転生アラガミの日常   作:黒夢羊

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どうも皆様、黒夢羊です。

まさかの30000UA突破とお気に入り1000件越え、本当に有難う御座います。
この作品を書き続けられているのもご感想や評価を始めとした読んでいただいている皆様あってのことです。
本当に有難う御座います(2回目)

さて、書いている間BGMで東方projectの曲やボーカルを聞いていたのですが、それに伴って東方projectの二次創作を書きたくなってしまった次第です……まぁ書くかは未定ですが。
皆様は落ち着きたいときは作業に集中したい時に聞いている曲はありますか?あったら是非とも教えていただきたいです。




では、本編へどうぞ。今回はちょっと長めです……




第17話 その血の運命

さてさて、どういうことだってばよ……。

そんな某有名忍者漫画の主人公の口調になってしまうほど今の自分は動揺している。

それは何故か、目の前のアバドンが何故か真っ白になっているのである。

 

 

おいおい、リザレクションに出てくるアモルじゃないんですから……とは思ったがそのアモルとは大きな違いがあった。

それは口の中(もしくは体内)、通常のアバドンはオレンジ、先に言った白いアバドンことアモルは青なのだが、目の前にいる純白のアバドンは紫なのだ……自分の炎や毛と同じ。

 

 

という事で現在考えられる原因はたった1つ。というか大半の人間はそう考えるだろう、いや自分アラガミだけどな!

それは、この目の前にいるアバドンが自分を食べて何かしらの変化が起きた……とまぁこんなところだろう。

いや、寧ろそれ以外にパッと思い付くものがない。

 

 

心なしかアバドンの動きが速い気が……いや、速い。

元々速かったアバドンの動きが更にアップしている……アバドン神速種とか絶対に捕まえられる気がしないな……メテオとか使えば別かもしれないけど。

 

 

まぁ、見た目が変わったからといってもこいつを保護することには変わりがない。

取り敢えず飯とコイツの餌でも探しにいきますかね……っと、後で帰ってくるから付いてくるなよ?

自分が出ていこうとしたのを察知したのか、アバドンがこちらに近寄ってくる。

それを見て無駄だと思いながらも片手でここにいるようジェスチャーをした……すると

 

「キュ……キュッ!」

 

なんということだろうか。アバドンがそれ以上こちらに近づく事はなくその場で止まった……一緒に行こうと未練タラタラのように感じるが。

昨日は通じなかったよな?試しに今度はこちらに来るように手招きする。因みに国によって手招きの仕形で意味が変わるらしい……どうでもよかったな。

アバドンは明らかにこちらの意図を理解したかのように自分の足下へ近寄ってくる。

 

「キュ♪キュ♪」

 

これは理解してかのように……ってよりも完全に理解しているよな?

その後も掌や頭の上に乗るようにやらその場で回ってみろやら色々と指示を出してみて分かったことだが、ジェスチャーは関係なかった。いや、一応は関係していたのだがほぼ意味が無かった感じだ。

 

 

このアバドンはどうやらこちらの意思を感じ取れるようで、こちらが軽い命令をすると出来る限りそのように動いてくれるようである、なにそれどこのニュータイプ?

ただ、コイツ自身の自我……といって良いかは分からないが本能みたいなものもあるのでイヤな命令とかは効かないみたいだが。

こちらの意思を感じ取れるようになったのは自分の体を食べたからか?それによって感応能力かなんかが働いて自分の意思をアバドンが受信しているとか。

これに関しては全くわからない……だがまぁ、助けてもらったと思っているから言うことを聞いている……って感じだな多分。

 

 

まぁそれは一旦置いておくとして、これなら中々に面白い事が出来るかもしれない。

『行くぞ、さっさと掌に乗れ』そう頭の中で指示するとアバドンは開いた右の掌の上に乗った。

うんうん、こちらの意図が分かってくれて本当に楽だ。

さてと、餌を探しにいきますかね。

 

 

 

 

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そんなこんなで昨日ぶりにやって来ました『黎明の亡都』へ!

