その頃、デルカダール地方
デルカダール地方にある小さな森の中にマルス達はやってきていた
ガサガサガサ
男の子B「うーん、あまり奥まで入った事なかったけどそこまで魔物はいないんだね」
女の子A「スカートだと歩きにくいわ。葉っぱに引っかかっちゃう」
女の子B「これ以上進むのは私達だけだと危ないかもしれないわ」
男の子A「マルスとルナがいるんだし、もう少しは大丈夫じゃない?」
女の子B「でも......」
ルナ「でも、私達もお母さん達に危ない事まではしなくていいって言われたからこれ以上進まない方がいいかも」
マルス「あ!!見て、あそこ!」
全員がマルスの指した先を見ると、木々が生えた根元に大きな穴が空いておりその前に二匹のいっかくうさぎの姿があった
女の子A「あ!いっかくうさぎだ!」
男の子B「こんな所にいたんだ。もしかして、あの穴が住処なのかな」
男の子A「ナイスじゃん、マルス!」
ルナ「じゃあ急いでテルマさん達に知らせないと!」
その後、反対方向にいたテルマとエド、チャムを連れて戻ってきた
テルマ「おー、本当だ。お手柄じゃん、マルス君、皆。よし、エド。話してこようぜ」
エド「だな。お前らは一旦ここで待ってるんだぞ。一応襲ってくるかもしれないからな」
マルス「待って、僕も!僕も行くよ!」
ルナ「私もー」
テルマ「え?ま、まあ、マルス君達なら多少は戦えるからいっか」
女の子A「いってらっしゃーい」
いっかくうさぎ達の住処
いっかくうさぎ「キュ!!」
エド「よっす!お前ら、えっと、なんだっけ、あの卵」
テルマ「イースターエッグを盗んだんだろ?どこにあるかとか知らないか?」
エド「そう、それ!」
いっかくうさぎ「キュ.......」
二匹のいっかくうさぎは顔を見合わせると頷いた後、住処に戻っていった
マルス「あ、あれ?行っちゃった」
エド「なんだ?」
ルナ「もしかして、逃げちゃった!?」
テルマ「まさか.....そんなはずは」
その時、住処から4匹のいっかくうさぎと少し体が大きく周りより幾分か歳を取ったようないっかくうさぎがやってきた
いっかくうさぎ「キュキュ」
年寄りいっかくうさぎ「ギュー、ギュ、ギュギュギュ」
エド「え?そ、そうなのか」
テルマ「なんだって?」
エド「えっと、この年寄りみたいないっかくうさぎがこの群れの長老で、卵を盗んだのは悪気があったわけじゃないんだってよ」
マルス「じゃあどうして盗んじゃったの?」
長老「ギュギュギュ、ギュギュー、ギュ」
エド「私が幼い頃に仲間が春の訪れを祝っていた人間達の卵を盗む事件をおこした。その後、人間の子ども達が卵を取りに来て人間の祭りに招待してくれた事があった」
長老「ギュギュ」
エド「私もあれから随分歳を取った。もう一度だけ、あの祭りを一緒に楽しみたかったのだ。だってよ!」
ルナ「そうなんだ。おじいちゃん、子どもの頃が懐かしかったんだね」
いっかくうさぎ「キュキュ、キュキュキュ」
エド「お、そうか。おーい、お前ら!来ていいってよ。襲わないらしいぞ」
その声により、離れてみていた子ども達もやってきた
その後
長老「ギュ」
長老達は盗んだイースターエッグを全てテルマ達に渡した
長老「ギュギュギュ」
エド「大丈夫だぞ、ジジイ!俺が頼み込んでやるよ!きっと許してもらえると思うぞ」
ルナ「え?なんて言ったの?」
エド「昔と同じ事をすればまた祭りに参加できると考えたが、人間もこの長い時で変わったからやはり無理なのだろうなって言ったんだ」
マルス「そうだよ!僕達と一緒にイースター、楽しもうよ。父さん達に話せばきっと大丈夫だよ」
ルナ「ブレイブもコロもいるんだもん。いっかくうさぎがいたって変じゃないよ」
女の子A「私もうさぎさん達と一緒に遊びたい!」
長老「ギュ.......ギュギュ」
エド「よし、決まりだな!俺達についてこいよ」
デルカダール城下町 城門前
全員「ええ!?」
マルティナとラースとグレイグは、戻ってきたマルス達の近くにいるたくさんのいっかくうさぎ達に驚いている
マルティナ「ど、どういう事なの?」
ラース「まーたなんか仲良くなって戻ってきた」
グレイグ「イースターエッグは持っているようだが、あのたくさんのいっかくうさぎ達は一体......」
その後、マルス達からこれまでの事を聞くと
三人「うーん........」
マルス「ダメ?父さん、母さん、グレイグさん」
ルナ「おじいちゃんのお願いなんだよ。少しくらいいいじゃん」
マルティナ「............わかったわ。いっかくうさぎ達もお祭りに参加していい事にするわ」
全員「やったー!!」
マルス達はその言葉に大きく喜んでいる
マルティナ「ただし!あまり城下町に入らないで。この城門前でいっかくうさぎ達はいてもらって、料理や踊りなどは広場とここで分けてやるわ。それでいい?」
ルナ「わかった!やったね、いっかくうさぎのおじいちゃん!」
長老「ギュギュ〜」
長老も目を細めて喜んでいる
その後、無事にイースター祭は開催された。賑やかな音楽に楽しげな踊りや煌びやかな衣装を纏った踊り子が楽しそうに舞っている。他にも美味しそうな料理がたくさん並べられており、ラースが携わった花びらを使った料理などもある。また、急遽参加となったいっかくうさぎ達も踊りの側で跳ねたり、食べ物を貰ったりして楽しそうに参加していた
エド「よっしゃ、行くぞー!おら!!」
エドは多少手加減しながらボールを投げた
女の子A「当たんないよ〜。私の番!えいっ!」
マルス「わわっ、僕だ!危なっ!」
いっかくうさぎ「キュー!」
ボスン!
マルスの後ろにいたいっかくうさぎが喜んでボールを角に突き刺した
全員「あ」
いっかくうさぎ「キュ?」
ルナ「ふふ、刺さっちゃったね。凄いよ、うさぎさん」
エド「そのボール使えなくなっちゃったな。まあ仕方ないか」
男の子A「代わりは他にもたくさんあるよー」
マルティナ達は子ども達が遊んでいるのを離れてみていた
マルティナ「楽しそうね、お互いに。平和に終わってよかったわ」
グレイグ「そうですな。それにしても、本当にあの昔話の通りになりましたな。いっかくうさぎ達もこのお祭りの事は覚えていたのですな」
ラース「中々面白いし、研究しがいがあるよな。生態調査に追記しておかないとな」
マルティナ「こうして見てるといっかくうさぎもただのうさぎのように見えてくるわね。とっても可愛い」
ラース「(うさぎ鍋........)」
マルティナ「ラース?今変な発想したでしょ」
ラース「え?いや?別に」
グレイグ「ラース、今完全に口元が緩んでいたぞ。どうせお前の事だ、料理関連。つまりいっかくうさぎを食べる発想でもしていたのだろう」
ラース「な、べ、別にそんな事ない......からな!」
しかし、ラースはいっかくうさぎを見るたびに少し喉を鳴らしているのだった
御察しと思いますが、しばらく多忙なため更新が出来なくなります。G.Wくらいにはなんとか.....