五匹目? 六匹目? のウールーについて、ちょこちょこと触れてます。
実は、剣盾2はエアプ勢なんですよね……
まぁ、それでも愛があれば二次創作(三次創作)してもいいよね!
転生、キャラ崩壊、オリジナル、幻覚etc……どんとこいな方はよろしくお願い致します。
それはまだ、「」ウリがチャンピオンなってあまり時間が経っていない頃。
「はぁ、チャンピオンって結構忙しいのね」
様々な行事に引っ張りだこになり、ジムリーダー以外の知人に会う時間が少なくなった。殆どの人が年上なのもあり、マリィとの交流だけが癒やしとなっている。
「折角ハロンタウンまで戻っても、ホップはソニアさんとフィールドワークだし」
その日何度目かも分からない溜息を溢した「」ウリの前に現れたのは、一匹のウールーだった。
「めぇ?」
野生で出てきたウールーに、ホップのポケモンを重ねる。
「ふふっ、ここで出会ったのも何かの縁かもね」
「今回の防衛線も、チャンピオンの圧勝でしたね! 無敗の絶対強者、「」ウリ!」
これで何度目だっただろうか、トーナメントを勝ち上がってきたチャレンジャーを打ちのめす。毎年来るトレーナーも居れば、新顔がいることもある。だがしかし、いつの時からかダイマックスを使う事すらなくなった。
「いやぁ、まさに圧勝でしたね。手持ちの三匹までで完勝! どうですか?」
インタビュアーが「」ウリに感想を求める。
「年々チャレンジャーの質は上がっていると思います。全体的に去年よりもレベルは……高くなっているかと」
だが、彼らが強くなるスピードよりも、「」ウリが強くなるスピードが速すぎる。最早、彼女と対等に闘えるトレーナーは、ガラル地方を探しても存在しないのかも知れない。
自室に戻ると、モンスターボールからウールーが飛び出る。
「めぇ」
捕まえた時と変わらない姿に、荒んだ心に柔らかい風を吹き込んでくれる。
「ねぇ、今年もホップは来てくれなかったよ」
ウールーを抱きしめながら、「」ウリは呟く。ある年を境に、ホップはトーナメントに参加しなくなったのだ。博士号の研究が忙しくなり、多忙を極めているのだから、仕方のないことなのだろう。その時、自室の端末にメールが届いていることに「」ウリが気付く。
『チャンピオン防衛おめでとう!』
そのタイトルを目にして、少し気分が落ち込んだが、差出人がホップなので期待を膨らませて端末を操作する。
「……え?」
そこに添付されていたファイルを開くと、ホップとソニアが仲よさそうに写っている写真だった。
「ど、うい……うこと?」
いつものような、近況報告と最後に付け加えられている文章に、「」ウリは端末をなぎ払う。頭を抱えて髪を掻き毟る。耳に響く甲高い音が、自分の絶叫だと気付くのさえ時間が掛かった。
『ソニアと結婚することが決まったんだ! 「」ウリは絶対式に来てくれよな!』
「」ウリの目の前が真っ白になる。
それ以来、ウールーに変わらずの石を持たせている。特訓も何もしていないので持っている意味などないはずだが、態々外すこともない。なぜなら、モンスターボールから出すこともしないからだ。
「……」
いなくなったホップの姿を幻視して、捕まえたポケモン。
「……」
今では、目にするだけで吐き気を催すほど、悪夢の象徴になった。
「……」
だが、手放すことは出来ない。なぜなら、彼との繋がりが本当に切れてしまうように感じるからだ。
「……」
居なくなれば、失う。そばにあるだけでも、胸を痛めつける。どうにも行かない袋小路の中で、少しだけ痛みを和らげてくれるのは、ポケモンバトルだけだった。
『チャンピオンの入場です!』
歓声に迎え入れられて、「」ウリは歩を進める。無敗のチャンピオン、歴代最強、トレーナーとしての最高の肩書きを手に入れた彼女の手の平には、何も残っていなかった。
「……あっ」
「」ウリの執着の象徴、過ちを現すそれを見られることに、「」ウリの顔色が一気に青ざめる。
「……ユウリ、それって」
「」ウリは弁明の言葉を探す、彼に知られてはいけない自分の汚点を、憎しみ、嫌悪、嫉妬の象徴を、見られたくはなかった。
「ウールー! 捕まえたんだな! 嬉しいなぁ、同じポケモンを育ててるんだな!」
嬉しそうにホップがウールーを抱え上げる。ウールーは親しげに抱き上げるホップに歓びの表情を浮かべている。
「あっ、俺もウールーを育てているんだぞ? もうバイウールーに進化したけどな」
そういうと、ウールーを持ち上げたり、抱きしめたりと楽しそうにじゃれ合う。まだ捕まえたばかりだと、ホップは育ち具合をみて呟いた。
「ウールーのことなら、俺に聞いてくれよな! 俺の相棒だから、なんだって分かるぞ!」
天真爛漫な笑みをユウリに向ける。彼の言葉に、行動に嘘はない。
「……うん」
奥歯を噛み締めて、涙を堪える。どうして、ホップを信じる事が出来なかったのか、あの時に全て自分の気持ちを伝えていれば、何か変わったかも知れないのに。
「そうだ、リンドウから聞いたんだけど、バトルすっごい強いんだな!」
ホップの言葉に曖昧に頷くユウリ。あまり、ホップからバトルのことは聞かれたくないのかも知れない。
「今は研究の勉強してるけど、俺もチャンピオンを諦めた訳じゃないぞ! 博士でチャンピオン、かっこいいだろ!?」
照れくさそうに笑うホップ。鼻を掻く仕草も、あの時と変わらない。
「ガラルに戻ってきたなら、ユウリもチャンピオン目指すよな?」
ホップの言葉が、「」ウリの記憶を呼び覚まさせる。かつての輝かしい記憶を。
「鍛えあって、二人でチャンピオンをめざすぞ!」
ユウリの瞳に涙が溢れる。いつでも忘れることはなかった、自分がトレーナーを初めて、冒険をする切っ掛けをくれた言葉が、蘇る。
「……いっしょに?」
あの時と同じ言葉を紡ぐ。涙で前が滲んでまともに前も向けない。だけど、ホップの姿は鮮明に彼女の瞳に映っている。
「一緒に!」
読了ありがとうございました。
冒頭で触れたとおり、未だに剣盾2購入できていません。
色々とネットで調べて楽しみにはしているのですが……
店頭では売ってないしなぁ、忙しくて発売見逃したのがなぁ……
皆さんは既にプレイしましたか?(グルグル目