ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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おせち料理

ジンタ「まず作る料理はホムラでは数の子と呼ばれるものだ」

 

 

 

 

四人「数の子?」

 

 

 

 

リリー「他の国ではなんと呼ばれているのかはわからないのですが、ニシンという魚の卵なんですよ」

 

 

 

 

ジンタ「この数の子の卵の数は子孫繁栄を願っているとされている。作り方に移るぞ。といっても、やる事は簡単だ。水と塩を入れた所に既に数の子を浸しておいた。一晩くらいが目安だ。膜が出てくるからそれを取って、酒を入れてアルコールを飛ばした鍋にしょうゆと共に入れるだけだ」

 

 

 

ジンタは流れるように見せた

 

 

 

グレイグ「ま、待ってくれ。早くて理解が追いつかん」

 

 

 

 

ジンタ「簡単だからやってみろ。やればすぐに覚えるだろ」

 

 

 

 

マルティナ「えっと、この数の子?から膜を取って、鍋に入れるのね」

 

 

 

 

リリー「はい!オッケーですよ、マルティナさん!」

 

 

 

 

カミュ「へえ、準備されてれば簡単だな」

 

 

 

 

ジンタ「次にいくぞ。次は黒豆だ」

 

 

 

 

ラース「これなら偶に食べるな。各地で色々な味がある」

 

 

 

 

ジンタ「なら話は早い。作り方は同じか?」

 

 

 

 

ラース「俺の知ってるものだと豆を水で一日かけて戻した後、茹でてシロップとしょうゆと一緒に煮ていたな」

 

 

 

 

リリー「わ!そうです!まさにその通りですよ!それなら黒豆は平気そうですね」

 

 

 

 

ジンタ「なら次だな。次はかまぼこ、これも有名か?」

 

 

 

 

グレイグ「魚のすり身だな。よく食べているぞ。何やら色は少し違うようだが」

 

 

 

 

カミュ「こんなに赤と白がハッキリしてたようには思えねえな」

 

 

 

 

ジンタ「まあこれはそういうもんだからな。赤は魔除け、白は浄化を表す。次はひろめだ」

 

 

 

ジンタは黒いものが巻かれたものを出した

 

 

 

四人「ひろめ?」

 

 

 

 

リリー「他の国ではなんと呼ばれているのでしょうかね?」

 

 

 

 

ラース「食べてみてもいいか?」

 

 

 

 

ジンタ「ああ、いいぞ」

 

 

 

 

ラース「........お?この味、昆布だな!」

 

 

 

 

マルティナ「それなら馴染みあるわね」

 

 

 

 

ジンタ「コンブ?まあいい、そう呼ばれているのか。作り方を見せるぞ」

 

 

 

数時間後

 

 

 

空だった重箱には様々な料理が詰められている。ニシン、黒豆、かまぼこ、昆布巻き、伊達巻、栗きんとん、酢れんこん、なます等々

 

 

 

ジンタ「これで完成だ。これを皆で食べるんだ」

 

 

 

 

カミュ「なるほどな。こうやって見ると色鮮やかだな」

 

 

 

 

リリー「ホムラでは縁起物と呼ばれる物が多いんですよー。あ!縁起物というのは、よい事が起こるような物という意味です」

 

 

 

 

マルティナ「確かにそうね。一つ一つの料理にも細やかな意味があってとてもよく考えられていると思うわ」

 

 

 

 

グレイグ「幸福な未来を願って食べるのか。年明けにはもってこいの食べ物だな」

 

 

 

 

ラース「ありがとうございました、ジンタさん、リリーさん!大変勉強になり、助かりました!」

 

 

 

 

ジンタ「理解をしてもらえたならいい。なにかあれば聞きに来い。また教えてやる」

 

 

 

 

リリー「私も皆様とお料理が出来てとても楽しかったです!ぜひまたいつでも焔にご来店くださいね!」

 

 

 

デルカダール城 キッチン

 

 

 

コック達がマルティナ達によって集められていた

 

 

 

マルティナ「突然ごめんなさい、集まってもらって」

 

 

 

 

コック「い、いえ、そんな事は。しかし、突然どうされましたか?なにかお食事で困りごとでも?」

 

 

 

 

グレイグ「実はだな、先程ホムラの里でおせち料理というものを作ってもらってきた」

 

 

 

 

コック「おせち料理........。聞き覚えがありますね。確か、縁起物を集めた料理だったかと」

 

 

 

 

ラース「まあそうだな。それとホムラでは年明けから三日間を三が日と呼ぶらしくてな、この三日間はどんな仕事の人でも休みにしているらしい」

 

 

 

 

マルティナ「だからね、普段何気なく私達の毎日を支えてくれる皆を三日間お休みにしようと考えたの」

 

 

 

 

コック達「ええ!?」

 

 

 

 

コック「そ、そんなお気遣いをしていただけるとは......。大変ありがとうございます。ですが、私達がいなければお食事の方は?」

 

 

 

 

ラース「それを乗り切るのがこのおせち料理だ。保存のきくものばかりだから三日くらいなら持つそうだぞ」

 

 

 

 

マルティナ「足りなかったら私達で勝手に作るわ。だから今から皆はお休みにして。年明けくらいゆっくり過ごしてちょうだい」

 

 

 

 

コック「...........なんとお優しい......。誠にありがとうございます、マルティナ様、ラース様、グレイグ様。それでは私達は休ませていただきます!」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、自由に過ごすのだぞ」

 

 

 

その後、玉座の間

 

 

 

カミュ「喜んでただろ?コック達」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、涙まで流されちゃったわ。そこまで酷い労働環境にしていたとは思えないけど」

 

 

 

 

カミュ「いや、ここにいる一人が馬鹿みたいに食べるせいだろ」

 

 

 

カミュはラースを一瞥した

 

 

 

ラース「お、俺のせいなのかよ」

 

 

 

 

グレイグ「まあ強く否定は出来ん。実際見てわかるくらいにはラースが来てからのコックの忙しさは増えている」

 

 

 

 

ラース「くっ...........城の飯が美味いから悪いんだ」

 

 

 

 

マルティナ「久しぶりに聞いたわ、それ。褒めてるのか貶してるのかわからないわよ」

 

 

 

 

グレイグ「それでは今夜の食事からおせち料理を食べるのだな。作る途中でいくつか食べる機会もあったが、中々だったな。独特の物もあったがどれも美味しいものだった」

 

 

 

 

カミュ「だな。それに量が一つ一つ少なくても数があるからな。結構長持ちしそうだな」

 

 

 

 

ラース「いやー、夕食が楽しみだな!」

 

 

 

 

マルティナ「張り切って食べすぎないでね、ラース。一応作り方は教わったとはいえ、無くなっちゃうと大変よ」

 

 

 

しかし、マルティナの声も虚しく二日目の朝にはおせち料理がなくなり、ラースとマルティナがおせち料理のメモと睨めっこしながら作るハメとなった

 

 

 

 




皆様、おせち料理は食べられたでしょうか?私は食べすぎて........正月太りが止まりません(笑)最近は様々なものも入っておりますね。海老、ローストビーフ、マリネなど中華や西洋など多種多様な雰囲気となっています。食べた事ない方もぜひ食べてみてください!
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