オレはその顔を知っている、その声を知っているずっと隣に並んで立ち共に戦う事を夢見た存在。
「オレは鬼になったお前の事をもう兄弟子とは思わない」
「っけ、オレは元からてめぇみてえなカスを弟弟子とは思っちゃいねぇよ、それなのに何でてめぇが柱なんだぁ?ならよぉオレは鬼になり上弦になるそう考えただけだ」
「そんな理由で鬼になったのかよお前が鬼になったが為に爺ちゃんは腹を斬ったんだぞ」
「っけあんなジジィ死んで当然だオレを認めようとしなかったからな、心配するなよカスてめぇも直ぐにジジィの後を追わせてやるよ」
「最後にもう一つだけ聞く、お前を守ろうとした柱をどうした?」
「は?あぁあの女かオレの鬼になる邪魔をしたボケが、後ろから不意打ちしてやったよ!」
その瞬間善逸は獪岳の腕を斬り裂く、その速さに驚くが直ぐに冷静になり刀を抜き獪岳も善逸に向かって斬りかかるが善逸は躱し両者は一旦距離を取る。
「へぇやるじゃねぇかそれでこそ殺しがいがあるってもんだ!血鬼術、稲魂!」
(!これは雷の呼吸の型か、そうか血鬼術と融合させたのか)
「雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃・六連」
五連撃の斬撃を霹靂一閃を用いて相殺し六連の最後の一閃が獪岳の足を斬り落とす。
「へぇ、やるなだがよオレの血鬼術がこの程度とは思うなよ!!、血鬼術、稲魂・狂乱」
「雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃・六連」
先程同様霹靂一閃で相殺を試みるが、斬撃が先程と違い辺りに狂う様に飛び散るその斬撃は善逸の肩と足を斬り裂いて行く。
(っつ、さっきの技とは違うのか………………………)
「ほら、これで終いだ!!血鬼術、遠雷!」
黒い雷が善逸を、飲み込もうとする瞬間鉄球がその雷を粉砕する。
「行冥さん」
「善逸よ、遅くなってすまない、………嗚呼やはりお前だったのか獪岳よ」
「てめぇは、ははそうか!生きてのかよ!やはりアンタだったか名前を見てひょっとしてと思ったがよ」
「獪岳よ、お前は何故あの時、寺に鬼を招いた?何故だ答えろ」
「てめぇ等がオレを特別扱いしないからだぁ!!オレだけを大切にしろよ!オレだけを!それなのにてめぇはよぉ、死んで当然なんだよ!オレを認めない奴もオレを大事にしない奴も!」
善逸と行冥はその言葉を聞き、額に青筋が浮かんでいる。
そして行冥が獪岳に語る。
「そうかお前のその歪んだ性根を最初からわかっていれば…………獪岳よお前には人として生きる矜持はないのだな、ならば私達がすべき事は一つ、貴様を斬る!むん!」
「獪岳せめてお前だけは、オレ達が殺す」
善逸と行冥は痣を発動し、獪岳に同時攻撃をする。
「岩の呼吸、肆ノ型、流紋岩・速征」
辺りに、鉄球と斧を振り回し攻撃するが獪岳はそれを避けていく、善逸の霹靂一閃にも反応し二人の攻撃を防ぐ。
「こっからはオレも本気で行く!、熱界雷!」
雷を細かくしそれを二人に向かって放つ。
「善逸!私の後ろに!岩の呼吸、参ノ型、岩軀の膚!」
善逸を後ろに避難させ飛んでくる攻撃を全て行冥が、撃ち落とし、同時に善逸が獪岳に突進する。
「雷の呼吸、捌ノ型、雷光一閃突き!」
鋭い突きを腹に喰らわせ獪岳は、壁に突っ込んで行くそれを追おうとするが行冥がそれを止める。
「善逸!深追いするな!油断は禁物だ!」
「っつ、はいわかりました」
二人は様子を見ながら。
「行冥さん、どうすれば良かったんでしょうかオレが爺ちゃんの師範の弟子何かにならなきゃ」
「それは違うぞ善逸よ、人とは難しいのだ一度でも何かが狂えば永遠に戻らぬ恐らく獪岳は産まれながらにして狂っていたのだろう」
「行冥さん」
