リングフィットアドベンチャー買いました!
……足の筋肉痛がヤバい(ヤバい
RTA走ってる人は、化け物か何か?
ビートと分かれた後、一人で歩いていると靴紐がちぎれる。
「まぁ、結構長旅だったし、掘り出し物市で靴くらい新しくしてもいいかな」
そう言って歩き出すと、何も無い所で躓き転びかける。
「……何も無いよな?」
後ろを振り返るが躓くような物はなにもない。大分夜に近づいてきているのか、夕焼けが街を赤く染めている。
「……」
誰も居ない、そのはずだが、視線を感じる。単なる勘違いの可能性もあるが、見えないけれど誰かがいるかもしれない。そんな感覚がリンドウを襲う。
「オニオン、いるんだろ?」
そうリンドウが言うと、仮面を被った少年が建物の陰から現れる。
「よく分かりましたね。あまり霊感はなさそうに見えたけど」
そうオニオンが呟くとリンドウは驚いていた。
「本当にいたよ……まぁ、いいや、それで俺に何か用? ジムチャレンジなら明日にしようかと思ってたんだけど」
そう話すと、オニオンは何も喋らない。ただ、リンドウが持っているモンスターボールを睨むだけだ。
「ああ、バンギラスならいないよ」
その言葉に、オニオンが驚く。
「驚きたいのはこっちなんだけどな。まぁ、色々あって今回のジムチャレンジには使わないよ」
そのリンドウの言葉に、先ほどまでとは打って変わり、仮面の奥に輝く瞳が見えたような、気がした。
「本当……ですか?」
どうやらバンギラスを相当警戒しているらしい。ゴーストタイプを扱う以上、あくタイプを意識するのは当然なのかもしれない。また、特性、攻撃力、防御力どれをとっても一級クラスのポケモンはタイプ相性を考えなくても充分に強力だ。
「まぁ、こうなるとね。釘刺されちまって、使用禁止だと」
袖をめくり、オニオンに見せる。長袖の下に隠れていたのは包帯を巻いた腕だった、まだ完治していないことが滲んでいる赤から分かる。
「……? それがどうしたの?」
怪我をしていることは伝わっていると思うのだが、オニオンは首を傾げる。
「見りゃ分かるだろ。アイツを使うのはリスクが大きすぎるんだよ」
そうリンドウが呟くと、オニオンは一定のさめたトーンで返事をする。
「でも、使うでしょ?」
勝てるのならば、勝利のため、目的のためであれば、手段も過程も、些事に過ぎないと。
「……使えないんだよ、兎にも角にも、な」
その言葉に、嘘はない。次同じ事をすれば、恐らくマリィは更に深くリンドウに干渉するだろう。目的の一つにネズとの約束があることを知れば、彼女が悲しむことは予想できる。
「ならよかった。僕も、あのバンギラスを相手にするのは……正直無理だから」
オニオンが安堵の息をつく。ジムリーダーから弱気な言葉を聞くのが、少し意外だったのかリンドウが疑問を抱く。
「オニオンなら、なんとか出来るんじゃ無いか? そりゃあ、ゴーストタイプを使ってるから制限はあるだろうけど」
そういうと、ジムリーダーとしての制限に気付いていなかった事を自覚する。
「あぁ、そうか。始まったらポケモンを変えられないんだ」
その言葉にオニオンは頷く。今回のジムリーグには幾つかルールがある。チャレンジ側には特に縛りは無いのだが、主催側、特にジムリーダーには制限が強い。
「僕は……四番目、だから」
今回のジムチャレンジは、先に進む毎に難易度があがる。事前に厳しい審査をくぐり抜けたポケモンのみを使用することが可能だ。つまりジムリーダーは自分の最高の相棒を使えなかったり、或いは全力を出すことが出来なかったりするのだ。
「まぁ、カブさんも判断するの早かったしなぁ。その辺は一緒か」
リンドウはオニオンに近寄り、頭を撫でる。
「そりゃ、自分のポケモンが傷つくのは嫌だからな。とはいえ、俺だって負けるつもりはないからな」
オニオンはくすぐったそうに、少し嬉しそうに返事をする。
「ポケモンバトルなら……負けません」
「さぁ、新たな挑戦者がやって参りました! 四つ目のジム、既に三つのバッヂを手にした強者達が集うこのラテラルジム……ジムミッションは、なんと人間ピンボール!」
実況がマイクに向かって叫ぶ。
「このジムミッションは、自分で操作できるピンボールの中でゴールを目指す。ピンボールの中に居るトレーナーはまるでモンスターボールの中にいるポケモンの様な状態です。冷静な判断力があれば、難なく突破出来るはずですね」
