もし絹旗最愛がヒロアカ世界に転移したら   作:まとろう

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書いてて思ったんですが、『敵連合』って言葉はいつから使われたんですかね。今本文で書いてる『敵連合』はUSJ襲撃事件の時の奴らのことを想定していますが…。


2話

死柄木に雇われ、早速『敵』生活一日目ーーーの、はずだったのだが。

 

「今はやることは無い。その時が来るまで待ってろ」

 

仕事は無いらしい。

 

「あの、私超お金無いって言いましたよね?何かしらの仕事が欲しいのですが」

 

「…面倒くさいな。黒霧、金渡してやれ」

 

そう命令されると、影の男は金が入っているらしい封筒を渡そうとしてきた。

 

「いや、ただで貰うのは流石に…」

 

「あ?不良から金巻き上げてたんだろ。今更良心が何やらとか吐かすつもりか」

 

「そういうんじゃなくて…雇われたからには仕事するってのが超ポリシーっていうか。それに、ただ金を受け取るだけの駒なんて、いつ切られるか分かったものではありませんし」

 

「チッ…つくづく面倒くせぇな。…ならお前には『仲間集め』でもしてもらおうか」

 

「『仲間集め』…。超言葉通りの意味ですかね?」

 

「あぁ…。駒は幾つあっても良いだろう。そこら辺で猿山の大将やってるチンピラでも拾ってこい。」

 

「えぇ、分かりました。ではこれが敵としての超初仕事ということで」

 

「しつこい。早く行け。……間違っても、勝手に『雇って』来るんじゃないぞ」

 

念を押される。信用されていないのだろうか。いや当たり前か。

 

「えぇ、えぇ、超分かりましたよ」

 

これでやっと、まともな生活を送ることができる。そう考えると、自然に笑みがこぼれた。

 

* * *

 

『敵』生活2日目ーーーーーー

そこら辺の路地裏。

 

ーー何かムキムキの不良っぽい奴を見つけた。あれでいいか。

 

「あの」

 

「あ?何だテメェ」

 

「超早速ですが…私達『敵連合』に参加してほしいんです」

 

「…んなもん聞いたことねぇなぁ?それによぉ、俺はこの辺を牛耳るトップだぜ。もう少し口の聞き方ってのがあるんじゃァねぇか?」

 

…ハズレだったようだ。だが、誰も仲間に引き入れることができなければ、給料はもらえないだろうし、引き下がる訳にはいかない。

 

「じゃあ、超交渉しませんか。私と貴方で超マジの殴り合いをして、勝った方の言うことを聞くってことで」

 

「…へぇ。いいじゃぁねえか。舐められた仕返し、たっぷりしてやる」

 

…かかった。こういうプライドの高そうな奴は、喧嘩でもふっかけるのが一番早い。

 

「…ヨーイ、………スタート」

 

「オラァッ!!!!!!!」

 

開始の合図と同時に、というか、フライング気味に突っ込んで来た。そして容赦無く、筋骨隆々の腕を振りかぶってくる。が。

 

ガンッッ!!!!!!!!!

 

「なっ!?」

 

その腕は、絹旗の身体から『数ミリ』浮いた所で、止まっていた。

 

「こっちには、超調子に乗る理由が、あるんですよっ!!!」

 

ドンッッ!!!!!!!!

 

空中で呆けている腕を掴み、すぐ横のコンクリートの壁に叩きつける。

 

これこそが絹旗最愛の能力。窒素装甲(オフェンスアーマー)。自身の身体から数ミリの空間に、窒素の壁を作り出す。またそれを介することで、擬似的に怪力を振るうことができる。この能力を使用している間、彼女に敵などほとんどいない。

 

「がっ…ぐぅ…」

 

手加減はしたつもりだが、少々やりすぎたか…?

 

「わ、分かった…。俺の負けだ…。言うことを聞く…。」

 

…会話はできるようだ。良かった良かった。

 

「超潔い様で良かったです。それでは、これから貴方は私達『敵連合』に参加するということで、よろしくお願いしますね」

 

初仕事は上手くいった。一人につき幾ら貰えるかは分からないが、これを続けるだけなら楽そうだ。

 

 

* * *

 

『敵』生活1?日目ーーーーーー

死柄木に提供された絹旗の隠れ家にて。

 

「そういえば、こうやって『仲間集め』を超繰り返してますけど、一体何をするつもりなんですか?」

 

「あぁ…言ってなかったか。黒霧」

 

「…それでは私から。私達は『雄英』を襲撃する予定です」

 

「…何処ですか?それ」

 