その時、獪岳が飛ばされた地点から先程とは、比にならない程の稲妻が辺りを破壊しながら近付いて来た。
「嗚呼、奴もいよいよ全てをかけて来たか……奴は鬼になる運命だったのかもな」
「………………………………」
「オレをここ迄怒らせて、楽に死ねると思うなよ!電轟雷轟!」
刀から繰り出す雷は全てを呑み込みながら二人に迫る。
「これは喰らうと不味いな……善逸!決めるぞ!」
「はい!」
二人は雷を躱しながら、隙が出来るのを待つだが隙は出来ずただ雷が辺りを蹂躙していった。
「行冥さん!一瞬だけ奴の攻撃を捌いてください!」
「善逸…………わかった!、岩の呼吸、壱ノ型、蛇紋岩・双極!」
鉄球と斧を同時に放ち雷を粉砕する、そして漸く出来た隙に善逸は一気に獪岳との間合いを詰める。しかも刀を既に抜いた状態で。
(速い………だがよ馬鹿かこいつはこいつは抜刀攻撃か突きしか型はない筈、みすみす死にに来たかよ)
獪岳は雷を善逸に直撃させ、これで決まったかに思えたが。
「善逸!お前も兄弟子を見習え!お前も兄弟子の様に強くなれ!」
(爺ちゃん……ごめんよこんなオレを誇りだなんて言ってくれて、オレは強くなったよ兄貴とは全く違う強さを手に入れたよだからせめて兄貴はオレの手で)
(っち、まだ生きてやがるなしぶとい野郎だ)
善逸は雷を喰らいながらも、その場に留まり静かに刀を一直線に振り下ろす天を斬り裂くが如く。
「雷の呼吸、拾ノ型、天羽々斬」
「馬鹿なっ」
真っ二つに斬り裂かれた獪岳は何とか再生しようとするが、其処に行冥の鉄球と斧が体をバラバラに斬り裂く。
「眠るがいい獪岳よ、岩の呼吸、壱ノ型、蛇紋岩・双極」
善逸はバラバラになっていく獪岳を見ながら下へと落下し始めるが行冥が落ちる前に、善逸を拾い損傷の少ない床に優しく寝かせる。
「爺ちゃんごめんよ、オレ獪岳を獪岳を」
「いいじゃ、お主が気に病む事はない、善逸よお主は生きろそして自らが本当に好いた子と幸せになれ」
「うんわかった、わかったよ、…ねぇ爺ちゃんオレ強くなれたかな?」
師の笑みを浮かべながら頷く姿を見ると同時に善逸は意識を取り戻す。
「行冥さん、あれ?オレの傷は?」
「しのぶから貰った薬を使ったこれで何とか、戦えるだろう」
「はい、行きましょう行冥さん、全てを終わらせに」
「勿論だ、善逸よ我らの手でこの悲しい戦いを終わらせよう」
善逸と行冥は立ち上がり、無惨の元へと急ぐ。
城を飛び交う、鴉が叫ぶ。
「カァカァ!善逸、行冥の、手により上弦の参撃破!カァ!」
「………獪岳め敗れるとは………………無様な」
「ありゃりゃ獪岳君負けちゃったのか残念残念期待の若手だったのにオレは悲しいよ、ねぇ君もそう思うだろ?しのぶちゃん?」
「気安く名前を呼ぶな気色悪い、それにアンタ本当に悲しいの?本当にそんな感情を持ってるの?」
「え?何だって?」
「姉さんが行ってたもの、貴方は可哀想だってでもあれか剣心との戦いの時は」
「その男の名を口にするな!血鬼術!冬ざれ氷柱!」
しのぶは素早く、氷柱を躱す。
(本当にこいつ失明してるの?ってくらい正確に攻撃を当ててくる)
「どうしたのかな?しのぶちゃん?得意の毒は使わないのかな?」
「黙れ!」
「はは!どんどん行くよ!!血鬼術、寒烈の白姫!」
辺りを一気に凍結されしのぶに一気に攻撃が迫る。
(いきなり大技?、不味い喰らう)
「風の呼吸、壱ノ型、塵旋風・削ぎ」
荒々しい風が凍てつく氷を、全て吹き飛ばす。
「実弥義兄さん」
「何オレの大事な家族に、手ぇ出してんだぁ?」
童磨との死闘は加速して行く。
戦いは続きまする。
型の説明。
天羽々斬
雷の如き剣を鋭くより鋭くすれば、天を斬り裂けるそう善逸がそう信じて編み出した型。尚この型は大きく振りかぶる為に隙が大きく一対一では使えない。
シンプルな技が一番強い!