それから一週間後の夜、デルカダール城
食事場
二人「え!?サマディー!?」
マルスとルナがデルカダール王からの案に喜びの声をあげた
デルカダール王「ああ。二人はあまり訪れた事はないだろう。サマディー王と話をして、明後日から数日間旅行に行こうと思う。前のマルスとの約束じゃからな」
マルス「やった!!ありがとう、じいちゃん!」
グレイグ「サマディーですか。あそこには私も久しく行ってないですね」
デルカダール王「わしも直接行くのは随分と久しぶりだ。サマディー王も快く受け入れてくれてのう、ファーリス王子も楽しみにしておるそうだ」
ラース「サマディー王に話をしたという事は、泊まる場所が」
デルカダール王「うむ、サマディー城だ。なにやら豪勢にもてなしをしてくれるそうだが、そこまでせんでもよいのに」
マルティナ「そうですね、なんだか旅行ではなくなってしまいそうです」
グレイグ「いくらご友人同士といっても、王とその家族がやってくる以上当然だと思われます。ありがたく楽しませてもらう事にしましょう」
ラース「サボテンステーキ.......いや、最近話題の熱地ビーフ丼も美味しそうだよな」
マルティナ「ラース、ご飯中に違う食べ物を想像するのは変よ」
デルカダール王「はははは!ラースらしいのう。マルス、ルナ、楽しみにしておるのだぞ」
二日後、サマディー城下町
全員「ええ.......」
デルカダール王達がサマディーに到着すると、真正面にある競馬場に巨大な旗が飾られており、そこには大きく太文字で歓迎!デルカダール王ご家族御一行様!と書かれている
また、デルカダール王達に気付いた人達が拍手をして迎えている
デルカダール王「ハッハッハ!サマディー王も愉快な事をしてくれる!」
ラース「こうも歓迎されると.........ちょっとな」
ルナ「な、なんか恥ずかしいよ〜」
二人はその歓迎っぷりに少し恥ずかしがっている
グレイグ「まあ気持ちはわかる。旅行感覚とは少し別物になってくるな」
マルス「えへへ、手を振ってくれるよ。こんにちはー」
マルスはあちこちに笑顔で手を振っている
マルティナ「ふふ、マルスは特に緊張とかしてないのね。あら?」
歩いていると、奥の方からファーリス達が数人兵士を連れてやってきた
ファーリス「お待ちしておりました、デルカダール王様方!この度は私達サマディー王国に来訪していただき、誠にありがとうございます!」
兵士達「ありがとうございます!」
ファーリスが礼儀正しく一礼をすると、それに続いて後ろにいる兵士達も礼をする
デルカダール王「なに、そんな固くならんでもよい。伝えたはずだが、わし達は孫の願いを叶えるために来たのだ。丁重なもてなしには感謝するが、そこまで気にせんでも大丈夫だ」
ファーリス「い、いえ!父上から決して失礼のないように、そしてサマディーでの楽しいひとときを過ごせるお手伝いをするようにと仰せつかっております!まずはお城にご案内させていただきます。こちらへどうぞ」
ファーリス達はデルカダール王の斜め横に並び、サマディー城に向けて腕を伸ばして案内する
グレイグ「ファーリス王子、見ない間に随分と雰囲気が変わりましたね」
マルティナ「そうね。やっぱり王子なんだし、真面目に頑張ってるのね」
サマディー城 大広間
ファーリス達に連れられて城に入ると、そこには大きな机がありその上には豪華な食事が用意されている。お肉、野菜、フルーツ、飲み物などどれもが鮮やかな色をしており、かつ大量に用意されている
ラース「おおー!」
ラースはその光景に目を輝かせている
ルナ「美味しそう!見た事ない食べ物もあるー!」
ルナもラースの隣ではしゃいでいる
ファーリス「あはは、流石はラースさんですね。この後のお昼として用意させていただきました。父上や母上、それと自分も参加させていただきますね」
デルカダール王「うむ、これだけの量があるのだ。皆で食べようではないか」
