89.時を超えて
聖地ラムダ
イレブン「う....ここは....ラムダ?今はどこら辺の時間なんだろう。大樹は、まだあるね」
婦人「あら?勇者様。こんな所でどうしたんですか?仲間の方達がきっと心配されてますよ。大聖堂へ向かうというお話だったと思いますよ」
イレブン「(なるほど、その辺りなのか)ありがとうございます、そうですね、きっと心配してます。行ってみます」
大聖堂前
ラース「お、イレブン見つけたぜ」
イレブン「!?」
ラース「まったく、長老の話を聞いてるのかと思ったら、急にどこか行ったから驚いたぜ。皆、お前を探してたんだぞ」
イレブン「(本物の生きてるラースだ)う、うん。ごめんね、急にいなくなって。鍛治で作っておきたいものがあったのを思い出してさ」
ラース「.....まあ、それならいいけどよ。あまり心配かけるなよな。その大剣を作りたかったのか?それと、俺の顔に何かついてるか?そんなにじっと見つめて」
イレブン「あ、ごめんね。何でもないよ。この大剣強そうでしょ?」
ラース「まあ強そうだが、イレブンが作るにしては随分と趣味が悪いんじゃないか?まあ、構わないけどな。皆にもお前が見つかったって声かけてこようぜ」
イレブン「うん、謝らないとだね」
ラース「(何だ、この違和感)」
その後
イレブン「(大樹に登る前の皆だ、懐かしい)皆、急にいなくなってごめんね」
シルビア「よかったわ、イレブンちゃん見つかって。どこにもいなくて心配したんだから」
カミュ「おいおい、イレブン。随分ぶっとんだ剣持ってるな。そんなの持ってたら悪魔の子って言われても仕方ねぇぜ」
シルビア「?イレブンちゃん、そんなに皆の顔見つめてどうしたの?」
イレブン「ああ、ごめんね。少しボーッとしてた」
ベロニカ「まったく、リーダーなんだからもっとちゃんとしてよね」
セーニャ「始祖の森の山頂にある祭壇に6つのオーブを捧げれば、命の大樹に行けるんでしたよね」
マルティナ「あの扉から始祖の森へ行けると長老様はおっしゃっていたわ。まずは、山頂の祭壇を目指しましょう」
ロウ「長かった旅ももう終盤じゃ。魔王ウルノーガを倒すためにも、命の大樹に向かうぞい」
大樹の神域
大樹の真ん中に来ると、そこには世界の命の源、大樹の魂があった。周りはツルで囲まれており、少し雷を纏っている
マルティナ「これが大樹の魂.....なんて大きさなのかしら」
カミュ「世界中の命がパンパンに詰まってるからな、これくらいデカくないと収まらないんだろ」
シルビア「こうしてそばで見ているとちょっぴり怖いわね。なんだか飲み込まれちゃいそう」
シルビアが手をのばす
ビリッ!
シルビア「やぁん!なあにこれ!ビリリってはじかれたわ」
ロウ「やはり、勇者の紋章を携えた者しか大樹の魂の中には入れないようじゃな。そして、あれこそ闇の力を払うもの。おそらく勇者のつるぎであろう」
大樹の魂の中には光り輝く剣が入っている
ラース「イレブン。大樹の魂の中にある勇者のつるぎを手にいれようぜ」
イレブン「(この後、ホメロスが)うん、行ってくるよ」勇者の紋章が光り始める
ツタがどかされていく
その時
ブウン!
全員の後ろから攻撃がイレブンに向かって飛んできた
イレブン「(来た!)ハア!」イレブンは攻撃を弾いた
ホメロス「な!貴様、今何をした!」
カミュ「ホメロス!てめえいつの間についてきやがった!」
ホメロス「尾行にも気づかぬドブネズミに語る言葉など持たぬ。私の目的はイレブンただ一人」
ラース「テメエは!!!?」ダッッ!
