ロウ「ふう、これで目を覚ましてくれるといいんじゃが」
???「困りますなぁ、お客さん。ウチのナンバーワンディーラーをいじめてもらっちゃ」
奥から謎の魔物が騒ぎを聞きつけてやってきた
???「泣かせた女は数知れず。最強のキングオブモンスター。妖魔軍王ブギー様、参上だじょ」
緑色の太った魔物が現れた。目の近くには緑色に輝くオーブがある
シルビア「こいつがグロッタの町をこんな風にした張本人ってわけね」
ブギー「ああ、よちよち。かわいそうなボクちんのかわゆい子猫ちゃん。カタキはボクちんが取ってあげるからね」
ブギーはマルティナに近づき、頭を撫でている
グレイグ「無礼者が!!即刻、姫様から離れろ!」
ブギー「ふっふっふ。この子を仲間に引き入れようたって、そうはいかない。ボクちんの力で、マルティナをナイスバディーな魔物にしてボクちんの忠実なるしもべにしたからね」
シルビア「人間を魔物に?ということは、ここの魔物達は」
ブギー「ここの従業員はみんな人間だったんだじょ。カジノで大勝ちして調子に乗った人間を魔物に変えて、コキ使いまくるのがボクちんの何よりの楽しみなんだよーん!」
ロウ「マルティナはわしらの大事な仲間!お主の悪行に付き合わせる訳にはいかん。マルティナを返してもらうぞ」
ブギー「いっくじょー」
妖魔軍王ブギーがあらわれた
シルビア「イレブンちゃん!バイキルト!」
シルビアはイレブンの体に緑色の魔法陣を描くと、イレブンの全身が緑色のオーラに包まれ、イレブンの筋肉がかなり増大する
イレブン「渾身斬り!」
先程と同じくイレブンのパワーアップした大剣が振り下される
ブギー「ギャアアア!!い、痛い!なんか思ってるより痛いぞ!」
ブギーは直撃した腕を涙目で擦っている
ブギー「そんな乱暴な事するな!どいつもこいつもー!踊らにゃそんそん!」
ブギーがカジノに飾られてあるミラーボールに力を込めると、どこからか愉快な音楽が奏でられ、ブギーに合わせて楽しげな雰囲気になっていく。また、音楽に不思議な力がかかっており、イレブン達の体は勝手に動き出しそうになる
ロウ「なんじゃ!?体が勝手に!」
ロウはつられて踊ってしまった
グレイグ「な、なんだこの技は!」
ロウ「体が止まらんわい!これはどうなっておる!」
イレブン「おじいちゃん!?」
シルビア「本当なら素敵な技なんだけど、今はそんな事言ってられないわね。厄介な技だわ」
ブギー「お前達がその気なら、ボクちんだってやっちゃうんだじょー。メラゾーマ!」
ブギーは一瞬で赤い魔法陣を描き、大きな火球をイレブンにぶつける
イレブン「これくらい!はあ!」
イレブンは炎を大剣で二つに切った
ブギー「むー、当たると思ったんだけじょなー」
グレイグ「よそ見など舐められたものだな!」
ブギー「え?」
ブギーがイレブンの方を見ている間にグレイグはブギーの後ろに回っていた
グレイグ「鉄甲斬!」
ズバッ!
ブギー「ギャアアッ!こ、これも痛い!皮膚が裂けた!」
ブギーの背中に斧でついた大きな切り傷が出来た
シルビア「グレイグ!バイキルト!」
シルビアはグレイグの体に緑色の魔法陣を描くと、グレイグの全身が緑色のオーラに包まれ、グレイグの筋肉がかなり増大する
イレブン「渾身斬り!」
ブギー「もうそんなの喰らいたくないじょ」
ブギーは警戒していたのか、イレブンの攻撃を見ないで避けてみせた
ブギー「ふっふっふ、とっておき使っちゃうじょー」
ブギーの目の近くにある緑色のオーブが怪しく光り出す
イレブン「まさか!」
ブギー「ギガマホトラ!」
ブギーはグリーンオーブの力を解き放つ
シュュュゥゥゥ!!
全員「ぐっ......」
ロウ「なんじゃ、この感覚は」
シルビア「まるで体力が取られたような」
グレイグ「力が出なくなったような感覚だ」
イレブン「こんな技まであるのか」
ブギー「ありがとじょ~、こっちは元気になったじょ。さあ、いくじょ!メラゾーマ!」
ブギーは瞬時に目の前に赤い魔法陣を描き、大きな炎の塊をシルビアにぶつけた
シルビア「キャアッ!」
イレブン「シルビア!」
シルビア「平気よ、ちょっとビックリしすぎて対応が遅れたわ。ごめんなさい」
グレイグ「蒼天魔斬!」
グレイグが再びブギーの背後に回り、斧で斬りつける
ザクッ!
