Black "k"night   作:3148

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ローズ委員長に出番は無いと言ったな、あれは嘘だ(デデーン

ぶっちゃけると、DLC次第で今考えてる所から先は変わる可能性が充分あります(アリマス

それじゃ、ソニアちゃんカワイイヤッターから(よーい、スタート


第二十二話 ブラックナイトと英雄達

 ソニアが外に出ると、マサル達が今後どうするかを話し合っている。

「ちょっと待ってよ! 静かに出て行っちゃってさ!」

ネズが気を遣ったと言葉にする。ホップも同様だったが、ソニアは首を横に振る。

「確かに騙されたのは私のミス! 落ち込んだ! でもハイ! 落ち込み終了!」

一瞬落ち込んだ様子を見せるが、直ぐに顔を上げる。

「あいつらは大量の願い星を持っていったの! 悪用されたら大変な事になるし、しょげてる暇ないでしょ!」

そういうソニアにはいつもの元気が戻っていた。ホップはその様子にどこか安心していて、ネズはどこか壺に入ったのか、笑っている。

「ククク……大したタマですね」

ネズに対して失礼だとソニアは叫ぶ。そんなやりとりをしていると、研究所の中からマグノリア博士が出てくる。

「大事件と向き合い、立派に成長したようですね」

直ぐに復帰したソニアを褒める。そして、シーソーコンビがダイマックスさせていたのは、願い星の力を使ってのことだと推測する。

「だとすると……願い星が奪われた今、被害が拡大する?」

マサルの言葉に一同が唾を飲み込む。

「強引にダイマックスさせられているポケモン。一体何のために……?」

ソニアの疑問にホップが気になったことを話す。

「あいつら、ザシアンとザマゼンタの本性を暴く、とか言ってたぞ?」

ソニアが王族の末裔という言葉にも疑問を抱いていると、端末に異常が起こっていることに気付く。

「今度は四つのスタジアムで同時に大きな反応だわ!?」

マグノリア博士が早速動きがあったことに顔を顰める。ネズがその言葉に動揺を顕わにすると。

「今度こそ、マリィが危険では!?」

ソニアが呆れてネズに指摘する。

「あ、スパイクタウンは大丈夫。ってか、そもそもパワースポットのスタジアムないしね……」

ネズはマリィに被害がないと分かると安心する。

「……オホン、そうでしたね」

マサル達は気を取り直すと、スタジアムに向かうと告げる。

 

 ここは国際警察がしようしている施設。そこに揺れる紫の髪。

「あなた、何をしたか分かっているのですか?」

高圧的な態度に、ローズは怯む様子はない。

「ああ、分かっていますとも。だからこそ、何故私が手錠を掛けられているのか、説明が欲しいですね。リラ警察官」

その言葉に、リラと呼ばれた女性が拳を机に叩き付ける。

「貴方の所為でガラル全土が混乱に包まれました。チャンピオンの活躍のおかげで被害は少なかったものの、死者が出てもおかしくなかったんですよ!?」

しかし、リラの言葉に狼狽える様子はない。

「勿論、むしろブラックナイトが起きても死者が出ないことには、驚いています。新チャンピオンには感謝をしないといけませんね」

どこか他人事のように聞こえる口調に、リラが更に怒りを増す。

「……ブラックナイトは自然現象です。ムゲンダイナはその発生を早めるだけ。チャンピオンの全盛期であり、国民に最短で事態を伝えられるあのタイミングこそ、被害を最小限に抑える唯一の方法でした」

それでも、死者が出ないとは想定してはいませんでしたが、とローズは語る。その言葉に苛立ち、更に問い詰めようとした瞬間に、入り口から男性が入ってくる。

「あまり感情的になるなよ、リラ。残念だがその男がいっている言葉は事実のようだ」

ハンサムと名乗る男は、渋々といった様子でローズの手錠を外す。

「なっ、ムゲンダイナを復活させた危険人物ですよ!?」

リラの驚愕に、ハンサムは冷静に答える。

「仮にどんなポケモンであったとしても、蘇らせること自体に罪がある訳じゃない。起きる災害を予測し、制御する義務はあっただろうが、それはまた別の機会に弁明してもらおうか」

