Black "k"night   作:3148

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ムゲンダイナがチャンピオンと闘ったり、マサルとホップが頑張ったりします。

リンドウは……別にいなくてもいいんじゃないかな(適当

基本シナリオ沿いの時点で、まぁ、多少はね(震え声


第十六話 無限ダイマックス

 「もう少し、トレーニングするべきですね」

サイトウ、オニオン、リンドウがシュートシティの駅からジムまで向かう。明らかにオニオン一人が遅れている。

「あまり……運動は……得意、じゃ……ない」

息も絶え絶えの様子に、サイトウがため息をついて速度を合わせる。そうしていると、リンドウの端末に連絡が入る。

「ソニア?」

 

 「まどろみの森で……マサルとホップが?」

ソニアがまどろみの森の奥で起きたことをリンドウに説明する。二人が英雄のポケモンを見たかも知れない、ということ。何よりも、剣と盾を手にしているかも知れないということ。

「もうシュートシティに向かってるから! あの二人なら、もしかしたら何とかしちゃうかもね!」

ソニアが言っていた時間を確認すると、どうやら既に二人はシュートシティの地下に向かっているようだ。

「……マサルさんとホップさん、が?」

オニオンの言葉は、視界に映るシュートシティのスタジアムに向けられていた。

「向かいましょう。ムゲンダイナに対する戦力は多い方が良い」

サイトウは躊躇うことなく足を進める。二人のトレーナーに遅れて、三人もスタジアムの地下、エネルギープラントへと降りていく。

 

 エネルギープラントには既にマサルとホップの姿はなく、ローズが一人佇み、チャンピオンがムゲンダイナと闘う姿をモニターで眺めているだけである。

「随分と、お客様が多いね」

祭だから仕方がないか、と呟くローズ。

「……マサルとホップは?」

リンドウの問いに、ローズは既にエレベータで屋上へ向かったことを告げる。

「あなたがやっていることが、どれだけの人間に迷惑を掛けているのか……分かっているのですか!?」

サイトウがローズに対して声を荒げる。普段は冷静沈着にポケモンバトルを行っている姿とは違うのは、ブラックナイトが始まってから、傷つく人間とポケモン達を見たからだろうか。

「勿論だ。必要な犠牲とは言え、私も心苦しい限りだ……」

その言葉に、オニオンの仮面の奥の瞳が揺らぐ。

「……必要……犠牲?」

一体何のために、その言葉に対してローズが答える。

「ガラル全土の人間が注目するチャンピオン戦、その時に起きたブラックナイトは、記憶に強く結びつくだろう。これから起きる苦難を乗り越える為には、誰かが解決するという対岸の感覚ではなく、全ての人間が実感しなければならない……決して、被害を広げないために、当事者でなければならない」

ブラックナイトという恐怖を、ガラル全土で実感しなければならないというローズの言葉にリンドウは呆れた様子だ。

「チャンピオンの『全員が強くなる』理論ですか……理屈は分かりますが、走り回る方の身にもなって欲しいですね」

肩を落とすリンドウに、ローズが尋ねる。

「リンドウ君、剣と盾は?」

リンドウは王族の剣と盾が未完成であったことを告げる。

「まどろみの森から、伝説の剣と盾をマサルとホップが持ってきてます。二匹の英雄までは分かりませんでしたが、上に居る三人に任せるしかないかと」

ローズは頷き、モニタに目を移す。

「リンドウさん! ローズ委員長がこのブラックナイトの原因なんですよ!」

サイトウの叫びに、リンドウは動揺する様子もない。

「仮にムゲンダイナが目覚めなくても、ブラックナイトは発生するのさ。それならばチャンピオンという力が万全のうちに解決しておく必要がある、そう思わないかね? 確かに、ブラックナイトの時期を早めたのは間違いないが、私も解決のために動いている」

オニオンが驚き、サイトウは困惑している。

「ムゲンダイナがガラル地方に落下したのがおよそ二万年前、ブラックナイトの伝説は良くて数千年前の出来事だろうしな。ガラル粒子の活性化で起きる自然現象だし、しかたないよ」

リンドウはローズに対して責める気配はない。問答をしている間に、モニターにマサルとホップが映る。

 