ファーリス「ありがとうございます。それでは、玉座の間にて父上がお待ちになっております。こちらです」
玉座の間
ファーリス「父上!デルカダール王様ご家族が来訪してくださったので、歓迎と案内をしてきました!」
サマディー王「おお、ありがとう、ファーリス。いやー、デルカダール王様、マルティナ王女様、グレイグ様、ラース様、マルス様にルナ様。この度はサマディー王国に来訪してくださり、ありがとうございます」
サマディー王は頭を下げた
デルカダール王「気にするな、サマディー王よ。お主達の歓迎の意思は先程ので充分に伝わった。わし達の方こそ快く歓迎してくれた事、誠に感謝する」
サマディー王「そ、そうでしたか。お祭りも開催しようかと思ったのですが、流石に数日では大した用意も出来ずに無くなってしまいました」
マルティナ「大丈夫です、サマディー王様。お祭りも素敵ですが、普段の何気ない日常風景にも素敵な部分がたくさんあると思います。マルス達にもきっとよい影響を与えてくださるはずです」
サマディー王「そうですか、ありがとうございます、マルティナ王女様。ご覧になられたと思いますが、この後の昼食のご用意をさせていただきました。私達には構わず、お好きに皆様でお食べください。
ラース様の話も聞いておりますので、おかわりも用意してあります。また足りない物などがありましたら、遠慮なく私達に申し付けください」
デルカダール王「ああ、感謝しよう。だが、サマディー王と共に話しながら卓を囲むのもわしにとって嬉しい事なのでな。共に楽しく食べようではないか」
サマディー王「ありがとうございます、デルカダール王様。それならば私もぜひご一緒させていただきます」
大広間
デルカダール王達はそれぞれ話しながらご飯を食べていた
デルカダール王「そうか、昔は確かにそうであったな!」
サマディー王「そうですよ、デルカダール王様。それは冗談になりませんよ」
デルカダール王「ハッハッハ!すまんのう」
マルティナ「お父様ったら。一番楽しんでるのはお父様なんじゃないかしら?」
ラース「まあいいじゃないか、楽しそうな王様を見れて」
ファーリス「お隣いいですか?ラースさん。あ、ラース様」
ファーリスが皿を持ってやってきた
ラース「はは、大丈夫だ、ファーリス。前までは様なんて付けてなかっただろ?前のままでいいって」
ファーリス「す、すみません。慣れてしまっていて。言葉使い、難しいんですよ」
グレイグ「そうだな。だが、頑張っているのはよく伝わったぞ。ラースも見習うんだ」
ラース「俺は敬語とか似合わないんだって」
ファーリス「ふふ、確かに」
マルス「ねえねえ、ファーリスさん」
ファーリス「ん?どうしたんだい?マルス君」
マルス「この後、サマディーを回るんだけど僕達あまりここ周辺知らないんだよね。教えてくれない?あ、教えてください」
ファーリス「ああ、さっき少ししか言わなかったもんね。安心してよ、マルス君。この後は僕が一緒にサマディーを案内するさ」
マルス「本当!?ありがとう!」
マルティナ「いいの?ファーリス王子。色々やる事あるだろうから、そっちを優先してもらっていいのだけど」
ファーリス「大丈夫ですよ。むしろ、僕の数日の仕事は皆さんの案内なんで」
グレイグ「そうか、それなら頼りにしておこう」
ファーリス「お任せください!あ、そういえば、サマディーでは最近こんな噂が出てるんです。オアシスの湖の底に古代のお宝が眠っているって」
マルス「え!?お宝!?」
ラース「ほう、それはまたどうして」
ファーリス「どうしてなんでしょうね?僕も聞いただけなので詳しくは知らないんですけど、仲間達が話してたんで多分有名になってきてるんだと思います。興味ある?マルス君」
マルス「うん!すっごくある!調べようよ、ファーリスさん!」
ファーリス「そうだね、皆が噂してるって事は何か信じさせるような事があるのかもしれない。行ってみてもいいね」
マルス「やった、やった!」