Black "k"night   作:3148

19 / 47
ムゲンダイナ戦、終わり! 閉廷!

まぁ、原作沿いですので、とりあえず続きます。

リンドウ君の受難はまだまだ続くんじゃ(愉悦


第十七話 祭の後で

晴れ渡る空に、マサルが膝を着く。極度の緊張からか、或いは疲労からか、どちらにしろムゲンダイナとの闘いで限界が来たことは間違いない。

「だ、大丈夫か!?」

ホップも闘いで疲労はしているものの、連戦のマサルほどではなかったようだ。エレベーターから上がってきたサイトウとオニオンがマサルとホップを支える。

「……お疲れ様です」

 

 闘いが終わると直ぐさま医療班を呼び、少し待てばダンデやマサル達も治療の為に適切な施設に運ばれるのだろう。

「ああ、終わりましたよ。一件落着です。とはいえ、今現在ダイマックスが続いているようだったら、それはおさめてもらって……はい、お疲れ様です」

各地のジムリーダーにリンドウが連絡を終えると、医療施設への連絡が終わったローズが労う。

「君にも迷惑を掛けたね、ありがとう」

そういうと、リンドウは首を横に振る。

「いえいえ、俺がしたことなんて知れてますよ。上に居る連中のやったことと比べたら……」

言葉の途中にローズがエネルギープラントを離れようとしている事に気付く。

「何処に行くんです?」

ローズは振り返ると、乱れた服装を正す。

「ムゲンダイナによるエネルギー問題の解決は、これからだ。頭の堅い連中に、直接話をつけなければならないからね」

そういうと、どこに向かうかも告げる事は無かった。

「……悪いが、ダンデ君達の力になって欲しい」

ローズはそのまま、どこかへ姿を消してしまった。

 

 スパイクタウンの一角、本来であれば一般の立ち入りは禁止されている区画。ジムリーダーとその関係者のみの部屋に、リンドウとマリィが居た。

「……なんでうちがこんなことを。リンドウにまかせっちゃよかとよ」

そう呟くマリィが、幾つかあるカタログから壁紙の一覧をめくり、吟味していく。

「そりゃあ、ジムチャレンジも終わればほとんど使われないからなぁ。模様替えをするにはこの時期しかないだろう」

来年のジムチャレンジまでの期間、殆ど利用されない施設だ。取材であったり、ジムリーダーの事務処理、様々な事が行われることはあるが、その殆どがこの部屋では行われない。そもそもスパイクタウンのジム構造自体に異議を唱えられていたりもするのだが、そう簡単に変わる物でも無い。

「模様替えはよかとよ。選ぶんならネズ兄さんとリンドウで決めるっちゃなかと?」

言葉自体は文句が多いが、一つ一つ丁寧に決めていく。リンドウも下地を丁寧に仕上げていき、次の仕事の準備を着々と進めている。更には、外部の補修及び改修の指示をポケモン達にしていく。

「今後、ネズさんだけが使う訳じゃないからな。女性からの目線が欲しい……のは、半分建前だろうけど」

その言葉に目を細めるマリィ。

「まぁ、兄さんにはやるって言った手前、撤回するつもりなかと」

ジムリーグにて、マサルに敗北したマリィはチャンピオンに挑戦する権利を失った。勿論、今年のジムチャレンジでは、と言うことだが。

「立場はまだ兄さんがジムリーダーやけん。うちが決めるのもどうかと……」

そう呟くと、リンドウが諫める様に言う。

「そう言うことは、俺だけにしておいた方が良いぞ。ジムリーダーの一言で、動く人間は少なくない、エール団に聞かれたら、それこそ一大事だしな」

その言葉に、顔を顰めるマリィ。思うところがあったのか、話題を変える。

「リンドウ! 今日はソニアさんの本の発売日よ? もう買ってきたん?」

顰め面がリンドウに伝染する。

「……研究書がそうすぐに売り切れるかよ。帰りに本屋に寄れば、充分」

カタログがリンドウに投げつけられ、マリィに怒鳴られる。

「アホ! はよかってきぃ! こがなことは、うちと作業のワンリキー達で充分やけん!」

少しの間リンドウがていこうしていたが、マリィの根気に負けて、すごすごで本屋に向かうことになったリンドウ。

 

 「……ソニアさん、ちょっと考え直したりはしないんですか?」

ジムリーダーの部屋で一人、携帯に語りかけるマリィ。通話の向こうには、博士号を手に入れたばかりのソニアが映し出されている。

「いや、まぁ、その……リンドウにその気がないのは分かってるけど」

恥ずかしそうに言葉を詰まらせる姿を見て、マリィも溜息をつく。

「はぁ、なんでリンドウもこんなに分かりやすいのに気付かんと?」

乾いた笑いしか返せないソニアが、話題を切り替える。

「そういえば、マリィちゃんはマサル君とどうなの? デートとか行ったりしたの?」

うかつなことを言ってしまった、と後悔するマリィは頬を赤く染めている。

「そ、そんな!? まだ、マサルとそんな関係じゃないですし」

まだ、ということばに反応しながらも、そこを指摘しないのは、ソニアが大人なのか、それとも性格故か。

「私がリンドウにどうこう言うのは、まだちょっと早いのかな、って思ってさ」

執筆の疲れか、少し目に隈が残っているような気がした。

「そう、ですかね」

ジムリーグが終わって、どこか祭りの後の空しさを抱えながら、時間は過ぎていく。

 

 「すみません、これください」

リンドウが本屋に立ち寄り、二冊の本をカンターに置く。

「ああ、今日出版の本ですね……って、これ、同じ本ですよ?」

その言葉に恥ずかしそうに頬を掻く。

「……いや、一冊は開けずに残しておきたくて」

後に行くにつれて、言葉が小さくなっていくリンドウの意図を理解したのか、それ以上店員が言及することはなかった。その代わりと言っては可笑しいかも知れないが、精一杯の笑顔で送り出されるリンドウ。

「もうこんな時間か。戻っても仕方ないし、帰るしか無いな」

電話にてマリィとネズに連絡を取る。

 

 スパイクタウンの仮住まいで、ベッドの上でだらだらとブラックナイトの研究書を読みふけっていると、リンドウが違和感を抱く。

「……どういうことだ?」

ソニアの研究書自体にあるべきはずの言及が書かれていないのだ。勿論、検閲に引っかかったり、問題があれば訂正される事もある。内容としてはかなりぎりぎりであるため、どういう表現をされているのか、気にしているリンドウがその事について気付かないわけには行かなかった。

「ソニアに確認を……いや、意図がわからないな。他に誰か確認を取れる人は」

数秒間思考の末、マグノリア博士へと連絡を取る。

「夜分遅くに申し訳ございません、急ぎで確認させて頂きたい内容が」

 




読了ありがとうございました。

ローズ委員長の自首の件は、あくまで噂です。

ということで、

警察関連(或いは政治?)の施設で目撃情報有り

それ以降姿を見た人間はいない

自首した?

という流れをとっているものとしています。

正直、ポケモンの世界でムゲンダイナを蘇らせ、ブラックナイトを呼び起こしたから

『司法に裁かれる』

と言う風には捉えていません。

前例とかもないでしょうし、いろんな所で尋問とか受けてるだけじゃないかなぁ、と。

だがしかし、ローズ委員長の再登場の予定はないんですけどー( ̄▽ ̄)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。