 「アニキ!」

ホップがダンデに駆け寄るが、途中で止められる。どうやら濃密過ぎるガラル粒子のために上手く、ダイマックスが制御出来ないようだ。その為か、チャンピオンのチームでも苦戦しているのだろう。

「マサル、ホップ……成長したな」

ダンデが一瞬だけ振り返り、マサルとホップの姿を見る。故郷でポケモンを手渡した時とは見違える姿に、歓びを感じているのだろう。だが、今は感動に浸っている場合ではない。目を閉じ、気持ちを切り替えると、ムゲンダイナと再び対峙する。

「ここからが、チャンピオンタイムだ!」

ダンデがモンスターボールを構え投げる。ボールが開き、あふれ出す光がムゲンダイナを包み込むと、その姿をボールの内側へと呑み込んでいく。

「……やったか?」

ホップが呟いた次の瞬間、ダンデがリザードンに指示を出す。リザードンが二人を庇ったその瞬間、モンスターボールから光があふれ出した。

 

 ローズが拳を握りしめる。ダンデがムゲンダイナを捕まえることに失敗したのだ。

「……やはり、一筋縄ではいかないな」

伝説と呼ばれたポケモンは、悠々と浮かんでいる。ダンデの投げたモンスターボールは真っ二つに割れ、最早機能しない。それどころか、余波をうけてダンデ自身にも浅くない傷が見える。ホップが傷ついたダンデを抱えてバイウールーに担がせて避難させている。

「一度体勢を整える必要が……っておい!?」

リンドウが、傷ついたダンデを助けに行こうとすると、モニターに映る景色に驚く。

「まさか、闘うつもりなのか?」

ダンデと入れ替わる形で、マサルとムゲンダイナが対峙する。

 

 「無茶だ、チャンピオンがかなわなかったのに……」

リンドウの言葉にオニオンが首を横に振る。それに合わせて、ローズがエネルギープラントの機械を操作する。

「……マサルなら、もしか……するかも」

オニオンの言葉に驚き、リンドウはローズに視線を移す。

「彼は上に上がる前に、私を倒していったんだ……可能性はある」

頭を掻いて、一度毒づくと覚悟を決めたのか、リンドウも装置を準備していく。

「な、何をしているのですか?」

サイトウの疑問にリンドウが答える。

「ここにはムゲンダイナの一部がある。ガラル粒子の活性化する装置を反転させれば、まだ可能性があるかも……多分、きっと」

装置を操作しながら、言葉には自信はなさそうだった。機器の操作はローズが、接続の切り替えなどの準備をリンドウが行っていると、サイトウも手伝う。

「これを、繋ぎ直せばいいのですね?」

直径一〇センチはあろうチューブを軽々と持ち上げると、機械に繋ぎ直す。ムゲンダイナを復活させる時とは、真逆の装置が組み上がっていく。

「……みて下さい。マサルさん……」

彼のポケモンがムゲンダイナにダメージを与え続けている。圧勝という訳ではないが、かなり優勢に見える。しかし、ローズが焦りを見せる。

「不味い! ムゲンダイナがキョダイマックスをするぞ!」

 

 マサルのポケモン達がムゲンダイナにダメージを与え、ついにムゲンダイナが横たわる。

「……凄いぞ、マサル!」

驚くホップは、ダンデを物陰に避難させ終わったようだ。横たわるムゲンダイナは、やがて周囲からガラル粒子を集約させる。目映い程のエネルギーが集まった時、ムゲンダイナが空にむかって飛び始める。

「……これは?」

マサルはその様子を見ているしかなかった。恐ろしい程集まっていくエネルギーが、やがてムゲンダイナを包み込み、新しい姿へと形作っていく。

「あれが……ムゲンダイナ、なのか?」

天に渦巻く体と、まるで手を広げたような五つの竜の頭をもつそれは、既存の生命体とは一線を画す力を持っている。だが、どれだけ巨大な敵を目の前にしても、マサルは諦めては居ない。

「……俺も闘うぞ!」

ホップがバイウールーをボールから繰り出し、ムゲンダイナと対峙する。

 

