花言葉:「富」「裕福」「豊産」等
銀髪ポニーテールに金眼ジト目とかそれだけで可愛すぎますよね! しかも、2人だけの時は「にぃ」って呼んでくれる。
2人だけの時は「にぃ」って呼んでくれる!
提出期限の迫った報告書に先日の任務で消耗した備品を補充するための申請書、来週の調査任務に参加する部隊の編成とやるべきことは山積みなのだが、どうにもやる気が湧いてこない。
春の爽やかな陽気も、今ばかりは眠気を催す疎ましいものに思えてしまう。
何とか書き上げた書類を処理済の山へと放る達成感も、その何倍も積み上げられた未処理の書類にあっさり萎んでしまった。
何か気晴らしといきたいところだが、外出して文官に出会しでもしたら……最悪だ。
そんな暇があったら未提出の書類を書き上げろとせっつかれるのが関の山だろう。下手をすると見張りを付けるなんて事態になりかねない。
コンコンコン
いかに誰にも気付かれず執務室を脱出するか思考が巡り始めたところで、唐突にノックの音が鳴り響いた。
向こうからお出ましかとげんなりするのだが、抜け出すところを見られなかっただけマシと思うことにしよう。
しかし、続いた言葉は予期していたものとは違っていた。
「団長様、コムギです。
扉を開けてもらっても、いいですか?」
そう言えば、今日はコムギが非番の日だった。
時計を確認すると午後の休憩にちょうど良い時間帯であり、それまでの暗鬱とした気分が吹っ飛ぶ。
何か相談事の可能性もあるが、それならそれで1度思考を切り替えるのも悪くない。
「お仕事お疲れ様です。団長様。
試作品、今日はクッキーを焼いてみたんですけど、一緒に食べませんか?」
扉を開けた先では、最初の期待通りコムギが両手にお盆を抱えて立っていた。
いかに抜け出すかを考えていたことなどすっかり頭から消え失せ、彼女を迎え入れるとすれ違い様にほんのりと甘い香りが鼻孔をくすぐる。
コムギは花騎士であると同時にパティシエールでもあるのだ。
非番の日には日夜料理の研究に励む努力家であり、自信作はこうして届けてくれることもある。
その腕前はプロにも引けを取らず、コンテストに参加すればプロを抑えて優勝候補に名を連ねるほどなのだ。
事実、費用は向こう持ちで出店してみないかというオファーが騎士団宛にいくつも届いている。
当然、今日持ってきてくれたクッキーも同様であり、執務室に備え付けてある紅茶との相性も抜群だ。
「お口に合ったみたいで何よりです」
感想を伝えるため、対面に座るコムギに向き直るとこちらが口を開く前に朗らかな笑みが浮かんだ。
実際にそう伝えるつもりではあったのだが、そんなに分かりやすかっただろうか?
「はい。にぃは、いつも美味しそうに食べてくれるから、コムギも作りがいがあります」
問いかけられたコムギはこくんと頷く。
いつの間にか、こちらへの呼称も普段の“団長様”ではなく2人だけの時に使うものへと変わっていた。
彼女なりに親愛の情を向けてくれていると分かってこちらも嬉しくなるのだが、少々気恥ずかしいものがある。
それを紛らわすべく暫し黙々とクッキーを放り込んでいくのだが、そんなペースで食べていては彼女の分が無くなってしまう。
「コムギの分はいつでも作れますから。
にぃが喜んでくれるならその方がいいです」
コムギはそう言ってくれるが、こちらとしても美味しそうに食べる姿を見て嬉しいのは同じなのだ。
1つ摘まんで彼女へ差し出すと、コムギは最初こそ照れた表情を浮かべたものの、驚いたことにこちらが手にしたままのクッキーを直接頬張った。
一瞬の出来事に硬直したままのこちらを差し置いて、もぐもぐとクッキーを咀嚼している。
「もぐ……んっ。
自分で言うのも何ですけど、やっぱりおいしいです」
当たり前のように感想を述べるコムギ。
………………
「にぃ、どうしたんです?」
やがて様子がおかしいことに気付いたコムギが問いかけてきたのだが、立ち直るにはもうしばらくの時間を要したのだった。
