その頃、ダーハルーネの街 ステージ上
男性達「ギャハハハハ!!」
数人の派手な服装をした男達が三人の男性を囲んで笑い者にしている
ドニ「うう........」
ヨシュア「ドニ!ドニ!!」
ゼロ「くそ......腕が......」
三人はソールと同じ新生レッドボーンであり、街の防衛団として行動している人達である
しかし、その三人は既に血だらけになっており、ドニは顔面から鼻血が止まらず、口も切れ歯も折られている。
ヨシュアもなんとか動けているものの、至る所に打撲後や切り傷がついている。ゼロは片腕が折られ、赤く腫れてきている
ヨシュア「くそ!いつもいつも街を荒らしやがって!俺達が何をしたってんだよ!!」
???「だってよー、お前ら自分達がなんて名乗ってるか知ってんのか?レッドボーン。ここいらでは有名だった暴走族の名前だぜ?そんなやつらが街を守る?ギャハハハハ!!さいっこうに馬鹿げてるぜ!」
ゼロ「俺達は確かにレッドボーンを名乗っている!でも!もう暴走族のやつらはいない!生まれ変わったんだ!今までとは違うんだよ!!」
???「はあ?今までとは違う?どこがだよ。その証拠に見ろ!お前達がこんなにも無様にやられててもだーれも助けなんて来ない。寧ろ、邪魔者がいなくなって清々されてんじゃねえのか?」
ヨシュア「くっ..........」
実際にこんなに目立つステージ上でも、通りかかる人や商人達は遠巻きに見ているだけや見て見ぬ振りをしている人だらけだ
ゼロ「お前達のようなやつと関わりたくないからだろうが!ブラックロア、ヴァルツ!」
男達のリーダー格ヴァルツ率いるグループ、ブラックロアは様々な街を荒らして回っているグループであり、最近ダーハルーネの街が標的にされていた。その下っ端がダーハルーネの商人に絡んでいた所をソール達が助けたのが発端だった
ヴァルツ「へっ、そうかよ。まあいい、てめえらのような雑魚しかいねえ街は俺達が拠点にするにはちょうどいい。俺達がこの街を染めてやるよ、真っ黒にな!」
ヨシュア「そんな事黙ってさせると思ってんのかよ!俺達はベグル兄貴の子分!簡単に引き下がるわけにはいかねえ!!」
ヴァルツ「ああ、あの異例のリーダーを務めたっていうやつね。あの頃からレッドボーンも変わったな。こんな弱っちくなりやがって」
ソール「ドニ!ヨシュア!ゼロ!」
騒ぎを聞きつけたソールがヴァルツの後ろから走ってきた
ゼロ「ソール!ベグルさんは!!」
ソール「..........元気にしてた。でも!もう兄貴は戻ってこない。やっぱり俺達だけでこいつらを」
ヴァルツ「おー、誰かと思えばソール君じゃないか。どこに行ってたんだ?その間にお仲間達で遊んでたんだけど、やっぱり気合いが足りねえんだ。お前くらい打たれ強い方が楽しみがいがあるのになぁ?」
ソール「てめえ!!俺の仲間達になんて事を!!」
ソールは勢いをつけてヴァルツの顔に殴りかかる
ヴァルツ「おー、怖え、怖え。影の狂犬の名は伊達じゃないねえ」
ヴァルツは横に体を捻って躱した
ソール「黙れ!!」
ソールはそのまま着地した瞬間後ろに跳ね返り、ヴァルツの顔に足を振り上げる
パシッ!
ヴァルツは足を掴んだ
ソール「くっ!」
ヴァルツ「ふー、やっぱお前も俺には敵わねえよなぁ。どうだ?お前くらいの強さなら仲間に入れてやってもいいぜ?多少優遇させてやるよ」
ソール「そんなんに乗ると思うな!!俺はベグル兄貴の一番子分、ソールだ!それ以外の下につくかよ!」
ソールは掴まれた状態から身体を捻り、ヴァルツの腹に回転しながら拳を入れる
ボゴォ!
ヴァルツ「グホァ!!ゲホッ!!ゲホッ!!」
ヴァルツもその衝撃にソールの足を離す
ソール「いつまでもてめえが上だと思うなよ!」
ソールは着地し、腹を押さえているヴァルツに殴りかかる
しかし
ガシッ!
ソール「くっ!!」
近くにいたヴァルツの仲間達に捕まえられ、組み伏せられる
ソール「離しやがれ!!」
男性D「こ、こいつ!なんつー力だよ!おい!もっと人来い!足も押さえろ!」
ヨシュア「ソール!!」
ドニ「ぐ......ソール、助けに....」
ゼロ「無理に動くな、ドニ。お前は出血がやべえから下手に動くと危ない。俺とヨシュアでなんとかする」
ヨシュア「ソールを離せ!!」
ヨシュアはソールを押さえている男性達に蹴りかかる
男性E「痛ってえ!こいつ!!」
バキィッ!
