ここからラースについてのオリジナル展開です。
ラースの過去についての話になります。
デルカダール城 玉座の間
デルカダール王「ふむ、なるほど。あの勇者の星だったものは、邪神ニズゼルファというやつだった。そして、そいつは古の時代にローシュにより倒されていたはずが、なぜか復活したと。
こうしてはおれん。勇者イレブンよ。魔王から世界を救ってもらい、すぐにこんな事を頼むのも気が引けるが、どうか邪神からも世界を救ってはくれぬか」
イレブン「はい、大丈夫です。任せてください。それで倒すための手がかりが大樹の苗木なんですが、世界のどこかにあるそうなんです。もし何か知っていたら教えてくれませんか?」
デルカダール王「大樹の苗木....。ふむ、力になれずすまないが、わしにはわからない。しかし、出来るだけの事はしよう。兵士達や民達に声をかけて知っていれば、勇者の力になるように伝えよう」
イレブン「ありがとうございます、王様」
デルカダール王「その大樹の苗木とはどのようなものなのだ?」
イレブン「それはですね」
その頃、城内では
仲間達はイレブンを待ちながらそれぞれ話していた
ラースとマルティナはグレイグと話していた
ラース「なあ、グレイグ。自己紹介の時には言わなかったが、これから長い付き合いだし、言わないと驚くだろうから先に言っておくな」
グレイグ「どうした?ラース」
ラース「俺とマルティナは付き合ってるんだよ」
グレイグ「な、何だと!?姫様!それは本当ですか!?」
グレイグは驚き、マルティナに詰め寄る
マルティナ「ええ、そうよ。私はラースに告白されて、それを了承したのよ」
グレイグ「な、何という事だ。距離が近い気がしていたが、そのせいか」
ラース「まあ、お姫様を守るのもグレイグは大事な役目だろうけど、それは俺も守ってるから安心しろよ。グレイグと合わせて二重バリアだな」
グレイグ「変な事を言うな!」
ラース「はっはっはっ、まあ気にするなよ。それと、少し大事な話なんだが、グレイグはホメロスと仲がよかったのか?」
ラースは真剣な表情で聞いている
グレイグ「ああ、そうだ。俺達2人は子どもの頃から、このデルカダールを支える騎士になるのだと約束したのだ。その約束は....叶わなかったが」
ラース「ホメロスは簡単に人を殺すようなやつだったのか?」
グレイグ「そんな訳なかろう!口は悪かったが、俺と共に歩んだあいつは簡単に人の命など奪わなかった。魔物に魂を売ってから、そうなってしまったのだろう」
ラース「.....そうか」
マルティナ「ラース、グレイグの言っている事は本当よ。私も子どもの頃、二人と一緒によく遊んだもの。その時のホメロスは嫌々ながらも、私に対する手や口は優しかったわ」
グレイグ「しかしなぜ、そんな事を聞くのだ?」
マルティナ「グレイグ、ラースの育ったガラッシュの村は、魔物を引きつれたホメロスによって滅ぼされたのよ。村人達も全員殺されたの。ラースの幼なじみはラースの目の前で息を引き取ったわ」
グレイグ「な!?あいつは....そんな事まで!.....すまなかった、ラース。友の俺が代わりにお前に謝罪をしよう。こんなので許される訳ないが、俺の気持ちだけでもどうか、頼む」
グレイグはラースに土下座する勢いで頭を下げている
ラース「俺はホメロスが憎くてな、元からああいう奴ならクズ呼ばわりする所だったが、グレイグ達の話通りなら、魔物に魂を売ったからあの非道な行いもできたのだろう。ホメロスも色々あったんだろう。きっとあいつも可哀想なやつだったんだ。もう憎い気持ちは無くなったさ」
グレイグ「そう言ってくれると本当に助かる。今度村にも連れて行ってくれ。村の皆にも俺が謝罪をしよう」
ラース「おいおい、別にそこまでしなくてもいいぞ」
グレイグ「だが、そうでもしないと村人達はただ死んでいっただけになる。俺の友がした罰は、俺も背負うべきだ」
ラース「真面目だなあ、固すぎるぞ。いい事でもあるが、これは俺が別にいいって言ったんだ。あまり背負いすぎるのもよくないぞ。
そういう風に考えるから、顔が固いんだろ。もっと笑え、ほら。口をこうやって、目もこうして」
ラースはグレイグに近づき、グレイグの顔をいじり始める
グレイグ「な、何をする。ひゃめろ!」
グレイグは歪な笑顔のようになっている
ラース「アハハハ!いい顔じゃねえか!」
マルティナ「ウフフ、グレイグ、あなた今とっても面白い顔してるわよ」
グレイグ「ラース、やめろ!」
グレイグはラースを引き剥がした
ロウ「ほほ、楽しそうじゃのう」
ベロニカ「アハハ!流石ラースね。グレイグさんともう仲良くなってるわ」
セーニャ「ふふ、グレイグ様は難しいお方かと思いましたけど、どうやらそうでもなさそうですね」
騒いでいる二人を見て、皆も集まってきた
その時、イレブンもちょうど戻ってきた
イレブン「皆、戻ったよ。ってラース何してんの?」
ラース「おお、イレブン。おかえり。今グレイグをおもちゃにしてたんだよ。面白いやつだな、こいつ」
グレイグ「貴様!やはり俺で遊んでいたな!」
ラース「おう、楽しかったぜ」
ラースは笑顔でグレイグに返事をしている
グレイグ「ぐぬぬぬ、反省のかけらも見えない」
イレブン「(知ってたけど流石ラース。馴染ませるのが早い)グレイグさんって案外面白い人なんだね」
グレイグ「イレブンまで!誰かこの暴君を止めろ!」
ラース「ひでえやつだな、グレイグは。皆も面白かったよな?さっきの顔」
カミュ「ああ、いい顔してたぜ、おっさん」
ベロニカ「私も笑っちゃったわ」
セーニャ「でも、グレイグ様も楽しそうでしたわ」
シルビア「グレイグ!笑顔は大事なのよ!」
ロウ「ふぉっふぉっ、流石ラースじゃのう」
グレイグ「くっ....」顔が赤くなっている
ラース「はは、流石に頭が固いグレイグにからかいすぎたか。悪かったな。だが、これでお互い話しやすくはなったんじゃないか?これから頼りにしてるぜ、グレイグ」
グレイグ「.....まさか、最初からこれが狙いで」
グレイグはハッとしたように尋ねる
ラース「さあ?それはわからないぞ?ホメロスの話もしたかったのは本当だしな」
グレイグ「食えん男だな、お前は。....これからよろしくたのむ」
ラース「おう!」