木ノ葉教育戦国時代   作:宝石マニア

5 / 56
ナルト・チョウジ・キバ→勉強の改善により、語彙力が高くなる。漢字能力が上昇。

謎のゲリラ芸術家KAYAKU→里のバンクシー的存在。正体はナルト。

忍軍に指定された1つの学校につき90人(30×3クラス)の下忍養成コースが存在している。12校。共学校は男子2クラス、女子1クラスが標準。男子校と女子校も里内に存在している。

2年後に上忍師となる予定の上忍(とその昇進予定者)は、卒業後に備えて人材をスカウトするため月1でローテーションで学校を回る。


1 4年B組!うずまきナルト参上!

 俺はうずまきナルト、10歳。俺は火の国木ノ葉隠れの里に生まれ育ち、火影のじっちゃんの家で育てられた。俺が通うのは火影直轄忍者アカデミー。周りは旧家の跡継ぎばかりで堅苦しいところもあるけど、みんな里の半分くらいの人たちとは全然違って凄く優しいってばよ!

 

 

 

 物心がついた頃にはもう既に里人が俺を嫌っていると何となく悟った。三代目のじっちゃんと一緒に外へ出る時にはそうでもなかったが、そんな時から何となく違和感があった。じっちゃんに対する敬意の籠った視線に混じっていた、俺を蔑む確かな悪意。どうして火影様がお前のような化け狐なんかと、とでも言いたげなソレ。幼かった俺はすぐにじっちゃんの背中に隠れ、遊び場といえば安全のためにじっちゃんの家または『教育界の火影』である三嶋フウレン先生の家。遊び相手というのは、フウレン先生の孫娘であるアザミ。アザミは変わった奴で、幼稚園ではいつもいじめられてた。その女の子は色白で、真っ黒なおかっぱ。暇さえあれば図鑑のページを捲り、近くにある沢の水面を見詰め、アリの巣を観察していた。アザミは他の奴らよりも字が早く読めた。それがなんでイジメに繋がるのかは俺は全然分からなかったけど、とにかく、イジメられていた。そのイジメの原因はアザミが変人だからという理由だけじゃなくて、フウレン先生の立場を良く思わない人たちがいるからだ。その理由は三嶋という忍者一族の歴史にある。

アザミが教えてくれた範囲しかオレは知らないけれど。

 

 三嶋一族には晶遁という、土遁に陰のチャクラからなる血継限界がある。その術はとても美しいけど、敵を結晶に閉じ込めてバラバラに砕くという戦法から『恐ろしい』『残酷だ』と言われて迫害されてきた。山の中を林業や職人、鉱脈探しをしながら生きてきた三嶋一族は『山の民』『山犬』と言われるほど山岳ゲリラ戦に優れている。いつも恐れられているけど、都合の良い時だけ宝石を売って欲しいと求められていた。だから三嶋一族は人間関係に対して常に疑いを消さないのが家訓。けれど、本当に信じてくれた時には誰よりも信頼してくれる。その反面、任務に対して忠実で常に命令に従う。犬塚一族みたいに、戦場ではいつも山犬を連れている。『氷の天龍』といわれる諏訪一族とその血縁配下――諏訪軍団とは大昔から同盟関係にあって、彼らのコンビネーションは山岳地帯と湖沼地帯にて最恐。

 先祖同士でゴタゴタしたらしい三島一族と霧島一族。諏訪一族と鹿島一族と香取一族、そして静織一族とは色々あって殺し合ってきた。また、鹿島・香取・静織は『星宮(ほしのみや)』という一族と敵対していた。そんな彼らだけど、里が結成されるまでに千手一族・うちは一族と全面戦争をするために一度だけ同盟を組んだ事がある。以後は里が誇る忠臣たちとして知られ、三嶋一族は『里の犬』と言われている位だ。そんな忠臣なのに、繰り返された忍界大戦の度に三嶋一族は晶遁の美しさと禍々しさが理由で再び迫害の対象になって、今もまだその残滓が里にはある。

びっくりする事に、フウレン先生は全く一部の人たちからの迫害を気に留めていない。それどころか「迫害とは受け取っていないから全然平気だよ」とか言う。だから里が出来る前の方が酷かったんじゃないかと思う。

でもでも、まだ晶遁を上手く使えない孫のアザミに対して怖い視線を向けるのはおかしいと思う。何もしていないのに怖がる層が存在しているのがオレは許せない。

 

 

 

うちは一族はその強力な瞳術(どうじゅつ)から恐れられていた。

三嶋一族の晶遁も、一般人や普通の忍者から見たら奇怪な術。

恐怖の象徴だったのだ。

 

人は何を恐れるか?