リンドウはピンボールの中から操作をするが、簡単に操作ができるわけでは無く、何度も壁にぶつかり、降りた時には三半規管が充分狂っていた。
「何が……簡単に、だ。乗り心地最悪だよ」
壁に手を突きながら、次のピンボールへと進む。更に難易度が上がるピンボールに絶望しながら、進む。
「ようやく……来たね」
オニオンがリンドウを迎え撃つ。その仮面の下の表情をうかがい知ることはできないが、少なくとも怯えている様子も、怯む様子も無い。むしろ、強敵が現れたことを喜んでいるようにも聞こえる。
「ああ、それじゃあ、全力で行くぜ!」
オニオンが最初に繰り出したのはデスマス(ガラルの姿)だ。それに対し、リンドウが繰り出したのはモスノウ。
「……進化、してたんだね」
「流石に、ここまで付いてきてくれてる奴らだからな。レベルくらい上がるさ」
互いににらみ合うと同時に指示を出す。
「デスマス、たたりめ!」
「モスノウ、オーロラビーム!」
デスマスの方が先に動いたが、たたりめの一撃ではモスノウは倒れない。だが、モスノウの一撃でデスマスは倒れる。
「流石……ですね」
そう呟いたオニオンは次のポケモンを繰り出す。
「ミミッキュか……そうだろうな」
事前に調べていたことから、ミミッキュを繰り出すことは分かっていた。
「かげうち!」
「オーロラビーム!」
かげうちを耐えたモスノウも一撃冷凍ビームを撃ち込む。ばけのかわ、つまりはかぶりものの部分が傷ついただけで、ミミッキュ本体に大きなダメージは無さそうだ。対するモスノウはあと一発は耐えられないだろう。
「かげうち!」
「もどれ! いけっ、イエッサン!」
ミミッキュのかげうちはイエッサンをすり抜ける。
「……ノーマルタイプ!」
「いくぞ、サイコキネシス!」
それでも、ミミッキュの方が先に行動する。
「ミミッキュ、きりさく!」
ミミッキュのきりさくは一撃ではイエッサンを倒せない。返しのサイコキネシスでミミッキュが倒れる。
「……想像以上ですね」
「そりゃあどうも」
オニオンは瀕死になったミミッキュを手持ちに戻し、サニゴーンを繰り出す。
「サニゴーン、げんしのちから」
「サイコキネシス、だ!」
イエッサンの一撃がサニゴーンにダメージを与えるが、倒すには至らない。サニゴーンの一撃も同じく、だがしかし、サニゴーンはげんしのちからを使った後能力が上がっているように見える。
「ちっ……能力上昇かよ!」
再び技を打ち合う。共にダメージを与え続けて、三発目のげんしのちからでリンドウのイエッサンが倒れる。
「ようやく一体、だね」
「……勘弁してくれよ」
そう言ってリンドウはモスノウを繰り出した。
「……げんしのちから」
オニオンが呟いた言葉に、サニゴーンは反応する。
「……次は、何を出すの?」
「取って置きだよ」
ダークボールを投げると、マッスグマ(ガラルの姿)が現れた。
「つじぎりだ、マッスグマ!」
オニオンのサニゴーンが、瀕死になる。
「これが最後で……切り札だよ」
オニオンがねがいぼしバンドに力を集め、手持ちのボールに力を流し込む。ねがいぼしの力を持つポケモンは、その膨大なエネルギーによって、本来の姿よりも大きな姿に見せることがある。そして、限られたポケモンは、その姿さえも変えてしまう。
「キョダイゲンエイ……影踏みだよ。逃がれられない……逃がさない!」
まるで半身を地に埋めて、全てを呑み込んでしまうような口を開いたゲンガ―が現れる。
「ダイアシッド!」
「マッスグマ、バークアウトだ!」
毒の沼に沈むように、マッスグマが紫の液体に呑み込まれる。だが、一撃では倒れない。マッスグマの咆哮がゲンガーにダメージを与える。
「こらえるだ、マッスグマ」
「……呑み込め」
毒の沼の中で、必死に四足で踏ん張るマッスグマ。最早体力の限界は過ぎているだろうが、それでもまだ倒れることだけは受け入れない。
「……ダイアシッド」
「……よくやった、マッスグマ」
力尽きたマッスグマをボールに戻し、次のポケモンを繰り出す。
「ああ……流石だね」
「いけ! イエッサン」
「あっーと! これは一体どういうことでしょうか!? サニゴーン戦で倒れてしまったはずのイエッサンが復活している!?」
実況に対し、解説のサイトウは冷静に答える。
「モスノウを繰り出した時に、げんきのかたまりを与えていたのでしょう。まぁ、あれだけ時間があったので充分に回復出来ると思います。しかし、よくあんな事が出来ますね」
その言葉に、実況が疑問を抱く。
「あんな事、というのは? げんきのかたまりを使う事がですか?」