ブギー「ギャアアッ!ま、またお前か!さっきの傷を狙うな!」
グレイグ「ふん、そんなもの聞きいれるはずがないだろう」
ブギー「むぅぅぅ、お前!怒ったじょ!」
ロウ「シルビアよ、ベホイムじゃ」
ブギーとグレイグが言い合っている間にロウはシルビアの足下に緑色の魔法陣を描き、強い治癒の力をかけ、シルビアの傷を瞬時に塞いだ
シルビア「ありがとう、ロウちゃん。ほとばしる~、アモ~レ!」
イレブン「渾身斬り!」
シルビアとイレブンがブギーの横から同時に攻撃を仕掛ける
ブギー「お前達は邪魔するんじゃないじょ!」
ブギーは手でハートを握りつぶし、大剣は軽く跳ねて避けた
ブギー「お前達は踊ってるんだじょ!レッツダンシング!」
先程と同じ音楽が鳴り響き、不思議な力がかかった踊りはイレブン達の体を操ろうとしてくる
イレブン「な、なにこれ!本当に体が勝手に!」
シルビア「やだ!今は戦いの最中なのに!ちょっと楽しいけど」
イレブンとシルビアは音楽に合わせて踊り出してしまった
ロウ「ぬう、今度はイレブンとシルビアか」
ブギー「さーて、君は絶対許さないじょー」
グレイグ「俺こそ姫様をあんな淫らな姿に変え、こんな場所で働かせている貴様など断じて許してなるものか」
ブギー「お前なんかこうしてやるじょ!ぐるぐるドーン!」
ブギーは腰にあるフラフープを勢いよく回すと、腰からフラフープが抜けてグレイグの頭上に動いていく
グレイグ「!」
グレイグはフラフープから離れるが
ビュオオオ!!
フラフープを中心に激しい竜巻が巻き起こった
グレイグ「ぐぅ!」
竜巻の刃にグレイグの鎧や顔はどんどん切られていく
シルビア「さっきから意表を突くような技ばかりだわ。ふざけてるみたいだけど強いわね、この魔物ちゃん」
ロウ「ベホマラーじゃ!」
ロウはイレブン達の周囲に緑の魔法陣を描き、強い治癒の力をかけると、イレブン達の傷が瞬時に塞がっていく
グレイグ「蒼天魔斬!」
グレイグも負けじとブギーに斧で斬りかかる
ブギー「当たらんじょ!メラゾーマ!」
ブギーは軽く避けた後、すぐに赤い魔法陣を描き、大きな炎の塊をグレイグにぶつける
グレイグ「舐めるな!」
グレイグも斧で炎を二つに斬る
ブギー「お前こそボクちんを舐めるな!」
グレイグ「!?」
ブギーはグレイグの真横にもう一つ赤い魔法陣を描き、メラゾーマをもう一つ繰り出した
ボッッ!
グレイグ「ぐうっ!」
流石に連続では防ぎきれずにグレイグは炎に包まれた
ブギー「ギガマホトラ!」
ブギーはグリーンオーブの力を放った
シュュュゥゥゥ!!
全員「くっ!」
ロウ「ルカニじゃ!」
ロウはその隙にブギーの体に緑の魔法陣を描き、皮膚軟化の魔法をかける
ブギー「うんっ!?体から力が抜けたじょ!?」
シルビア「ハッスルダンスよー、そーれ!」
シルビアの元気で愉快な踊りと笛の音に、イレブン達の力がみなぎってきた
イレブンはそのままブギーの背後に回る
イレブン「グレイグ!渾身斬り!」
グレイグ「ああ!蒼天魔斬!」
ブギー「あ!え、ま、待つじょ!挟み撃ちなんて」
ズバッ!ザクッ!