ラースはホメロスに向かい走り始めた
マルティナ「ラース!」
ラース「ハアアアっ!」ドガン!
ラースはホメロスに向かって蹴りをいれるが、闇の力により防がれる
ホメロス「おや?貴様はあの時の村にいた男ではないか」
ラース「テメエは俺の村を皆を殺しやがった!許さねえ!!」ガツン!
ラースは攻撃を続けるが、全て闇の力により防がれる
ホメロス「なるほど、貴様はあの村の生き残りか。どうでもよい。オーブなどのために愚かにもそれを守ろうとした、地図にものらぬ小さな村とそこに住む愚かな人達がいなくなっただけのことだ」
ラース「テメエ!!!これ以上俺の村と皆をバカにすんじゃねえ!」
イレブン「ラース!離れて!そいつは危険だ!」
ラース「!?イレブン?」
ホメロスは黒いオーブを取り出した
ホメロス「この力に跪け!」ブウン!
イレブン「させない!ハアア!」
イレブンは攻撃を弾いた
ホメロス「闇のオーラを切り裂いただと!?その剣は一体....。だが、剣一つで私に勝てると思っているのか?悪魔の子イレブンよ!悪魔の子と手を結びし者共よ!この命の大樹を貴様らの墓標にしてやる」
ホメロスがあらわれた
シルビア「イレブンちゃん!バイシオン!」
イレブンの攻撃力が一段階上がった
イレブン「全身全霊斬り!」イレブンは闇のバリアを消し去った
ラース「ばくれつきゃく!」
セーニャ「スクルト!」
仲間達の守備力が一段階上がった
ホメロスは闇のバリアを貼った
ホメロス「ドルモーア!」
シルビア「ラースちゃん!バイシオン!」
ラースの攻撃力が一段階上がった
イレブン「全身全霊斬り!」イレブンは闇のバリアを消し去った
ラース「ばくれつきゃく!」
セーニャ「ベホイムですわ!」
ラースは回復した
ホメロスは闇のオーブから閃光を放った
ホメロス「はあっ!」通常攻撃
シルビア「イレブンちゃん!バイシオン!」
イレブンの攻撃力がさらに一段階上がった
イレブン「全身全霊斬り!」
ホメロス「ぐああ!」
ホメロスの持っていた黒いオーブは割れてなくなった
ホメロス「バカな、この私が敗れるなど。こんな事ではあの方へ申し訳が立たぬ!ハア!」
イレブン「ハア!」イレブンは攻撃を弾いたが、その衝撃で剣は砕けてしまった
デルカダール王「この破片は....」
グレイグ「ホメロスを追って来てみれば、これは一体。ここで何が起こったというのだ」
ロウ「グレイグよ、この者の姿を見るがよい。デルカダール王国の将として仮面を被りつつ、裏で魔物に魂を売っていた者の末路じゃ」
マルティナ「グレイグ、よく聞きなさい。魔物の手先として暗躍していたのは、イレブンじゃないわ。ホメロスだったのよ!」
ホメロス「うぐ....うう...」
グレイグ「....やはりそうだったのか。ホメロスよ、お前ほどの男が何故魔物に....」
ラース「(このグレイグという男はホメロスの事を知っているのか?)」
ホメロス「お、お助けを....」
ラース「(なぜ助けを求めにデルカダール王の元へ?魔物になった男だというのに)」
デルカダール王「ふんっ!」ズバ!
