ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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実力測定

それから数日後の夜、デルカダール城下町

 

 

 

グラジー ビルとテルマの部屋

 

 

 

テルマ「ふっ、ふっ!」

 

 

 

テルマは一人で筋トレをしている

 

 

 

ガチャ

 

 

 

ビル「なんだ、テルマ。まだ寝てなかったのか。早く寝ないとだろ」

 

 

 

 

テルマ「あ、ビルさん。すみません、少しまだ体を動かしておきたくて」

 

 

 

 

ビル「程々にしておけよ。にしても、初めてこの店に来た時より中々体が鍛えられてきたな。これも訓練のおかげだな」

 

 

 

 

テルマ「はい!グレイグ将軍やエドのおかげです。でも、俺がどれだけ強くなったかってのがまだあまり実感できなくて」

 

 

 

 

ビル「まあそう急ぐような事ではないんだろうけどな。.............お、そういや明後日は店が定休日だよな」

 

 

 

 

テルマ「そうですね」

 

 

 

 

ビル「なら、俺と少し手合わせしてみるか?」

 

 

 

 

テルマ「え!?ビルさんとですか!?」

 

 

 

 

ビル「おう、俺はテルマの実力を知らねえから自由な評価が出来るだろ?」

 

 

 

 

テルマ「でも、ビルさんって戦え........もしかして」

 

 

 

 

ビル「そうだ、俺は元の姿。つまり魔物の姿に戻ってテルマと戦う。実戦により近いだろ?」

 

 

 

 

テルマ「それはありがたいんですけど、怪我とか」

 

 

 

 

ビル「んなもん昔に数え切れないくらい負ってるさ。俺もマドリーもな。だから今更人間に傷つけられるなんざ大した事ない。魔物のやつらからの方がよっぽど遠慮ないしな」

 

 

 

ビルは昔を思い出したのか顔をしかめている

 

 

 

テルマ「は、はは。まあそうですよね。それじゃあ悪いんですけどお願いしてもいいですか?」

 

 

 

 

ビル「おう、よろしく頼むぞ、テルマ」

 

 

 

次の日

 

 

 

エド「え!?テルマ、あのおっさんと戦うのか!?」

 

 

 

エドがグラジーにやってきていた

 

 

 

テルマ「ああ、そうなんだ。俺がどれだけ強くなれているか知れる機会だしな」

 

 

 

 

マヤ「そんな約束したんだ。危なくない?ビルさんは魔物だよ?」

 

 

 

 

グリー「あ、そうじゃん。人間の姿でやるの?」

 

 

 

 

テルマ「いえ、魔物の姿で戦ってくれるそうです」

 

 

 

 

エド「バッカ、テルマ!お前、魔物を舐めすぎだぞ!人間と魔物では戦い方とか全然違うんだぞ!」

 

 

 

 

テルマ「それならもっと好都合だ。その場の判断力が試されるってわけだな」

 

 

 

 

エド「いや、俺が言いたいのはそういう事じゃなくてよ」

 

 

 

 

テルマ「大丈夫だって!ビルさんだって本気じゃないし、多少の怪我なんて気にしないさ」

 

 

 

 

エド「ハァ.......まあいいや」

 

 

 

 

マヤ「信じてるけど、危ないと思ったらすぐやめるんだよ?」

 

 

 

 

テルマ「はい!もちろんですよ!」

 

 

 

次の日、デルカコスタ地方

 

 

 

テルマ「なんでエドにグレイグ将軍まで!?」

 

 

 

テルマとビルがデルカコスタ地方で準備していると、エドとグレイグがやってきた

 

 

 

エド「やっぱり心配だ!だから昨日グレイグ.......将軍達に話したんだ!」

 

 

 

 

グレイグ「過保護すぎるかもしれないが万一もある。俺は黙って見ているが、怪我をした場合は俺が回復しよう」

 

 

 

 

ビル「ありがとうございます、グレイグ様。よかったな、テルマ。憧れのグレイグ様に友達のエドまで見てくれるってなって」

 

 

 

 

テルマ「逆にプレッシャーですよ、こんなの。軽い気持ちだったのがどうしてこんな事に」

 

 

 

 

エド「フレ、フレ!テルマ!頑張れ、頑張れ!テルマ!」

 

 

 

 

テルマ「うるせーー!」

 

 

 

テルマは少し赤くなっている

 

 

 

エド「なんだと!?テルマ、友達からのエールをうるさいだと!?」

 

 

 

 

テルマ「集中できねえんだよ!静かにしてろ!」

 

 

 

 

エド「ブーー!」

 

 

 

 

ビル「まあそれだけ反応する元気があれば大丈夫だろ。さて、と」

 

 

 

シュン!