コムギとの時間が良いリフレッシュになったようで、休憩前に散々煮詰まり放棄していた部分も順調に片付き、あっという間に未処理の山が削られていく。
もちろん、いくら休憩を取ったところでいきなり効率が上がる訳もなく、休憩後は自室に戻ると思っていたコムギがそのまま事務仕事を手伝ってくれている結果である。
「にぃ、次はこの書類にしましょう。
今のと同じ要領で書けるはずです」
お菓子作りは計画性が大事と常々語っているコムギだが、それは事務仕事においても同じらしく、仕事の段取りを任せるとその才能を遺憾無く発揮してくれた。
やがて、最後の1枚がチェックを終えて処理済の山へ置かれたのだが、就業時間は多少過ぎてしまったものの、当初は徹夜を覚悟していたと思えば凄まじいペースである。
正直、かなり助かっのだが、せっかくの休暇に仕事を手伝わせて良かったものか……何より、大事な研究を途中で切り上げさせてしまっている。
「はい、大丈夫です。
確かにコムギの目標は、一人前のパティシエールとしてみんなに認められて、自分のお店を持つことでした。
でも今は、もうひとつ夢があります」
そう言うと、席を立ってこちらに駆け寄ってきた。
真っ直ぐ見つめてくる金色の瞳が、椅子に腰掛けたこちらの視線と同じ高さに合わされる。
初めて出場したコンテストで見事に優勝を飾った際、優勝記念のトロフィーを手に語ってくれた夢。
『素敵な旦那様と一緒に、お店を切り盛りしていきたい』
あの時と同じように、ひたすら真っ直ぐな視線がこちらを見据える。
「パティシエールになる夢。
団長様が背中を押してくれて。
コンテストで結果を残せるようになって。
みんながコムギのことを認めてくれるようになって」
「少しずつ、夢が目標として、手が届くところまで来て。
そしたらコムギ、団長様と一緒にお店を開く夢、見るようになったんです」
幸せそうに語るコムギを見て、こちらは誇らしい気持ちでいっぱいになる。
「コムギの夢は、もっと世界が平和になって、
にぃが団長様として働かなくてもいいようにならないとです。
にぃ、その時はコムギと一緒に……んっ」
そこまで言ったところで、言葉を遮るように唇を重ねた。
触れ合ったかどうかというキスを終え、立ち尽くしたままの彼女の体を抱き寄せる。
直ぐにこちらの背中へと回される彼女の細腕。
「この展開、夢でもありました。
キスのタイミングまで、いっしょ」
どうやら、この展開は夢の中の自分に先を越されていたらしい……この敗北感は何だろう。
ちなみに、その夢ではこの先はどうしたのだろうか。
「あうっ、それは……
にぃ、夢の中で言ってくれたことばっかり。
コムギ、我慢できなくなっちゃいます」
真っ赤に染まった頬と潤んだ瞳、僅かばかりの不安とそれを塗り潰すほどの期待を表した視線。それが何よりの答えだろう。
幸い、彼女のおかげで片付けなければならない仕事は終えてあることだし、何の支障もない。
人々が害虫の驚異に怯えなくても良くなった世界で、コムギと2人……その夢を叶えるために、明日からまた頑張ろう。
だが、一先ず今日のところは……これから2人でその時のための予行練習といこう。
耳元で呟くと、一瞬キョトンとした表情を浮かべたコムギが顔を真っ赤にした後に無言で頷きを返してくれる。
本人の承諾を得たところで、軽い彼女の体を抱え直し、寝室へと歩を進めるのだった。
という訳で、まんまデフォルト衣装のキャラクエと開花寝室の導入というね。
開花寝室のコムギちゃん、マジで可愛いのでオススメです。
ずっと気になってた子だったので、今回のキャンペーンでお迎えできた喜びのあまり急遽予定を繰り上げました(苦笑)
確変のおかげでまとまった数の虹、金レアの子をお迎えできたので、そちらのキャラクエが落ち着いたら増えた虹メダルを使ってクリスマス別Ver.もお迎え予定です!