ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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謎に包まれた旅人

その頃、デルカコスタ地方

 

 

 

ベグル「どういう事だよ、こりゃあ」

 

 

 

ベグルとベタヤールはマンイーターやはめつの使者、ダースドラゴンなど普通なら奥地にいるはずの魔物達に囲まれていた

 

 

 

ベタヤール「.....随分と、いるみたいだな」

 

 

 

ベグル「こんなにいきなり出てくる事なんてこれまでになかったぞ」

 

 

 

ベタヤール「そうか。だが、今起こっている以上考えててもどうしようもないだろ。倒すんだろ?この量は苦労する、俺も手を貸すさ」

 

 

 

ベグル「助かる。こっちは俺が引き受ける。反対は任せてもいいか?ベタヤール」

 

 

 

ベタヤール「ああ、もちろん。ベグルの実力も見れるいい機会だ」

 

 

 

ダースドラゴン「ギャオオオ!!」

 

 

 

ダースドラゴンがベタヤールに向かってしゃくねつの炎を吐いてくる

 

 

 

ベタヤール「よっ」

 

 

 

ベタヤールは瞬時に跳び上がる

 

 

 

スカルゴン「ギッ!?」

 

 

 

ベタヤール「その頭借りるぜ!」

 

 

 

ゲシ!

 

 

 

ベタヤールはスカルゴンの頭を足場にして更にダースドラゴンの背後に降り立った

 

 

 

ダースドラゴン「!!ギャオオーー!」

 

 

 

気付いたダースドラゴンは尻尾でなぎ払おうとする

 

 

 

ベタヤール「そう血気盛んになるなよ。落ち着かせてやるからさ」

 

 

 

ズバン!!

 

 

 

ダースドラゴン「!!」

 

 

 

ベグル「な!?」

 

 

 

ダースドラゴンは瞬く間に4等分に切られていた

 

 

 

ベタヤール「超はやぶさ斬り」

 

 

 

ジュワー

 

 

 

ベタヤールが技名を言う頃には既にダースドラゴンは煙となって消え去っていた

 

 

 

ベグル「(斬撃が.....見えなかった。動体視力にはかなりの自信があるってのに。どれだけの速さで切ったんだよ........何者だ、こいつ)」

 

 

 

ベグルが驚愕した顔でベタヤールを見ていると

 

 

 

はめつの使者「ギギギィ!」

 

 

 

はめつの使者がベグルの周囲に向かって橙色の魔法陣を描き、巨大な炎がベグルを包み込んだ

 

 

 

ベタヤール「!おい、ベグル!何突っ立ってんだよ!」

 

 

 

それを見たベタヤールが助けようと動こうとすると

 

 

 

ベグル「悪い、ベタヤール。ちょっと動くのが遅かったみたいだ。だが、心配いらねえよ」

 

 

 

バァン!!

 

 

 

ベタヤール「!!」

 

 

 

ベグルを囲んでいた巨大な炎が真っ二つに切り裂かれ、中からベグルが出てきた

 

 

 

ベグル「これくらい、俺にはどうって事ないからな」

 

 

 

ベタヤール「.....へぇ、やるじゃん。でも、これからはボーッとしてんなよ!助けてやれるかわからねえぞ!」

 

 

 

ベグル「当然!まだまだここからだ!」

 

 

 

その頃、デルカダール城 大広間

 

 

 

ドガァァン!!

 

 

 

グレイグ「ぐっ.....やはり強いな、強化されているだけある」

 

 

 

グレイグが吹き飛ばされ、大広間の壁に激しく打ちつけられていた

 

 

 

バン「......」

 

 

 

その前には目が赤く、体から黒い煙を纏ったバンが近づいてくる

 

 

 

ギバ「一閃突き!」

 

 

 

その背後からギバが強襲をかける

 

 

 

バン「.......」

 

 

 

バンは勢いよく振り返ると、そのまま持っている槍でギバの槍と体の間に自身の槍をねじ込んだ

 

 

 

ギバ「な!?」

 

 

 

ブゥン!!!バァン!!

 

 

 

ギバはそのまま槍と一緒に投げられ、地面に叩きつけられる

 

 

 

ギバ「かはっ...」

 

 

 

突然叩きつけられ、ギバの肺から息が急速に抜けていく

 

 

 

バン「......」

 

 

 

そのままバンに体を勢いよく蹴られる

 

 

 

ドガァァン!!!