さて、適度なカモは……っといたな。

ビルの上から見下ろすとビルとビルの間のその奥、ヴァジュラテイルがいるではないですか、しかも雷。

まぁ何をするかというと……自分は掌で眼下に広がる光景を眺めているアバドンにとある指示を出す。

 

 

今更だがこの時もし自分が人間だったらまぁまぁゲスな笑いを浮かべていたのかもしれない。

 

 

 

 

───────────────

 

 

 

 

「キューッ!?」

 

ビルの間を上手くすり抜けながら何かから逃げ続ける白いアバドン。そしてそれを後ろから追いかける3匹のヴァジュラテイル達。

本来であればアバドンの持ち前の速さを活かして振りきれる筈だが何故かそれをしようとはしない。

 

「ガァアアアア!」

 

ヴァジュラテイルの1匹が逃げる白いアバドンの前方に雷を落とすが雷が落ちるよりも速くアバドンがその地点をすり抜ける。

 

「キュー?キュキュッ!キュー!」

 

すり抜けた後、アバドンは振り返りその小さな体を左右に揺らしながら特徴的な声をあげる。

すると、ヴァジュラテイル達は更に足の速度を上げアバドンを追い掛ける。

それを見たアバドンは再び逃走を開始する。慌てているようでしかしその速さは先程よりも少し速い程度で相手がこちらを見失わないギリギリの距離であり、その為かヴァジュラテイル達は本来であれば興味を失うはずがそれでも依然として追い続けているのである。

 

 

そしてかつて道路であった箇所を駆け抜けていきそこから続く大きな広場へとたどり着く。

ヴァジュラテイル達も同じくたどり着くと、側に河が流れる広場の奥、蔦が絡まり朽ちた図書館の壁で狙っていたアバドン右往左往していた。

今がチャンスだと感じたのか、広場へと降り立ちアバドンへと一直線で駆けていく。

 

 

しかし、広場の中心まできたところで上空から無数の炎球と雷球がヴァジュラテイル達に降り注ぎその命を奪っていく。

最後に倒れる1匹が目にしたのはアバドンの遥か上。

図書館の上からこちらを見下ろす白き体躯を持つ未知のアラガミであった。

 

 

 

 

───────────────

 

 

 

 

よし、上手くいったな。

図書館の壁を越えて自分の足下までやって来たアバドンを見ながら、得られた結果に満足する。

 

 

アバドンに出した指示は端的に言ってしまうと『囮になってここの広場までつれてきてくれ』である。

少々危険なものだった為に嫌がるかと思ったが、意外なことに1つ返事でOKしてくれた……といっても元気良く「キュイ!」と返しただけので正しいのかは分からないが。

 

 

だが、その結果は今見ての通りである。

しかも囮をする際にこちらが具体的な内容を伝えていないのにスピードの調整など、相手に見失わせないように上手くしていた。

これは予想外だった、いや具体的な指示を出し忘れて内心ヤバくねっ!?って思ったとかないから!アバドンが帰ってきた時あーよかったー!とか安心してないから!

……ゴホン。

 

 

まぁある程度の中型アラガミであれば、今の自分であれば比較的倒しやすい。そこら辺りをアバドンの誘導する際の練習台にして、ゆくゆくは大型や捕食したいアラガミを連れて来てもらうようにする。

……自分で動けば速いだろって思うかもしれないが、多分今全速力で動いたらアバドンの方が速いと思う。

 

 

まぁそんなこんな言っている間に倒したヴァジュラテイルが消えてしまったら困る……当事者としてしっかりとその命は頂かないといけないしな。

自身が待ち伏せていた図書館の屋上から飛び降りてヴァジュラテイルの体を貪る。

オウガテイルよりも柔らかい食感で、ステーキで表すとオウガテイルがミディアムとするとこれはレア……じゃないなえーと……ミディアム・レアだと思う。

いや、普通にうまい……なんかアラガミを美味いと言ってしまっている時点で人間を逸脱してるなーと思ったが、今の自分はアラガミなのだからそりゃそうだと勝手に疑問に思って勝手に納得。これぞまさに自問自答。

 

 

まぁそんな事を考えながら一体を食ってしまった。

一応コイツのために餌を分けておいてやるか……そう思い、2体目のヴァジュラテイルの足を引きちぎりアバドンの前に置いて『食べたいなら食べろ』と念じる。

しかし、アバドンは顔(というか体?)を左右に振りそれを食べようとはしない。

……はて、どうした?『本当に良いのか?』と念のために聞いては見るが反応は同じであり、自分の目がイカれて無いことは分かった。

 

 

