ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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64.和解

ソルティコの町 海岸

 

 

 

海岸ではシルビアが立っていた

 

 

 

イレブン「あ、シルビア。こんな所にいた」

 

 

 

 

シルビア「あっ、イレブンちゃん。そっか、アタシを探しにきてくれたのね。実はねアタシ、もしイレブンちゃんと再会できたらウルノーガと戦うって心に決めてたの。

 

 

 

だけど、パレードの皆を預けるためにパパに会う決心が中々つかなかったの。あのプチャラオ村の親子を見るまでは。

 

 

 

話し合えば分かり合える。そう覚悟を決めてここまできたんだけど、やっぱりパパと会うのが怖くてね。アタシがこの町の出身だって言ったかしら?」

 

 

 

 

イレブン「いや、僕はグレイグから聞いたんだ」

 

 

 

 

シルビア「そう、グレイグが言ったのね。聞いての通り、アタシは子どもの頃から騎士になるべく徹底的に鍛え上げられた。だからアタシは、ずっとこの町で騎士として生きていくと思ってた。

 

 

 

そんな時、サーカス団が町にきたの。そのサーカスのショー、とにかく面白くって!不思議と体の中から力が湧いてくるの。アタシはサーカスのパワーに魅せられたの。そして、アタシは確信したわ。笑顔は人を強くする!アタシの騎士道はこれだってね。

 

 

 

いてもたってもいられなくなってね、今のアタシに必要なのは旅芸人の修行だってパパに打ち明けたら、当然のように反対されてその時言ってやったのよ。

 

 

 

世界中の人達みんなを笑顔にできるような、アタシにしかできない騎士道を極めてやる!それまで町には帰らない!って、屋敷が壊れるくらいパパと大喧嘩して、アタシは町を飛び出していったわ」

 

 

 

 

イレブン「そっか、シルビアの始まりはそこからだったんだね。でも、僕はそのシルビアの騎士道はとっても素晴らしいものだと思うし、いろんな人を笑顔にする事ができてる。世界中を笑顔にするのもそう遠くないと思うよ」

 

 

 

 

シルビア「おセンチな話しちゃったわね。でも、イレブンちゃんに励まされて勇気が出てきたわ!よ〜し!パパに会いにいきましょう」

 

 

 

シルビアは決心した様子で屋敷へ向かった

 

 

 

ジエーゴの屋敷

 

 

 

先程の決心した様子とは裏腹に、シルビアはイレブンの後ろに申し訳なく隠れていた

 

 

 

シルビア「パパ.....ただいま」

 

 

 

 

ジエーゴ「誰だぁ、てめえ。.....!?その顔は!我が息子ゴリアテ!てめえ、どのツラ下げて帰ってきやがった!!」

 

 

 

ジエーゴはベッドから立ち上がり、大声で叫んだ

 

 

 

シルビア「ひいいい!ご、ごめんなさい!」

 

 

 

 

ジエーゴ「ごめんなさいだと?ハァ....てめえ何か勘違いしてねえか?」

 

 

 

 

シルビア「え?」

 

 

 

 

ジエーゴ「てめえの騎士道ってやつで、世界中を笑顔にできたのか?」

 

 

 

 

シルビア「......いいえ。まだです」

 

 

 

シルビアはジエーゴの問いにイレブンの前に出て、声色を変えて答えた

 

 

 

ジエーゴ「だったら.....なぜ帰ってきやがった!てめえは大口叩いて出ていった。なのに、夢を果たさぬままよくも抜け抜けと!そんな風にてめえを育てた覚えはねえ!うぐっ!」

 

 

 

ジエーゴは傷が痛んだのか少し頭を押さえた

 

 

 

シルビア「パパ!それって....」

 

 

 

 

ジエーゴ「.....ちくしょう!こんな身体じゃなけりゃ、てめえをぶん殴ってたところだ」

 

 

 

 

シルビア「ありがとう、パパ!ずっとアタシの事認めてくれてたのね!アタシ、確かに夢半ばのまま帰ってきちゃったけど、それには理由があるの」

 

