一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい?   作:銭湯妖精 島風

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呼び出し

 

 

一夏からの二回目の告白から二日が経った今日この頃の放課後、今月何回目かの告白のお断りへ向かう一夏を見送り、ご丁寧に靴箱に入っていた呼び出しのお手紙(笑)に従い、足取り重く演劇部の扉をノックする

 

 

「カギは空いている、入って来たまえ。栗田君」

 

 

「失礼します」

 

 

大人しそうな見た目に反して人を食った様な笑みを浮かべて俺を呼び出した張本人(センパイ)のニヤついた笑みが目に入り更に気が重くなる、正直この人に苦手意識を持っているんだ俺

 

 

「待っていたよ栗田君、いやはや・・・あんな事の後だから呼び出しに応じてくれる可能性は低いと思っていたのだけれど、君はやはりそれなりにはお人よしの様だ」

 

 

と先輩はカラカラと笑い言う、ホントこの人は人を食った様な何とも言えないしゃべり方をする、ホント苦手だ

 

 

「・・・それはどうも、それで要件はなんです?」

 

 

 

「ふふ、君はせっかちな方ではない筈なのだけどね?あぁボクが悪かったよ。睨まないでくれ、もっとふざけて煙に巻きたくなってしまう」

 

 

 

単刀直入に要件を尋ねると本題に入らなそうだったので軽く睨むと何とも禄でもない事を言い出す、この人性格に難が有るタイプだな、間違いない

 

 

「さて、本題に入ろう・・・栗田君、君を我が演劇部にスカウトしたい」

 

 

「え?何でです?俺は演技なんてずぶの素人ですよ?」

 

 

先ほどまでニヤついていた先輩が真面目な表情をして言ってきて、その内容に少し混乱し尋ね返す

 

 

「あぁスマナイ説明が足りなかったね、君にお願いしたい事は役者ではなく裏方、特に衣装関連の事だ」

 

 

「衣装・・・ですか?」

 

 

先輩の言葉を聞き反芻する、確かに俺は一夏程ではないがソコソコ縫物は出来るほうだ。一夏には及ばないが

 

 

 

演劇用の衣装も縫おうと思えば多分縫う事は可能だと思う、しかし問題はそこではなくて、なぜ俺が縫物できる事を先輩がしっているか、だ

 

 

 

何せ俺と先輩の接点なんて無いし、裁縫スキルについては去年のクラスメイトと家庭科の時に軽く話したぐらいだ、多分

 

 

 

「うむ、実は衣装作成担当はいたのだけれどね、卒業と親の都合で転校してしまって、今居ないんだよ衣装作成担当が。新入部員も皆 役者希望でね」

 

 

 

そう言い先輩は肩を竦めて言う、なるほど・・・話の筋は通ってる、通ってるが・・・やはり何で知ってるかが分からない

 

 

「あぁ、なぜボクが君の裁縫スキルについて知ってるか不思議なんだね?簡単だよ、ボクの実弟が君のクラスメイトなのさ。ん?そういえば今の今まで名乗ってなかったねボクは梶田優希(ゆうき)、よろしくね栗田君」

 

 

 

「梶田・・・梶田ってクラスメイトの梶田智和(ともかず)ですか?」

 

 

 

名前を聞き尋ねると先輩は、そうそう と言いながら頷き笑う、なるほどアイツは去年もクラスメイトだったから俺の裁縫スキルについてしっててもおかしくない

 

 

俺より一夏の方がレベルが上なのは梶田も知っているが、それはあくまでも一夏(♂)であって一夏(♀)が裁縫スキル持ちなのを梶田は知らない、だから俺に白羽の矢が立った訳か

 

 

 

「さて、一応これでスカウトした理由は話した、改めて君を演劇部の衣装作成班としてスカウトしたい」

 

 

先輩は真面目な表情をして俺を真っすぐに見据え言ってくる、正直に言えば俺はこのスカウトを受けても良いと思っている、部活をしない理由の大半を占めていた妹達は今海外だからだ

 

 

でも俺は今やらないといけない事がある、それは一夏のフォローだ、一番長く一夏の傍にいる事が出来るのは俺なのだから、俺が一夏のフォローをしていたい、一夏は人に甘すぎるのだから

 

 

 

「まぁ、スカウトなんて仰々しい事を言ったけれど別に毎日部活に来る必要は無いよ、演劇に使う衣装も結構な数が保管されているから1から作る事もそうそう無いだろうし?仮に入部してくれるなら君がする仕事は細かい調整とかになるのかな?多分」

 

 

「・・・なるほど」

 

 

 

思ったより一夏のフォローに支障をきたさないかも知れない、これは少し考えた方が良さそうだな、うん

 

 

 

 

 






お待たせしました


先輩の名前が決まりましたよw


もう出てこない予定でしたけどねw

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