俺が信じる道   作:アイリエッタ・ゼロス

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勤労感謝の日

「....どうしたもんか」

 11月23日、世間一般では今日は勤労感謝の日だ。そんな勤労感謝の日、

 俺は実家の胡蝶の夢のキッチンでチョコを溶かしながら一人考え込んでいた。

 

「(今年のクリスマス限定ケーキの案、全然纏まってねぇ....)」

 俺のいるキッチンの台の上にはいくつかのケーキの案が書かれていた。

 

「(本当にそろそろ決めないとヤバいな....作って甘菜さん達の了解を貰わないと

 いけねぇし)」はぁ

 そうしてため息をついていると....

 

「すいません店長代理! レジの方のサポートお願いします!」

 ホールの方からバイトの子が俺にそう言ってきた。

 

「わかった、すぐに行く」

 俺はそう言ってホールの方に出た。

 

 ~~~~

 

「ありがとうございました」

 ホールに出たりキッチンに戻ったりを続けているうちに14時になった。すると、

 よく知った顔が店にやってきた。

 

「いらっしゃいませ....って、五月。それにらいはちゃん」

「こ、胡蝶君!?」

「胡蝶さんこんにちはー」

「これまた珍しい組み合わせで....」

「こ、胡蝶君、ここで何してるんですか....?」

「何って、見ての通り働いてるんだよ。ここ、俺の親の店だし」

「そ、そうだったんですか!?」

「あぁ。ま、とりあえず....店内でお召し上がりですか? それともお持ち帰りですか?」

 一応知り合いとはいえ、現状俺は店長代理のため失礼のないように店の店員として

 五月にそう聞いた。

 

「え、えっと、店内で....」

「そうですか。ではこちらへ」

 俺はそう言って二人を席まで案内した。

 

「ご注文が決まりましたらそちらのベルでお呼びください」

 そう言うと、俺はキッチンのほうに戻った。そして、戻った数分後....

 

「店長代理! 五番テーブルのお客様がこの店のすべてケーキを一個ずつって....」

「(....冗談だろ)」

 

 ~~~~

 

「ホントに全部食ったのかよ....」

「な、何ですかその目は!」

「別に....らいはちゃんもケーキ食べれたか?」

「はい! たくさん食べれました!」

 俺の言葉に、らいはちゃんは元気よく答えた。

 

「そうか。五月、会計はカードか?」

「はい。あ、それと持ち帰りでケーキが欲しいのですが....」

「そうか。それでどれにする?」

「それとそれと、あとあれと....」

 そう言って、五月は九個のケーキを選んだ。

 

「あ、胡蝶君。その三つは別の箱でお願いします」

「....? あぁ、分かった」

 俺は不思議に思いながら三つのケーキを別の箱に入れて五月に渡した。すると、五月は

 分けてケーキを入れた箱をらいはちゃんに渡した。

 

「らいはちゃん、これは上杉君とお父様と食べてください」

「良いの! 五月さんありがとう!」

「(....なるほど。そういうことか)」

 俺は箱を分けてと言われた理由が納得できた。そして、俺は会計をして五月にカードを

 返した。

 

「では、ごちそうさまでした」

「胡蝶さんまたねー!」

「あぁ。二人とも気をつけて帰れよ」

 そう言って、二人は店から出ていった。

 

「(さて、人も減ってきたし厨房のほうに戻るか....)」

 そう思いながら厨房に戻ろうとしたのだが....

 

「あれ、カズミ君じゃん」

「あ、ホントだ....」

「(....五月の次はお前らかよ)」

 店の入り口に一花と三玖がいた。

 

「こんな所で何してるの?」

「見ての通りバイト。てかここ、俺の親の店」

「そうなんだ」

「あぁ。で、店内か? それとも持ち帰りか?」

「持ち帰りで。えっと、三玖はどれにする?」

 一花と三玖は話し合いながらケーキを選んでいた。そしてケーキを選び終わり会計を

 していると一花がこんなことを言ってきた。

 

「そういえばカズミ君。最近二乃がカズミ君と話せてないから寂しそうにしてたよ。

 時間空いた時でいいから電話かメールしてあげて」

「....そうか。わかった」

「それじゃ、また学校でね」

「ばいばい、カズミ」

 そう言って、二人は店から出ていった。

 

「(今日の夜くらい、少しメールでもしておくか....)」

 そう思いながら、俺は他の人にレジを任せて厨房の方に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夜....

 

「....あんた達ねぇ、どんだけケーキ買ってきてるのよ」

「あはは....」

 中野家の食卓には大量のケーキが並んだとか....

 

 

 

 

 

 

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