 

 

 

ジエーゴ「....魔王か」

 

 

 

 

シルビア「そう。魔王がいる世界じゃ、人は心の底から笑えないの。

だから、アタシ魔王を倒す。そして明るい世界を取り戻して、今度こそ夢を叶えてみせるわ」

 

 

 

 

ジエーゴ「ハッ!魔王を倒すだと?てめえ、またでかい事言いやがったな。おもしれえ、やってみやがれ」

 

 

 

 

シルビア「ええ!騎士に二言はないわ。それで実はパパにお願いがあって来たの。魔王を倒すまでアタシのナカマ達を預かって欲しい。そして、アタシの代わりに皆の中心になって導いてほしいの」

 

 

 

 

ジエーゴ「ハッ!そんなもんお安い御用よ!困ってる人を助けるのが騎士道ってもんだ」

 

 

 

 

シルビア「えっ、パパ、本当?」

 

 

 

 

ジエーゴ「おうよ!ドーンと引き受けてやらあ。騎士に二言はねぇ!」

 

 

 

 

シルビア「キャ〜ッ!パパ、ありがとう〜。それじゃあみんな〜、パパに挨拶なさ〜い」

 

 

 

ピューイ!

 

 

 

シルビアは口笛を吹いた

 

 

 

ドドドド!

 

 

 

バタ!

 

 

 

パレードA「キャ〜ッ!すっごくキレイなお部屋だわ〜。ステキ〜!」

 

 

 

 

パレードC「わ〜。オネエ様のパパかっこいい〜。これからよろしくね」

 

 

 

パレードの人達が続々と入ってきた

 

 

 

ジエーゴ「お、おい、ゴリアテ。これはどういう事だ!」

 

 

 

ジエーゴは突然奇妙な服を着た人達がたくさんやってきた事に困惑している

 

 

 

シルビア「はい、パパ。これを着てね」

 

 

 

シルビアは自身が着ているような大きな紫の羽がついた特殊な服を見せた

 

 

 

ジエーゴ「おい!何だ、この服は!聞いてないぞ!」

 

 

 

ジエーゴはシルビアと同じ奇抜な服に驚いている

 

 

 

シルビア「だって、アタシの代わりに皆の中心になってくれるって言ったじゃない。騎士に二言はないんでしょ?」

 

 

 

 

ジエーゴ「そりゃ言ったが......ちっ!仕方ねえ、引き受けてやらあ!」

 

 

 

ジエーゴも渋々その服に着替えた

 

 

 

屋敷前

 

 

 

パレード達「オネエさま〜。やっぱりお別れなんて嫌よ〜」

 

 

 

屋敷前では見送りとしてジエーゴ達の他にパレードの人達も来てシルビアに泣きついている

 

 

 

シルビア「アタシだって皆と別れるのは寂しいけど、魔王ちゃんを倒さなくっちゃ。それまでの短いお別れ。パパの言う事、ちゃんと聞くのよ?アタシ達は遠く離れてたってナカマよ!」

 

 

 

 

パレード達「オネエさま〜、いつでも呼んでね!アタシ達、どこだろうと駆けつけるから!」

 

 

 

シルビアはイレブンとの連携技、ナカマ呼びを覚えた

 

 

 

シルビア「アタシのわがままに付き合ってくれてどうもありがとう。これからもよろしくね、イレブンちゃん」

 

 

 

シルビアが再び仲間に加わった

 

 

 

シルビア「アタシの船なら東の浜辺に置いてあるの。今まで通り好きに乗っていいわよ」

 

 

 

 

グレイグ「船が使えれば、今まで行けなかった場所に行けるようになる。引き続き仲間を探しながらラムダを目指そう」

 

 

 

シルビア号

 

 

 

アリス「そう言えばダンナ、こんな話知ってるでげす?バンデルフォン地方のネルセンの宿屋って場所に泊まると、皆が同じ夢を見るんだとか」

 

 

 

 

ロウ「それは気になるのう。それじゃあ、ネルセンの宿屋に向かってみるかの」

 

 

 

 

 

 

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