一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
束さんのプライベートジェットに乗せられ運ばれる事数時間も掛からずにイギリスに到着し、例に漏れず高そうな車に乗って何処かで見たようなウサギのエンブレムが描かれた固そうな車が俺達の前後に付いて走り出す
ドイツでは、こんな固そうな車は走ってなかったんだけどなぁとか思いつつ知らないフリをしとこう、どうせ束さん絡みだろうし
そんな訳でプライベートジェットを降りてからも空間投影されたディスプレイを操作し何やら忙しそうにしている束さんを横目に窓の外を眺めておく
そんなこんな1時間程車に揺られて何かデカい施設に到着して車から降りて見上げ
「・・・この建物なんだろう?」
「なんだろうね?」
「これは病院だよ」
俺の呟きに同じく建物を見上げていた一夏が同調し束さんは答えを教えてくれて、俺は再び建物を見上げ
「日本の病院とは何か違うなぁ」
「そうだね」
「さ、行こう。待ち人は結構気を揉んでる筈だからね、クーちゃん」
「はい、此方です」
いつもの表情から真剣な表情に変わりクロエの名前を呼ぶとクロエは先導を始める、まるでこの建物の行動を熟知しているかの様に迷いない足取りで
俺はその事に疑問・・・違和感を感じたが今は黙ってクロエに付いて行こう、何か人を待たせてるみたいだし
「束様、こちらです。オルコット様は既に中に」
「分かった、ありがとう。隣も押さえてあるんだよね?」
「はい、では一夏さんとリクさんは此方に」
この病院はそれなりに大きい様でそれなりの時間をかけて移動し何か高級そうな絨毯が敷かれたエリアに辿り着き、束さんはクロエと軽く会話をしてから『行ってくるね』と言い部屋に入って行き、俺達はクロエに続き隣の部屋に入るとソコには金髪の如何にもお嬢様な美少女が少し不安そうな表情で高そうなソファーに座っていて、その傍らには如何にもなメイドさんが控えていて彼女も不安そうな表情をしている
「・・・クロエ、人がいる」
「はい、今回の商談相手のご息女と彼女の侍女です」
クロエは俺の質問にサラッと答え、お嬢様の方へ歩み寄り
「先程商談に入りました、上手く話が纏まれはそう長い時間はかからない筈です」
「・・・そうですか、分かりましたわ。チェルシーお茶をお願いできますか?」
「かしこまりました、お嬢様」
チェルシーと呼ばれたメイドさんは部屋の端にある簡易キッチンみたいな所に向かい作業を始める
「あなた方も、そんな所に立っていないで此方にお座りになったら?」
まだ不安そうなお嬢様が俺達に声を掛けて来たので、とりあえず言われた通りに開いている対面のソファーに一夏と並んで座る
「クロエ、束さんはまた何か発明でもした?」
「今回は以前開発した物の応用になる筈です、本来の用途では無いですが、有用性が確認出来ています」
「応用、ねぇ」
ISを皮切りに束さんは各分野で様々な発明をしているから、それのどれかが医学分野に転用または流用出来たんだろう、多分
ホント、普段どんな仕事をしているか分からないなぁ束さんは
「お嬢様、お待たせいたしました」
「ありがとうチェルシー、この方たちにも」
「はい」
お茶を受け取ったお嬢様の指示で俺達にもお茶が配られたのでお礼を言うと
「自己紹介がまだでした、
「俺は栗田 陸だ」
「私は織斑 一夏」
そんな感じでお嬢様改めセシリアに自己紹介をすると
「あなた方は篠ノ之博士の関係者なのですか?」
セシリアは好奇心からなのかは分からないが俺達に質問してくる
「ん~・・・関係者、か。多分そうなるのかな?多分」
「そうだね、歳の離れた幼馴染?って言えばいいのかな?多分」
俺と一夏が曖昧な事を言ってしまったのでセシリアは少し怪訝そうな表情をする
ごめんセシリア俺達と束さんの関係って何て言い表せばいいか結構曖昧なんだよ、多分一夏の言った歳の離れた幼馴染が一番適格なんだとは思うけどさ?うん
お待たせいたしました
やっぱ不定期更新になります