ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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76.後悔

キャンプ場

 

 

 

 

マルティナをテントの中に寝かせた後、皆で集まっていたが暗い雰囲気が漂っていた

 

 

 

 

全員「..........」

 

 

 

 

 

イレブン「.........僕、ラースはすっごく頼りになって、色々出来て、知識もあって、僕の代わりに作戦を立ててくれたり、出来ない所は皆に指示出してくれたりして、その強さに甘えてた。

 

 

 

 

僕が.....このパーティーのリーダーだったのに....そうやって甘えてたから、あの時も後ろを取られて、何も出来なくて.....世界は崩壊した。僕が.....甘えてばかりいたから....」

 

 

 

 

イレブンは下を向きながら、必死に涙を堪えるように声を震わせて話している

 

 

 

 

カミュ「そんな事ない、イレブン。お前はよく頑張ってた。俺だって、あの時何も....」

 

 

 

 

イレブンをフォローしながらカミュは唇を噛んでいる

 

 

 

 

セーニャ「ぐすっ、ううっ....ラース様」

 

 

 

 

セーニャは涙を流し、必死に手で拭おうとしている

 

 

 

 

ベロニカ「.....皆、ごめんなさい!私、古代図書館であの古代魔法、バシルーラが載っている魔導書を見つけて、もしもの為に覚えたの。

 

 

 

 

その時、一度だけ後ろからラースが来てこの呪文の事を話したの。私は、あいつの魔力量じゃ唱えられないって思ってたから少し見せてしまったわ。あいつは興味ない感じにしてたけど、一回見て、魔道式も構造も方法も全部、あいつはその一回で覚えたんだわ。

 

 

 

 

しかも、魔法使いが使ってはいけない禁忌の術の一つの、人体魔力置換まで出来るなんて思わなくて.....だから、バシルーラは本当なら私の役目だったのに.....私は一番肝心な所で....気絶して.....私が代わりになればよかったのに....」

 

 

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

 

セーニャ「お姉様!いつの間にそんな物を!それに、何を仰るんですか!私はお姉様がいなきゃ....」

 

 

 

 

セーニャはベロニカの発言に驚き、ベロニカに抱きつく

 

 

 

 

グレイグ「そうだ、ベロニカ。君が代わりになる必要なんて無い。俺が代わりになれば....」

 

 

 

 

 

シルビア「ダメよ、グレイグ。あなたまで何を言い出すの。.....こんな話はダメ。誰かが代わりになんて、そんなの、言っちゃいけないわ」

 

 

 

 

シルビアも遠くを見ながら自分の両手を強く握りしめている

 

 

 

 

ロウ「そうじゃの。それにきっと代わりになりたかったのは、皆同じ気持ちじゃろう。今は、この後姫が目を覚ましたらどうするか話した方がよい」

 

 

 

 

 

カミュ「たしかに、マルティナにとってこの事実はつらすぎる。俺らにだって、まだ受け入れがたいってのに」

 

 

 

 

 

セーニャ「マルティナ様はきっと、ずっとラース様と会えなくて不安だったはずです。そして、ようやく会えたと思ったらこんな事に.......。

 

 

 

 

マルティナ様の心境を思うと、心が張り裂けそうになりますわ」

 

 

 

 

全員「..........」

 

 

 

 

セーニャの言葉に全員が再び重い空気のまま黙り込んでしまった

 

 

 

 

イレブン「(どうしたらいいんだろう.......。何も考えられない。ラースがいなくなるなんて......。ラースはいつも支えてくれてたのに....。そういえば、前にラースに教えてもらったっけ。

 

 

 

 

考え方を変えてみるといいって。えっと、ラースは.....死んじゃって、ラースはどうしてたっけ?.......あ)」

 

 

 

 

イレブンは何かに気付いたように立ち上がった

 

 

 

 

全員「?」

 

 

 

 

 

イレブン「.....そうだ........。僕は、僕達は、それでも前に進まなきゃ行けない。ラースはあの爆発の時、僕達に、後は任せたぞって言ってた」

 

 

 

 

 

全員「!!」

 

 

 

 

イレブンの呟きに全員がハッとした顔をした

 

 

 

 

イレブン「そうだよ.......。僕達は託された。魔王に負けるなという思いと、ラースからこれまでの感謝をもらった。きっと世界をまた元通りにしてくれるって信じてくれてた!これがラースの残された想いだよ!

 

 

 

 

皆でラースの想いを果たそう!僕は残された皆で魔王を倒して、世界を救う!!!

 

 

 

 

それが、ラースに僕達ができる精一杯の謝罪と感謝の気持ちになると思う。それに、ラースの事だからそれが出来たら褒めてくれそうだよね、あの笑顔を浮かべてさ」

 

 

 

 

イレブンは少し苦笑いしながら皆に語った

 

 

 

 

ロウ「イレブン......本当に強くなったのう。そうじゃな!わしらは歩き続けるんじゃ!」

 

 

 

 

 

シルビア「そうね!それに、パパとの約束のためにも絶対に魔王を倒してみせるわ!」

 

 

 

 

 

ベロニカ「イレブン、見ない間にかなり逞しくなったじゃない。私も魔王をぶっ倒してやるんだから!」

 

 

 

 

 

セーニャ「そうですね、お姉様!イレブン様、励ましていただきありがとうございます。私もお姉様と一緒にどこまでもお供いたします」

 

 

 

 

 

グレイグ「イレブン、お前に勇気をもらったのはこれで何度目になるのだろうな。こんな弱い俺ですまない、だがこれからも俺は皆を守り続ける盾であろう!」

 

 

 

 

 

カミュ「へへ、カッコイイ事言うようになったな、相棒!俺も魔王なんかには絶対負けねえ!マヤをたぶらかした分もラースの分も、あいつに何倍にもして返してやろうぜ!」

 

 

 

 

仲間達も続々と立ち上がる

 

 

 

 

イレブン「うん!皆、頑張ろう!.....後はマルティナが目を覚ますだけだね。皆の誓いをマルティナにも、そして、ラースにも言おうと思うんだ」

 

 

 

 

 

ロウ「そうじゃな。姫が目を覚ましたら、あの墓の前でもう一度誓うかの。名前も刻んでやらんとな」

 

 

 

 

 

 

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