ヨシュア「ぐうっ!」
ゼロ「片腕でも!」
ゼロも殴りかかる
男性F「邪魔してくんな、雑魚が!」
ゼロは避けられると、折れた腕めがけて相手に蹴られる
ゼロ「ギャアアアア!!」
ゼロは腕を押さえて倒れ込んだ
ソール「ゼロ!!」
ヴァルツ「このクソ犬が。ちょっと優しくしてやれば反抗して噛み付いてきやがって。てめえらは!!俺達に支配されるんだよ!!」
ヴァルツは動けないソールに向かってどんどん蹴りを入れたり、顔を殴ったりしていく
また、他の男達もヨシュアやゼロを痛めつけていく
その近くでは
ベグル「あいつら..........。くそ、助けてやりてえけど、鎧着たまま来ちまった。それに俺はもう.........レッドボーンじゃ.......」
ソール「ガハッ!!ゲホッ!!」
ヨシュア「ガアアアア!!」
ゼロ「ゲフ........ゴフ......」
ドニ「痛えー!!痛えよー!」
ソール達の叫び声がベグルに届いてくる
ベグル「くっ!もう少し耐えてろ、お前ら!俺が必ず!!」
ベグルはある場所に走っていった
ステージ上
ヴァルツ「ハァ.......ハァ.......。これでわかったか?てめえらは俺達に使われるしか道はねえ」
ゼロ「うう.........ガッ!ゲホ!」
ヨシュア「ハァ........うぐっ!..........うう」
ソール「ゼェ........くそ......こんな大多数で卑怯なやつに」
ソールはかろうじて立っているが、ゼロとヨシュアは既にもう動けないのか血を流しながら倒れている
ヴァルツ「もう一度聞こう、ソール君。俺達の仲間になるよな?」
ペッ!
ヴァルツの顔に血混じりの唾がかかった
ソール「俺の答えが.......変わるわけねえだろ。カス」
ソールはヴァルツを射抜くような鋭い目つきで睨んでいる
ヴァルツ「............」
ヨシュア「へ........よく.....言った、ソール..........お前らしい」
ゼロ「そう.......だよな。...........こんなのにつくくらいなら........俺達は死んだ方がマシだ」
ドニ「うん、うん。俺、こんなやつら大っ嫌いだ」
ヴァルツ「よーくわかった。なら、お望み通り死ねええ!!」
ヴァルツは大きく足を振りかぶり、ソールに蹴りかかる
ソール「(すみませんっす、兄貴。俺........仲間も街も、何にも守れなかったっす)」
バキィッ!!
空を舞う程の力強い蹴りが直撃する
ソール「!?」
ヴァルツ「グハッ!!」
ヴァルツに
ゴロゴロゴロ!
ヴァルツは空を高く飛び、地面を転がった
ベグル「よくも俺の可愛い子分達を可愛がってくれたな。次はてめえらの番だぜ」
ベグルが鎧姿ではなく突服のようなものを着ており、背中には大きくレッドボーンと書かれている
その髪もいつもの黒髪ではなく、逆立った赤髪になっている
ソール「兄貴!!!」
男性D「こ、こいつが!あの異例のリーダー、悪尽のベグル」
ベグル「てめえら、覚悟しろ」
男性達「ヒイッ!!」
ベグルは完全に怒っており、その顔は普段の凶悪顔が更に鋭さや凄みを増しており、相手に恐怖の感情を植えつける
ヴァルツ「て、てめえ!!この俺に喧嘩売るなんざいい度胸だ!やっちまえ!」
男性達「は、はい!」
周囲にいる男性達が一斉にベグルに向かう
ベグル「チッ!面倒くせえ。おい、ソール!」
ソール「はい!」
ベグル「まだ動けるな?俺の背中、任せたぞ」
ソール「!!はいっす!!俺にお任せください!」
男性E「うおおお!」
ベグル「ふん!」
ベキ!
男性E「グハッ!」ドサ
男性G「後ろいただき!」
ベグルの後ろから棒を持った男がベグルに振りかぶる
ソール「させっかよ!」
ゲシッ!
ソールが横から飛び蹴りを喰らわせる
男性G「フギャッ!!」
その後
男性達「うう........」
何人もの男性達が全員倒れており、ベグルとソールはヴァルツに向かっていく
ヴァルツ「う、嘘だろ......。あんなにいたのに」
ベグルはヴァルツの首元を掴んだ
ガシ
ヴァルツ「ヒッ......」
ベグル「てめえだけは生きてるのを後悔するくらいぶん殴ってやる」
バキィッ!
バキィッ!