自分みたいに雑食性ではないのか…?と考えたがそもそもアラガミは超がつくほど雑食だ。人間動物昆虫なんて何のそのでコンクリートや地面、果てには戦車なんてものも食ってしまう。

アバドンも例に漏れない筈だが……とヴァジュラテイルの足を美味しくいただいていると、何やら横から視線を感じる……視線の主はアバドン。

やはり食べたいのか?と思い再度片方の足を引きちぎりアバドンの前に置いて『食べるか?』と促してみるが頭を振って否の回答を出す。

どう言うことだ……と悩んでいるとアバドンが自分の指に噛みついてきた。

驚いて腕を払おうとする前にアバドンは口を離し、再びこちらを見る……まさか。

 

 

自分を指差し『自分を食べたいのか?』と恐る恐る確認してみる。

すると返ってきたのは頭を左右に振る否定でなく、上下に振る肯定の回答……えぇ、嘘やん?

 

 

流石に自分を食べさせるのには若干の抵抗がある。それはアバドンが今後どんなアラガミになるか分からないからである。

アバドンがアバドンのままなら良い。だが、この世界ではアラガミが外的要因……つまり摂取するものや自身が住まう環境によってその性質を変えることだってある。

もし万が一にもアバドンが自分ないし自分の一部を摂取したことで突然変異なんかしてみろ、自分の手に負えないアラガミになる可能性大だ。

 

 

だが、コイツに今後も働いて貰わないといけない。

ゆくゆくは大型を分断する等の仕事をしてもらうつもりなのだ、ここで報酬を提示しなければ作戦途中で逃げる可能性だって上がるだろう……しかしなぁ。

 

 

そうやって自分がうんうん悩んでいると、その悩みを理解したのかアバドンが自分の眼前までやって来て体を左右に振る。

それが『食べさせたくないなら無理しなくていい』か、『裏切ることなんてしない』なのか、それともそれ以外なのか。

自分には理解できなかったが、それを見て答えは出た。

 

 

マントを手が届く距離まで曲げ、炎剣で端を一部だけ切り取り、それをアバドンの前に置いてやる。

アバドンがマントの切れ端とこちらを交互に見るが思っていることは『え?食べてもいいの』だろうか。

 

『ああ、食べてもいいぞ』

 

そう自分が促すとアバドンはそのマントの切れ端を少しずつ大事そうに食べていく。

まぁ、自分みたいなアラガミの一部なんて滅多に食えるもんじゃないからな、戦闘能力のあるオウガテイルとかならまだしもアバドンだし。

 

 

それに……それにだ。もしアバドンが変異し、自分の手に負えないようになるのならその前に食べればいい。

『不穏分子は常に排除する』何処かの有名な人も言っていた……気がする。

 

 

依然として大事そうに自分のマントの切れ端をいただいているアバドンから目を離し、残っているヴァジュラテイルをいただく事にする。

 

 

 

 

───────────────

 

 

 

 

ふぅーご馳走様でした。

両手を合わして自分の糧になってくれたヴァジュラテイルに再度感謝の念を送る。

それを見たアバドンも手なのか足なのか良く分からないが頭の横についたヒレを前に合わせて頭を下げている。

……普通に可愛いと思ったのは仕方ないと思うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─今思えば多分この時自分は油断していたんだと思う。

ヴァジュラとは言え大型を倒し、その力を得たことで対応出来ることも増えた。

元々のスペックも合わせてかなり強い部類に入る存在になっていたと、油断していた。

だから次に起こることは神様か、もしくはそれに該当する何かが起こしたお叱りだったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、いざ帰ろうとしたその時、何処かで聞いた覚えのある音が鳴った後に何かによって自分の足下近くの地面が抉れる。

一瞬何が起こったのか理解できなかったが、先の音と同様の音が鳴ったと共に敵だと理解し、アバドンを回収した直後自分の角に何かが命中する。

 

「グルゥオオオオオ!?(痛ぇぇぇぇぇ!?)」

 

多分右の角が欠けたか砕けたのだろう、人間で言うおでこの右上部分が異常な程に痛む。

ここから角を撃ってくるってことは上か?

