それから数日後、デルカダール城
玉座の間
マルスとルナが訓練から戻ってきてマルティナ達に報告していた
マルス「見て!グレイグさん!ソードガード!」
マルスが大剣のレプリカを持って防御の構えを取っている
グレイグ「おお、練習していたのがついに出来るようになったのか」
マルス「そう!グレイグさんやベグルさんのおかげ。まだ攻撃をしっかり耐えるのは厳しそうだけど、軽い攻撃なら防げると思うって言ってくれたんだ」
グレイグ「俺がマルスくらいの頃はまだここまで安定してはいなかったはずだ。マルスはいつか俺を超えるかもしれないな」
マルス「えへへ、本当?」
ルナ「見ててね、お母さん、お父さん」
ルナはラースの目の前に立って呪文を詠唱し始めた
ラース「こっちは大丈夫だぞ」
ラースの周りに水色の魔法陣が描かれていく
ルナ「ヒャダルコ!」
水色の魔法陣から氷の刃がラースに降り注ぐ
ラース「よっ、ほっ、と」
ラースは落ちてくる氷の刃を軽々と全て砕いていく
ルナ「わ〜、本当にお父さん全部砕いちゃった」
マルティナ「でも、ヒャダルコが成功してたじゃない。前までずっと失敗してたのに出来るようになったのね。偉いわよ、ルナ」
ラース「だな。安定しててよかったぞ」
マルス「父さん、母さん、僕も褒めてー」
マルティナ「ふふ、そうね。マルスも大剣に慣れてきてるじゃない。偉いわよ」
ラース「流石は俺達の子どもだな。自慢の息子と娘だな」
ラース達がマルスとルナを撫でている
コロ「..........」
コロが離れた所からそれを見ていた
ブレイブ「ガウ?」
コロ「...........」
ブレイブ「ガウ、ガウガウ」
コロ「クゥ.........」
ブレイブ「?」
次の日、デルカダール城下町 城門前
マルス達とコロはそこで遊んでいた
マルス「待て待てー」
男の子A「へへーん、速さなら負けないぞ!」
コロ「キャン!」
元気に走り回って鬼ごっこをしている
ガサ!
全員「!」
近くの草が揺れる音に皆が振り向いた
ルナ「今、そこの草揺れたよね?」
コロ「キャン!キャンキャン!」
コロがその草むらに近づくと
ももんじゃ「ギュ〜」
ももんじゃが顔を出した
男の子A「あ!お前かー、ももんじゃ。また遊びに来たのか?」
ももんじゃ「ギュー、ギュ?」
コロ「キャン!」
マルス「ふふ、また一緒に遊ぼうよ」
ももんじゃ「ギュ!」
ももんじゃが嬉しそうに近づこうとすると
親ももんじゃ「ギュイ!」
遠くからそのももんじゃの親のももんじゃがやってきた
ももんじゃ「ギュ......」
親ももんじゃ「ギュギュギュ、ギュー」
ももんじゃは親のももんじゃになにか言われているようだ
コロ「クゥ?」
ルナ「どうしたのかな?」
親ももんじゃ「ギュギュ」
親のももんじゃはマルス達にペコリと礼をするとももんじゃを連れて行ってしまった
ももんじゃ「ギュギュー!」
ももんじゃは少し申し訳なさそうにマルス達に手を振ってついていった
マルス「あ、行っちゃった」
男の子A「あれかな。用事が出来て遊べなくなったみたいな」
ルナ「あー、確かにそんな感じだったね。まあ仕方ないよ。またいつか来てくれるよ、嬉しそうだったしさ」
マルス「そうだね。さ、続きやろう。コロ、おいで」
コロ「.........」
コロはももんじゃ達が進んだ方向をじっと見ていた
マルス「コロ?」
コロ「..........」
マルス「コロってば!」
コロ「!?キャン!?」
マルス「どうしたの?コロ。変だよ」
コロ「クゥ?キャン!」
コロは何事もなかったかのようにルナ達の方へ走っていった
マルス「?変なコロ」
その夜、マルティナとラースの部屋
マルス「って事があってね、コロが変なんだよ。病気....じゃないとは思うんだけど」
ラース「ふむ、なるほど。少し元気がないって感じなのか?」
マルティナ「考え事でもあるのかしら。ブレイブは何か知ってるかしらね」
ラース「よし、明日少し調べてみようか。何事もなければ安心だし、何かあるなら治してやりたいもんな」
マルス「うん!お願い、父さん。何かあったら僕達も手伝うよ」
マルティナ「わかったわ。グレイグとお父様にも伝えておくわね」
ラース「頼む。ブレイブもコロも俺にあんなに従順にしてくれるんだ。二人の主人として、異変は早めに対処しておかないとな」
次の日の早朝、マルティナとラースの部屋
ガリガリガリ
ラース「ん.......?何の音だ?」
まだ朝日が顔を出しきっていない頃、扉を引っ掻くような音が聞こえてきた
ブレイブ「ガウ!」
ラース「!ブレイブ?」
ラースがベッドから降りて扉を開けた
ブレイブ「ガウ!ガウガウ!ガウ!」
ブレイブは何やら随分と焦った様子をしている
ラース「どうした、ブレイブ。何をそんなに焦っているんだ」
ブレイブ「ガウガウ!」
マルティナ「ん.......。ラース?あら?ブレイブまで。一体どうしたの?」
マルティナもブレイブの声に起き上がった
ラース「なんだかブレイブがかなり焦っていてな。マルティナ、そこにある薬取ってくれ」
マルティナ「はい」
ラース「サンキュー。ほら、ブレイブ。落ち着いて話すんだ」
ラースは薬をブレイブに舐めさせた
ブレイブ「.......あー、あー。ラース様、マルティナ様!こんな朝早くに申し訳ございません!ですが、緊急事態なのです!」
ラース「どうした、何があった!」
ブレイブ「息子が城のどこにもいないのです!」
二人「!?」
マルティナ「え!?寝る前には一緒だったわよね」
ブレイブ「はい、共に玉座の間で寝ていたはずなのですが。先程目を覚ました時には、息子はどこにも......」
ラース「城から出たのか?それとも........いや。ブレイブや俺達が気配に気付かない方がありえないか。まずは探すぞ!城下町か導きの教会のどっちかなはず!」
マルティナ「私達は城下町を探すわ!ブレイブとラースは教会の方に!」
ブレイブ「ありがとうございます!」