を聞いたような......でも、迷信だって」
ルナ「そんな事ないよ!絶対いるもん!」
マルス「ルナは子どもだなー。このお城に簡単に入ってこれるわけないじゃん。きっと誰かがサンタさんなんだよ」
カミュ「(はは〜ん、なるほどね)」
カミュは気にもしてない様子で黙っているマルティナ達をチラリと見た
ルナ「違うもん!サンタさんはいるもん!毎年プレゼント置いてあるじゃん!」
マルス「だからそれは父さんとか兵士さん達がそっと置いていってくれてるんだよ」
ルナ「む〜!なんでそんな事言うの!マルス!違うよね、お父さん、お母さん!?」
マルティナ「ふふ、どうかしらね?私達も夜は寝てるから実際はわからないのよ」
ラース「マルス、お前知らなかったのか?クリスマスの夜だけは城開いてるんだぞ?誰でも入り放題だ」
マルス「え!?そうだったの!?なんで?」
グレイグ「城下町で毎年パーティーがあるだろう?クリスマスは大広間も開放しているからな。夜でもお城には入ってこれる」
マルス「え〜、じゃあ本当にサンタさんいるの?」
ルナ「ほら〜!マルスのは嘘だったー」
マルス「おかしいな〜。去年こっそり赤い服きたグレイグさんくらい大きな人を見たのに」
グレイグ「(うぐっ)」
マヤ「マルスはサンタさん見たの?」
マルス「布団からこっそりとね。顔はよく見えなかったけど」
ルナ「そんな事してたんだ、マルス。私も今回やろうかな」
デルカダール王「はっはっは、今年も来てくれればいいのう。だが、まずはクリスマスの城下町パーティーをどうするか考えてからだな」
カミュ「城下町パーティー?またパーティーやるのか?」
マルティナ「ええ、そうなの。皆お祭り大好きだから。毎年広場に大きなクリスマスツリーを飾っているのは見た事あるでしょ?」
マヤ「ああ、あの凄く大きなツリーだよね。噴水の所にドーンッてあって初めて見た時凄く驚いたもの」
デルカダール王「例年通りなら今年もそれを飾るはずだったのだが.......」
マルス「え?あのツリー出さないの?」
ルナ「寂しー。皆で飾り付け楽しみだったのに」
ラース「いや、出したい事は出したいんだがあの木は本物でな。何年も同じ物を使ってきたから木の幹がもうボロボロになって折れそうなんだ。あんな大きな木が倒れたら大変だろ?だから新しい木が必要なんだ」
グレイグ「クレイモランにある木だからシャール達に頼もうと思ったのだが、先日のクレイモラン襲撃の件であっちも忙しいはずだ。そんな事を頼むわけにはいかなくてな」
マルティナ「代わりとなる木が中々見つからないのよね。大きさや頑丈さ、飾り付けが出来るくらいの葉っぱがついている木って結構少ないの」
カミュ「ふーん、その元々の木はまだあんのか?」
ラース「一応な。薪とかには使えそうだからとっておいてはある。飾らないけどな」
マヤ「兄貴が考えてる事、多分私と一緒。その木、私達も探してくるよ。クレイモランでさ」
デルカダール王「おお、それは非常に助かる。こちらもクリスマスの予算や出し物などで忙しく、探す時間がないのだ」
マルティナ「いいの?お仕事とか」
カミュ「俺はしばらくは休みだ。シャールが気を使ってくれてな。あれは俺のヘマだってのによ」
マヤ「私達もね、あと少しは働くけどクリスマス期間はお店を休みにするんだ。ビルさん達とグリーとテルマ達はグラジーでパーティーするみたい」
マルス「ビルさんとマドリーさんとグリーさんとテルマ君とチャムちゃんだけ?」
マヤ「うん、そうみたい」
ルナ「五人だけなんてちょっと寂しいよ。私達と一緒にやろう。そうすれば皆で仲良しだよ」
グレイグ「ああ、そうだな。俺達は構わない。マヤ、グリーと一緒に皆を誘ってみてくれ」
マヤ「ルナは優しいね。いしし、きっと皆喜ぶよ。誘ってみるね」
ラース「それじゃあ後で木を見せて種類とか説明するから、もし何かいいものがあれば連絡してくれるとありがたい」
カミュ「了解」
その後、シケスビア雪原 山中
カミュ「モミの木、か。葉っぱが密集していて、30mくらいの大きさか。結構デカいよな」
マヤ「メダ女にいた頃、図書館で木の見分け方って本読んだんだ。だから私わかるよ」
カミュ「お、そりゃ頼もしいな。まずはデカい木を探さないとな」
マヤ「大きな木は山の中でも高い方に生えやすいはずだよ。もう少し登ってみよう」
カミュ「だな」
山頂付近
マヤ「う〜、ここら辺まで来ると結構寒いね」
カミュ「雪もかなりの量だな。って、マヤ。あの木、かなり高くないか?周りよりも目立つぞ」
マヤ「あ、本当だ。大きい〜。これくらいあれば十分そうじゃない?」
カミュ「正確な長さは測れねえからな。んで、マヤ。この木はモミの木なのか?」
マヤ「えっとね〜............んーと。兄貴、ちょっと葉っぱの雪どかしてくれない?」
カミュ「ん?おう。よっ」
カミュはブーメランで葉っぱの雪を落とした
ドシャ
マヤ「うん!葉っぱの分かれ方や枝もモミの木と同じ生え方。きっとモミの木だよ!」
カミュ「へ〜、よくわかるな。俺には何が違うのか全くわからねえ」
マヤ「いしし、もうすっかり兄貴より物知りになったもんね」
カミュ「だな。学校で学んだ事が活かせてるみたいで嬉しいぜ。さて、この木に目印をつけておくか。あとは兄貴達に報告だな。取りに行く時は一応俺もついて行くか」
マヤ「きっと喜ぶよ、姉ちゃん達。さ、早く戻ろう」
デルカダール城 玉座の間
カミュ「ってわけで、一応それっぽいやつ見つけてきたぜ」
マルティナ「ありがとう、カミュ、マヤちゃん。兵士達に取りに行かせるわ」
カミュ「その時は俺も案内でついて行く。連絡くれよな」
ラース「了解。それとカミュ、マヤ。クリスマスはここで俺達と一緒だろ?イレブン達も集まるそうだから、少しクリスマスらしい事をしようと思ってるんだ」
マヤ「なんか面白そうな話。何するの?」
グレイグ「プレゼント交換だ。聞いた事はあるか?」
カミュ「プレゼント交換?人のやつを交換すんのか?」
マヤ「確か自分が用意したプレゼントを他の人のプレゼントとシャッフルして、それで誰のプレゼントが来るかってやつだっけ?」
ラース「そうそう、それだ。だからカミュとマヤにも何かプレゼントを用意していてほしい。個人に向けたものでもいいし、自分が欲しい物でもいい。くじ引きみたいで楽しそうだろ?」
カミュ「わかった。大した物あげれないと思うが、なんか用意しておく」
マヤ「うん!凄く楽しそう!いしし、誰にあげようかなー。喜ばれるようなやつがいいよね」