そう思い視線を上げる──それが間違いだった。

3発目の何かが同様の音ともに放たれ今度は自分の右目を撃ち抜く──いや、撃ち抜かれたのだろう。

 

「グルゥアアアアギャアアアアアア!!」

 

視界が狭まるの同時に右目が角とは比べ物にならないぐらい痛み始める。

取り敢えずここから離れないとヤバイ!そう思い振り返り逃げようとした自分の眼前にピンクと黒に彩られたのハンマーを振りかぶる露出の激しい少女の姿が。

避けれないと感じ、アバドンを守っている右手ではなく左手で防御する。

 

 

籠手とハンマーがぶつかり、ガァン!という金槌で鉄板を思いっきり叩いたかのような音がなる。

というか籠手にハンマーは効くからちょっとやめてくれないかねぇ!

全方位に炎柱を発生させて目の前の露出高めハンマー少女──香月ナナを後退させる。

 

 

ナナは自分(アラガミ)が前だと言うのに誰かへ連絡を取っている。

まぁ普通アラガミは言葉を理解できないからな。

 

「ごめん!ちょっと火傷しちゃったかも!」

 

あ、そうなの?ごめんなさいまだ火加減が──って言っている暇は無い!さっさッと撤退するべきだ。

そう思いナナを避けて迂回しようとすると、植物園へ続く通路2つにホールドトラップが仕掛けられている事に気付く。

普通のアラガミなら引っ掛かるんだろうが、生憎こちらはゲームの中とは言え元神機使い。それがあるなら──

 

「えっ!?」

 

背後でナナが驚きの声をあげる。

それもそうだろう、植物園に通じる通路を通るのではなく、その隣のビルへと飛んだのだから。

一回のジャンプでビルの屋上へと上がった自分は振り返るつもりもなく隣の図書館の屋上へと飛び乗り来た道を逃げようとする──が。

 

「残念だが、そうはさせねぇよ!」

 

図書館の屋上から青と黒のチャージスピアを持ったイケメン─ギルがこちらに向かって飛んでいる最中の自分にブラッドアーツによるものだろう、鋭い突きを食らわせる。

それは見事に無防備になっている自分の横腹を抉り、抉られた自分は地面に墜落する。

痛い──痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!

 

 

今まで生きてきた中で体験したことのないような痛みが全身を襲う。

なんとか体制を整えると視界の先には最初の射撃の主であろう銃形態の神機の銃口を此方へと向けている─君おっ○い少女シエルと先程攻撃をしかけたナナ。そして……

 

「遂にご対面だな!」

 

「油断するなよロミオ、既にダメージを与えているとは言え相手は特務対象だ」

 

「しねーって!前の俺とは違うんだよ!」

 

「どうだろうねー」

 

「おい!」

 

そう軽口を言い合うロミオ、ジュリウス……そして主人公。

そこへビルから降りてきたギルも合流する。

 

 

おいおい……最悪だよこれ。

そう、目の前にはこの世界の中心人物とも言えるブラッドのメンバーが揃っていた。

しかも特務対象だと?いつの間にそこまでランク上げされてるんだよ自分は!?

 

「目標は対象のコアを確保、全員生きて帰るぞ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

……うだうだ言っても仕方ない。

こんなところで自分は死んでたまるか!絶対に逃げて生き抜く!!

 

「グルゥオオオオオオオオオ!!」

 

 

 

 

───────────────

 

 

 

 

ブラッドとハンニバルが交戦を開始したその光景をモニターから眺める一人の女性。

 

「ふふふ……」

 

その笑みは妖しく、大半のものであれば美しく儚げな姿に映り、虜にしてしまうだろう。

そんな笑みの主──ラケル・クラウディウスはその笑み同様……いやそれ以上の興奮を抱きながらモニターを見つめる。

 

「さぁ、見せてください。荒ぶる神でありながら慈愛の心を持ち合わす貴方様の本当の力を──」

 

 

 

 

 

 

 

 




今回も最後まで読んでいただき本当に有難う御座います。

さてさて、いよいよ本編キャラとの本格的な絡み(戦闘)が起き始めました!
主人公死なないで!「次回、主人公死す!」デュエルスタンバイ!!

とまぁ冗談はさておき、本編にどう絡めるか悩んでいる次第であります。
いや、どう絡むかは決めているんですがそこに至るまでの過程を色々どうしようか悩んでいる感じですね。
まぁまったりと考えていきます。
次回は私の苦手な戦闘パートですが、案の定グダグタになりそうなので先に謝っておきます。申し訳ありません!!


では、また次のお話で。

主人公は最終的に人類に……

  • 味方してほしい
  • 敵対してほしい
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