木ノ葉教育戦国時代   作:宝石マニア

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サスケ君視点です

【声イメージ キャラクター名で】
星宮カガセ:ラインハルト(新)  星宮アマツ:シン・アスカ
扇城ハズキ:真壁一騎      稗田ミサキ:山田三郎    
諏訪オカヤ:我妻善逸      諏訪アザミ:マリーダ・クルス
扇城キョウスケ:エレン     扇城アキラ:アルミン
扇城微風:ミカサ        扇城野風:アニ

扇城トオル:ウツシ教官     扇城マサキ:ビリー・カタギリ
扇城ハルキ:伊地知潔高     扇城タイキ:ジャミル・バイパー

霧島ユタカ:島津豊久(ドリフ)  鹿島ライウ:オルガ・イツカ
諏訪ヤシマ:スティーブン・A・スターフェイズ



9 Bランク護衛任務!~真夏の夜の談話室!

8月18日 AM 12:44

 

 昨晩あった花火大会の警護において、オレは藤森財閥の会長のほか花火大会へとやってきた大手企業の経営者たちと沢山顔を合わせた。俺は今や数少ない『うちは』の一員として、彼らから握手を求められた。正確にはオレが目的ではなく、5年間の長期任務中に兄さんの蕎麦打ち技術に惚れ込んだ人々だ。兄さんは5年間、実はたまに里に戻っていたようだが本当は一体何をしていたんだろうか?まさか蕎麦打ち修行ではあるまい。もしそうだったら、干柿鬼鮫も同様に高い蕎麦打ち技術を持っているはずだ。

 

 かなり嫌われている筈の扇城トオルを観察していると、気づいた事があった。口々に経営者たちが言うのだ。『今日は星宮さんがいないんだね、やっと1対1で話せる』、と。CEOの秘書は女性で、名前を星宮イリナ特別上忍。あまり彼女とは接点がないが、たしかアマツは血が繋がった親戚だという事で何かと彼女と話していた記憶がある。確か、現在32歳だったか。忍者としてのキャリアが輝かしく、幻術のエキスパートだけあって心理学の知識がある。オレとアマツにカウンセリングを受けさせようとCEOに強く提案していた。だからオレは最良のカウンセリングが受けられたのだが、オレ自身は彼女があまり得意じゃない。感謝じたいはしている。『あの日』の事件直後、星宮イリナ特別上忍はその素晴らしい副官としての手腕をヘッドハンティングされて秘書の職に就いた。弱冠26歳での抜擢だった。何故ならばアマツの養母だった女性が秘書で、彼女が殺されてしまって空いたポジションに入ったからだ。副官として部隊長から高い信頼を得るばかりか、中忍と下忍の副官付隊員からも慕われる革新的なタイプのくのいち。プライベートでも常に新しい刺激と可能性を求めている女性で、少なくともオレとは気が合わなかった。

 

 常日頃、専務など以外に扇城トオルCEOの脇を固める人間は3人。秘書である星宮イリナ特別上忍、側近として扇城ハルキと扇城タイキ両中忍。秘書能力が高く、かつ戦闘スキルの高い者たちで固められている。星宮イリナは優秀な秘書軍団を従え、側近の男二人は屋敷住み込みで雑務をこなしている。どちらかといえば扇城トオルCEOは男二人と一緒にいる場面が多い。というよりも、気が強く何でもかんでも先回りするイリナにたじたじ。オレは4年半ほど扇城家で暮らしたが、寮暮らしになった今でもいまいち扇城屋の人間関係が分からない。

扇城トオルは出来る限り仕事を家庭に持ち込まない人間だった。だから、扇城ハナエ夫人でさえ会社の事があまりよく分かっていないのではないかと思う瞬間が幾つもあった。しかしハナエ夫人の凄いと思う点は夫を無条件に信頼しきっている所だろうか。内助の功そのものだとオレは思う。愛する夫をいつでも支える姿を見ていると、今は亡き母さんや愛情深いうちはの女性たちの事を思い出した。彼女たちは絶対に裏切らなかった。いつでも一途で、愛に生きていた。そんな気質は扇城にも受け継がれているように見える。扇城の女性たちはみな、夫と子にいつでも無償の愛を捧げている。未婚で独り身でも、里や部隊、両親同胞を見つめる瞳は真摯。うちはに対し、色々あったが愛情を持ち続けてくれている。これは本当に喜ばしい事だ。だから将来は彼らの献身と愛にどうか報いたい。

 

だからこそ、オレは真相を知りたいと思っている。星宮と扇城の関係、そして何を企んでいるのかを。

無償の愛だと思っていた愛が本物だったのかを確かめたい。『愛の一族』の一員として。

 

