ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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最近忙しくてお話を書く時間がない......。話は出来てるので打ち込むだけなんですが......疲れてるとこれが難しい。



交わした約束

その後、バンの部屋 前

 

 

 

マーズ「バン、いるんだろ?」

 

 

 

バンの部屋の前の扉は鍵がかけられ、開かないようになっている。中からは物音一つしないが、バンの気配を感じる事は出来る

 

 

 

マーズ「ダバンの突然すぎる発表に驚くのは当たり前だし、受け入れるにも時間がかかる。俺だって......まだ受け入れられない。

 

 

 

でも、それでも少しずつ受け入れていかなきゃいけないと思うんだ。そして、それはお前が一番受け入れなきゃいけないとも思っている。なあ、もう一度ダバンと話し合ってみないか?何か変わるかもしれないぞ」

 

 

 

マーズは中にいるバンに向かって話しかける

 

 

 

しかし、中からはなんの返事も返ってこなかった

 

 

 

マーズ「...........。落ち着いたら考えてみてくれ」

 

 

 

マーズは内心ため息をつくとバンの部屋から離れていった

 

 

 

その頃、ベグルの部屋

 

 

 

ベグル「.........んだよ」

 

 

 

ベグルは書類を書いているように見えるが、ペンは逆向き、紙も逆さまである事に気づいていないようだ

 

 

 

ロベルト「.......お前も結構わかりやすくなるんだな。じゃなくて、落ち着いたか?」

 

 

 

 

ベグル「..........落ち着いたように見えてんのか?」

 

 

 

 

ロベルト「全く。まあそうなるか。バンとベグルとギバとダバンは俺達よりずっと長く一緒にいたんだもんな。俺も昔、騒ぐお前達を遠くから見ていたから知っている。ベグルもバンと同じでダバンに裏切られたと思ってんのか?」

 

 

 

 

ベグル「別に」

 

 

 

 

ロベルト「じゃあなんであんなに怒ってたんだ?」

 

 

 

 

ベグル「おい、ロベルト」

 

 

 

ベグルは突然ロベルトを鋭い眼光で睨みつけながら、低い声を出した

 

 

 

ロベルト「な、なんだよ.....」

 

 

 

ロベルトもベグルに凄まれて少し怯みながらも、反応を返した

 

 

 

ベグル「まさかとは思うが、あの軟弱野郎と仲直りしろとか言い出すんじゃねえだろうな?」

 

 

 

 

ロベルト「!お、大雑把に言うとそうだ。ちゃんとベグルの考えとかも聞いて、そこから」

 

 

 

バン!!

 

 

 

ベグル「出ていけ」

 

 

 

ベグルは机に強く手を打ちつけた。その衝撃で持っていたペンが二つに折れた

 

 

 

ロベルト「い、嫌だ!ダバンはあと数日でいなくなるんだぞ!お前だってダバンとこんな不穏な別れは」

 

 

 

 

ベグル「出ていけと言った」

 

 

 

ベグルは置いてある斧をロベルトに突きつけた。ロベルトの話も聞かないあたり何を言ってももう無駄のようだ

 

 

 

ロベルト「......わかったよ。明日、もう一度来る。今夜までに落ち着いて考えをまとめてくれ」

 

 

 

ロベルトは部屋から出ていった

 

 

 

その頃、バルコニー

 

 

 

ギバ「だからよー、俺だってダバンがいなくなんのは信じられねえし、嫌なんだよ!でも、それよりもバンとベグルだろ!あいつらが大荒れするなんてダバンからしても予想通りだったはずだぜ!なのに、なんでダバンはそれを放置してたんだか」

 

 

 

 

ガザル「じゃあダバンにこの後聞きに行こうぜ。俺も気になるからよ」

 

 

 

 

ギバ「........それはやだ」

 

 

 

 

ガザル「あ?なんでだよ」

 

 

 

 

ギバ「.........今、バンとベグルとダバンとは話したくねえ」

 

 

 

 

ガザル「そんな事言ってる場合じゃねえんだよ。このままだとお前ら、ダバンと喧嘩したままだぞ!」

 

 

 

 

ギバ「わかってるよ、そんなの!!」

 

 

 

ギバは突然大声をあげた

 

 

 

ガザル「!じゃ、じゃあなんで」

 

 

 

 

ギバ「ガザルやロベルトやマーズにはわかんねえよ。俺達四人はある約束をしてたんだ。それが破られたショックやダバンの隠れた判断に気づいちまったから、ダバンとは話したくねえ。このまま話したら俺だって..........怒りのまま大暴れする自信がある」

 

 

 

ギバが持っている槍の柄からはミシミシと激しい音が鳴っている。ギバの顔は驚くほど落ち着いているように見えるが、その何も映していないような瞳の奥からは煮えたぎるほどの怒りが見てとれる。その顔はガザルが今まで見てきたギバのどの顔よりも怒りに満ちているのがわかる