 モニタにムゲンダイナのキョダイマックスした姿が映し出される。

「これが……ムゲンダイナの本当の姿?」

サイトウがモニタ越しでも分かる巨大さに、冷や汗を流す。オニオンも腕を押さえて震えを隠そうとしているが、怯えているのだろう。

「装置が出来たぞ、ローズさん!」

リンドウの声にローズが反応し、機器を操作して起動していく。計器の類が反応しているが、ガラル粒子の数値は異常なままだ。

「……力が……足りない」

ムゲンダイナの圧倒的な力の前に、装置は焼け石に水ということなのだろう。

「……なぜ、マサルさんとホップさんは行動しないのでしょうか」

サイトウの疑問にローズが答える。

「恐らく、ガラル粒子の濃度が高すぎるのだろう。ポケモンが上手く動くことが出来ないのかも知れない」

キョダイマックス化したムゲンダイナがマサル達を攻撃してきていないが、このままではどうしようも出来ない。

「このままガラル粒子が活性化し続けたら……ガラル地方の各地でポケモンが暴走するぞ」

リンドウの言葉に、全員が何か出来ることはないか、思考を巡らせる。だが、何一つとして妙案は出てこない。

「……見て!」

オニオンの言葉に、一同はモニタを注視し始める。

「あれは……錆びた剣と、盾か?」

マサルとホップがそれを掲げると、光を放ち始め、やがて宙に浮く。

「ガラル粒子が……沈静化していく?」

目映い光と共に計器が示す数値は下がっていく、勿論まだまだ異常な数値である事は変わりは無いが。

「新しい反応が二つ! 何かが来ます!」

サイトウが叫ぶと、モニタに二つの流星が現れる。

 

 二匹のポケモンが現れると、ムゲンダイナと対峙する。赤と青の体には、所々に痛々しい傷跡が見える。

「お前達は……?」

ホップがどこか見覚えのあるポケモンに、唖然とする。二匹のポケモンの咆哮に剣と盾が反応する。マサルが直感的に理解したらしく、ホップに合図を送る。剣と盾を手放し、輝きが眩しさを増していくと、剣と盾が二匹のポケモンに力を与える。

「剣と盾……あの石像の、ポケモン」

マサルが、石画の奥にあった二匹の英雄と二人の王の石像を思い出す。その姿は紛れもなく、二匹の英雄の姿だった。

「「ウォォォォォン」」

二匹の英雄のポケモンが遠吠えをあげると、空気が切り裂かれる様に震える。

 

 ローズが計器を確認すると、二匹のポケモンが現れてから、ガラル粒子の濃度が下がり続けている。剣と盾を身に纏ってから、更に減少する。

「……あれが、伝承にあった。二匹の英雄というわけか」

そう言いながら、操作を続ける。反応が良くなっていき、やがて二匹の英雄の咆哮と同時に機械の稼働が大きくなる。

「ガラル粒子の濃度が減少……これで闘えるはずです!」

 

 キョダイマックスしたムゲンダイナは恐ろしく頑丈で力強い。だが、二匹の英雄のおかげで追い詰めることが出来た。

「ザシアン、ザマゼンダ……ありがとう! あと一息だ、頼んだぜマサル!」

徐々にその力を削っていき、あと一息のところでホップがサポートの体勢に入る。

「任せろ!」

ダイマックスバンドから、手元のボールに力が注がれていく。ボールがキョダイ化し、片手で収まりきらずに両手でマサルが構える。放り投げられたそれは、ムゲンダイナに向かってまっすぐ飛んで行き、その全貌をボールの中へと治めてしまう。

「……やったか?」

ホップが静かになったシュートジムの中心で呟く。僅かな間、ボールの中でムゲンダイナが動き、ボールが揺れ動いていたが、かちっと言う音と共に静かになる。

「ウォォォォン」

「ウォッォォン」

ザシアンとザマゼンダの遠吠えが響く、それと同時に黒い雲に覆われていた空は、青さを取り戻し、異変が徐々に収まっていくのが分かる。

「やった、やったぞマサル!」

二人のポケモントレーナーを一瞥すると、二匹の英雄ポケモンはまどろみの森の方向に飛び去っていった。

 




読了ありがとうございました。

HOMEの詳細はまだですか?

ラランテスちゃん復帰するなら対戦面倒くさがらずにマスタボール級まであげます、ダブルも頑張ります(白目

あとドーブル復帰しないかなぁ、ソウルビートバトンしたいんだよなぁ。

デンリュウでコットンボディプレスでもええぞ!

……妄想が捗るんだけどなぁ、HOMEまだかなぁ
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