 

 

 

ギバはそのまま壁に大きく穴を開けて中庭まで飛んでいく

 

 

 

グレイグ「ギバ!!!」

 

 

 

ラース「はっ!」

 

 

 

マルティナ「やあっ!!」

 

 

 

そこにラースとマルティナが同時にバンへと攻撃を仕掛けていく

 

 

 

ラース「はああああ!!」

 

 

 

マルティナ「やああああ!!」

 

 

 

ラースとマルティナの息のあった怒涛の連続攻撃も、バンは全てを防いだり避けたりしていく

 

 

 

マルティナ「(二人がかりでもダメなの!?さっきより、成長している!?)」

 

 

 

ラース「むっ....っここ!!」

 

 

 

ラースが僅かな隙を突いて、バンの片腕を掴む

 

 

 

マルティナ「!?ナイスよ、ラース!やあああ!!」

 

 

 

生まれた隙をマルティナは逃さず、バンの顔に勢いをつけた蹴りを当てる

 

 

 

ドォォン!

 

 

 

壁に当たったバンは崩れていく壁に飲まれて見えなくなった

 

 

 

マルティナ「平気?グレイグ」

 

 

 

グレイグ「面目ありません。武器がない今、私程度の格闘技術ではバンほどの相手は厳しくて」

 

 

 

ラース「そこは仕方ないさ。ギバも酷い怪我を負っていそうだ、ちょっと様子を見てきてくれ」

 

 

 

グレイグ「だが、ラース!今のバンに二人だけでは!」

 

 

 

ラース「わかってる。だから、出来る限り早く戻ってこい。その間の時間稼ぎくらいは.....!」

 

 

 

二人「!!」

 

 

 

バンのいる場所を見つめていた三人だが、黒い煙が突如空に消えていくのを見た

 

 

 

マルティナ「今のは....?もしかして」

 

 

 

バン「い、いっだぁぁーーーー!!」

 

 

 

悲痛なバンの叫び声が城中に響き渡った

 

 

 

三人「!!」

 

 

 

地面を這って泣きながら出てきたバンの姿はボロボロで血まみれになってこそいるが、赤い目はしておらず、黒い煙もなくなっていた

 

 

 

バン「なんで.....なんで、突然こんな目に....ううっ」

 

 

 

三人「バン!!!」

 

 

 

それを見たラース達がバンに駆け寄る

 

 

 

バン「じじょう〜!!マルディナざま〜!!グレイグじょうぐ〜ん!!だずげでぐだざい.....」

 

 

 

グレイグ「よかった、元に戻ったのだな」

 

 

 

バン「ふぇ?」

 

 

 

マルティナ「一先ずはこれで安心ね。大暴れして大変だったんだから」

 

 

 

バン「ええ?な、何の話ですか?」

 

 

 

ラース「お前、覚えてないのか。覚えてるのはどこまでだ?」

 

 

 

バン「え?えっとですね、確かグレイグ将軍の部屋でギバ達とあの旅人からの魔物の毛皮とかを整理してて、麻袋にまだ何か入ってるのが見えてそれを持ったあたりで.......そうだ!!

 

 

え、えっと、俺の中?にいる魔物の俺?がいきなり暴れ出したんです!それに飲み込まれてしまってって感じです」

 

 

 

グレイグ「話に聞いた魔物のバンか。今はどうなのだ?」

 

 

 

バン「今は落ち着いたみたいです。でも、なんで突然?」

 

 

 

マルティナ「グレイグ、あの麻袋にあったやつ残ってる?出来るだけかき集めて調べるわよ。人間の私達には無害でも、こうして特殊な人や魔物には何か嫌な効果がありそうだわ」

 

 

 

ラース「あと、その旅人って人にも話を聞いておこう。何もわからないだろうが、念のためな」

 

 

 

グレイグ「そうですな。バン、運が悪かったがわかった事も多い。怪我に関してはすまないが、ありがとう」

 

 

 

バン「ほ、本当ですよ!!ここまでする事ないじゃないですか〜」

 

 

 

ラース「.........」

 

 

 

 

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