4月10日
三嶋フウレンは先週、孫娘アザミ一貫制忍者アカデミー初等部入学式に参加した。普段は里の教育担当部署で顧問として働いているフウレンなので、今日から5日間、この里内にある主な学校を巡回する仕事をすると決定した。三代目火影・猿飛ヒルゼン直々の依頼である。ヒルゼンといえば優しいとして知られているが、この世界に転生する前のフウレン――元高校教師の菅沼実からすれば、幼いナルトに1人暮らしをさせる、不思議な人間に思えた。だから、フウレンはヒルゼンに毎日のように「一人暮らしは流石にキツくないでしすか?」「常識が無いタイプの里人に暴力でも振るわれたらどうしよう・・・」と言い続けた。三代目とナルトが接近すると、志村ダンゾウが迫ってくる。それは嫌だった。今日もフウレンはダンゾウに笑顔で圧力をかけ、記録ノートを片手に外回りへと出てきたのだ。
☆★☆
1校目 国立木ノ葉医科大学附属学園 通称【フゾク(附属)】、男女共学
ここ国立木ノ葉大学付属学園は一般に、エリート思考の高い家庭の子供が厳しい受験を経て入学してくる。お受験組が9割で残りはくじ引きで当選した子。幸運もまたエリートの可能性の一つだとして、彼らはそういった非科学的な部分にも注目しているのだ。僕が綺麗な校門をくぐるとそこは行儀の良い子たちばかりが揃っていて、僕に「おはようございます、三嶋先生!」と元気な挨拶をくれた。うんうん、良いとこの子たちって感じでいいね!だけど元気さもあって、百点満点!!!
「おはよう、2年生と3年生のみんな!」
「おはようございまーす!」
僕が入っていった教室には2年生と3年生が一緒に学習をしている。この国立大学附属学園の初等部では、こんな風に複式学級が標準になっている。カナダのバンクーバーあたりではMulti Age Cluster Class(MACC)といってギフテッド向けの教育があるらしい。それと同様の方式で、教室数の削減と英才教育が同時に出来るシステムなんだ。
ここから医療忍者訓練クラスに進む子が大勢出る。本当は他の学校からも沢山欲しいんだけど、教育熱心な家は子供を医療忍者にしたくて付属校に入れたがる。名前が似ているだけであって、本当は医療忍者養成課程にエスカレーターで入れるワケじゃない。下忍にはなれたけど、持ち上がりで行けなくて公立に行く子が大部分だ。もっと現実を見て欲しいから、来年からはもっと大々的に宣伝すべきだと思った。
課題の一つだ。