転生アラガミの日常   作:黒夢羊

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どうも黒夢羊です。
昨日灰域種のラーと戦ったのですが強いですね。
クリアできるか不安になっています。
それは置いておくとしてフィムちゃんは可愛いですね。
どこかの特異点のような結末にならなければ良いのですが……。





第3話 逃げます、何処までも

不味いことになった。

 

森の中にそびえ立つ木々のように役目を終えた今も周囲から生えているようなビルの合間を急いで駆け抜けていく中、自分はそう思った。

後ろからは4つの人の叫び声が聞こえる。そのうち3つは聞き覚えのある声。

 

時折後ろから銃弾などが飛んで来る。通常の弾であればアラガミである自分が気にすることはないが、今現在後ろから迫るそれは自分を殺傷するには十分すぎる威力を持っている。

 

唐突に迫る命の危機。

どうしてこうなったのかは少し前に遡る──

 

 

その日も自分は何時ものようにもしもの時の為の訓練を行うためにいつもの練習場へと向かった。

すると……だ、幾つも佇むビルが囲む程よい空間の広場、その中心にゲームでお馴染みのメンバーがそこにはいた。

それぞれが個性的な衣装を来ており、それを象徴する神機も皆が多種多様。

GOD EATER2の物語、その中心メンバーであるブラッドがそこにはいた。

 

 

……

…………

………………

嘘だろおいいいいいいいいいいいいいいい!?

 

 

いやいや、確かに自分がアラガミだからいつかは神機使いと会うってのは分かってたよ?うん!

だけどこっちに来てから数日ってのは想像してないし、なによりブラッドってのはないだろとっつぁん!!

全身から冷や汗が溢れるような感覚に陥っていたが、あることに気付く。

 

視認できるメンバーは恐らく主人公、ロミオ、ジュリウス、ギルの4人。

ってことは、これはまだ2が始まったぐらいの世界か?

いや、レイジバーストが終わった後にはロミオとジュリウスも帰還していたからな……どっちだ?

 

アラガミであるハンニバルがビルに張り付き人間を凝視しているその姿は、端から見ればかなりおかしな光景だったと思う。

 

それにしても会話を聞けば何か分かるかもしれないが、ここからだと何か話しているのは分かるのだが詳しいところまでは分からない。

もう少し近づいて聞いてみるか……と思い近づこうとした時だ。

 

オープン音声にしていたのだろうか?機械を挟んでいるからか少し電子的な女性の声が聞こえた。

そして瞬間、4人が一斉にこちらを見た。

 

そしてバッチリ目が合いました。

それはもう確りと。

 

自分にはこの瞬間の沈黙が一時間にも1日も感じたが、現実はそうではない。

瞬時に地面を蹴ると来た道を全速力で戻る。

 

 

こうして自分の命を賭けた地獄の鬼ごっこが始まったのである。

 

 

───────────────

 

 

「いやぁー今回も楽勝だったな!」

 

そう言いながらバスターソードを地面に突き立て爽やかな笑顔を浮かべるのは、たくさんのバッジが付いたニット帽やジャケットを着こなす金髪の少年ロミオ。

 

「楽勝って言うが中型1体とそれに従う小型の排除だ、そこまで難しいって訳じゃねぇだろ」

 

明るさマックスなロミオとは正反対の、ギラついた青紫色のジャケットと同色の帽子を着て頬にある切り傷が印象的な青年のギルバートが、ロミオの言葉に少々厳しく返す。

 

「おいおいそんなこと言うなよー、俺の支援でお前も助けられただろ?」

 

「あれはお前が他のやつにやられそうになってたのを助けたから出来た隙だ」

 

「なっ、なんだと!じゃあ俺のせいだって言いたいのかよ!」

 

「そのままの事を言ったまでだが?」

 

「なんだと!」

 

言葉の応酬の度に険悪になる二人。そして睨み合いに発展し一触即発かと思われたその時。

 

「はーいそこまで!」

 

両手を叩きながら二人の間に割って入る存在がいた。

男性にしては少々長いと思える茶髪に青色の目を持つ穏やかそうな少年─神威 ヒロ。

突然の乱入者に驚いた二人を交互に見つめ、ご立腹だと言わんばかりに左手を腰に当て余った右手でギルを指差す。

 

