二日後、ソルティコの街
ジエーゴの屋敷 庭
そこには大きなひな壇が飾られており、観光客達が大勢集まっている
ルナ「凄ーい!これがおひなさまなの?」
チャム「私もこんな大きいの初めて見たー」
テルマ「流石シルビアさんだ。庭もそうだけど、こんな大きなひな壇を用意出来るなんて」
マルス「ふーん、全部人形なんだ。皆綺麗な服着てるね」
テルマ「一旦シルビアさんの家に入ろうか。シルビアさんが待ってるだろうからさ」
チャム「うん!楽しみ!」
ガチャ
テルマ「すみませーん、シルビアさんに呼ばれて来たのですが」
セザール「はい、坊っちゃまからお話は聞いております。テルマ様にチャム様、マルス様にルナ様でございますね?」
マルス「うん、合ってるよ。シルビアさんは?」
セザール「坊っちゃまはこの階段を登って右手にございますお部屋でお待ちしているそうです。ご案内いたします」
テルマ「ありがとうございます」
チャム「立派なお屋敷。確かここの街の偉い人の家だよね」
セザール「はい、この街の領主であるジエーゴ様のお屋敷です」
コンコン
セザール「坊っちゃま、テルマ様達がお見えになりました」
ガチャ
シルビア「ありがとう、セザール。皆、来てくれてありがとう。さっ、入って〜」
ルナ「お邪魔します。あ!」
テルマ達が部屋に入ると、中にはたくさんの綺麗な服が飾られていた
チャム「わー!綺麗なお洋服だ!可愛いのもある!」
ルナ「私このピンクのがいい!」
マルス「あ、この黒いのとか青いのは僕達のかな」
セザール「坊っちゃま、お飲み物とかは必要ですか?」
シルビア「ううん、いらないわ。もし汚れちゃったりしたら大変だから」
セザール「承りました。それでは」
シルビア「さーて、皆!いろんな服を用意したわ!本来ならこのはかまっていうのを着るんだけど、色々着て楽しんじゃいましょう!はかまも可愛いのを用意したし、ドレスやチュールスカートもあるわ!ほら、花柄とかピンクのやつとか」
シルビアは楽しそうに服を見せている
チャム「可愛いー!大きなお花が付いてる!」
ルナ「このはかまってどうやって着るの?」
シルビア「これはね、帯っていう長い紐がついてるからそれを結んで着るのよ」
女性達が騒いでいる間
マルス「楽しそうだね、あっち」
テルマ「女の子はああいうのは好きだからな。ま、俺達も先に着たい服決めていようか」
マルス「うん。僕達にもいろいろ用意してくれてあるもんね。あ!タキシードもある」
テルマ「え!?マルス君、タキシード知ってるの?」
マルス「うん。だって前に着た事あるから」
テルマ「うわ、流石王族。俺は着た事ないよ」
マルス「そうなの?でも、僕もはかま?っていうのは着た事ないや」
テルマ「俺もだよ。こんな綺麗な服着る経験なかったからさ。全部初体験だ」
マルス「じゃあ楽しみだね。全部初めてなんだ」
テルマ「はは、そうだね。楽しみになると思うよ」
数分後
シルビア「ごめんなさい、テルマちゃん、マルスちゃん!ついはしゃいじゃって放置しちゃったわ!」
テルマ「いえ、大丈夫ですよ。あのシルビアさん、はかまってこれで着方合ってますか?」
テルマは青と灰色のはかまを着ていた
シルビア「ちょっと後ろ失礼するわね。........オッケーよ、テルマちゃん!とっても似合ってるわ!」
テルマ「そ、そうですか?ありがとうございます」
マルス「シルビアさん、僕のタキシードはどう?」
マルスはタキシードを着ているが、上に着るはずの黒いシャツがなく下の白いワイシャツだけになっている
シルビア「あら?マルスちゃん、上着はどうしたの?」
マルス「え?こっちの方がカッコいいかなって。動きやすいし」
シルビア「うーん.......まあキッチリ着る必要はないしそれでいいわ。でも蝶ネクタイだけはしておきましょう」
シルビアはマルスの首元に黒い蝶ネクタイを結んだ
マルス「はーい」
テルマ「チャム達はどうしましたか?」
シルビア「チャムちゃん達はお屋敷から出ていっちゃったわ。庭にあるひな壇の所で待っててって言ってあるけど大丈夫かしら。セザールが見ててくれると思うけど」
マルス「じゃあ僕達も早く行こう。ルナの姿見てみたいし」
テルマ「そうだな。行きましょう、シルビアさん」
庭
シルビア「あ、きっとあそこよ。少し人だかりになってるわ」
ひな壇の前には旅人達や観光客達が集まって、何か話している
テルマ「おーい、チャムー、ルナちゃーん」
チャム「あ!お兄ちゃん!」
ルナ「シルビアさんにマルスも!着替え終わったの?」
二人が人混みの中から出てきた
チャムはピンクの花柄がたくさん描かれている可愛らしいはかまを、ルナは腰に大きなオレンジの花がついているピンクのドレスを着ていた
マルス「わ、チャムちゃんのやつ、お花がいっぱいある」
チャム「うん!綺麗でしょ?」
ルナ「あ!テルマさん、はかま着たんだ。カッコイイね!」
テルマ「そう?ありがとう、ルナちゃん。その花、結構大きいね。邪魔じゃない?」
ルナ「そんな事ないよー。これも大事なアクセント!」
テルマ「そ、そっか」
シルビア「それじゃあ皆も綺麗な姿になった事だしー、ひな壇の前で色々食べましょう。ごちそうも用意したのよ」
セザールが屋敷から色々な料理を運んできた
全員「わ〜!!」
シルビア「折角来てくれた皆も一緒に食べましょ〜!」
シルビアは見ていた旅人達にも声をかけていく
チャム「凄い!!お兄ちゃん、こんなにたくさんの料理、ひな祭りで初めて!」
テルマ「ま、前までと比べるなよ、チャム。俺の作るやつとじゃ比べようがないだろ」
ルナ「えへへ、なんだかお城みたいになってきたね」
マルス「そうだね。たくさん人がいて、皆楽しそう」
シルビア「さ〜、パーティーの始まりよ!」
その日は夕方過ぎまで、ジエーゴの屋敷の庭では楽しそうな声がソルティコの街に響いていた