一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
一夏視点
なんの前触れもなく箒が尋ねて来た事には驚いたが、そんな驚きよりも箒と再会出来た事による嬉しさの方が勝り頬が緩む
そんな箒が私の性別が元から女で有ったと勘違いしているが、これについては箒には悪いけれど勘違いさせたままの方が私達にとっては都合がいいと判断し、箒の勘違いを放置する事に決めて、箒の『まさか此方に居るとは想定していなかったぞ?』という言葉に首を傾げて問うと
「あぁ、此方に来る前に織斑家を訪ねただけだ」
「あーなるほど、そういうことかぁ・・・今、千冬姉も海外赴任しててウチは無人なんだよね」
と明後日の方向を向き何やら拝んでいるリクを横目に、箒に軽く説明する
「無人?今家が無人ならば一夏、お前はどこに住んでいるんだ?」
「え?何処って・・・
私の説明に箒は何か引っ掛かった様で、眼光を光らせ尋ねられたので答えると
「なんだと?!リクの両親が居るとはいえ兄弟でもない男女が同じ屋根の下で生活など・・・」
「?陽太さんも
なんか急に興奮してお説教の様な事を言い始めた箒の言葉に首を傾げて言うと、箒は口をパクパクとさせ唖然とした表情をしていて、なんか少し可愛いなと感じる
それはそれとして、箒は元々考え方が固いというか古いというか硬派な所がある。それは箒の良い所でもあり悪い所だろ私は思ったりする、良い娘なんだけどねぇ
「な、猶更問題じゃないか!? 男女七歳にして席を
「えぇっと・・・確か意味は7歳にもなれば男女の別を明らかにしてみだりに交際してはならない、だっけ? つまり?」
「年頃の男女が同じ屋根の下で暮らすなど、何か間違いが起こるに決まっている!!」
と箒は軽く顔を赤くしながら熱弁を繰り広げてきたのだけど、私が思ったのは箒って結構ムッツリなんだなぁ、と
色々言って誤魔化しつつ少し揶揄っても良いかな?とも思ったけど止めておこう、箒って怒ると言葉より先に手を出すタイプだしね?
「間違いが何なのかは今は問わないでおくとして・・・大丈夫だよ、間違いが起こっても。その時はリクに責任取って貰えば」
いつの間にかキッチンに移動して昼食の支度をしているリクをチラッと見て確認して言うと、箒は更に顔を赤くし
「な、なななな何を言っているんだお前は!!」
やっぱり箒ってムッツリだなぁと思いつつ
「いや、ほら。将来を誓い合う仲なら問題ないじゃない?そもそも私はリクを逃がすつもりは無い訳で」
「待て、今聞き捨てならない事をサラッと言わなかったか?なぁ一夏?」
先ほどまで赤面して軽くあわあわしていた箒が私の言葉を聞いて急に怪訝な表情になり尋ねてく
「ん?私はリクを逃がすつもりが無い訳で?」
「違う、いや違わないが、その前だ」
「あぁ、将来を誓い合う仲ならって?」
「あぁ・・・もしや?」
箒の質問に答えると何か少し混乱した様子で箒は私を真っすぐ見てきたので
「うん、私とリクは交際中だよ?さっきも言ったけど私はリクを逃がすつもりは無いから・・・ね?」
私はニッコリと笑み箒に言うと、箒はますます混乱しているのかブツブツと小声で何かを高速詠唱をし始めたので少し心配になる、大丈夫かな?
「あー・・・将来を誓っていて清いお付き合いをしているなら良いの・・・か?」
「良いんじゃないかな?」
箒は相当混乱している様で、自信無さ気に私に尋ねて来たので肯定しておく、その方が私にとってとても都合が良いしね?
「ふむ、そうか・・・分かった、まぁなんだ?おめでとう、で良いのだろうか?昔からリクの事好きだったのだろう?」
「ありがとう、そうだね。ずっと好きだったよリクの事」
「少し残念だな・・・実は私も昔はリクの事が好きだったんだ、今は違うがな」
そう箒は少し儚げな笑みを浮かべて言う、多分箒はほんの少しだけ嘘をついている。でもその事を私は追求する事は出来ない、してはいけないと思った
いつか、箒にも良い出会いが有りますように、神様お願いします
そんな普段祈りもしない神様に願っておこう、彼女も幸せになって欲しいから
お待たせしました
予定では1話で終わらせる予定でしたが2話に増えましたw