デルカダール城下町
ラース「......」
ラースはピリピリとした空気を纏っている
セーニャ「どうしましょう、お姉様。ラース様がどんどん怖くなっていきますわ」
ベロニカ「なんか殺気立ち始めたわよね」
シルビア「確かにあれはいつものラースちゃんとは違うわね。マルティナちゃん、何か知らないの?」
マルティナ「え、私もわからないわ。ただ、さっきから反応がなかったりするのよ。ラースは人の話はよく聞いてるのに」
ロウ「どうしたんじゃろうかのう。こんな事今まで無かったのだが」
カミュ「まあ、急いで城に行った方がいいかもな。俺も人混みは苦手だからな」
イレブン「そうだね(こんな事、前の世界だと無かったなあ。どうしたんだろ?)」
デルカダール城 玉座の間
デルカダール王「よくぞ参った、勇者イレブンよ。こうして、そなたを再び迎え入れることができて嬉しく思うぞ。
ホメロスに誑かされたわしは、長い間勇者こそ災いを呼ぶ悪魔の子だと思い込んできたが、イレブン。よくぞホメロスを打ち倒し、我が娘マルティナを見つけてきてくれた。おかげでようやく目が覚めた。そなたに会わせたい相手がいるのだ。のう、グレイグ?」
グレイグ「はっ!」
グレイグが扉を開けると、エマとペルラがいた
イレブン「エマ!母さん!」
エマ「イレブン!私よ!幼なじみのエマよ!」
エマはイレブンまでかけよる
エマ「よかった、イレブン。無事だったのね。....酷い噂ばかり聞いて...私、ううっ...。あなたが旅立ってすぐに、ホメロスという将軍が来たの。
その方は、私達を村の広場に集めて兵士達に皆殺しだと言ったわ。でも、遅れて現れたグレイグ将軍が、ホメロスを止めてくれたの。長い間お城に閉じ込められたままだったけど、あなたが本物の勇者だとわかって、出してもらえることになったの」
ペルラ「イレブン、本当によく頑張ったね。天国のおじいちゃんもきっと、今のあんたを見たら喜ぶはずだよ」
デルカダール王「さあ、勇者イレブンよ。急な準備ゆえ、大したもてなしもできぬが今日は存分に宴を楽しんでくれ。皆の者、心して聞け。この日よりイレブンを真の勇者と認め、その名を讃えるものとする」
その日は夜遅くまで宴が催された。ある者は歌い、ある者は踊って勇者イレブンの活躍を讃えた。
その夜
イレブンはベッドで横になって寝ている
そこに、音を立てないようにデルカダール王が入ってきた
そして剣に触れようとした瞬間、イレブンから黒い触手のようなものが出てきて、その手を払い除けた
ガシャン!
剣が落ち、大きな音がなる
デルカダール王「なぜだ、なぜ剣に触れられぬ。まさかこの力は」
イレブン「王様、何故ここに」
イレブンは剣を構えながらいう
デルカダール王「その勇者の剣を私によこせ!」
デルカダール王の目が赤くなる
バン!
マルティナ「イレブン!大丈夫?皆も連れてきたわ!」
グレイグ「姫様!これは一体」
ラース「やはりこいつはデルカダール王ではねえな。いや、人ですらないようだ」
ロウ「わしと姫とラースは勘付いておったわい。特にわしはデルカダールと何十年も親交があったんじゃ。誤魔化せるわけなかろう」
カミュ「宴まで開いて王になりきるとはな。とんだ狸がいたもんだぜ」
デルカダール王「ちっ!」シュン!
