ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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47.温泉5

旅館の離れ

 

 

 

ラースは一人でベンチに座っていた

 

 

 

マルティナ「結構離れた所に行ったのね」

 

 

 

 

ラース「ああ、マルティナか。少しのぼせてな。はは、別に羽目を外した訳じゃないんだがな」

 

 

 

 

マルティナ「そうだったの、席を外した方がいいかしら?」

 

 

 

 

ラース「いや、大丈夫だ。なあ、マルティナ。朝の日課になった模擬練習、すまないが無くしてもいいか?」

 

 

 

 

マルティナ「いいけど、どうしたの?もしかして相手にならないかしら?」

 

 

 

 

ラース「まさか。そんな事ない。だけどマルティナは、もう俺の戦い方をマスターしつつあるだろ。俺と同じタイミングでできるレベルになった筈だ。それに、この前古代図書館に行った時に試してみたい魔法もあってな。少し勉強しなくちゃいけないんだ」

 

 

 

 

マルティナ「確かにそれなら時間がほしいものね、わかったわ。またロウ様と一緒に練習するわ」

 

 

 

 

ラース「勝手ですまないな、ありがとう....。

なあ、マルティナ。実は一つ花火を持ってきてるんだ。一緒にやろうぜ」

 

 

 

ラースは自分の横に置いてあった花火をマルティナに見せた

 

 

 

マルティナ「ええ、いいわよ....随分細い花火ね。どういう物なの?」

 

 

 

 

ラース「これは線香花火と言ってな。物凄く小さな花火でよ、数秒で終わってしまう。最初の小さな火花はどんどん大きくなり、激しくなって、また萎んで終わるんだ。俺はこれが一番好きなんだ。この花火を見てると、まるで人の一生みたいだと....思うんだ」

 

 

 

ラースは火をつけながら説明した。その姿は何か考えているような顔をしている

 

 

 

マルティナもラースに続き、花火に火をつける

 

 

 

マルティナ「.....本当ね。短い時間にだんだん激しくなって、そして小さくなっていく。何だかとても儚いわね。私も気に入ったわ」

 

 

 

 

ラース「希少品だからな。あっという間に無くなってしまうんだ。ほら、最後の一本だ」

 

 

 

 

マルティナ「ありがとう。長く持つといいんだけど...............あっ、落ちちゃったわ、残念ね。............?どうしたの?ラース」

 

 

 

 

ラース「.....なあ、マルティナ。聞いてくれ。大事な話があるんだ」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、どうしたの?急に」

 

 

 

 

ラース「(言え!言うんだ、俺!砕けてもいい。後悔なら、後でいくらでもやってやる!今伝えないで、いつ伝えるんだ!!)」

 

 

 

ラースは目を強く瞑ったり、深呼吸をしたりしている

 

 

 

マルティナ「ラース?大丈夫?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラース「.....アナタが好きです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マルティナ「え.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

ラース「アナタの飾らない、だけどはっきりと持つ意思と心の強さに....惹かれました。アナタが姫だろうと、次期デルカダール王女だろうと、俺はアナタが好きです。どうか、俺と付き合ってください!」

 

 

 

 

 

 

ラースはマルティナに頭を下げた

 

 

 

 

 

 

 

マルティナ「.....ほ、ほんとに?だって....私....女なのに男より強いし、ガサツだし....」

 

 

 

 

 

 

ラース「別に強さや性格なんて関係ない!それに、マルティナは自分が思ってるよりもかわいくて、美しいんだぞ...ってマルティナ、泣いてる!すまない、嫌だったか」

 

 

 

 

ラースはマルティナの顔を見ると、マルティナの目から涙が溢れていた

 

 

 

 

マルティナ「ぐすっ、ううん.....違うの。ぐすっ、でも、でも私は、イレブンを助けられなかった16年前から、自分は幸せになってはいけないんだと思ってた。そんな事していいはずないって。でも、今の私は.........幸せになりたいと思ってて.....こんなのいいのかなって」

 

 

 

 

 

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