絹旗としては素朴な疑問を口にしただけなのだが、黒霧はたいそう驚かされたらしい。目をぱちくりとさせている。(本当にそこが目なのかは判断できないが)

 

「貴女…薄々感じていましたが、やはり相当の世間知らずの様ですね」

 

「前々から言ってるでしょう。私は超記憶喪失。常識を期待しないで下さい」

 

もちろん記憶喪失などしてはいないのだが、信じてもらえるか分からない話を長々とするつもりは無いので、この設定でしばらくは通すつもりだ。

 

「…死柄木弔の目的は、一度このヒーロー社会を壊すこと。これは聞きましたね」

 

「えぇ。まぁ私は給料が貰えれば何でもいいんですが」

 

「雄英はヒーロー育成の高等学校でして。実はそこに、No.1のヒーロー、オールマイトが教師として所属しているとの情報が入ったのです」

 

話が何となく見えてきた。

 

「つまり、そこのNo.1を潰して、社会を混乱に陥れる…と」

 

「簡単に言うと、そういうことです」

 

「ですが…そんな超簡単に行くんですか?No.1ヒーローというくらいですし、チンピラが幾ら塊になっても…」

 

「あぁ。だから、先生に用意してもらった『脳無』を使う。孤立させた所にあの化け物を投入すれば、流石にアイツも死ぬ」

 

先生。死柄木から何度か聞いたことがある。詳細は教えてくれないのだが、何やら色々とバックアップしてもらっているらしい。

 

「孤立って、どうやって」

 

「もうすぐ、雄英の一年A組が災害訓練をするらしくてな。校外学習ってやつだ。そこを襲撃する。他にもプロヒーローがいるらしいが、幸い戦闘能力が高いタイプじゃないようだ」

 

「雄英の生徒はどうするんです?超人質にでも?」

 

「黒霧の個性を使って分断する。数が集まれば厄介だろうが、数人程度ならただのガキだ」

 

…おかしい。作戦は緻密に練っているのに、その割には慢心が激ある。『敵』としてはまだ未熟…な気がする。とはいえ、自分は雇われの身。口出しすることはできない。

 

「その作戦に、私は組み込まれているということですよね」

 

「えぇ、その為に雇ったのですから。ですよね、死柄木弔」

 

と、沈黙を守っていた黒霧が話に入ってくる。

 

「…あぁ。だが…」

 

「ん…?超歯切れが悪いですが、どうかしましたか?」

 

「お前は…貴重な戦力だ。余り…無理をするなよ」

 

「え…?」

 

よく分からないことを言うと、死柄木と黒霧は出ていってしまった。

 

* * *

 

「…どういうことですか死柄木弔。絹旗最愛はこの作戦の為に雇ったはずですが…」

 

「…あいつの個性は強力だ。これから拡大する『敵連合』の幹部にでもしようかとな」

 

「確かに絹旗最愛の戦闘能力は抜きん出ていますが…余りご贔屓なされないように」

 

「…そういうんじゃない」

 

…死柄木弔の様子がおかしい。情が移ったのか…。今の所、問題は無いが…観察が必要だろう。

 

* * *

 

『敵』生活2?日目ーーーーーー作戦当日。

死柄木弔の隠れ家にて。

 

「…よく集まってくれた。今日のお前らの行動次第で、この社会が根本から変わる。お前らを日陰者にした社会に報復するチャンスが今だ。しっかり働けよ」

 

「「「「「オオオオォォォォォォォ!!!!!」」」」」

 

『敵』としては未熟だと思っていたが…カリスマはそこそこあるらしい。絹旗は死柄木への評価を少し上げた。

 

「さて…私はどうすれば良いんですか?死柄木」

 

「お前は…適当に暴れておけ。だが…無茶をするなよ」

 

「…よく分かりませんが…まぁ、超ほどほどに暴れますよ」

 

「あぁ…。黒霧、そろそろやるぞ」

 

「はい。皆さん、しっかり気を保っておいて下さいね。ワープで目を回さないように」

 

久々の暴れる仕事。感覚が鈍っていないか不安ではあるが…。

 

(まぁ、ほどほどに。命令は超しっかりこなしましょう)

 

視界が広がった黒霧の体に覆い尽くされたと思ったら、一瞬の内に視界が開けた。ワープは成功。

 

(さぁ、仕事を始めましょう)

 

 

 

ーーーーーーUSJ襲撃事件が、始まる。




2日連続投稿。書ける内に書いてますが、次はいつになることやら。何か盛り上がらないし。5000文字とか書けませんよ。
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