 

死だ。

 

戦国時代、『うちは』は死の象徴だったかもしれない。

まるで現象のように、自然現象のように存在する死を誘うもの達。

自然現象、死。隣にある危機。

すぐ隣にある危機、災害。

 

 そこでオレは俺に封印されている存在が九尾の化け狐だと直感した。里を壊滅させ、多大な犠牲を生み出した大災害そのもの。じいちゃんに抱き付き、その事を話すと驚いた顔をされた。じっちゃんは俺に「賢い子だ」と言って、褒めてくれた。その晩、オレは夢の中で九尾の化け狐――今でこそ心の中に住む相棒となった九喇嘛と知り合い、和解した。その事だけはまだ、いまでもじっちゃんには秘密にしてある。だから、いくら辛いことがあっても俺は少しも寂しくない。色々な知識をくれる相棒が、友達が心の中にいるからだ。

 

                        

 

 オレが在籍するのはココ、木ノ葉中央忍者アカデミー(正式名称:火の国立 木ノ葉忍軍附属忍者学校)の初等部。初等部に入る前にはみんな普通の幼稚園に入るけど、血継限界・秘伝家系出身者は問答無用で中央忍者アカデミーに附属した幼稚園に入れられる。幼稚園の時に出会ったのが師匠にして伝説の三忍の一人、自来也という人。オレの父ちゃん、波風ミナト上忍の師匠だった人。オレは何故だか無条件に安心して九喇嘛の事を話した。それから保育園時代にチャクラについて教えてもらった時、どうしても練りにくくて困っていることも。結果、封印を段階的に緩めてもらう事が決まった。三代目のじっちゃんは嫌がったけれど自来也師匠は自分の先生でもあるじっちゃんを長い時間話し合って説得し、許してもらった。1学年進級するごとに封印が緩んでいき、中忍になったら封印が完全に解かれるという約束をした。

 

 6年生になると、1年間に渡って奇数月に下忍認定試験を受ける。合格者は試験対策の授業を免除され、代わりに『忍者の心得』という授業に切り替わる。試験内容は実技で、言われたものの他に忍術・幻術・体術のうち一番得意なものをそれぞれ見せる。もし忍術と幻術が使えなくても、体術が凄まじく出来るヤツは合格したケースがあるから合格基準は試験官である中忍の先生に依存しているようだ。その場で合格が言い渡されるワケではなくて、後日、封筒に入った通知書を貰うスタイル。余計緊張しそうだと思った。

 

 

                    ☆★☆

深夜の街はまだ活気があるが、火影邸宅の傍は静寂の中に佇んでいるだけだ。

 

「今日はパーッとやるぜ!!」

 

(おいナルト。あまり遅くなりすぎるなよ)

 

「わかってるって九喇嘛!」

 

黒い長そでTシャツにオレンジのズボン姿でペンキを持ち、気配を殺しながら顔岩を目指す。俺の目的は一つ。

『謎のゲリラ芸術家KAYAKU』として、里中の忍者候補者たちに向けて「合格おめでとう」のメッセージを込めたイラストをプレゼントするのだ。俺は9歳の時、初めて顔岩にラクガキのイタズラをした。タイミングの神様に愛されている俺は何故か、限られた人間にしか正体がバレていない。そのラクガキは速攻で消されるかと思ったが、里内の芸術家団体の人が「素晴らしい才能!」と褒めた。しばらくラクガキはそのままにされ、ドキドキしているうちに何故か担任の女性教師に正体がバレた。三代目のじっちゃんには大目玉を食らったが、予想よりは怒られなかった。俺はその時、三代目のじっちゃんが水晶玉を使って俺の様子を見ていることを知った。

 

「そこの君、何をしているんだ!!KAYAKUの真似か!?」

 

突如として若い、高めで柔らかな青年の声が下から聞こえてきた俺はビックリしてペンキを落としてしまった。

 

「うげっ、マジかよ。逃げるぞ九喇嘛!!!」

 

「待ちなさい!」

 

どうにかロープを手繰り寄せ、上に戻ろうとするが上手くいかない。ロープがギシギシと嫌な音を立てるようになり、嫌な予感がした刹那。まだ正式に忍者教育を受けていない俺は死を覚悟した。九喇嘛が助けてくれるだろうけど。

 

「おっと!君は・・・、うずまきナルトか」

 

俺は優しい声をした若い男の人の腕の中にいた。その男性は鼻筋に一文字の傷があり、若いのに随分と落ち着いた印象を受けた。見たかんじ、20歳くらい。

夜遅く外に出ているから、任務の後だろうか?

 

「あ、ありがとうってばよ・・・。それより兄ちゃん、誰?」

 

「俺はうみのイルカ。今年度末付でなったばかりの教員で中忍だ!」

 

それからオレは三代目のじっちゃんと担任教師から大いに怒られ、うみの中忍からも自己紹介の前に怒られた。

俺はこの時、まだ知らなかったんだ。この人が俺の存在を認めてくれる新しい一人になるなんて。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。