本題はこれからだ、とハンサムは告げる。

「ムゲンダイナ、ガラル粒子、そしてブラックナイトについて知っていること、全て教えて貰うぞ」

リラはハンサムに問う。何故そんなことを聞くのか、と。その問いにはローズが答えた。

「ブラックナイトはまだ終わってないからさ。この先何度だって起こる災害に対策をしないのはあり得ないだろう?」

その言葉に、リラは唾を飲み込む。

「私達は、身を引き裂かれるような痛みを受け入れてでも、前に進まなければならない」

ハンサムにローズは語りかける。だが、ハンサムは首を横に振る。

「それは、お前の偽善だ。民衆はそんなことを望んでいるわけではない。それに、仮に未来を見据えた行動だとしても、罰を受けて貰う……それには変わらない」

 

 マグノリア博士の研究所にリンドウが訪れると、マグノリア博士が中に招き入れる。

「……何から話したものか、とはいえ余り時間があるわけではありませんからね」

そう呟くと、マグノリア博士は決心したかのように口を開く。

「ブラックナイトの歴史が残されていないのは、私達の責任なのです」

リンドウが驚くと同時に否定する。

「何をいきなり、マグノリア博士に何の関係があるんですか?」

リンドウに落ち着くように指示をすると、話を続ける。

「まず、ガラルを救った英雄、そして二匹の英雄と二人の王、この伝承が残っていて不都合があったのは……私達ガラル粒子の研究者、分かりやすく言えばダイマックスを実用化させるに当たっての問題でした」

その言葉にリンドウが閃く。

「伝承ではダイマックスが危険だと伝えられていたから……?」

リンドウの言葉にマグノリアは頷く。

「ええ、最初にダイマックスを制御出来たのは一五〇年前のあるトレーナーだと伝えられています。この頃からダイマックスの研究が始まり、ガラル粒子の仮説が立てられたのが百年前。多くのトレーナーがダイマックスバンドを手にするまで、長い時間が必要となりましたが、その過程でダイマックスポケモンに遭遇しないように、ワイルドエリアを避けるという伝承、光の柱を見たら近づかないという口伝……そしてなにより、ダイマックスが危険と伝えられる伝説を否定し続けてきました」

勿論、研究者達が直接歴史を葬ってきたわけではない。だが、それに関わる人間達にとって研究内容が否定される伝承は邪魔でしかなかった。何より、謎が解明され、ダイマックスポケモン同士のバトルがスポーツとして成立する過程において、ダイマックスポケモンが制御出来ないかも知れないという伝説は、不要なものとされてきた。

「それは……」

確かに、結果的にブラックナイトの伝承を減らしたのかも知れない。だが、それの責任を研究者に押しつけるのは、理不尽ではないだろうか。

「ソニアにブラックナイトの研究を託したのも……罪滅ぼしのため、かもしれません」

その悲痛な表情に、言葉が見つからないリンドウだったが、端末へのコールに対応する。

「ソニアか、どうした?」

 

 ナックルシティのナックルスタジアムにて、ソニアがパワースポット探しマシーンを頼りに動いていると、ナックルスタジアムの地下を示している。

「……流石にエレベーターは動かない、か」

どうやって地下に向かうか考えていると、ふとリンドウがマクロコスモスをてつだっていることを思い出す。

「……もしもし、リンドウ? エレベーターって動かせる?」

リンドウは、エレベーターの外部からの操作方法を説明する。

「え、制御盤の蓋を外す? ……工具が必要なのね、ちょっと借りてくる」

近くのジムスタッフに尋ね、備え付けの工具を借りに走るソニア。

 

