ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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実力測定2

それから四日後の夕方、デルカダール城

 

 

 

訓練場

 

 

 

ブレイブ「あー、あー、これでよろしいですか?」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、頼んだぞ、ブレイブ。しっかり手加減するんだぞ」

 

 

 

グレイグは魔物が話せる薬をブレイブに飲ませた

 

 

 

ブレイブ「手加減......ですか。できる限りやってみます」

 

 

 

 

テルマ「お〜、ブレイブ君が話すのは初めて見た。本当に話せるんだ」

 

 

 

 

ブレイブ「まああまり使う機会がないからな。それで.......」

 

 

 

 

エド「頑張れよー、テルマー!」

 

 

 

 

ベグル「激しくするなよ?ブレイブ」

 

 

 

 

ブレイブ「なぜお前達までいるのだ。俺とテルマだけだったはずでは」

 

 

 

 

エド「応援役だ!テルマが奇跡的に勝つかもしれねえだろ!」

 

 

 

 

ベグル「万が一のストッパー役だ。あと単純にブレイブが負けたら面白そうだから」

 

 

 

 

ブレイブ「ベグル、貴様面白がっているな」

 

 

 

 

テルマ「は、はは。まあいいんじゃない?ブレイブ君。実力は全然ないけど、よろしくね」

 

 

 

 

ブレイブ「俺は別にそんな事は思っていない。新入りの中では成長が早い方だと思っているぞ」

 

 

 

 

テルマ「そうなの?へへ、ありがとう。それじゃあどっちから動く?」

 

 

 

 

ブレイブ「テルマからでいいぞ。俺は一旦避ける事に専念させてもらおう」

 

 

 

 

テルマ「わかった。じゃあ、ふっ!」

 

 

 

テルマはブレイブに向かっていく

 

 

 

テルマ「かえん斬り!」

 

 

 

 

ブレイブ「ふむ.......」

 

 

 

ブレイブは振り下ろされる剣に対して一歩下がった

 

 

 

テルマ「(この距離なら!)よいしょ!まわしげり!」

 

 

 

テルマは素早く体制を立て直して遠心力を利用して蹴りを出した

 

 

 

ブレイブ「はっ!」

 

 

 

ブレイブはその場で跳んで避けた

 

 

 

テルマ「じゃ、じゃあもう一度かえん斬り!」

 

 

 

テルマは横に剣を薙ぎ払った

 

 

 

ブレイブ「同じだな」

 

 

 

ブレイブはもう一度跳んで避けた

 

 

 

テルマ「ええ!?」

 

 

 

 

エド「うわー、ほとんど動かねえで避けてるよ、ブレイブのやつ」

 

 

 

 

ベグル「必要最低限の動きだけの回避。まあブレイブくらいなら当然の技術だな」

 

 

 

 

テルマ「じゃあこっちだ!」

 

 

 

テルマは片手剣から槍に持ち替えた

 

 

 

テルマ「けもの突き!」

 

 

 

 

ブレイブ「それは怖いものだな」

 

 

 

ブレイブは横に避けた

 

 

 

テルマ「連続でやってやる!」

 

 

 

テルマは連続でけもの突きをブレイブに繰り出していく

 

 

 

ブレイブ「ふむ、躱せないほどではないな」

 

 

 

ブレイブもその度に全て避けていく

 

 

 

テルマ「ハァ、ハァ。くっ、当たらないな!」

 

 

 

 

ブレイブ「疲れたか?」

 

 

 

 

テルマ「まだいける!まわしげり!」

 

 

 

 

ブレイブ「ほう、いい根性だ」

 

 

 

ブレイブはしゃがんで避けた

 

 

 

ブレイブ「何もしないのは可哀想なのでな。そろそろ動くぞ」

 

 

 

 

テルマ「来い!」

 

 

 

 

ブレイブ「は!」

 

 

 

 

テルマ「!?」

 

 

 

ブレイブはテルマの前からいなくなった

 

 

 

テルマ「どこ行った!?」

 

 

 

 

ブレイブ「後ろだ、テルマ」

 

 

 

 

テルマ「げ!!?」

 

 

 

 

ブレイブ「見えていなかったか。今お前は俺に自由に攻撃出来る隙を作ったという事だ」

 

 

 

 

テルマ「くうっ!凄いな、ブレイブ君」

 

 

 

 

ブレイブ「それでは攻撃するぞ。準備はいいか?」

 

 

 

 

テルマ「よし、こい!」

 

 

 

 

ブレイブ「はあ!」

 

 

 

ブレイブはテルマに飛びかかった

 

 

 

テルマ「早っ!」

 

 

 

ガキン!

 

 

 

テルマはギリギリ剣で防いだ

 

 

 

ブレイブ「そのガードでは甘いぞ!手が届く!」

 

 

 

ブレイブはそのまま爪を出してテルマの前で振り下ろした

 

 

 

ブンッ!

