次の日、ユグノア城 玉座の間
ダバンとミラがイレブンとロウとエマに挨拶に来ていた
ダバン「というわけでして、バン達とも無事仲直りしました」
イレブン「そっか、そっか。いやー、よかったよ」
ロウ「うむ、どうなるかと少しヒヤヒヤしておったがこれで安心じゃな」
エマ「素敵ですね、ダバンさん。バンさん達との深い友情って感じがします」
ダバン「ありがとうございます。それで今日から俺はこちらでお仕事をさせていただくという事で」
イレブン「うん。それをね、昨日三人で話し合ってどうしようか決めたんだ。ダバンの役職」
ダバン「役職!?新人兵士で構いませんよ!?」
ミラ「そ、そうですよ、イレブン様、ロウ様。ダバンはデルカダールにいた時も役職というのについていたわけではないですよ」
ロウ「なーに、それはわかっておる。初めは城と街に慣れてもらう事から始めるが、慣れてからの話じゃ」
イレブン「バンやラース達から色々聞いてるよ、ダバンの実力。だからダバンには兵士長をお願いしようかなって思ってるんだ」
ダバン「俺が兵士長ですか!?」
イレブン「うん。知ってるかもしれないけど、ユグノア城の兵士達は僕が指導しているとはいえ、僕もあまり指導経験が無いせいもあってあまり戦いが出来るってほどじゃないんだよね。そこをダバンと僕で指導していくって感じにしたくてさ」
エマ「それにイレブンは王様だから指導出来る時間も限られてるんです。なので兵士達を強く出来て、まとめられる人がいてくれるととても助かるんです」
ダバン「......マ、マジか.....。でも、俺に兵士をまとめられるとは思えないですよ」
ミラ「ダバン、また弱気になって。一度やってみてもいいんじゃない?」
ダバン「うっ.....」
ロウ「そうじゃよ。城や街に慣れるまでまだまだ時間もかかる。その間に少し試して考えてみてほしい」
ダバン「わかりました。出来る限りやってみます」
ロウ「では、この後はわしとエマちゃんで城内と街を案内しよう」
ミラ「いいんですか!?助かります!」
エマ「もちろんです。他にも見てみたい場所がありましたら言ってくださいね」
ダバン「よろしくお願いします(また弱気になりかけてたな。いけない、常に心はバン達と同じだと誓ったんだ。あいつらみたいに逃げない姿勢にしていかないとな。..........どうしてるかな、バン達。俺がいなくなって寂しがってたり........しないか!自惚れすぎたな)」
その頃、デルカダール城
訓練場
バン「今日は片手剣の指導だ。だからロベルトとダバンが指導役だぞ」
ロベルト「お、おい、バン。ダバンはもう」
バン「あ..........。うぅ〜、ダバンー!!寂しいー!!」
ギバ「だよなー!!俺もダバンが訓練場にいないってだけで寂しいぜー!」
マーズ「まあ気持ちはわかる。少し落ち着かないよな」
ベグル「うっせえなあ、馬鹿どもは。おい、ダバン。こいつらを宥めて.........チッ!」
ガザル「ま、当たり前だよな。今までいるのが当然だったんだからよ」
ガク「は、ははは.....。俺達もダバンさんがいないのは少し不自然です。早く慣れていかないとですね」
ロベルト「ま、ダバンの代わりにバン。お前が今度から俺と一緒に片手剣の指導をするぞ」
バン「うん........。寂しいー!!」
その頃、ユグノア城
訓練場
ダバン「というわけで、明日から訓練に参加させてもらうダバンという。これからよろしくお願いします」
兵士達「はい!」
ロウ「では挨拶も済んだ事じゃから、どうせなら誰か一人と組み手でもしてみてはどうじゃ?互いの実力がわかるじゃろ」
ダバン「いいのですか?ロウ様やエマさんのお時間などが」
エマ「大丈夫ですよ、今日はダバンさん達の案内が私達のお仕事なので」
ダバン「じゃ、じゃあ少しだけ」
ロウ「では、兵士の中から誰か一人、この男ダバンと戦ってみたい者はおるかの?」
???「はい!」
すると、茶色い髪を刈り上げた男性が手を挙げた
ロウ「おお、ロックかの。どれ、では頼んだぞ」
ロックと呼ばれた男性がダバンの前にやってきた
ロック「よろしくな。俺の名前はロック。ダバンって言ったか?」
ダバン「ああ、こちらこそよろしく頼む、ロック」
ロック「武器は?」
ダバン「じゃあ片手剣で」
ロック「お、一緒だな。じゃ、実力も伝わりやすそうだ」
ロックは稽古用の片手剣をダバンに投げた。ロックの手には両手に片手剣が握られている
ダバン「二刀流か」
ロック「ああ。この方が性に合っててな。ダバンも出来るのか?」
ダバン「出来るがあまりやらない。盾も借りていいか?」
ロック「いいぜ。ザ・兵士って感じだな」
ロックは稽古用の簡易の盾も渡した
ロウ「それでは準備はよいかの?始めじゃ!」
ロック「俺から行かせてもらうぜ!」
ロックはダバンに距離を詰めていく
ロック「お手並み拝見といこうか!はやぶさ斬り!」
ロックが右手にある片手剣を素早く振りかざす
ダバン「.........こうだな」
ダバンは冷静に盾を構えた
ガン!
ロック「二刀流はまだ行くぜ!」
左手にある片手剣を今度は横から振りかざしてきた
ダバン「よっ」
ガッ
ロック「!?」
ダバンはそのまま横からの剣を足で止めた。ロックは驚きつつも急いで離れようとする
ダバン「しんくうげり!」
しかしダバンにその動きは読まれ、距離を詰められたロックの顔に勢いよく蹴りが飛んできた
ベキイッ!
ロック「ヘブッ!」
ドサァ!
ダバン「あ......。い、一旦ここまででいいか?」
ロウ「うむ、軽くでいいからの。流石はダバンじゃな。冷静じゃったぞ」
ダバン「大丈夫か?結構思いっきりはいっていたが」
ダバンは倒れたロックに近寄って手を差し伸べた
ロック「いててて、やるなぁ、お前!まさか剣じゃなくて蹴りが来るとは思わなかったぜ!」
ダバン「元気そうでなによりだ」
エマ「お強いんですね、ダバンさん。かなり素早くロックさんに距離を詰めてましたね」
ミラ「ええ、そうなんです。ダバンからしたら手加減してると思うんですけどね。私もダバンの本気ってのは見た事ないんです」
ロウ「それでは案内の続きに戻ろうかの」
ダバン「あ、はい!それじゃあな」
ロック「ああ!明日からよろしくな、ダバン!」