ブギー「うぐううう、もうダメだ。体中が痛くて、力がコントロールできないじょ」
ブギーは倒れ込み、周りの魔物達が人間に戻っていく
マルティナ「こ、ここは。私どうしたのかしら」
マルティナも雰囲気が戻り、意識も元に戻った
イレブン「マルティナ!よかった。戻ったんだね」
マルティナ「まあ!イレブンじゃない。隣にいるのはグレイグ!?どうしてここに?」
ブギー「ぐぞう!どぼじでボクちんがこんな目にあうんだ!楽園を作ったはずだったのに!は!」
マルティナとブギーは目が合い、マルティナは全て思い出したようだ
マルティナ「全て思い出したわ。妖魔軍王ブギーさん?よくも今まで好き放題してくれたわね。ハッ!」
マルティナは倒れているブギーの元まで行くと、先程のバニースーツを着た魔物の姿になった
ロウ「な、なんと!姫がさっきの姿に!」
ブギー「あ、あの....そ、それは.....」
ガタガタ
マルティナは殺意を込めた目でブギーを睨んでおり、ブギーは震え上がっている
マルティナ「百万倍にして返してあげるわ!」
ブギー「ほげええええええ!!」
ブギーの悲痛な叫び声と共にバシン!ベキィ!などの強烈な音が鳴り響いている。まるでかいしんのいちげきを常に出し続けているようだ
コロコロ
イレブンの足下にブギーがつけていたグリーンオーブが転がってきた
イレブン「も、ものすごい音がしてる。ん?」
イレブンはグリーンオーブを取り戻した
マルティナはすっきりした様子で戻ってきた
マルティナ「今まで魔物になっていたせいかしら?新しい力が使えるようになったわ!ラースとの特訓の成果も、さっきのブギーに目一杯出せたしね」
マルティナはデビルモードを覚えた
マルティナ「ロウ様ご心配おかけしました」
ロウ「いいんじゃよ。お主が無事で何よりじゃ。これでまた一緒に旅ができるのう」
グレイグ「姫様!今までの非礼をお許しください。私は今、イレブンに命を預けた身。打倒ウルノーガの信念を貫き通すまで、このグレイグ皆の盾になりましょう」
マルティナ「グレイグ。頼りにしてるわ。イレブン。見ない間に随分たくましくなったみたいね。これ、渡しておくわね」
イレブンはマーメイドハープを手に入れた
マルティナ「世界各地を旅している時に見つけたの。そういえば、ラースはまだ見つけていないのかしら?見当たらないけど」
シルビア「ええ、他の皆もまだ見つかってないわ。アタシ達は今、他の仲間達を探しながら聖地ラムダへ向かってるの」
マルティナ「そうだったの。ねえ、イレブン。もしかして、ラースはあの故郷の村にいるんじゃないかしら?わからないけどそんな気がするの」
イレブン「言われてみれば、ダーハルーネの方にはまだ行ってないね。可能性はあるね。この後ガラッシュの村まで行ってみようか」
マルティナ「それじゃあイレブン。またよろしくね」
マルティナが再び仲間に加わった
グレイグ「ついにラースの出身の村に行けるのか。前にイレブンに聞いた話なら、この世界崩壊のせいでさらに酷くなっているかもしれないな」
イレブン「じゃあダーハルーネまでひとまず行こうか」
ダーハルーネの町
イレブン「よかった。ここは前より賑やかではなくなったけど、特に問題は無いみたいだね」
マルティナ「それじゃあこのままガラッシュの村まで行きましょう」
道中
グレイグ「ふむ、こんな辺境の地に村があったのか。着いたら俺は村のお墓の所でホメロスの代わりに謝罪しなければ」
マルティナ「ラースもそこにいてくれるといいんだけど。でも、不思議といるような気がするのよね」
シルビア「マルティナちゃんが言うならきっといるわ。何たって、恋人同士なんだから」
ガラッシュの村
そこはあの日からあまり変わっておらず、焼け落ちた大木や家々はそのままになっている。また、死体があった付近には乾いた血がまだ残っている
世界崩壊の影響もあり、ここにも焼け焦げた大岩や山が燃えた跡や燃えかすなどが広がり更に酷い有様となっている
マルティナ「やっぱり世界崩壊のせいで、ここも前よりも酷くなってるわね。それに、ここにいるとラースの泣いてた姿も思い出してくるわね」
グレイグ「ここが、ラースが育ったという村だった場所か。本当に今は見る影もないな。くっ.....すまない」
イレブン「でも、ラースは見当たらないね」
シルビア「おかしいわね。マルティナちゃんの勘が外れたのかしら」
マルティナ「まあ、ラースの事だから各地を歩いていると思うわ。彼は魔物なんかにやられる人じゃないし、私の隣にいてくれるって約束してくれたわ。絶対大丈夫よ。折角だし、お墓参りして行きましょう」
ガラッシュの村 奥地
ロウ「ここにもおらんか。なら、世界のどこかにおるのだろうな」
グレイグ「村の皆さん、私の親友が罪のないあなた方の命を奪い去った事、彼に代わり私がこの場に謝罪いたします。申し訳ございませんでした」
グレイグは墓の前で土下座をしている
イレブン「グ、グレイグ。土下座までしなくても」
マルティナ「そうよ、あなたは悪くないわ」
グレイグ「いや、こうでもしないとここの村の人達は意味もなく死んでいった事になります。だから、せめてもの償いです」
イレブン「.....わかった。僕らもお祈りしようか」
その後
イレブン「ここからどこに行こうか」
ロウ「今度は外海に出てみるかの。それでクレイモランの方に向かってみるのじゃ。あっちの方での情報も集めておこう」
イレブン「わかった、じゃあ外海に出ようか」