ヴァルツ「ヘブッ!ゲフッ!ガハッ!ゆ、許し、ギャアッ!」
ベグル「嫌だ」
ベグルは黙々とヴァルツを殴り続ける
ゼロ「ちょ、ベグルさん、完全にキレてる」
ヨシュア「まずいって。これ以上は本当に」
ドニ「兄貴がこれじゃあ人殺しになっちゃう!ソール!」
ソール「兄貴!!もうやめてあげてほしいっす!」
ベグル「あぁ?なんでだよ、俺は止めねえ。てめえらの分まできっちりこいつに」
ソール「もう充分です!兄貴もそれ以上やるとお仕事が!」
ベグル「知るか。止めてえならお前らが力ずくで止めてみせろ」
ベグルは再びヴァルツを殴り始める
ドニ「ちょっ、ちょっと!止めないと!」
ヨシュア「力ずくだってよ!動けるか?皆」
ゼロ「歩くのがやっとだよ。一発しか殴れねえ」
ソール「........兄貴、何を考えて。よし、ドニ、ヨシュア、ゼロ。ベグル兄貴の目を覚まさせるぞ!俺達の一撃で!」
三人「おう!」
ベグル「あ?」
ベグルがソール達の方を向くと
ソール「今だ、お前ら!」
四人「うおおおお!」
四人が一斉にベグルの顔面にパンチを入れた
バキィッ!
ベグル「ぶっ!!」
ベグルは殴り飛ばされ、ヴァルツから離れた
ゼロ「ハァ......ハァ」
ドニ「兄貴を殴っちゃった」
ヨシュア「ベグルさん、すみません!」
ベグル「痛ってえ。チッ!こんな事してくる奴らなんかもう知るかよ」
ベグルはそのまま去っていった
ソール「兄貴........」
その時
神父「だ、大丈夫でしたか?こんな怖い人達によく立ち向かってくれました。治療いたしますよ」
女性「わ、私も.....手伝います。街を守ってくださり、ありがとうございます」
ソール達の周りに数人が感謝を述べながらやってきた
ソール「あ、ありがとうございます。まず、こいつらをお願いします」
その頃、裏通り
ベグル「............何の用だよ。隠れてねえで出てこいよ」
ベグルが建物の影に向かって話すと
店長「あ、バレてたか。いやー、止めてくれて助かったぜ、ベグル。本当なら俺が行くはずだったんだけど、エプロンとか着替えなきゃだし剣も持ってなかったから準備してたらベグルが来てくれたってわけで」
シンジがいつものエプロンの姿ではなく、動きやすい服装になっており手には剣を持って現れた
ベグル「別に。この街は俺の故郷だからな。あんなわけわからん奴らに好き勝手されたくなかっただけだ」
店長「本当はそんな事言ってあの子分達が心配だったんだろ?昔からお前にくっついてたのを思い出したぜ。兄貴、兄貴って慕われてんだなー」
シンジは少しニヤニヤしている
ベグル「本当に.........てめえはムカつくな!!ラース将軍のダチじゃなかったらその命何個あっても足りねえくらいだからな!!」
店長「お、おお。怖え、怖え。ま、要するに理由はどうあれ助けてくれてサンキューって事だ。久しぶりにその姿見たけどな、髪も。とりあえず軽く濁してラース達に伝えといてやるよ、街を救ってくれて助かったってな」
ベグル「ああ、それで頼んだ。俺が暴走族に一時的に戻った事は言わなくていいからな」
店長「おう。さっきの演技も言わなくていいんだろ?」
ベグル「!?チッ!本当にてめえは嫌いだ!」
店長「カッコいい兄貴だな、あんな人前で悪そうなやつを退治しているように見せたんだからよ。あれで少しでも新生レッドボーンとやらが認められるといいな」
ベグル「もういい、喋るな」
店長「へいへい」
数日後、デルカダール城
訓練場
ソール「兄貴ー!また来たっすよー!」
ドニ「おー!凄い!ここが兄貴の働く場所!」
ヨシュア「うわー!兄貴の鎧姿だ!カッケェ!!」
ゼロ「ああ、もうこの後の展開が予想できる。すみません、ベグルさん。俺にはこいつらを止められませんでした」
バン「おー、ソールか!今日は他の仲間達も連れてきたんだな。遊んでけよー」
ギバ「また特訓するかー?」
ダバン「ここは遊び場じゃねえんだが」
ロベルト「はは、これはまた.......ベグルが」
ガザル「俺、しーらね」
マーズ「お、おい、ベグル。少し落ち着け、な?だからその大剣を」
ベグル「この馬鹿野郎共がー!!次来たら斬り刻むって言っただろうがー!!」
四人「ヒィィィ!!」
ベグルが鬼の表情でソール達を追いかけ回していた