 

 

 

テルマ「ヒッ!」

 

 

 

 

ブレイブ「当たらないようにした。本当なら届いている。そのガードで牙を防ぐのはいいが、俺には爪もある。剣から体を離しておけ」

 

 

 

 

テルマ「さ、流石キラーパンサー。めちゃくちゃ爪が鋭かった」

 

 

 

 

エド「なんか.......指導みたいになってきてないか?」

 

 

 

 

ベグル「まあ仕方ないだろうな。テルマとブレイブでは圧倒的な戦闘力差がある。テルマも悪くはないんだが、それでもブレイブには通用しないというわけだな」

 

 

 

 

ブレイブ「どうする?テルマ。もう少しやるか?」

 

 

 

 

テルマ「はは、攻撃も防御もブレイブ君に全部通用しないとは。まだ実戦には程遠いってわけだな」

 

 

 

 

ブレイブ「最初は俺ではなく息子の方がいいかと思ったのだが......」

 

 

 

 

テルマ「あ、コロ君の事?」

 

 

 

 

ブレイブ「そうだ。だが、あいつは手加減なんて出来ないからな。威力こそ俺よりないが、それでも止まらなくなった場合テルマは引き裂かれるだろう。それを考慮して俺になったのだ」

 

 

 

 

テルマ「ひ、引き裂かれるって....そんなオーバーだよ」

 

 

 

 

ブレイブ「それは甘く考えすぎだ、テルマ。俺は兵士達の鎧ごと切り裂こうと思えば出来る。息子はまだ無理だが、剣くらいなら噛み付いて折る程度なら容易だ。まだ子どもに近いテルマの体は息子の爪や牙でも簡単に引き裂き、バラバラにするぞ」

 

 

 

 

テルマ「............」

 

 

 

テルマの顔は青白くなっている

 

 

 

エド「魔物ってのはそういうもんなんだぞ、テルマ。俺が最初言っただろ?人間と魔物では戦い方が全然違うんだって。魔物は人間とは違って相手を無力化させる手段が命を奪う事のみ。だからこそ自身が持つ武器を最大限に活かす。そのパワーは人間からしたら絶大な威力になっている。甘く考えすぎるなよ」

 

 

 

 

テルマ「じゃ、じゃあブレイブ君がさっきわざと爪を当てなかったのは」

 

 

 

 

ブレイブ「いくら手加減していても慣れない事だからな。もしもを考えたのだ。顔に傷が残る程度ならまだいいが一歩謝れば失明、もしくはそのまま死んでいたな」

 

 

 

 

テルマ「は、はは......。世界が違うや」

 

 

 

 

ベグル「確かにブレイブは前に怒ってバンをボロボロにした時も鎧ごと切り裂いてたな。剣もへし折っていたしな。なんで俺との訓練の時は大剣を折らなかったんだ?」

 

 

 

 

ブレイブ「む.......。俺にだって出来ない事くらいある。大剣や斧のような大きい武器は折れん。分厚い鎧の場合も同じだ」

 

 

 

 

ベグル「ほ〜、つまりブレイブは俺やダバンが弱点だな?確かに俺やダバンに勝った事ないもんな?」

 

 

 

 

ブレイブ「貴様、一々癪に触るな。馬鹿にしているのなら相手になるぞ」

 

 

 

 

ベグル「やめとけって、ブレイブは俺に勝てねえんだろ?無理すんなって」

 

 

 

 

ブレイブ「貴様........もう許さん!!俺を怒らせた事、後悔するがいい!!」

 

 

 

 

ベグル「へっ、来いよ!バンみたいにいくと思うなよ!」

 

 

 

ベグルとブレイブが激しくぶつかり合い始めた

 

 

 

テルマ「え〜、なんで喧嘩になるんだよ」

 

 

 

 

エド「まあいいんじゃね?ほら、ブレイブの本気が見れるぞ」

 

 

 

 

テルマ「いや、なんか速くてあまり目で追えない」

 

 

 

 

エド「あちこち動くもんな。じゃあ今度は俺とやろうぜ、テルマ。俺に追いつくんだろ?」

 

 

 

 

テルマ「友達同士ってなんか複雑なんだよ。ためらっちまう」

 

 

 

 

エド「えー、なんだよそれ。別に殺す気なんかねえって」

 

 

 

 

テルマ「まあまだお前には届いてなさそうだ。もう少し待っててくれよ、エド」

 

 

 

 

エド「おう、いいぞ!確実に近づいてきてるのはわかってるからな!」

 

 

 

 

ベグル「へっ!その程度か、ブレイブ!まだまだ浅いぞ!」

 

 

 

 

ブレイブ「くそが!調子にのるなよ!」

 

 

 

 

 

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