一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
リク視点
訳有って弾の指示の元、一夏とデートに行くことになった訳だが、弾や数馬・蘭の様に 今まで彼女が出来た事がない俺にデートの仕方なんて分かる訳がなく、どうしたものかと割と頭を悩ませている
と、まぁそんな感じで、特に目的地も定まっていないのに五反田家から送り出され、俺達は一先ず商店街へと向かう事にした、あそこならデートの
まぁ向かうと言っても、距離は然程離れていないんだけどな
そんな訳で2分足らずで商店街へ辿り着き
「さて・・・何処か行きたい場所、有るか?」
「ん~・・・そうだなぁ~・・・肉屋?」
一夏に要望を訪ねてみると、何ともデート先と思えない場所を口にしたので、コイツ大丈夫か?と思ったが、何も思いつかない俺よりはマシか、と思い直し一応理由を尋ねてみる
「なんで肉屋?」
「え?だって今日の夕飯分の買い物してないから家に材料ないし、丁度 商店街に来てるから、ほら いつものスーパーとは反対側だから」
コイツ、本当に中学生か?と思う理由を言う一夏に少し戦慄しつつ、見た目が美少女故に家庭的な印象を受けて、また俺のSAN値が削られている様な気がするし、親友達の全てが一夏の支援に回っているから俺には逃げ場が無い、質が悪い事に今の一夏の見た目は極めて俺の好みなんだ、もうド真ん中だよ、マジで
そう俺の好みは弾を始めとして蘭まで知っている、だから俺のSAN値が凄い勢いで目減りしてる気がする
「まぁ、お前がそれでいいなら・・・」
「うん、行こう?」
一夏は俺の手を取りニコッと笑み歩み始める、その笑みに不意にドキッとしてしまい俺は自分が思っている以上にやられているのかもと思い始める
あー・・・俺はダメかも知れない、割とマジで
そんなこんなで肉屋まで移動し、一夏がショーケースをのぞき込みながら
「今日は何食べたい?」
「そうだな・・・うーん」
一夏にリクエストを聞かれ考える、こういう時に何でも良い何て絶対に言ってはいけない、言われた側はクッソ面倒臭いと感じるからだ
何でも良いと言っておきながら、いざ出した時にアレの方が良かったとか言われた日にはブチ切れられても文句を言えないのだ、いやマジで
因みに俺だったら、弟妹相手でも切れて出した物を下げるし、反省するまで絶対に出さない
まぁそんな訳で夕食のメインを考える、もう春だから鍋は違う気がする・・・これは悩ましい
と頭を悩ませながら俺もショーケースを覗き込み献立を試案していると、俺の目に鶏もも肉が目に入り
「一夏、唐揚げとかどーよ?」
「唐揚げ?良いね、唐揚げ」
俺の提案に一夏は同調しニコニコと笑んだ後、鶏もも肉をソコソコの量購入し
「よし、次は八百屋だね」
「だな、付け合わせは何が良いだろ?」
そんな会話をしながら、ふと束さんって今日戻ってくるのか?と思う、用事って言ってたし束さんの性格から考えて、家に戻ってきそうではあるけど、用事の内容次第では戻ってこれない可能性も十分ある、と結論を出し
「そういや、束さんの用事ってなんなんだ?」
「さぁ?詳細までは分からないけど、ラインには夕飯までには帰る予定って書いてあったよ?」
「そっか・・・ふぅん」
夕飯までに帰ってくるなら良いか、それにしても束さんの用事ってなんだろう?
なんだかんだで束さんって本業が何か分からないし・・・仕事関連か?と言うか束さんが働いてる所見たことないな
まぁ当たり前か、オフの時にしか会わない訳だし、少なくとも在宅業ではないのだろう、多分
そういや、箒は元気かな・・・いやアイツが風邪を引くと思えないし、多分元気だろう
束さんの事だ、定期的に会いに行ってるだろうし、夕食の時に聞いてみよう。剣道まだ続けてるか少し気になるし
まぁ、これデートではないな、あとで弾に文句言われそうだ
お待たせしました