一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい?   作:銭湯妖精 島風

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混沌

 

 

 

先輩と梶田って全然似てないなぁとか下らない事を頭の隅に追いやりつつ、スカウトの件を真剣に考える。一夏のフォローの事を考えると少し不安要素が有るけど、そこは一夏や弾・鈴と相談だなってか俺だけで決められる事じゃないしな

 

 

「・・・少し考えさせて貰っていいですか?」

 

 

「構わないよ、でも出来るだけ早く返事は欲しいかな?差し迫ってのイベントは無いけれど、衣装作成担当を選出する必要があるから」

 

 

先輩は俺の言葉に頷いていう、本心では当たり前だが俺が衣装作成担当に就任する事を望んでいるが、俺が断った時の為の代案も彼女の中にはあって、部員を説得するつもりの様だ

 

 

「分かりました、出来るだけ早く返事をする様にします」

 

 

「君は本当に・・・ふふ、まぁいい。そんな君にこの間卒業した先代部長の置き土産を渡そう」

 

 

先輩は俺を見て何か言おうとして辞め部室の本棚から薄い本状の物を取りだし差し出してくる

 

 

「ん?台本ですか?」

 

 

「うぅん、まごうこと無きR15ぐらいの薄い本だよ」

 

 

「は?」

 

 

先輩相手に思わず威圧してしまったが、仕方ない事と許してほしい、何せ先輩はニヤニヤしているのだから・・・一先ず受け取り表紙を見ると、そこには一夏に似ている男と我が家の母さんに似ている女が描かれている・・・なんだこれ

 

 

「先代部長は発酵している御仁でね、演劇部の脚本と担当する傍ら、創作活動にも力を入れていたんだ」

 

 

「は、はぁ・・・これ、男の方のモデルは一夏ですよね?」

 

 

「うん、そのようだね」

 

 

先代部長が腐女子だとか正直に言えばどうでもいい、それより俺は気になる事が有ったのでジャブの質問をすると先輩は素直に答える、これなら答えが得られるだろう、と思い恐る恐る口を開く

 

 

「・・・なら、こっちの女の方は誰がモデルなんですか?」

 

 

 

「あぁ、君だね」

 

 

 

「はい?」

 

 

「その薄い本のヒロインは君がモデルだと言ったんだ、栗田君」

 

 

先輩が発した言葉を受け入れられずに曖昧な返事をすると先輩はニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら俺の現実を叩きつけてくる

 

 

おいおいおい、先代部長よ・・・発酵しすぎなんじゃなーの?マジかよ・・・と現実にノックアウトされかけていると

 

 

「ささ、中も見てみてくれたまえ、ボク的には良い作品だと思う。君や織斑君がモデルのキャラクターの容姿を変更し出版社に持ってゆけば、それなりに売れる作品になると思う程度にはね」

 

 

 

「は、はぁ・・・」

 

 

急に力説し始めた先輩の圧に押され生返事を返しつつ捲りたくない最初のパージを捲り自分たちがモデルになっている薄い本を読み始める

 

 

最初は嫌々だったか、読み進める間に引き込まれ、気付けば3回読み直し作品の内容を把握しようとしていた

 

 

「その様子を見る限り聞くまでもない様だけれど、あえて聞こうか。どうだった?」

 

 

「引き込まれました、確かに俺と一夏がキャラクターのモデルになっていましたが、あくまでもモデルになっているだけですね」

 

 

そう、この薄い本はメインの2人のキャラデザを変えれば売れると俺も思う程に内容が良かった

 

 

なるほど、創作活動と脚本を同時にしているからこそ、登場人物の動きや感情、場面の情景の描写が上手いんだ、きっと

 

 

「気に入って貰えた様で嬉しいよ、続編もソコの本棚に有るから読んで構わいよ。あぁ、別にこれで釣ろうとは考えていないから安心してくれ」

 

 

そういい先輩は偽装告白の時のおしとやかな顔でフワリと笑み、その表情に少しドキッとしてしまう・・・これがギャップって奴か、気を確かに持て俺、この人はヤベー人だ

 

 

そんな事を自分に言い聞かせる様に念じておく、この先輩は悪い人ではない・・・意地が悪い人では有るが悪人ではない、多分

 

 

 

さて・・・改めて見ても先輩と梶田が全然似てないなぁと思う、あーでも欲望に忠実な所は少し似てるのかも知れない、多分

 

 

 

 

 






我慢できなかったよw


もともとウス=異本の話を書く予定で先輩ちゃん出したんですけど、前置きで一話使っちゃったんで、連日投稿しちゃいましたw




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