                    ★★★

 

 うっかり水分を大量に摂り過ぎた結果、オレはトイレに起きた。時計を見れば日付が変わってすぐ。婿入り番頭が持ってきた茶葉から煎れた緑茶があまりにも美味しかったのだ。ちょくちょくと身の上話をする程には口を聞くようになってきた番頭。彼の味覚に関するセンスは繊細だ。

 

 トイレの手洗い場に分厚い鍵付きの日記帳が置いてあった、扇城一族の家紋が金色で印刷された黒いそれは、CEOが持ち歩いているもの。中身を見てはいけないと思いながらも、頭に浮かんできたのは星宮邸の地下にあった歴代当主の日記帳。そこに書いてある文体は地下の日記帳とは違って普段通りの”僕”という一人称で書かれており、オレが知識の上で知っていた扇城トオルの経営理念や経済活動に対する考え方とは全く異なっていた。あの日記帳と、世の中で知られている扇城トオルは先々代・扇城イリヤの『資本や財産を皆で共有し、皆で共有する事によって不均衡を無くして平和な世界を創る』という遺志を継ぐ人物。いずれは国家そのものが消滅し、平和な世界で皆が等しく労働者となる事を望んでいた。もちろん、”忍の世”が終わる事が前提で争いを無くせるという願いがあってのもの。しかし、実際はどうなのか。扇城トオルと接していると、新しい事を始める際には非常に慎重になる人物だと分かる。常に『本分を忘れるな』と自分自身に言い聞かせ、創業当時からの扇製造技術と会社を守り、かつ社員の全員が適切な評価と給料を貰えるように考えていた。古いものを守るために新しい事をどんどん取り入れるタイプで、流行に飛びつく人間じゃない。喫茶店の経営も手掛けてはいるが、割と外の街に展開する事に対しては消極的だった。

 字体も異なっており、あの日記帳にあったのとは違って女性的な繊細な字で書き綴ってあった。蘇ってくる扇城家で過ごしていた記憶。あの人は初等部関係の書類にあの字体で署名(サイン)した。こうなると、そもそもあの日記帳は本当に扇城一族の歴代当主たちが書き綴ったものなのかという疑いが出てくる。オレは大急ぎでCEOの日記帳をいったん閉じた。しかし、好奇心に負けてしまった。

 

『僕がマサキさんの跡を継いで扇城一族の当主兼最高経営責任者になった。マサキさんが”頭領”のままだけれども、【民間】のうちはに対する感情をだいぶ和らげてくれたマサキさんの次の役目は本当の意味で扇城を守る事。彼が好きな言葉は【温故知新】。軽視されている扇と団扇の工房を守り、後に伝えていく。忍具整備と製造の技術を守っていく。この一族は複数の派閥に別れている。一枚岩じゃない。僕の代で会社が分裂する覚悟で受け継ぐつもりだ。

マサキさんが作ってくれた人脈と人望の基礎を壊さないよう、一族を軌道修正していきたい。うちはは愛の一族、その血族である扇城もまた愛の一族。マサキさんはとても優しい人だ。マサキさんのように里への愛情を素直に表し、同時にフガク君たち”うちは”との協力体制をより深めていきたい。』

 

『僕とフガク君は同い年だ。そして彼にはサスケ君という、うちの”次男坊”であるアキラ君と同い年の息子がいる。ミコトちゃんとマイワイフも同い年。キョウスケ君とハズキ君の修業を見てくれるなど、とても仲良くしてくれた。その二人が一族の皆殺し(正確にはイズミちゃん、サスケ君は無事)に巻き込まれて亡くなってしまった。親しくしてくれたうちはの子たちも。計画すらしていないクーデターの”テロ準備罪”を里上層部がうちはになすりつけようとしている。ストライキという方法だけは存在した。警務隊の任務について里のみんなはうちはを尊敬し、戦場でも頼りにしてくれている。それが都合が悪くて、うちはという【里への忠誠心が怪しい連中】を用意して【里の気持ちを一つにする】という方法を取りたがっている者の存在が示唆される。個人的に僕はご意見番のお二人がどうも、信用できない。オフレコで。とにかく僕は里を一つにするシナリオからどんどん外れていくうちはが許せないという連中がいると睨んでいる。とても優秀なイタチ君は明らかに里に対する愛着も愛情も人一倍。同時に、敵に回したら脅威と取る者たちがいるほどの実力者でもある。イタチ君はご両親を支え、弟を守り、大人と対等に話し、里との折衝にも関われる本当に賢い子だ。うちはが里と完全に和解する事を望んでいた。だから、イタチ君は絶対に犯人じゃない。信じているよイタチ君』

