一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
あの後、束さんによる最終調整を施した治療機器でシャルロットのお母さんの治療が開始され、一先ずこれ以上の病気の進行は無いと説明をされたシャルロットは少しだけ安心した表情をしていた
そんなこんなでフランスでのやる事も終えた俺達は少し観光をしてから日本へと帰国した
そんなドタバタ海外旅行(仮)は中々良い経験だったなぁと感じながら日本に帰国して暫く経った今日この頃、空調の効いた我が家のリビングに悪友達が集まり課題に取り組んでいる
「課題・・・面倒くさい」
「そうね、問題自体は解けるけれど」
「だよなぁ・・・蘭、そこ計算式間違ってるぞ?」
「え?あ、本当だ。ありがとうカズ君」
俺のボヤキに鈴と数馬が便乗し数馬は片手間で蘭の勉強まで見ている、本気を出せばそれなりの学校に行けた筈なのにな、なんで私立じゃなく公立に来たんだろ?まぁお陰で出会って友達になれたから良いんだけど
そんな感じで忘れがちな数馬のハイスペックさを思い出しつつ課題に取り組む、因みに弾と一夏は日記等の毎日更新系の課題以外は終わらせているそうだ、いつの間に?
そんな2人は、用があると出掛けて行ったので勉強会にはいない
「2年も もうすぐ半分か・・・そろそろ進路を意識しないとなぁ」
「進路、ねぇ・・・」
課題に飽きたのか数馬が手を止めて首を回しながら呟き、俺も伸びをして数馬の呟きを拾う
そう、もう1年足らずで高校受験がやってくるのだ、考えていて損はない
と言っても、今の所特別やりたい事もなりたい物も無いからな・・・どうしたものだろう?とか考えつつ鈴をチラッと見ると、珍しく思い詰めた表情をしていたので
「鈴、どうした?具合でも悪い?」
「・・・うぅん、体調は問題ないわ。体調は」
いつもの鈴らしからぬ含みのある言い方をする鈴に違和感を感じ、これは何か有ったな? と思い
「らしくない言い方だな? どうした?」
「・・・アタシ、来年度から中国に戻ろうと思っているの」
鈴は広げていた課題を片付け真剣な表情で言う、その表情を見て鈴は本気だと感じるのは良いとして・・・
「なんで中国に戻るんだよ」
「・・・お父さんもお母さんも隠してるみたいだけど、たまたま聞いちゃったのよ、お父さんが病気で治療費が物凄く掛かるって」
鈴の言葉を聞き、バレてしまったかぁと思いつつ何で中国に戻るかが まだ分からず相槌を打つ
「だから、IS操縦者になって治療費を稼いでくるわ」
「おいまて、どっからIS操縦者の話が出てきた?」
「あぁ、そうね・・・話を盗み聞きしたあと少しして、たまたまIS適正検査を受ける機会が有って、アタシ適正がソコソコ高いらしいの、で この前中国の方から候補生候補にならないかって話が来たのよ」
「なるほど・・・そっか」
鈴がいつ盗み聞きしたかは分からないけど、楽音さんの件は殆ど解決済みではある、ただ束さんと楽音さん達の契約内容を鈴に知られる訳にはいかない
だから、ここで俺は知らないフリをしないといけない・・・シンドイんだけどぉ
「代表候補生になれば手当が出るから時間稼ぎにはなる筈、代表になればお店の宣伝効果も万全って算段よ」
そう言う鈴の表情は何を言っても聞かない程の決意と覚悟を決めた表情をしている、俺の言葉では100%意見を曲げないだろう、一夏や美鈴さんでも難しいぐらいだ
「頑張りなよ鈴、鈴なら代表になれるさ」
「だな、鈴ならすぐに候補生になれるだろ、多分」
「鈴さん頑張ってください、応援します」
なんだかんだ鈴の事を理解している俺達は説得が無理である事を察して、鈴を応援する事に決め三者三葉の言葉を掛ける
楽音さんの件は兎も角、鈴が代表になれば宣伝効果が計り知れないのは間違いないから鈴の行動は無意味にはならない
・・・後で、楽音さんと美鈴さんに相談するように鈴に言い含めておかなきゃな
お待たせしました
もうそろそろ夏休み期間の話を終えるかも知れませんが、まだわかりませんw
一応、鈴が中国に戻る理由を取って付けましたw