デルカダール王はホメロスを斬った
グレイグ「!?」
マルティナ「.....っ!!」
デルカダール王「人民を誑かし、世を乱した悪魔の手先め。死をもって償うがよい」
ホメロス「う、ううああ!」ジュワー
デルカダール王「グレイグよ、よくぞホメロスの正体を見抜き、わしをここまで連れて来てくれた。そなたがいなければ、私はずっとホメロスの口車に乗せられ、魔物達の企みに手を貸していただろう」
グレイグ「くっ.....。ありがたきお言葉。ホメロスの凶行を事前に防ぐ事ができて幸いでした」
デルカダール王「イレブンよ、どうか今までのわしの行いを許してほしい。わしは今までホメロスから、勇者こそが魔物を呼ぶ存在。悪魔の子なのだと説き伏せられてきたのじゃ」
マルティナ「.....お父様」
デルカダール王「おお、そなたはマルティナ!よくぞ無事でいてくれた。こっちにきてもっとよく顔を見せてくれ」
マルティナ「......」
マルティナは不安そうにロウを見つめる
ロウ「うん」
マルティナ「お父様!」
デルカダール王「ロウよ、お主にも苦労をさせたな。ユグノアの件は残念だったが、これからは力を合わせて復興していこうではないか」
ロウ「それも大事じゃが、まずは16年前にユグノアを滅ぼした張本人ウルノーガを倒さねばな」
デルカダール王「ふむ、おそらくホメロスも魔王ウルノーガの手先だったのだろう。
イレブンよ、話は聞いたな。全ての元凶たるウルノーガは、今も世界のどこかで息を潜めているはず。さあ、勇者イレブンよ。大樹の魂に宿る勇者の剣を手に入れるのじゃ」
イレブン「.....はい」勇者の紋章が光り始めツタがどかされた。
イレブンは勇者の剣を手に入れ、中から出てきた
デルカダール王「おお、なんという素晴らしい剣だ。私にもよく見せてくれないか?」
デルカダール王が剣に近づく
ラース「お待ちください、王様。私達の村で調べた結果、勇者の剣は勇者にしか扱えない剣。紋章がない人が触れば、雷の裁きを受ける可能性がありますので、あまり近づくのはおやめください」
デルカダール王「お、おお。そうだったのか。忠告すまなかったな」
ラース「いえ、大した事じゃありません」
デルカダール王「まあよい、それよりも早く城に帰って宴の準備をせねばな」
ロウ「ほう。もしやわしらをデルカダール城へ招待してくれるのか」
デルカダール王「今更何をいう、ロウよ。そなた達はウルノーガの手先ホメロスから命の大樹を守った英雄ではないか。イレブンよ、聞いての通りだ。そなた達の功績を称えるため、我が城に招待させてほしい」
ラース「!?」
デルカダール王「グレイグよ、そなたも準備を手伝ってくれ」
グレイグ「......」
グレイグはホメロスの残したペンダントを見つめている
グレイグ「.....すまない。今は言葉が見つからない。私がこれまでしてきた事はいつか日を改めて詫びさせてくれ」
デルカダール王「さあ、わしらは先に城へ帰るとしよう。宴の準備をしておく」
ベロニカ「やったわ!お城に行けるのね」
セーニャ「お料理も楽しみですわ!」
ラース「.....デルカダールに.....か」
マルティナ「ラース?暗い顔してどうしたの?」
ラース「....いや、何でもないぜ、マルティナ。それにしてもよかったな、16年ぶりに城に帰れて」
マルティナ「ええ、そうね」
ロウ「ラースよ、先程、王になぜ剣に近づいてはならぬと嘘を言ったのだ」
イレブン「あ、それは僕も気になる」
ラース「.....マルティナには悪いんだが、俺にはデルカダール王が怪しく見えてきていてな。確証はないんだが、どうもおかしい気がしてな。あんなに容赦の無い人だったのかと思ってな。というか、じいさんも怪しんでるじゃねえか」
ロウ「ふぉっふぉっ、バレておったか。わしから見たらやはりデルカダール王はかなり怪しいのう。長い付き合いじゃ、何となくわかるわい」
マルティナ「実は、私もなの。お父様なんだけど、お父様じゃない感覚がしてて。記憶違いというわけでもなさそうだし」
イレブン「そっか、気をつけた方がいいかもね」
シルビア「イレブンちゃん達〜、遅いわよ〜、早く行きましょう」
イレブン「うん、今行くよ!」
ラース「(怪しいのは君もだぞ、イレブン)」