一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
一夏視点
私が決意を固めていると、個室の扉がコンコンと控えめにノックされ
「一夏?大丈夫?」
と鈴の声が聞こえる、どうやら鈴に後をつけられていた様だ、相変わらずネコみたいに気配を消すのが上手いなぁ
「うん、問題ないよ鈴、ありがと」
一先ず鈴に返事をしながらカミソリを包み込んだハンカチと手紙を手早くポケットにしまい、個室を出る
「・・・ポケットの中身を出しなさい」
「え?何の事かな?」
出た瞬間に鈴に言われ少しドキッとしたが表情を繕い誤魔化そうとしてみるが
「あんた、嘘をつくのに向いてないわよ、すぐ顔に出るんだから。もう一度だけ言うわ・・・ポケットの中身を全部出しなさい、これはお願いじゃないわ。命令よ」
私より10㎝以上背の低い鈴から想像できない程の物凄い気迫で言われ私は渋々ポケットから通常ラブレターを取りだし鈴に渡す
「・・・あら、全部とアタシは言ったのだけれど、聞こえてなかったのかしら?」
通常ラブレターを受け取った鈴は中は開かずに軽く見分してから私を睨む様に見て言い威圧してくる、なんでかバレてしまっている様だ、なんでだろう?
とりあえず偽装ラブレターも取りだし鈴に渡すと、鈴は迷わずに封筒から便箋を取りだして文面を確かめて
「・・・これほどのテンプレな罵詈雑言を目にする日が来るとは思わなかったわ」
「それについては私も同意見だよ」
鈴は呆れた様子で肩を竦めて言い私はそれに同意する
「にしても、この学校にこんなのが潜んでいるとは思わなかったわ。リクも変なのに好かれたわね」
「そうだね、でもまぁ・・・仕方ないかな?リクってなんだかんだ言っても面倒見良いし」
「それはアンタの影響と妹の世話してたからよ」
鈴の言葉に返事をすると鈴は呆れた様子でため息をはいて言いヤレヤレ感を出され私は首を傾げるしかできなかった
鈴の言う事はよく分からないけど、リクの良い所は沢山あると思う、なんだかんだ言いながら私のやる事に付き合ってくれるし、困っている人を助ける事が出来る人、そして私の気持ちを尊重し拒絶しないでくれた
同性愛に嫌悪を抱く人も少なからずいる中で、リクは嫌悪を抱かず理解を示してくれた。リク自身は同性愛者ではないのに、だ
そんなリクが、これまでモテなかったのが不思議な事だったのだけど、リクに想いを抱く娘が居ると分かって少し嬉しい反面、危機感を抱いている。変な娘がリクにちょっかいを掛けないか、と言う危機感を
リクが傷付く事が起こって欲しくないからね、うん
「さて・・・まだ中身が足りないけれど、それについては見逃すとして・・・どうするつもり?」
「ん?どうするって?なにが?」
鈴の言葉の意図が分からずに聞き返すと
「
鈴は偽装ラブレターをプラプラと軽く振りながら言ってきたので質問の意味を理解し
「もちろん全面戦争、徹底抗戦するつもりだよ。もちろん正々堂々とね!」
私はニッコリ笑み鈴にサムズアップして言うと、鈴はあからさまに呆れた表情をして
「アンタねぇ・・・ほんと・・・はぁぁ」
鈴はなんか言いたそうにしていたが何でか言葉が出てこなかった様だ、なんでだろう?
「あぁ~・・・リクには話さない方が良さそうね、取り合えずアタシの方でも少し探ってみるわ、だからしばらくは出来るだけ目立たないで頂戴、良い?」
「うん、善処はしてみるよ、善処はね」
鈴に言われ一応頷いておくけど、私自身は目立とうとして行動していないから目立たない方法と言うのが分からないから、意識していくしかないのかもしれない、うん
「あ、その前に
「そうだね、お断りしに行かなきゃ」
一先ずは放課後にお断りをしに行かないと、私はリク一筋なのだから
お待たせしました