 

 

 

ビルは人間の姿ではなく、元の魔物の姿に戻った

 

 

 

ビル「見慣れないだろ?これが俺の元の姿だ」

 

 

 

 

テルマ「..........」

 

 

 

 

エド「あの種族、確かアンクルホーン。中々強い魔物だったはずだよな」

 

 

 

 

グレイグ「そうだな。まあ魔物が全員同じ種族でも強さはバラバラだ。人にも色々あるように、魔物にも様々な事があるのだろう。エドならわかっているだろう」

 

 

 

 

エド「そうだな。同じやつでも優しかったり、弱虫だったり。戦いが得意だったり、後ろで待機していたりってな」

 

 

 

 

テルマ「ふぅー.........。よろしくお願いします!」

 

 

 

 

ビル「はは、そんな緊張するな。まあまずはテルマから向かってこい」

 

 

 

 

テルマ「それじゃあお言葉に甘えて!」

 

 

 

テルマはビルに向かっていく

 

 

 

テルマ「はっ!」

 

 

 

テルマは片手剣を薙ぎ払った

 

 

 

ビル「よっと」

 

 

 

ビルは後ろに避けた

 

 

 

テルマ「まわしげり!」

 

 

 

テルマはそのまま更に一歩踏み出し、薙ぎ払った時の遠心力を利用してそのまま攻撃する

 

 

 

ビル「!おおっ!」

 

 

 

ビルは腕で防ぐ

 

 

 

防がれたテルマはそのまま後ろに飛んで距離を離した

 

 

 

エド「おお、やるじゃん、テルマ!防がれたけど今の攻撃は凄いな!」

 

 

 

 

グレイグ「今のやり方、バンの教えか。流れるような攻撃で相手に隙を与えない戦い方だな」

 

 

 

 

ビル「やるじゃないか、テルマ。少し驚いたぞ」

 

 

 

 

テルマ「これくらいなら俺にだって!」

 

 

 

 

ビル「じゃあ次は俺だな。ふん!」

 

 

 

ビルはたいあたりをしてきた

 

 

 

テルマ「はっ!」

 

 

 

テルマは横に避けた

 

 

 

ビル「避けるだけか?なら!」

 

 

 

ガシ!

 

 

 

テルマ「!?」

 

 

 

ビルはすれ違う時にテルマの服を掴んだ

 

 

 

ビル「ほらよ!」

 

 

 

ビルはテルマを持ち上げ投げようとする

 

 

 

テルマ「くっ!はあ!」

 

 

 

ザク!

 

 

 

ビル「痛っ!」

 

 

 

テルマは片手剣をビルに刺した

 

 

 

ビルはその痛みでテルマを離す

 

 

 

テルマ「まだ練習中だけど!せいけんづき!」

 

 

 

ボス!

 

 

 

着地したテルマはそのままビルに攻撃した

 

 

 

ビル「イテテテ、よく咄嗟に判断できたな」

 

 

 

ビルはお腹を押さえながら下がっていく

 

 

 

テルマ「驚きましたけどね」

 

 

 

 

エド「いやー、ヒヤッとしたぜ。テルマのやつ、急にピンチになるんだから」

 

 

 

 

グレイグ「練習中なだけあってまだせいけんづきと言えるほどの威力ではなかったな。拳の勢いが足りん」

 

 

 

 

エド「グレイグは厳しいなー、あれくらいならいいだろ、別によ」

 

 

 

 

グレイグ「技は戦闘において最も重要な物の一つだ。それを適当に済ませてはいかんぞ、エド」

 

 

 

 

エド「ぐ........悪かったよ」

 

 

 

 

テルマ「ビルさん!様子見なんていりませんよ!全力でも構わないんで、お願いします!」

 

 

 

 

ビル「はいはい、わかったよ。かえんのいき!」

 

 

 

ゴオオッ!

 

 

 

ビルの口から炎のブレスがテルマに向かっていく

 

 

 

テルマ「こ、こんな事まで!流石魔物だな」

 

 

 

テルマはかえんのいきの範囲から逃げる

 

 

 

ビル「ヒャダルコ!」

 

 

 

 

テルマ「!?」

 

 

 

ビルは更にテルマの逃げた先に氷の刃を複数ぶつけていく

 

 

 

テルマ「痛っ!というか、冷たい!」

 

 

 

テルマが顔を腕で覆っていた所にビルが更に追撃する

 

 

 

ビル「かえんのいき!」

 

 

 

 

テルマ「あっちい!!」

 

 

 

テルマは炎のブレスに包まれた

 

 

 

エド「あー!!おいこら、おっさん!何テルマをいじめてんだよ!ぶっとばすぞ!」

 

 

 

 

グレイグ「まあ落ち着くのだ、エド。あれも一種の作戦であり、戦い方の一つだ。遠距離からの攻撃にどう対処する?テルマ」

 

 

 

 

ビル「少し汚ねえやり方だけど許してくれよな」

 

 

 

 