 マグノリア博士がソニアとの通信が終わったタイミングで、リンドウに語りかける。

「まどろみの森に行けば……英雄達は現れるでしょう」

マグノリア博士の言葉にリンドウは困惑する。

「……このまま、マサル達が王族を追い詰めればそれで終わりです。英雄達が現れる必要があるんですか?」

マグノリア博士は、目を伏せ、言葉を紡ぐ。「必要性は、貴方の方が知っているはずです。ガラル粒子、錆びた剣……あとは英雄達が原因の居場所を理解出来れば、そこに現れる。今後、ブラックナイトが起きた時に彼らの力が必要になる。その時の為に、接触する機会は多い方が良い」

その言葉に、リンドウは納得出来ていないようだ。だがしかし、研究所を出て、まどろみの森へと向かう。

 

 エレベーターを降りたマサル達を迎えたのは、シルディとその配下達だった。

「おや? おやおーや? 扉のロックも破られ、各地のスタジアムの騒ぎも解決されたようですね」

言葉とは裏腹に、シルディの表情には余裕がある。

「流石はチャンピオン、お前達、褒めて差し上げなさい」

その言葉に応えて、配下達が拍手を送る。その姿にネズが率直に気味が悪いと呟く。

「どうしてポケモンを、勝手にダイマックスさせんだよ!」

ホップの怒りにシルディは答える。

「全ては偽りの伝説……ザシアンとザマゼンタの本性を暴くため!」

ホップは変わらず、二体のポケモンは英雄だと吠える。

「愚か者め!! 今まで我らが英雄の血族として称えられていたのに……貴様らがムゲンダイナからガラルを救い……そこの娘が本など書いた所為で!」

配下達が同調し、怒りのボルテージは上がっていく。

「恥を知れ!」

シルディの怒りの一言にソニアは、考え込む。

「真の英雄はポケモンだと! 突然歴史が覆った!! では、我々は何なのだ? ご先祖様は嘘つきだと?」

シルディの怒りに、ソニアも言葉を紡ぐ。

「やっぱり、あんた達……ガラルの王族、だったのね」

ソニアがシルディと向き合う。

「その通り! 今までも、そしてこれからもね……これまで通りの歴史が、正しい歴史なのだ!! ぽっと出の英雄など、全て戯れ言!」

ソニアは奥歯を噛み締め、それでもなお背筋を伸ばし立ち塞がる。

「違う! 本当のことだから!」

ソニア自身もここまで来て理解していた。自分が歴史を語る上で傷つく人間が存在することと不都合な歴史を隠してしまおうとする存在は、異端では無く自分と違わない人間なのだと。或いは、二人の王と二匹の英雄の歴史を封殺した事も、悪意では無かったのかも知れない。

「私の考えでは、ザシアンとザマゼンタは遙か昔から、ガラル地方を守ってきたんだ!」

ただ同情の余地があったとしても、自分の主張を変えることが正しいとは思わない。意見をぶつけ合うこともまた、研究者として正しい姿なのだ。それが例え、お互いを傷つけ合う行為だとしても。

「では! どちらが正しいか試すとしましょうか。真の英雄ならば、ガラル粒子を強引に注入しても紳士的でいられるはず!」

シルディの行動に、合理的なものはなかった。しかし、ザシアンとザマゼンタのどちらかでも関係ない人間を襲う事態になれば、ソニアが提唱した二匹の英雄の歴史は疑問視されることは間違いない。

「なるほど……今回のダイマックス騒ぎはその為の実験だったと」

行動自体は余り知性的では無いが、厄介だとどこか感心した様子で頷くネズ。シルディがタワーの屋上でソッドが準備をしていること語る。

「させないぞ!」

ホップとマサルがリフトへ乗り込もうとするが、そこまでの道はシルディが塞いでいる。

「ノンノン! リフトで上に行きたければ……我々を倒してから行きなさい!」

 




読了ありがとうございました。

書き直してたら、祝日にアップ出来なかったよ……

まぁ、後もう少しだし、多少はね?

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