サイトウが少し目を細める。
「ええ、ポケモンにとってひんしになると言うことは敗北するということです。勿論、ジムチャレンジにおいてはチームで勝利することが求められます。しかし、ひんしになる度に私達トレーナーはポケモンから評価を改められる事を……知っているはずです」
その言葉に実況が言葉を詰まらせる。
「普通であれば、ひんしになるほどのダメージを受けたポケモンは、ポケモンセンターにて体力を回復させて、トレーナーのケアによって精神も癒やしてからの戦線復帰を行います。それを無理矢理アイテムで回復させた場合……信頼を失うことは火を見るより明らかです。一歩間違えば、ポケモンに対する裏切りと言っても良い」
「それでは……彼は非人道的な闘いをしている、と?」
実況が息を呑むと、サイトウは首を横に振る。
「それは、彼のポケモンが決めることでしょう」
イエッサンとキョダイマックスが解けたゲンガ―が対面する。
「……ゴーストタイプが、怖くないの?」
問いかけるオニオンに、リンドウは胸を張って答える。
「怖くねぇよ!」
強がって、声を張り上げる。
「先人達に胸を張れない生き方……してるつもりは、ねぇよ!」
オニオンが仮面の下で笑っている、そんな感じがした。
「別に……ゴーストタイプだからって、亡くなった人間の魂とは、限らない……よ?」
その言葉に、リンドウがきょとんという顔をする。
「え……そうなの?」
愉快そうに、仮面を揺らすオニオン。
「ゲンガ―、しっぺがえし!」
「イエッサン、サイコキネシスだ!」
早く動いたのはゲンガ―、だが最後に立っていたのは、イエッサンだった。
「……おめでとう」
「ははっ、当然だろ?」
オニオンとリンドウが握手をする。
「いやぁ、終わってみれば良い勝負でしたね。勿論、あくタイプ、ノーマルタイプを準備していた挑戦者に軍配が上がりましたね!」
終わった後の実況が、挑戦者とジムリーダーを称える。
「……彼に次があると良いのですが」
サイトウの不穏な言葉に、実況が少し驚いている様だ。
「先日のジムリーダー戦での傷が、完全には癒えていないのでしょう」
立ち上がり、実況席から退席しようとするサイトウ。
「た、確かに……体の端々に見える包帯は、少し痛々しい見た目になっていますね」
そこで、実況が終わってしまう。
「ジムリーグへの挑戦自体が、彼の負担になっているとすれば……いえ、私には関係ない事です」
サイトウは、通路で一人呟く。
宿屋でイエッサンとリンドウがベッドで休息を取っている。
「おーい、機嫌直してくれって」
ポケじゃらしを振り、イエッサンが目の前に来るのを待つリンドウ。その手を伸ばして弾くものの、不機嫌そうな表情は変わらない。
「……悪かったって、もうしない。今度のキャンプのカレーは、好きな具選んで良いから、な?」
少しだけ機嫌が直ったのか、一息ついてリンドウの目の前に座る。だが、まだイエッサンはリンドウをまっすぐ見つめている。
「分かったよ! きのみジュースも買うよ!」
散々イエッサンのご機嫌取りをした結果、なんとか先ほどのバトルのことは許して貰えたようだ。
「……っ」
右腕を押さえる。包帯の下から滲む血は、まだ収まっては居ないようだ。
「これくらい……なん、てこと」
目の前が霞み、膝を着く。ダメージの蓄積と緊張の連続で体力も尽きたのだろう。泥に沈むように眠りに落ちる。
読了ありがとうございました。
いやぁ、闘いながらも傷つくのは青春って感じですねぇ(愉悦
アニポケほとんど見てないので分からないのですが、ポケモンバトルってトレーナーは傷つかないものなんでしょうか?
リンドウ君のポケモン情報開示ですので、興味の無い方はスルーでオナシャス
モスノウ
Lv:30
性格:がんばりや
特性:りんぷん
H:82 A:44 B:41 C:80 D:59 S:44
技:オーロラビーム (デスマス(ガ) 確定一発)
しびれごな
こなゆき
こごえるかぜ
イエッサン♀
Lv:40
性格:おだやか
特性:シンクロ
H:106 A:44 B:57 C:81 D:97 S:73
技:サイコキネシス (ミミッキュ 46~55)
(サニゴーン 33~39)
なかよくする
アロマセラピー
てだすけ
マッスグマ(ガラルの姿)
Lv:40
性格:むじゃき
特性:ものひろい
H:112 A:61 B:53 C:45 D:47 S:93
技:つじぎり
とっしん
バークアウト
ねむる