テルマ「アチチ、服が少し焦げた。構いませんよ、ビルさん!魔法も使えたんですね!」

 

 

 

 

ビル「そりゃあ魔物だからな。多少の魔法は使えるさ」

 

 

 

 

テルマ「行きますよ!」

 

 

 

 

ビル「バギマ!」

 

 

 

テルマに向かって竜巻が向かっていく

 

 

 

テルマ「これくらい!かえん斬り!」

 

 

 

テルマは竜巻を切り裂いた

 

 

 

ビル「ヒャダルコ!」

 

 

 

 

テルマ「はああっ!」

 

 

 

テルマは片手剣で少し防ぎながら突っ込んでいく

 

 

 

その体や腕には少しずつ刃があたり、切れていく

 

 

 

ビル「かえんのいき!」

 

 

 

ビルは近づいてきたテルマに炎のブレスをぶつける

 

 

 

テルマ「ここ!」

 

 

 

テルマは素早く横に回り込んだ

 

 

 

ビル「!?」

 

 

 

 

テルマ「らいめい斬り!」

 

 

 

ザク!

 

 

 

ビル「うぐっ!」

 

 

 

 

グレイグ「ストップだ!どちらも今ので怪我しただろう。これくらいでいいんじゃないか?」

 

 

 

 

テルマ「そうですね。俺としても練習通りに動けたと思います」

 

 

 

 

エド「カッコよかったぞー、テルマー!」

 

 

 

 

テルマ「う、うるせえよ、エド!」

 

 

 

 

ビル「想像よりやるじゃないか、テルマ。こんなおっさんじゃあまり相手にならなかったか?」

 

 

 

 

テルマ「そんな事ありませんよ!多彩な技や遠距離、近距離共に戦えて魔物らしい技まで使ってきてとてもいい練習になりました!また今度お願いします、ビルさん!」

 

 

 

 

ビル「そうか、それなら嬉しいな。因みにマドリーは俺とはまた違った戦い方をするぞ。なんたって空を飛べるからな」

 

 

 

 

テルマ「そういえば羽が生えてましたね。それはまた参考になりそうです」

 

 

 

 

エド「魔物との戦闘かー。俺もいつかやらなきゃならねえのかなー。やりたくねえ」

 

 

 

 

グレイグ「必ず来てしまうとは思うぞ。だがエド、もし悪い魔物だとしてもお前は戦えないというのか?」

 

 

 

 

エド「いや、それは流石に戦う。群れにいた頃だって攻撃してきた魔物とは戦ってたしな」

 

 

 

 

テルマ「まあ悪くもないやつと戦うのは嫌だってのはそうだよな。俺だって悪いと思えない人に剣を向けたくない」

 

 

 

 

グレイグ「それならまあいいだろう。テルマ、今度よければブレイブと戦ってみてはどうだ?あいつは相当強いが、手加減も出来るはずだ」

 

 

 

 

テルマ「ブレイブ君ってそんなに強いんですか?」

 

 

 

 

ビル「あー、ブレイブさんは俺よりずっと強いな。あの気配やオーラからして相当の実力だ」

 

 

 

 

エド「俺は警戒されてるのかあまり近くには来てくれねえけどよ、初めて会った時に感じたやつだけでも相当なもんだぞ。少なくとも見習い達の中で敵うようなやつはいないんじゃね?」

 

 

 

 

テルマ「そんなにか!?え!?それ、俺じゃあ太刀打ち出来ませんって!」

 

 

 

 

グレイグ「だから手加減してもらうという事だ。ブレイブも偶に訓練場でバン達と戦っているのだ。何回か勝っている事もあるようだぞ」

 

 

 

 

エド「なに!?あの化け物揃いの兵士達に勝つのかよ!すまん、テルマ。お前じゃ一生かかっても勝てないわ」

 

 

 

 

テルマ「おいこら!勝手に絶対負ける判断すんな!」

 

 

 

 

グレイグ「どうする?テルマ。ブレイブも偶には体を動かした方がいいはずなのだ」

 

 

 

 

テルマ「そ、そうですね。かなーり手加減してもらう事になりそうですが、お願いしてもいいですか?」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、こちらこそありがとう。日にちはいつにする?」

 

 

 

 

テルマ「えっと.......ビルさん」

 

 

 

 

ビル「今日から四日後の夕方だな。食料の調達や酒の手配のために早く店を閉める。その日なら空いてるぞ」

 

 

 

 

グレイグ「了解した。ブレイブにも伝えておこう」

 

 

 

 

テルマ「お願いします!あ、俺も一緒に伝えますよ」

 

 

 

 

グレイグ「そうか?まあ確かにその方がいいかもな」

 

 

 

 




え?最近グレイグの出番が多い?


........気のせいですよ。(同じデルカダール城にいるのにラースやマルティナ、兵士達に話を取られすぎてる気がしているなんて言えない)
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