一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
とりあえず
「ねぇ千冬さん、
「ん?ラウラにか?」
「うん」
俺の質問に千冬さんはラウラを見てから俺を見て尋ねて来たので頷くと思案顔をして
「あー・・・確か『私には日本に唯一の肉親の一夏がいる、少し前に誘拐されたのが一夏だ。弟の様な存在と今は暮らしているから、今の所は安心だろう・・・』だったか?あぁ、あと『一夏は正義感が強くて色々と行動を起こすから妹と言うより弟に近い感覚かも知れん』とかも言った様な気もするな、うん」
そう言い千冬さんは、はっはっはっと誤魔化す様に笑う、まぁ他愛ない世間話をイチイチ全部は覚えていられないだろうから、だいだいなんだろうけど・・・割と雑な説明をしたに違いない、千冬さん口下手だし
「とりあえず、俺が襲われた原因は千冬さんに有る事は理解できた」
「なんだと?それは言い過ぎではないか?」
「いや十中八九、千冬さんの説明不足だと思うんだよねぇ」
俺の言葉に千冬さんは不服そうな表情をしていたが、ラウラが一夏に襲撃を掛けていたが弄ばれているのを見て今の内に俺的には本題を告げる事にした
「まぁラウラの件はもういいとして、千冬さんに報告があるんだ」
「ん?お前が私にか?なんだ?珍しい」
千冬さんは少し首を傾げて不思議そうな表情をする
「・・・少し前に、一夏と交際を開始した」
「なん・・・だと・・・!?」
俺の言葉に千冬さんは珍しく目を見開き驚いた表情をする、基本表情を大きく変えない千冬さんにしては物凄く珍しい、マジで珍しい
「リク、ありがとう。一夏を受け入れてくれて、ありがとう」
「え?ちょっ・・・そこまで?」
千冬さんは目に涙を浮かべて、俺にそう言ってきて俺は正直困惑してしまう
「一夏は私にとって唯一の肉親だ、家族は血の繋がりだけではないが、やはり私にとって一夏は血の繋がった唯一無二の存在だ、何事にも代えがたい存在なんだ」
「うん、知ってる」
家族は血ではなく心の繋がった者同士の事を言う、俺は俺達はそう思っている
それ故に、心も血も繋がっている者同士は更に掛け替えもない存在だと思う、だから千冬さんは一夏の事を本当に大切にしている、それを俺は良く知っている
「そして、お前もまた代えがたい存在だ、リク。一夏がお前に想いを明かすと言った時、私は一夏を止めるか ほんの少し悩んだんだ・・・一夏が想いを伝える事で弟分であるお前との関係が悪い方向に変わってしまうのではないのか?と思ってな・・・」
「・・・うん」
千冬さんは本当に一夏の事を大切にしていて、俺の事も弟の様に可愛がってくれている、本当に千冬さんは優しい人だ、だからこそ一夏が、そして俺が傷付く未来を予想してしまったのだろう
「しかし、私には一夏に思い留まらせる言葉は無かった・・・そもそもある訳も無いのだがな?」
そう千冬さんは苦笑して言う、ほんと口下手だなぁ
「だが、結果的に言えば杞憂だった。お前は一夏の気持ちを受け止めて向き合ってくれたのだからな、だからありがとうリク。一夏を頼む」
「まかせてよ千冬さん、死なない程度には頑張ってみるから」
「そうだな、死なない程度で良い。一夏だけならどうとでもなるだろうしな」
そう言い千冬さんは俺の肩をバシバシと叩きながら笑う、うん嬉しいのは分かるけど普通にチカラが強くて痛んだけど・・・まぁいつもの事ではあるけどねぇ
どうしてこう、俺の周りに居る頼りになる人はパワー系の人が多いのかな?
必死に一夏に襲い掛かるが弄ばれているラウラを眺めつつ考えたが、答えが出る訳も無かった
あれ?よくよく考えなくても俺の彼女強すぎじゃね?
お待たせしました