皆さんは、どんなポケモンの復帰を希望してますか?
……取り合えず、おっさん三兄弟とマルスケデブはレートから外れて頂きたいですね。
ダイジェで暴れるの見えますよー、ミエルミエルorz
石壁に描かれた石画が砕かれた奥から、二人の王と二匹の英雄の石像が現れていた。
「あ、こういうものです」
ソニアが警備員に身分証を見せる。
「マグノリア博士の紹介ですね、承知致しました。石片など危険な状態なのでお気をつけ下さい」
そう言って、問題なく内部に入ることが出来た。
「……本当に博士の助手なんだなぁ」
リンドウが呟くとソニアが頬を膨らます。
「失礼ね、前からそう言ってるじゃない!」
中に入って幾つか写真を撮る。一通り現状の写真を撮り終えるとソニアが喋り掛ける。
「この石像について分かってることはほとんどないの。二匹のポケモンについても残ってる資料がほとんど無くて……ただ、ここに備えられていた願い星から、かなり地位の高い存在だっただろう事は推測されているの」
そういうと石像を注視する、石像は劣化しているわけでは無いが素材から、少なくとも壁面に画かれていた石画よりも古い年代のものだということはハッキリしている。
「……凶ツ、ホシ。静メ、タモウ」
石像の足下を調べていると、リンドウが呟く。
「どういうこと? マガツホシ? 静めるって?」
ソニアの言葉にリンドウが嫌みをぶつける。
「それを考えるのが、あんたの仕事じゃ無いのか?」
「そりゃそうだけどー、考えるの手伝ってくれてもいいじゃない? 王を静めるってこと? 王様が恐怖政治でもしていた……?」
リンドウが別の見方を提示する。
「いや、マガツホシはそのまま願い星じゃ無いかな? 昔は今ほどダイマックスを制御出来ていたわけはないだろうし」
それを聞くと、ソニアが一つ仮説を立てる。
「成る程、昔の暴走したダイマックスを静めることが出来たのが、二人の王様と二匹の英雄、ってことね。確かにそれなら筋が通るわ」
集められた願い星をその手に触れながら、ソニアは話を続ける。
「一般人じゃ願い星を管理出来ないから、凶ツ星として王に管理して貰ってたわけか。昔の話じゃ無いけど、願い星が一カ所に集められていると利用されても問題だし、マクロコスモスに管理して貰わないとねー」
そこまで言うと、リンドウが疑問を持つ。
「それじゃあ、ガラルを救った英雄は嘘ってことか?」
その言葉にソニアも答えを持たない。
「嘘、とは言い切れないけど。壁画の奥から出てきた事を考えると、後世の人間の都合で隠された可能性もあるかもね」
ソニアの興味は既に、二人の王と二匹の英雄へと向かっている。
ラテラルタウンのとある居酒屋で、リンドウは女性とテーブルを囲んでいた。
「……前言ってた、王族っていうのは本当か?」
その女性は、ショートボブの髪型に落ち着いた黒髪が知性的に見える。
「ええ、言っても信じられないでしょうけど。遙か昔、ガラル地方を救った王の血脈は今なお、存在するわ」
リンドウは、かつてポケジョブで仕事を手伝っていた時に、偶然この女性と知りあっていた。
「信じるよ。ここの遺跡の話は、アンタも知ってるんじゃないか? そういう人がいるなら……会ってみたい」
その女性は少し考える素振りをして、リンドウに語りかける。
「私の話を信じた人は、今までいなかったわ」
ガラル地方の郊外にある屋敷へとやってきたリンドウ。そこには没落貴族と呼ばれている者達が暮らしていた。普段は信者と呼ばれる人間としか会うことをしないが、リンドウはその伝手を辿って面会することが許された。
「王の面前だ、無礼のなきよう」
そういうと執事らしき人間が扉を開ける。応接室らしき部屋には、剣と盾の頭の形をした兄弟が座っていた。リンドウは奇妙な出で立ちの二人に驚きながらも、恭しく対応する。
「面会をお許し頂き、感謝の至りにございます」
深々と頭を下げると。機嫌が悪そうに剣の頭をしているソッドと呼ばれた男が喋る。
「臣下以外の者と話すのも、特例だ。して、重要な事とは一体何だ?」
話を促されると、リンドウが言葉を選ぶ。
「はい、お噂はかねがねお聞き致しておりましたが、ガラルをお救いになられた王の一族の方、お会いできて光栄です」
堅苦しいほどの賛美に、少し気分を良くしたのかシルディと呼ばれた男が口を開く。
「身分を弁えている者の言葉であれば、耳を貸すのも吝かではないでしょう。兄者、石像の件、あれには裏があるのではないか、ということです」
シルディの言葉にソッドは頷く。
「我らの石画を傷つけ破壊し、引いては二人の王と二匹の英雄などと言うデマを広めている者がいる。そやつを知っている、ということだな?」
ソッドの言葉に、恭しくリンドウは頷く。
「己の利益の為、歴史をねつ造することで賞賛と栄光を望む者がいます。ガラルを救ったのは、王家のご先祖様である事に、いちゃもんをつけることでそれを民衆に広める算段でしょう」
二人は苛立たしげに机を叩く。
「それは何者だ?」
「ソニアという、マグノリア博士の助手を務めているものです」
屋敷の離れに、古い物置が存在している。執事が先導する形でリンドウがその建物に入る。
「英雄の時代からあるとされる書庫となります。量が膨大なため、今や当主様も全てを把握することは出来ておりませんが、我々が管理はさせて頂いています」
鍵を開けてくれた執事に礼をする。
「しかし、王家の歴史を学びたいというのは、最近の若者にしては理解がある方ですね。当主様が認めているのも、その勤勉さからでしょう」
機嫌の良さそうな執事にリンドウは返事をする。
「正しい歴史を知りたいと思うことは、普通のことです。正しい歴史を持つ当主様を称えるには、その歴史を知るべきなのは当然のことです」
そういうと、執事はまんざらでも無い様子だ。
「どうぞ、ごゆっくり」
そういうと、執事は持ち場へと戻っていく。
「……さて、かたっぱしから調べていくかな」
様々な書物があったが、旧くなるにつれて凶ツ星、それの能力や扱い方についての書物。鉄や他の金属の加工について記した物が多くなっていた。
「やっぱり、英雄がいたのは間違いなさそうだな。ただ、此処にも二人の王と二匹の英雄については書かれた物は……ん?」
膨大な量の著書に埋もれて、それを確認することに時間ばかり取られていると、旧い本を見つける。
「『昏き夜 巨大な影』ね。これは大発見じゃ無いか?」
読了ありがとうございました。
凶ツ星については、完全に創作です。
でもまぁ、マグノリア博士がダイマックスについて研究発表するまでは、
天災的な扱いでもおかしくないだろうし、多少はね(笑)
今更だけど、今後ポケモンバトルはなさそうな感じなんですよね~