「ギルは意地悪を言い過ぎ。仲間内で助け合うのは当たり前の事だし、何より先輩の件は奇襲だったんだから仕方ないだろ」

 

そう言われたギルは動揺したように慌て、謝罪の言葉を述べる。

 

「わ、わりぃな相棒」

 

「やーい、怒られてんの」

 

「ロミオ先輩も!」

 

「え?俺も!?」

 

まさか自分にも怒りの矛先が向くとは思っていなかったのだろう。

指差された途端にロミオは先程の余裕の笑みは消え、慌て出した。

 

「ギルじゃないけど、もうちょっと油断してなかったらあそこまでピンチには陥ってなかったと思うから気を付けてくださいね?」

 

「ご、ごめん…」

 

気まずそうに帽子を触りながらうつむき加減で謝罪の言葉を述べるロミオ。それを見て満足したのかヒロは再び穏やかそうな顔に戻り、先程から事の顛末を眺めていた傍観者に向かって文句を言った。

 

「隊長も見てるだけでなくて止めるの手伝ってくれませんかね?」

 

「ハハッ、お前なら何とかしてくれると思ってな」

 

ヒロから飛ぶ非難の視線を軽く笑いながらいなすのは、金髪の美少年ことブラッドの隊長ジュリウス。

目一杯の非難をいなされ&ジゴロが使いそうな言葉の返しにヒロは元々怒る気もなかったのか、不満気な表情を残しつつも少し満更でもなさそうだった。

 

その微笑ましい空気を引き締めるようにジュリウスが再び口を開く。

 

「さて、皆任務前に話を聞いて分かっていると思うが今回の本当の仕事はこれからだ、所定のポイントに向かうぞ」

 

「「「了解」」」

 

ジュリウスの言葉に3人とも了承の意味を示す。切り替えの早さは流石ブラッドと言ったところだろうか。

こうして四人は任務前に話されていた所定のポイントに向かうのだった。

 

 

───────────────

 

 

「破壊痕の調査……ですか」

 

「ああ、そうだ」

 

フェンリル極東支部局長室にてジュリウス、ヒロ、ロミオ、ギルの4人は局長のペイラー・榊から招集されていた。

集まった4人に対して榊博士はある資料を渡す。

それはここ数日の間に確認されている謎の破壊痕についての報告書だった。

 

「それを読んでくれると分かると思うけど、つい先日黎明の亡都の一部地域で謎の破壊痕が発見された。その規模などから見てアラガミの仕業と思われる」

 

「君達には、それを改めて調査してきて欲しいんだ」

 

眼鏡を人差し指で戻しつつ真剣な表情で頼む榊博士に対してロミオが質問を投げかける。

 

「でもなんで俺達なんですか?もっと他に対応出来そうな人居ると思うけど」

 

「それはだね……」

 

「……感応種、ですか?」

 

ジュリウスのその問いに対して榊博士は静かに頷く。

 

「その通りだ。もしかしたらこの痕の主が新種のアラガミ、しかも感応種だという可能性だってあり得るんだ」

 

「それで感応種にも対応できる俺達が呼ばれた……そういうことだな?」

 

「ああ、現状普通の神機使いは感応種の放つ強力な感応波によって神機が機能停止にまで追い込まれてしまう……」

 

「しかし、血の力を持つ君達なら感応種の神機への干渉を受けずに戦える。だから君達にお願いしたい」

 

そう言いながら榊博士は頭を下げる。それを見たジュリウスは少しの間考え、答えを出す。

 

「分かりました、その調査引き受けさせてもらいます。皆もそれでいいな?」

 

ジュリウスの言葉に3人は頷き同意する。

榊博士は顔を上げながら細い目を更に細め、笑顔で4人の神機使いに感謝しつつ任務の詳細を告げていくのだった……。

 

 

───────────────

 

 

「にしても、新種のアラガミかぁ……どんなのだと思う?」

 

目標のポイントに向かう途中、ロミオが溢した言葉に先程と同じようにギルが反応する。

 

「まだ新種がいるとは決まったわけじゃねぇし、そもそもアラガミがやったかどうかさえ分かってねぇんだ。考えるだけ無駄だろ」

 

「無駄ってなぁ……俺はお前と違っていろんな可能性を考えてるんだよ!」

 

「あーもう二人ともストップ!!」

 