マルティナ「消えた!?」
ベロニカ「ちょっと!出てきなさい、卑怯者!王様に成り済ましたり、逃げ回ったりセコいやつね」
ラース「まだ遠くには行っていないはずだ。城の中を探すぞ!」
グレイグ「....我が主君は王ではなく、人ですらなかった?では、私が今まで信じてきたものは一体....」
玉座の間
ベロニカ「見つけたわよ!このベロニカ様から逃げようったってそうはいかないわよ!」
セーニャ「デルカダール国王に化けた悪しき魔物よ。観念して正体を表しなさい」
デルカダール王「うっ....くはっ...」
デルカダール王の中から魔物が出てきた
ウルノーガ「我は魔道士ウルノーガ。16年前にユグノア王国を滅ぼし、デルカダール王になり変わったもの。
今まで貴様を追い回していたのも、すべては勇者の剣を奪い、大樹の魂を得るため。あの場で勇者から奪おうとしたが、そこの男に嘘をつかれて邪魔をされたな。そして、先程の作戦も失敗に終わった。
もはや手段は選ばぬ。ここが貴様らの墓標となるのだ。はあ!」
辺りに紫の霧がでる
ロウ「貴様が魔道士ウルノーガ!こうして会える時を16年もの間待ちわびたぞ!」
グレイグ「ウルノーガ、貴様!今までずっと王に取り憑いて、私を謀ってきたというのか!」
ウルノーガ「グレイグよ、貴様はよい手駒であった。焦らずともすぐに天国の家族のもとへ送ってやろう」
グレイグ「!?貴様、まさか!我が祖国バンデルフォン王国を!」
マルティナ「幼いイレブンを襲い、ユグノア王国を滅ぼし、私達の16年を奪ったあなただけは許さない!この無念、思い知らせてやるわ!」
グレイグ「イレブンよ、私も戦わせてもらう。こいつは私の家族と友を奪った仇でもあるのだからな」
カミュ「イレブン!こいつがお前の運命を狂わせた元凶だ。力の限りを尽くして戦うぞ!」
ウルノーガ「来るがよい、イレブン!貴様の力を奪い、地上の命全てを我が供物にしてやろう!」
魔道士ウルノーガがあらわれた
シルビア「マルティナちゃん!バイシオン!」
マルティナの攻撃力が一段階上がった
ウルノーガは呪文を唱えた
なんと、ウルノーガの杖が2本あらわれた
ウルノーガ「ドルモーア!」
イレブン「ギガブレイク!」
マルティナ「さみだれ突き!」
ロウ「ルカニじゃ!」
ウルノーガの守備力が二段階下がった
グレイグ「渾身斬り!」
シルビア「マルティナちゃん!バイシオン!」
マルティナの攻撃力がさらに一段階上がった
ウルノーガの杖は漂っている
ウルノーガの杖のベギラマ!
ウルノーガの杖のメラミ!
ウルノーガ「はあっ!」通常攻撃
イレブン「ギガブレイク!」
ウルノーガの杖達をたおした
マルティナ「さみだれ突き!」
ロウ「ドルクマ!」
グレイグ「におうだちだ!」
シルビア「イレブンちゃん!バイシオン!」
イレブンの攻撃力が一段階上がった
イレブン「つるぎの舞!」
ウルノーガ「グオオオオォ!.....時を遡ってきたのは....お前だけだと思うなよ。グフッ!」ジュワー
デルカダール王「う、うう.....」
マルティナ「お父様!お父様!どうか目を開けてください!」
デルカダール王「マ、マルティナ?まさかそなた、マルティナなのか?随分長い夢を見ていたようだ。ユグノア王国が魔物に襲われてから、わしは一体何を....?」
イレブン「王様、大丈夫ですか?」勇者の紋章が光る
デルカダール王「おお、それは勇者の紋章。あの時の赤子が、なんと逞しく成長した事よ。そなたにはきちんと話をしたい所だが、まだ体が言うことを聞かぬ。ゴホッ!ゴホッ!」
マルティナ「お父様、あまり喋ってはいけません。ひとまず体を休めましょう。私はお父様の容態を見るわ。明日になったらまたここまできてちょうだい」
デルカダール王とマルティナは立ち去っていった
シルビア「マルティナちゃんは16年ぶりにパパと会えたんだもの。ゆっくりさせてあげましょ」
デルカダール王が魔物に取り憑かれていた事は、たちどころに城中に広まった。本物の王は介抱され、イレブン達は王の目覚めを待ちながら、一晩休む事にした。
その夜、イレブンの体から黒いヨッチ族が外に出てきた
そして夜が明けた