ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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王になるために

グレイグ達は

 

 

 

水底で砂を掻きながら、何か落ちていないかを探していた

 

 

 

グレイグ「(探しても探しても砂ばかりだな。所詮は噂という事かもしれんな)」

 

 

 

 

ルナ「(あ!綺麗な貝殻。あ!こっちにも)」

 

 

 

 

マルス「(あれ?なんだろ?石.....かな?)」

 

 

 

ザバァ!

 

 

 

何かを見つけたマルスが先に上がっていった。それを見た二人も上に上がっていく

 

 

 

グレイグ「どうした?マルス。上がるのが今までより早いな。息継ぎか?」

 

 

 

 

マルス「ううん、何か見つけたんだ。あ!やっぱり石じゃない!見て!輪っかだよ!」

 

 

 

マルスの手の中には、小さいが輪っかのようなものがあった。しかし、その周りは苔のような物で覆われており、緑色になっている

 

 

 

グレイグ「ふむ、確かに。石ではなさそうだ」

 

 

 

 

ルナ「凄いじゃん、マルス!それ絶対お宝だよ!」

 

 

 

 

マルス「そうだよね!やったー!」

 

 

 

 

グレイグ「まだお宝かどうかはわからんぞ。それにそんな汚れていては」

 

 

 

 

ルナ「あ、確かに。マルス、取れる?」

 

 

 

 

マルス「うーん.........。駄目かも、こびりついてて取れないや」

 

 

 

 

グレイグ「長年の時の汚れなのだろうな。一度持ち帰ってみるか」

 

 

 

 

ルナ「待って、グレイグさん!私もマルスみたいなの欲しい!」

 

 

 

 

マルス「僕もまだやる!他にもあるかもしれないし」

 

 

 

 

グレイグ「わかった。だが、寒くならんうちに引き上げるからな。無理するんじゃないぞ」

 

 

 

 

二人「はーい」

 

 

 

オアシス付近では

 

 

 

ラース「ハァ〜......。疲れた」

 

 

 

ラースが大の字になって倒れていた

 

 

 

ファーリス「慣れてないと疲れますよね。でも、なんとなくですけどコツを掴むのが速いと思いますよ。流石ラースさんです」

 

 

 

 

マルティナ「そうなのよ。だからもっとしっかりやればきっと出来ると思うんだけどね。やりたがらないのよ」

 

 

 

 

ラース「苦手意識が強いからな。それにもう今更泳げるようになってもって感じはするしな」

 

 

 

 

ファーリス「ははは、まあ長年泳げないでいるとそうなりますよね。僕も少し休憩しようかな。ラースさん、お隣座りますね」

 

 

 

 

ラース「おう、好きにしろ」

 

 

 

 

マルティナ「ねえ、ファーリス王子。少しお話しましょ」

 

 

 

 

ファーリス「はい、もちろんいいですよ」

 

 

 

 

マルティナ「頑張ってるみたいね、王子として。前見てからしばらく会ってなかったけど、大分見違えたわ。言葉使いもそうだけど、姿勢やお父様への立ち位置まで。かなり勉強してないとわからない事よね」

 

 

 

 

ファーリス「あ、あはは.....。まだ慣れてはいないんですけどね。半年ほど前から勉強し始めたんです。王子ではなく、この国の王となる準備のために」

 

 

 

 

ラース「おお!ついにファーリスがサマディー王に!」

 

 

 

 

ファーリス「はい、そうなんです。父上がそうおっしゃってくださいました。父上はもう交代してもいいとは言っていましたが、僕はまだまだです。勉強しても勉強しても、わからない事や不安な事はたくさんあります。

 

 

 

父上のように立派にやれるのか、民達を引っ張っていけるのか、皆は僕についてきてくれるのか。最近こんな考えばかりで、王にふさわしいのは本当に自分なのだろうかと感じてしまって」

 

 

 

 

マルティナ「.........わかるわ、ファーリス王子。いえ、ファーリス」

 

 

 

 

ファーリス「マルティナ様......」

 

 

 

 

マルティナ「国の王として皆を守り、導く。そんな事が本当に自分に出来るのか。私も悩んでいたわ。私は姫として生まれてきたけど、城で育った期間や姫として育った期間は短かった。尊敬するお父様の姿を後ろからではなく、遠く街の外から見ていたわ。

 

 

 

あんな風になれるのか、こんな私に皆はどう思うのか。不安しかなかった。王女になったばかりの時が一番心の中で迷っていたわね。でもね、ファーリス。きっとあなたも同じよ。近くに支えてくれる人がいるわ。

 

 

 

お父様やラース、グレイグ、兵士達は私の出す案についてきてくれる。時には違う案も出して話し合う事もするわ。その時にね、わかったのよ。一人で王女をやっているわけではないってね」

 

 

 

 

ファーリス「一人で.......ではなく、皆と一緒に」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、そうよ。遠くから見ると確かに王様や王女ってのは一人でなんでも決めて、皆をかっこよく導いているわ。でも、それは表側だけ。その裏には必ずそれを支えている人達がいるわ。だからファーリス。あなたが王になっても、支えてくれる人を頼っていいの。

 

 

 

だってそうじゃないとやっていけないわ。皆で支え合っていきましょう」

 

 

 

 

ファーリス「マルティナ様.........はい!!ありがとうございます!」

 

 

 

 

マルティナ「ふふ、よかったわ。少しでも元気が出たみたいで」

 

 

 

 

ファーリス「感動しました!皆との支え合いで成り立つ。確かにその通りです。僕、間違ってましたね。父上だって、大臣や母上に注意されている場面を見ていたというのに」

 

 

 

 

マルティナ「でしょ?支えてくれる人を大切にね。間違ってもその人達がきっと止めてくれるわ。もちろん、もうその間違いはしないようにだけどね」

 

 

 

 

ファーリス「はい!僕、仲間の兵士達に支えてくれそうな人に声かけてみますよ」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、そうね。味方はたくさん作りましょう。それに兵士と仲良くなるのもいい事だわ」

 

 

 

 

ラース「カー.........カー.......」

 

 

 

ラースは大の字のまま眠ってしまった

 

 

 

ファーリス「あ、ラースさん寝ちゃった」

 

 

 

 

マルティナ「もう!静かだと思ったら寝てたのね!リラックスしすぎよ」

 

 

 

 

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