俺が信じる道   作:アイリエッタ・ゼロス

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少しの進展

 林間学校が終わった次の日、俺は父さんと母さんの墓掃除をしに墓地に行った。

 そして、その帰り道、俺はとある喫茶店を訪れていた。

 

「いらっしゃっい....って、一海君」

「美空さん。幻さん来てますか?」

 俺は厨房でコーヒーを淹れている店員の美空さんにそう聞いた。

 

「奥のテーブル席に座ってるよ」

「分かりました。あ、それとカフェオレ一つお願いします」

「はーい」

 俺は美空さんにそう言って奥の席に向かった。そして、奥の席に行くと一人の

 男性が座っていた。

 

「幻さん、お久しぶりです」

「あぁ、久しぶりだな一海君」

 そこに座っていたのは、俺の父さんと母さんの同級生で、私立探偵をしている

 氷室 幻徳さんだった。

 

「また少し背が大きくなったか?」

「そんなに変わってないと思いますよ。幻さんは....何か、髭が伸びましたね」

「最近伸ばし始めたんだよ。....それで、俺に話しておかないといけない事って?」

「....実は、父さんと母さんを轢いたかもしれない車を思い出したんです」

 そう言うと、幻さんの表情は変わった。

 

「....その車はどんな?」

「白の軽自動車です。確かメーカーは〇〇〇でした」

「〇〇〇か....わかった。今受けている依頼が終われば俺の方でも調べておこう」

「お願いします。....それともう一つ。車が走っていった方向的に、恐らく大府市の方に

 行ったと思います」

「そうか。貴重な情報をどうもありがとう」

「いえ、礼を言うのは俺の方ですよ」

 そう話していると、急に幻さんの携帯が鳴った。

 

「すまない。少し出てくる」

「はい」

 幻さんは携帯を持って席から離れていった。すると、入れ違いで美空さんがやって来た。

 

「あれ、氷室は?」

「電話がかかってきたみたいで外に行きましたよ」

「そ」

 美空さんは俺の前にカフェオレを置くと、幻さんの座っていた席に座った。

 

「....犯人、見つかりそう?」

 すると、美空さんは心配そうな表情で聞いてきた。

 

「....絶対に見つけますよ。絶対に」

「....無茶はしないでね。一海君、一樹と似てるから心配だよ」

「....大丈夫ですよ。犯人を見つけるまでは、死んでも生き返ってやりますよ」

 そう言って話していると、幻さんが戻ってきた。

 

「すまない一海君。少し用事ができてしまった」

「わかりました。わざわざ時間を取ってくれてありがとうございます」

「何か分かったらまた連絡してくれ。石動、釣りは一海君にあげてくれ」

 そう言って、幻さんは財布から千円札を二枚取り出して机に置き、カバンを持って

 店の外に出て行った。

 

「....アイツ、最近忙しいらしくてね。この前も紗羽ちゃんと仕事の話ししてたよ」

「紗羽さんですか....」

 紗羽さんとは、父さんと母さんの同級生でフリーのジャーナリストの人だ。

 

「大変ですね。探偵って仕事も」

「ま、警察にいた時よりは良いんじゃない? 人間関係はそこまで困らないし」

 そう話しているうちに、俺はカフェラテを飲み終わった。

 

「お代わりいる?」

「いえ、今日はこの辺で。ちょっと上杉の見舞いに行かないといけないので」

「風太郎君、何かあったの?」

「熱出てるのに無理して倒れたんですよ」

「そうなんだ。お大事にって言っておいて」

「分かりました。それじゃ、また来月に来ますね」

 俺はそう言うと、店の外に出て上杉がいる病院に向かった。

 

 

 

 

 




氷室 幻徳
一海の父親、神谷 一樹の小学校時代からの友人
元々は警察官だったが、ある事件をキッカケに退職
それからは私立探偵として一海の両親の犯人を追っている

石動 美空
一海の母親、神谷 奈緒の友人
実家のカフェであるnascitaで働いており、一海や幻徳が集めた
事件の情報を他の同級生に伝えている
同級生には毒を吐く事が多いが、奈緒の息子である一海には優しい
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