 

『扇城と星宮は今や通婚が進んでいるが、未だに純血の扇城がいる。星宮にも純粋な星宮と、扇城と志村が混ざった系統が存在する。純血の扇城、それは僕たちの系統。うちはの血とかぐやの血、そして羽衣の血が混じっている。僕たちの系統が最も写輪眼が出る確率が高いのはまだあまり知られていない。僕、トオル君、アズサちゃんはこの系統【本家】の出身だ。うちはと同じように家族を大切にするけれど、かなり好戦的な部分がある。かぐやの血だろうか?』

 

これ以上読んでいると時間がどんどん流れていてしまう。

オレは日記帳に鍵をかけるとそれをそっと小脇に抱えた。

 

 つい緑茶を飲み過ぎてしまった事を反省しつつ、廊下を歩いて護衛任務に就くオレたちに割り当てられた部屋に戻るため廊下を歩く。月明かりが差し込む真夜中の旅館の廊下には独特の雰囲気があった。今頃この旅館で起きているのはフロント業務の従業員位だろう。またはトイレに起きたもの、祭りの雰囲気が身体から抜けきらない者もいるだろうか。あの祭り特有の高揚感は少しだけ戦いに似ている。だが、護衛任務に就いていて実際に戦闘を行ったオレには二種類の興奮がすっかり混じり合ってしまって判別不可能だ。

 

 ふと外に視線を遣ると、ハルキとタイキの二人が寝巻姿ではなくTシャツとハーフパンツあるいは7分丈姿で真剣な面持ちで話し合いをしていた。タイキは相変わらずの無表情で腕を組み、溜息をついているような仕草を交えつつ頷いている。オレはガラス越しにそれをじっと見つめた。気配を殺しながら。

 

「おや、サスケ君じゃないですか」

 

だがハルキはオレに気付いて、笑顔でそちらへと手招きしてきた。

 

(気付かれたか。扇城ハルキ、思っていたよりも強いのかもしれない・・・)

 

オレは縁側に置いてある雪駄を借りると、中庭へと降りて少し歩いた。

一方でタイキは困った顔をして、額に手を当ててまたしても溜息を一つ零した。

 

「サスケ。眠いなら早く部屋に帰って寝ろ。俺みたいに背が伸びなくなるぞ」

 

「・・・タイキ、ハルキさん。どうしてこんな真夜中に話していた?」

 

「少し、な。夜しか出来ない修行をしようと相談していた」

 

「そうなんだよ。夜間の戦闘は難しい。感知スキルの向上が望まれる」

 

「オレにも万華鏡写輪眼があれば少しは違うだろうか・・・」

 

 タイキは常日頃から、どうにか上忍になりたいと言って修行に励んでいる。ハルキは平凡な中忍だと誰もが言うが、修行のコーチング能力に優れている。初等部時代、アマツに修行をつけていたのはハルキと星宮イリナの二人。オレの修業を担当したのはカカシ、タイキ、たまに激眉先生ことマイト・ガイ上忍。体術に関して、マイト・ガイ上忍はオレとナルトを同時に見た。お陰で体術に自信が持てるようになったのを感謝している。その時にはロック・リーたちも一緒で、かなり激しい鍛錬だったと覚えている。

 アマツを勉強と実技の双方からサポートし、首席へと押し上げた扇城ハルキ。そんなハルキに修行を見て貰いたいと考えるのは当然の事だろう。オレとナルトを鍛えるペースはハルキがアマツを強くするためのそれよりもゆとりがあり、到達地点は【15歳の秋には上忍レベル】。アマツは意識が高い系だと、諏訪オカヤが言っていたな。

 ちなみにタイキは写輪眼を開眼している。オレとアマツと同じタイミングで開眼したのだ。うちは一族の告白したばかりの初恋の彼女がカガセに殺され、瞳術を得た。平然とした顔をしているが、タイキはそのような悲しみを抱えながらオレの世話をしたかと思うと今になって心から感謝している。タイキにとって彼女は恋人だったには恋人だったのだが、誰かに話す前にいなくなってしまった。だからそれを知っているのはオレ位らしく、無表情で話してくれたのが天龍湖の湖畔での出来事だった。

 

「そうか・・・、おやすみ」

 

二人が手を振り、こちらもそれに返してオレは部屋へと帰る事にした。勿論メモ帳返却は忘れずに。

 

「待って下さい、サスケ君。トイレに何か忘れ物はありませんでしたか?」

 