ギルのその現実を捉えた言葉に先程同様にロミオが噛みつき、それにまたギルが噛みつき返し、いがみ合う二人を副隊長であるヒロを始めとした他のメンバーが諌める。

最近のブラッドでは良く見慣れた光景であり、副隊長の悩みの種の1つでもあった。

 

『皆さん、間もなく目標地点です』

 

オペレーターのフランが無線で今回の任務のもう1つの目標が近いことを知らせる。

 

「だ、そうだ。皆気を引き締め直せ」

 

ジュリウスの言葉に言い争っていた二人も真剣な面持ちに代わり、先程とは打って変わってチーム内には張り詰めた空気が漂い始めた。

 

 

───────────────

 

 

「な、なんだよこれ……」

 

固まった空気を切り裂いたのはロミオが喉から振り絞った声だった……。

 

 

榊博士から教えられた広場にたどり着いた4人は、目の前に広がるその光景に言葉を失った。

 

広場を囲うようにしてそびえ立つビルの残骸……いや、残骸だったもの。

ほぼ全てのビルに巨大かつ無数の切り傷が刻まれており、中には巨大なクレーターが出来ているモノもあった。

 

「破壊痕……確かにその通りだな」

 

ギルが周囲を見渡しながら珍しく驚いたかのように呟く。それに同意するようにジュリウスもあり得ないものを見たかのように辺りを見回す。

 

「ああ、予想していたものよりも遥かに凄いな……読んだ報告書通り……いや、それ以上だ」

 

3人がまじまじとその破壊痕を眺めていると、ヒロが1つのビルに近づいて行く。

近くまで来ると、付近の瓦礫を踏み場にして傷痕の近くまで上っていく。

 

「ナイフで切ったってよりかは、溶断したみたいな切り傷だけど、火か炎を扱うアラガミでこんな芸当が出来るのっていたっけ?」

 

彼がそう呟くと、無線の向こうからフランの声が聞こえる。

 

『少し調べてみましょうか?』

 

「頼めるかな?」

 

『分かりました。少々お待ち下さい』

 

フランの返答を聞くと同時に高場から飛び降り、3人に合流する。

先程近くで見た傷について情報の共有を行う。

 

「成る程、お前は炎または火を使ったアラガミの仕業じゃないかと言うわけだな?」

 

「ああ、それを考えた上でなんだけど、炎や火を扱ってこんな芸当が出来るアラガミっていたっけ?」

 

「んー、シユウの変異種とか?アイツって掌みたいなところから火球出すしさ」

 

ヒロの問いに対してロミオが自分なりの答えを返すが、それに反応したのは彼ではなくジュリウスだった。

 

「いや、確かにシユウは炎を使えるが、ここまで一本の鋭利な切り傷は付けれない筈だ。第一シユウの爪とこの傷の切り口の大きさが合わない」

 

「違うかー」と体ごと前にかがめ落ち込んだ様子を見せるロミオに変わって、今度はギルが意見を述べる。

 

「だとしたら切り口から考えるとボルグ・カムランの尾辺りか?あれが赤熱する個体とか居ればあり得なくはないか?」

 

「確かに……ギルの言うとおりかもしれないね」

 

納得しかけたヒロに対して、未だに考えるそぶりをしているジュリウス。

疑問に思ったロミオがどうしたのかと問うと、

 

「いや、榊博士も言っていたが、アラガミが補食と関係ない行動をするのだろうか?」

 

「確かにそうだよな。これを見たら何かの練習台としてここのビルを相手にしてるみたいだぜ」

 

そうして意見を交わしあっていると、突如無線からフランの焦った声が聞こえた。

 

『付近に突如大型のアラガミ反応!近いです!』

 

「何っ!?」

 

しかし辺りを見回しても目に映るのは痛々しい傷が刻まれたビルの成れの果てで、アラガミの姿は一切見当たらない。

焦ったかのような声でジュリウスが叫ぶ。

 

「フラン!場所の特定はできるか!」

 

『現在特定中です!……特定できました!座標を送信します!』

 

フランから送られてきた座標を見た先には、ビルとビルの間から竜のような顔を持つアラガミがこちらを観察するかのように見つめていた。

 

と、思った瞬間そのアラガミは踵を返し逃走した。

 

『アラガミ、逃走を開始しました!』

 

「追うぞ皆!」

 

「「「了解!」」」

 