 

 

 

ガザル「ギバ........」

 

 

 

 

ギバ「ふぅ.......。話した事あったっけか?俺達四人の誓いのこと」

 

 

 

 

ガザル「い、いや、少なくとも俺は知らねえ」

 

 

 

 

ギバ「そっか。ん?」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

マーズ「ガザル、ギバとどうなった?」

 

 

 

 

ロベルト「おお、まだギバは落ち着いて話せたみたいだな」

 

 

 

マーズとロベルトが入ってきた

 

 

 

ギバ「なんだ、やっぱり分担してたんだな」

 

 

 

 

マーズ「まあな。予想はしてたが、バンは全くの無反応」

 

 

 

 

ロベルト「ベグルも勘づいて追い出されちまったんだ」

 

 

 

 

ガザル「今、ギバがバン達との誓い?ってやつを話そうとしてくれてたんだ」

 

 

 

 

ロベルト「誓い?ああ、バンがさっき訓練場で叫んでいた約束の事か?」

 

 

 

 

マーズ「俺達はわからねえんだよな」

 

 

 

 

ギバ「だよな。ずっと前の事だし、思い出す必要もないくらいにはなってたんだがな」

 

 

ギバは遠くを見ながら話し始めた

 

 

-----------------------

バン達がまだ見習い兵士の頃

 

 

 

夕方、デルカダール城下町

 

 

 

バン、ベグル、ダバン、ギバの四人は城門にもたれかかりながら水を飲んで休んでいた。今まで城門前で模擬戦をしていたため、四人からは大量の汗が出ている。その様子を綺麗な夕陽が照らしていた

 

 

 

バン「づっがれだ〜.......。じにぞ〜」

 

 

 

バンは仰向けになって倒れた

 

 

 

ギバ「よくあんなに連戦出来るよな、バンとベグルは。俺、そんなに体力続かねえよ」

 

 

 

 

ベグル「しつこいだけだ、この馬鹿は。もっと頭使いやがれ。闇雲に突っ込んできたって無理に決まってんだろ」

 

 

 

 

バン「は〜い」

 

 

 

 

ダバン「ほーら、水。バンも飲んどけ。脱水症状で倒れるぞ」

 

 

 

ダバンはバンの目の前に水が入った筒を差し出した

 

 

 

バン「へへ、サンキュー、ダバン。...........くー!疲れた体に染み渡るぜ!」

 

 

 

 

ベグル「うるせえ、黙って飲め」

 

 

 

 

ギバ「おっさんみてえだぞー」

 

 

 

 

バン「なんだよ!人が気持ちよく飲んでたってのに!まあいいや、なあベグル!俺、今日どうだったよ!昨日とは戦法変えたんだぜ!」

 

 

 

 

ダバン「あ、確かにな。昨日はあんなに剣だけだったのが足の攻撃が組まれてた」

 

 

 

 

ベグル「あんなんやれて当然だろ。お前らもだ。武器ばかりに頼ってたって隙が丸わかりだ」

 

 

 

 

ギバ「はは、相変わらずベグルは厳しい意見だな」

 

 

 

 

バン「で、でもよ!いい感じに攻撃を繋げてただろ?」

 

 

 

 

ベグル「........まあ、そうだな」

 

 

 

 

バン「だよな!!しかも聞いたか、ギバ、ダバン!あのベグルが俺の事褒めたぞ!!」

 

 

 

 

ベグル「ハア!?何勘違いしてやがる!」

 

 

 

 

ギバ「よかったじゃねえか、バン!ベグルから許しが出たぞ!」

 

 

 

 

ダバン「褒められたのかどうかはわからねえが、まあ評価してもらえてはいたな。よかったな」

 

 

 

 

ベグル「違うわ!大体、攻撃の繋ぎを意識しすぎなんだよ!そのせいで足が来るって丸わかりだし、威力もねえ!まだ何もしねえで避ける動きをした方がいい!」

 

 

 

 

バン「はーい!」

 

 

 

バンはニコニコしながら元気に返事をした

 

 

 

ベグル「チッ!!」

 

 

 

 

バン「でもよ、ベグルが一緒に訓練してくれるようになってしばらく経つけど俺、前より明らか強くなってきてると思うんだぜ」

 

 

 

 

ギバ「そうだよな!俺も前より筋トレ増やしたり、体の動かし方変えて大分マシになってきたと思う!」

 

 

 

 

ダバン「俺もベグルのアドバイスのおかげで片手剣に自信が持てるようになってきたんだ。ありがとな、ベグル」

 

 

 

 

ベグル「〜〜〜!お前ら、うるせえよ!!」

 

 

 

 

バン「あれ〜?ベグルさん、顔赤くね?耳も真っ赤だぜ」

 

 

 

 

ベグル「夕陽のせいに決まってんだろうが!」

 

 

 

 

バン「デレた、デレた〜」

 

 

 

 

ベグル「ふん!!」

 

 

 

ゴン!ゴン!