呼び止められ、振り向く。何故か分からないが、オレの直感が嘘をつけと言っているような気がする。

何故ならば、その双眸は温厚そうに見せかけながら奥から鋭い視線を放っていたからだ。

 

「いや、何も見かけなかったが」

 

「なら良いんです」

 

「さっさと寝ろ」

 

あまり長居したくない。何故だかイヤな予感がした。タイキがさっさと寝ろと急かしてくる。

オレはそれに従い、恋愛相談の邪魔をしたくもないので再び廊下へと上がった。

 

 

 

 ぽつぽつと、談話室からアキラとCEOが小声で話すのが聞こえてきた。アキラは珍しく元気が感じられな声をしており、CEOの方はいつにも増して優しい声音だった。よく聞いてみればアキラは半泣き。嫌な夢でも見たのだろうかと思いながら、男子部屋に戻るためそこを通り過ぎなければならないためオレは足を進めた。ついでにメモ帳を返却出来ればと思い、ポケットに手を突っ込む。

 

「あの・・・」

 

意を決して声を掛けると、扇城トオルはオレの方に顔を向け優しい表情で「何だい?」と言った。

 

「トイレに忘れ物が」

 

「おや、ありがとう。とても大切なものなんだ」

 

ついオレが突っ立っていれば、CEOは「座って欲しい」と提案してきた。オレはアキラの隣に腰掛けた。

 

「僕はアマツ君も含め、子供たちみんなに孤独を感じさせてしまってきた。確かに血が繋がった親戚かもしれないが、三姉妹以外はみんな違う家族から生まれた。仕事ばかりで、民間人であるアキラ君も三姉妹も勉強と特別活動でびっしりの学校に入れて安心していたんだ。君たち忍の道を選んだ子たちにも喧嘩する姿ばかりを見せてしまった。・・・サスケ君は読んでしまったかもしれないが、その日記は僕がCEOに着任してから1日欠かさず付けている特注の日記帳なんだ。皆を引き取った日のことや、あの子たちが生まれた日、会社の事を書いている。マサキさんから聞いているかもしれないが、その日記は歴代当主兼経営者が代々書き記している。死後に扇城家の地下倉庫に保管されて、後世の後継者たちの助けになる」

 

「・・・ほ、星宮の屋敷にあったものは」

 

「星宮兄弟から預かって三嶋特別上忍が検閲したやつ、ね・・・。あれはねぇ、うちはか扇城の誰かが見つけて勘違いさせるために誰かによって書かれたフェイクだよ。存在はとっくに把握してた。サスケ君、僕をかなり疑っていたね。本当に申し訳がなかった。詳しくは言えないが、君が僕たち扇城を疑っているという事実が欲しい者がかなり身近にいる。だからどうか、木ノ葉に帰ってから三嶋特別上忍が何か言うまでは僕たちを疑って見せて欲しい。お願いだ。そうなれば、全部が終わる。僕たちは自由になる」

 

「自由、全部が、終わる・・・?」

 

「・・・ごめん。詳しくは話せないが、お願いだ」

 

両手を合せ、扇城トオルはオレに強く頼み込んだ。三嶋フウレン特別上忍という人物は無条件に信頼出来ると、兄さんから言われている。様々な強力な氏族がひしめきあう危険地帯に生きた【越智氏族】のうち現存する唯一の分家にして現本家【三嶋】の頭領・三嶋フウレン特別上忍。本人は特別上忍だが忍者教育と諜報のエキスパートで、エビス特別上忍の直属上司。氏族全体は非常に統制が取れており、情報収集(HUMINT)に長けている。彼らには【山犬】【山の民】【瀬に降る者】という綽名がある。独自の暗号や符牒を持ち、現代では新聞社に氏族の者を潜り込ませているという噂がある。そう考えると三嶋はいかにも怪しい氏族だが、数少ないブレない立場にいる事だけは兄さんの話では確かなので信じる事にしている。

 

「ところでアキラ。泣いていたが・・・、一体何が」

 

「サスケ君、あのね。どうしてキョウ兄とハズ君が家を出て、僕と妹たちが全寮制に通いたいと言い出したと思う?」

 

話を振られてみれば、オレは全くその問題について深く考えたことが無かった。

 

「すまない。考えた事もなかった」

 

「・・・僕らはパパが、ママ以外の人と付き合ってるんじゃないかって思って反発してたんだ」

 

「真偽はともあれ、そういった反応をしても普通だと思うが」

 

ティッシュペーパーを取って渡してやると、アキラはチーンと音を立てて鼻をかんだ。

 