急いで神機を持ち直し全速力で追いかけるが、人とアラガミ。元々の能力が違うからなのかだんだん引き離されて行く。フランのナビゲーションでなんとか見失わないでいるのが現状だ。

 

「副隊長!ギル!フランのナビに従って逃走経路を先回りしてくれ!挟み撃ちにする!」

 

「了解した!」

 

「OK!」

 

そう言うが早いか、直ぐ様二人は横道へと逸れて行きその姿はビルと自然の木々によって見えなくなった。

ジュリウスは後ろのロミオへと視線をやり、檄を飛ばす。

 

「ロミオ、あの二人が待ち伏せするまで俺達はアイツとの追いかけっこだ、行くぞ!」

 

「よっしゃー、負けないぜ!」

 

それから暫くして、フランから二人が前方に待機完了したことを知らされる。

もうすぐだ。それから目標を追い続け、そして遂にアラガミを挟み撃ちにすることができた。

 

そのアラガミは純白の装甲と金色の筋繊維のようなものが合わさった体を持つ、人と竜が合わさったかのようなアラガミだった。

 

道は一本道ではなく、幾つか横に抜けることはできるが、それは人にとっての話であり、大型のアラガミには難しい話であった。

 

困惑したかのように前後を見るアラガミだが、逃げることが難しいと判断したのか雄叫びを上げ、その体を屈めて独特の構えを取る。

 

「全員、来るぞ!」

 

再度アラガミは雄叫びを上げ、両腕に炎の剣のようなものを発生させる。

この炎の剣はまさかっ!?

そうジュリウスが思うのと同時に、アラガミが両腕を振るいビルを切り刻む。

それを皮切りに、ギルとロミオが銃形態に変形させた神機でアラガミに向かって発砲する。

数発がアラガミに命中し、アラガミが苦悶の声で叫ぶが、切り刻むその腕を止めなかった。

 

すると切り刻まれていたビルはぐらつき始め、それを見たアラガミはそれをジュリウスとロミオに向かって蹴り倒す。

二人は倒れてくるビルから逃れるが、道が塞がれてしまいヒロとギルと分断されることになる。

 

「ぐっ!?二人とも無事か!?」

 

『ああ、こっちは大丈夫だ!だが、砂煙で前が見えねぇ』

 

「フラン!アラガミは!?」

 

『アラガミ、先程倒されたビルと反対側のビルの上に居ます!』

 

「何っ!?」

 

言われたように上を見ると、そこにはジュリウス達を見下ろすように佇む竜のアラガミの姿。

しかし、こちらを襲ってくるわけでもなくそのまま姿を消した。

 

『アラガミの反応消失……見失いました』

 

フランの動揺した声を聞きながら、倒れたビルを避けて二人と合流したジュリウスはこれ以上の追跡は難しいと考え、回収ポイントに向かった。

 

 

───────────────

 

 

い……

 

 

 

痛えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

 

うっかり見つかった後なんとか振りきろうとしたんだが、挟み撃ちにされてしまってどうしようかとテンパった頭で考えた結果、ビルを倒してどうにか逃げれないかとがむしゃらにやったら逃げれたのは逃げれたが、背中に何発か銃弾を食らってしまった。

 

未だに受けた部位がジンジンと痛んで涙が出そうだ。いや涙はでないんだけどもね?

ただし不死身とは伊達に言われてなく、傷は既に無くなっていて逆に打ち込まれた銃弾を取り込んでいた。

 

タフだな俺の体、と思いつつも、自分の思っていたよりも向こうの対応やらが早いことに焦りを覚える。

恐らくここら一体も探索の範囲内になってしまうだろうから、新しい寝床を探さなければ。

 

あー、結構お気に入りだったんだけどなーここ。

そう思いつつも、未だに体に響いている痛みを堪えながら俺は寝床を後にしたのだった。

 

 




今回の最後まで読んでいただきありがとうございました。
正直ブラッドの皆の口調がどうもしっくり来なくて(今もですけど)皆さんにはかなり違和感を感じると思いますが、どうかお許しください。
あと早速グダッてますがなんとかしていけるように頑張りたいと思います。

それではまた次回で。

カップリングを書くならどちらが良いですかね?(反映さえるかは不明)

  • アラガミ(主人公)×アラガミ
  • アラガミ(主人公)×人間
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