 

 

 

ベグルは近くでニヤニヤしているバンの頭を掴むと思いっきり地面に何度も叩きつけた

 

 

 

バン「痛え!!痛え!!や、やめ、すびばじぇん!!」

 

 

 

 

ベグル「ったく!」

 

 

 

 

バン「お〜、いてて。顔中泥だらけの傷だらけになった。なあなあ!俺、兵士になるって決めた時は続けられるか不安だったんだけどよ、この四人とならずっと兵士を続けられると思うんだ!」

 

 

 

 

ベグル「あ?なんだよ、突然」

 

 

 

 

ギバ「俺も!こーんな愉快なやつらと一緒なら、キツイ訓練でも戦闘でも楽しくやれそうだ!」

 

 

 

 

ダバン「はは、確かに。それにベグルだけじゃなくて、ギバやバンにも俺にはない強さがある。頼もしいぜ。これからもずっとよろしく頼む」

 

 

 

 

ベグル「な、なんだよ、この流れ」

 

 

 

 

バン「ベグルは?俺達と一緒は嫌か?」

 

 

 

 

ベグル「.............」

 

 

 

ベグルは顔を険しくさせている

 

 

 

バン「そーんな顔すんなって!」

 

 

 

 

ベグル「.........嫌ならとっくに見放してる」

 

 

 

ベグルは小さくボソリと呟いた

 

 

 

バン「〜〜っ!そ、それはつまり!」

 

 

 

バンはしっかり聞こえていたようで顔がパアアッと笑顔になった

 

 

 

ベグル「うるせえ、馬鹿!!」

 

 

 

 

バン「へへへ、三人とも同じ気持ちだったんだな!嬉しいぞ!俺、決めた!!

 

 

 

俺達、デルカダール兵士の中で一番強くなろうぜ!俺達なら絶対なれるって!」

 

 

 

 

ベグル「はっ!一番ときたか。いいねえ、その馬鹿みてえに高みを真っ直ぐ目指すのも。ま、最強の座はずっと俺だがな」

 

 

 

 

ギバ「目標ってやつだな!いいな、それ!俺もやるぜ!俺でも誰かを守れるんだって周りに証明させてやるんだ!」

 

 

 

 

ダバン「そうだな。兵士をずっと続けるんだから強さを目指すのが当たり前だよな。まあ三人とも脳筋ばっかりだからな。俺が守ってやるよ。盾は少しだけ得意だからな」

 

 

 

 

バン「約束だぞ!俺は忘れないからな!」

 

 

 

 

ベグル「どうだか。お前の残念な頭じゃ明後日には忘れてそうだ」

 

 

 

 

ダバン「ははは、ありえる」

 

 

 

 

バン「そんな事ねえよ!!絶対忘れねえ!!」

 

 

-----------------------

 

 

ロベルト「なるほど、それが約束の内容って事か。想像以上に青春してたんだな」

 

 

 

 

ギバ「思い出すと少し恥ずかしいけど、それでも俺達にとっては大事な目標で、大事な約束だった。そのおかげで更に仲良くなったといっても過言じゃねえしな。それを.......ダバンは」

 

 

 

 

ガザル「破った、とは違うだろ。大人になるにつれて避けては通れない事、どうしてもやらなければならない事は増える。その約束もダバンみたいにそういった出来事の前には消えてなく」

 

 

 

 

ギバ「消えねえよ!!絶対!!」

 

 

 

ギバは大声でガザルの声をかき消した。ギバはガザルを睨んでいる

 

 

 

ギバ「ガザル、今の発言を取り消せ」

 

 

 

ギバは槍をガザルの喉元に向けている

 

 

 

ガザル「........すまなかった」

 

 

 

ガザルは両手をあげて静かに謝った

 

 

 

ギバもそれを聞くと少し不満そうではあるものの槍を下ろした

 

 

 

ロベルト「大体の話はわかった。だが、ギバ。お前もやはりまだ落ち着いてはいないみたいだな。お前ももう帰れ。家で少し考えてみてくれ。明日もう一度話し合おう、な?」

 

 

 

 

ギバ「........悪い」

 

 

 

ギバはバルコニーから出ていった

 

 

 

ガザル「......ふぅ〜、ギバのやつ纏う空気が一瞬で変わるから厄介だぜ。荒れてる証拠だな」

 

 

 

 

マーズ「まだ誰もいつもの調子には戻れないな。まあ話を知れただけ前進だ。明日も頑張るぞ」

 

 

 

 

 

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