「そうだよね!一旦話題が変わるけど・・・、忍者であるサスケ君にも関わる事だから話そうと思う。サスケ君は一族の事で色々あったのは僕も認識してる。あんなに壮絶な体験をして、ちゃんと自分で自分の意見を持ってる君は本当に凄いと思うよ。僕は基本人の悪口を言うのが大嫌い。でも、この際だから伝えたい。僕はアマツ君の教育係だったハルキさんがどうしても苦手です!」

 

「何でかな!?」

 

CEOはかなり驚いた様子で、ハズキの顔を不安の混じった表情で見つめた。

 

「ハルキさんはある日、僕たちにパパが秘書のイリナさんと親しすぎて不安だと言われたんだ。最初はそんな訳は無いと思いましたが・・・、忙しい時に何度も言われるので信じてしまった。パパと仲が良い経営者仲間の皆さんが昨日の夜、ちゃんと証言をして下さったんだよ。皆さんフウレン先生の旧知の方ばかりですから信頼できた。そしてまた話はハルキさんに戻るけど・・・、いつもハルキさんはアマツ君と一緒にいましたよね。それに対してマサキさんが何か問題点を見つけて注意されてからです。その頃からなんだ。パパたちとアマツ君の言い分がかみ合わなくなってきて、しかも帰りが遅くなるようになったのは。サスケ君は復讐心と折り合いをつけて安定した心で暮らしているように見えたんだ。情報が少なくても、イタチさんかカガセさんか、どちらが犯人なのかを決めつけずに慎重に日々を過ごしてた。そして世論に惑わされず、ミサキ君たちのように冷静な友達と議論してたよね。タイキさんも、サスケ君が確定していない情報をもとに復讐に走る事を止めてた。でも・・・、ハルキさんは違った。アマツ君を全肯定し、気づいたらアマツ君はああなっちゃった。そういえばパパ。ハルキさんって写輪眼使えるの?ナルト君の話では目撃したらしくって・・・。それとパパは異性とは浮気してないけど、同性の浮気相手はいるの?それって”ダンゾウ”って人なの?ナルト君が魘されてた。僕は同性愛には偏見も何もないけど、不誠実な振る舞いは許せないんだ。ナルト君が昔遊びに来た時、うっかりパパの名札が書かれた1階の部屋に迷い込んだんだって。そうしたら部屋の中にダンゾウさんに対するラブレターが沢山あって、振り向いたら写輪眼状態のハルキさんがいて眠らされたって言ってた。ずっとトラウマで、僕にやっと話してくれたのが15日だったんだ」

 

アキラは話し終わると、談話室のテーブルに置いてあった大きなガラスコップに入った水を飲み干した。

少しだけせき込んでいるので、テーブルの上の備品らしい喉飴を一粒やる。

 

「・・・アキラ、大丈夫だよ。パパは浮気なんてしていないし、ダンゾウという人は血が繋がらない親戚でしかない。尊敬しているどころか、まぁ、里を想う気持ちだけは凄いと思うがね、別に尊敬も何もしていないからね、むしろ真逆というか・・・。ま、安心してね。不貞も何もしていないよ。それにね、アキラ。あの部屋はパパが昔使っていたというだけでアマツ君にあげたけど名札がそのままだっただけなんだ。それよりもハルキ君・・・、写輪眼はちゃんと里に登録しないといけないねぇ。それに、不確定情報で君たち子供たちを不安がらせるのも僕たち夫婦の教育方針に反している。仕事で忙しくしていた間にこんな事が起こっていたなんて・・・」

 

「オレこそ、初等部の高学年になると全くといっていい程に家族団欒を避けてしまった。再び遠くても血が繋がった家族を得たというのに、戦いではなく今度は家庭内の諍いで家族がバラバラになっていくのを見るのが恐ろしかったんだ。だからオレも帰りが遅くなって、忍軍の食堂で夕食を摂る毎日だった。だから本当に、心の底から貴方たちには申し訳ない事をした。勝手に疑って、恐怖して、逃げていた・・・」

 

「パパ、サスケ君・・・!!」

 

三人でハグし合って、涙を流して、オレたちはまたちゃんと家族に戻れたような気がしていた。

まだまだ課題は沢山あるが、これからはもっと明るい気持ちの時間が増えるような予感が確かにあった。

 

しかし、この真夜中の平和な気持ちは朝っぱらから打ち砕かれる事になった。

                   




星宮イリナ Rh+AB型 特別上忍 32歳 
7月1日生 168センチ 55キロ
祖父:扇城イリヤ 祖母:扇城分家女性
父 :星宮分家   母 :扇城イリヤの娘
祖父の異母弟(大叔父):扇城マサキ 従伯叔父:扇城ハズキ 
備考:幻術のエキスパート、写輪眼持ち(未登録)
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